Memory of the starlit sky 作:ワッタン2906
どうも、ワッタンです。
GWに毎日投稿をしようとしてた人です。
結局できませんでした。
いやー、ほんとは投稿したかったんですけど、
ちょっと、古龍を倒さないといけなかったんで(笑)
まあ、そんなことは置いといて、
第二十六話をどうぞ!!
時刻は午前八時三十分。
俺は駅前にある噴水の前である人物を待っている。
待ち合わせの時刻は午前九時。
「ちょっと早すぎたか」
一応待ち合わせの三十分前に来たのだが、
案の定、待ち合わせの場所には、約束の人物は居なかった。
それどころか、休日で割と早い時間帯ということもあり、街には人影がそんなに見当たらない。
どこか店の中で暇を潰そうにも、まだ店は開いていない。
ただ、早く来ることには越したことはない。
そう思うことにし、噴水の前のベンチに座りこの前買った小説を読みながら約束の人物を待つことにした。
「ゴメン、待った? 」
小説を読みだしてから、体感二十分は経った頃だろうか。
小説を読んでいた俺は、言葉を掛けられた。
ただ、俺は誰が声を掛けてきたのかは分かっている。
開いている小説から目をそらし、話し掛けてきた人物の顔を見ながら答えた。
「いや、そんなに待ってないよ。 俺も今来たとこだから」
「....本当に?」
「本当、本当」
そう言いながら、読んでいた小説をショルダーバッグへと収め、
ベンチから立ち上がる。
「それじゃあ、行くか。 美咲」
「うん、分かった。今日はいっぱい付き合ってもらうよ」
「....ガンバリマス」
美咲の言葉に苦い顔をしながら言葉を返す。
そして俺たちは、目的地へと向けて歩き始めた。
そもそも何故、美咲と出掛ける羽目になったのかは数日前に遡る。
──────────────────────
「で、連音? 何か言いたいことは?」
「み、美咲? お、怒ってる?」
「さあ、どうだろうねー」
「いや、絶対怒ってるって!?」
「CiRCIE」に併設されている外のカフェスペースに俺は座っている。
俺の手元には、カフェで頼んだコーヒーが置かれている。
そして俺の前に座っているのは美咲。
彼女の手元にも俺と同じ、無糖のコーヒーが置かれている。
美咲の今の顔は笑っているが、心の底からは完全に怒っている顔だった。
そして幸か不幸か美咲が怒っている理由は完全に分かっている。
絶対、豪華客船での出来事だ。
背中に嫌な汗が流れる。
あの時は確かに色々と、いくら頼まれたとはいえ色々と美咲に迷惑を掛けていたと思う。
ということはやることは一つ。
「....なあ、美咲」
「何?」
美咲はコーヒーの入ったティーカップに手を付け、
その液体を流し込む。
「すみませんでした!!」
テーブルに、頭をつけながら美咲に謝ることだった。
十中八九俺が、悪いのだから。
「.....はあ」
美咲はため息をつきながら、ティーカップを机に置いた。
まずい、これは相当怒ってるのでは、
「船での件は怒ってないよ」
「えっ?」
テーブルから顔上げる。
見上げた美咲の顔は、困ったように笑っていた。
「本当に?」
「うん、本当だよ。 ...ねえ、連音。一ついい?」
「え? 何だ?」
すると美咲は、暫し目線をテーブルへと移した。
そして彼女はようやく、意を決したように彼女は口を開いた。
「....あの船の夜、あたしがロビーに聞いて、ピアノを連音が弾いてるのをやめた時」
「っ..!!」
ピアノと聞いて、体が固まる。
そして急激に世界から色が失われる。
俺の心が悲鳴を上げる。
あの時はどうかしていた。
二度と引かないと誓ったピアノを弾いてしまった。
理由は分かっている。
『花音さんは大切な仲間だよ、これからもずっと』
『そうだね....ちょっと大変だったけど、楽しかった』
楽しかった、その言葉を彼女から聞いたから。
大変なことがあっても、楽しく音楽をすると決めた彼女の言葉を聞いたから、自分も前へと進めようと思ったから。
だからピアノを弾いた。
だけど、あの日の弾いた音は、
そして弾いたと同時に悟った。
俺はまだ過去と向き合うことができない....と。
過去の出来事が俺の心に根強く絡みあい深く根付いている。
俺を逃がさないように。
色が完全に失われようとした時だった。
自分の耳に美咲の言葉が響く。
「あの時の事を謝ろうと思って」
「えっ?」
その言葉に驚く。
視界から色が徐々に戻っていく。
「あの時さ、あたしがピアノ弾けるんだね、って尋ねた時に連音、悲しそうな顔してた。もしその原因があたしなら謝らないといけないと思ったから。 だから、ゴメン」
美咲が俺に向けて頭を下げる。
俺はそんな美咲に、言葉を投げかけた。
「....なあ、美咲。 一つ聞いてもいいか?」
「えっ、何?」
「....トラウマにどうしても向き合わないといけない時、美咲だったらどうする?」
何故こんなことを美咲に聞いたのか分からなかった。
だけど、今ここで聞いとかないと、後々後悔することになるそう思った。
「トラウマに向き合う.....うーん、あたしは経験したことないから分かんないけど、多分すぐには向き合えないと思う」
「....」
「でも、いつかは向き合わないといけないと思う。悩んで、悩んで、そのことを忘れないように。そうやって生きていかないといけないと思う。けど、あたしは.....一人で抱えこみそうだから素直に助けを求めるかな....ゴメン、らしくないこと言ったかも」
「....ふっ...そうかも、美咲らしくないかも」
美咲の言葉に俺は笑った。
彼女らしくない言葉を聞いたからではない。
俺は....過去と向き合うのに焦っていたのかも。
そう思えたからだ。
ゆっくりでいい、向き合っていこう。
「あー、笑った。ありがと、美咲おかげで吹っ切れたよ」
「....そんなに笑わなくてもいいと思うんだけど、まあ助けになったのなら良かったかな」
そう言うと、美咲は笑う。
今度の笑顔は心から笑っていたように見えた。
「うん、それじゃあ帰る...「あ、話は終わってないよ」...へ?」
ティーカップを片付けようとすると、美咲に腕を掴まれていた。
そしてあることが脳裏をよぎる。
こんな感じ前にもなかったけ...?
「船の事は許すけど、その後のことは許さないよ?」
そう話す美咲の顔は、ここへ来た時と同じ笑ってはいるが心の底から怒っている顔だった。
「そ、その後の事って....?」
「うん? この前のライブだよ?」
「ら、ライブがどうし...「ワイヤーアクション」...あっ...」
ワイヤーアクションという言葉に、止まっていた嫌な汗が再び流れる。
実はつい先日、ハロハピのライブがあった。
そしてその時にこころが....。
「連音があの船でワイヤーアクションをしようって、言ったんだよね? 」
「は、はい」
「それでこころがワイヤーアクションをしたいと言ったのは、まあ予想はしてた。だけどね...」
そこまで言うと、美咲は俺の肩を両手でしっかりと掴んだ。
それはもう凄い勢いで。
「
はい、美咲のおっしゃる通りです。
ライブがあった日。
こころは文字通り、観客席をワイヤーアクションで飛んだ。
だけど、問題はその後。
『ミッシェルも飛びましょ!! 』
という言葉が放たれた。
そして目の前の、ミッシェルの中の常識人さんは、
こころと同じく観客席を飛んだ。
勿論、体を思うように動かせなくなるキグルミを着たままで。
「あはは...それは災難でしたね、美咲さん。 じゃあ、そういうことで」
「逃がさないよ」
肩にのしかかる手に更に力が入る。
あ、これは逃げられない。
「それで連音、黒服さんから聞いたんだけど、あの船での出来事でバイト代貰ったんだよね?」
「...はい、貰いました」
「実はあたし、駅前にできたショッピングモールで欲しいものがあるんだけど....ねえ、連音?」
そう言われた俺は、最早抵抗する気力なく頷いていた。
その後の記憶はおぼろげだ。
──────────────────────
これが俺が、休日に美咲とショッピングモールに来ることになった出来事。
そして今俺たちの目の前にあるのは、出来たばっかのショッピングモール。
「じゃあ、行こっか。連音」
「はい、はい、分かりました」
そう言うと、俺たちはショッピングモールの中へと入って行った。
その日、ある物との出会いがあることを俺は知らなかった。
今回はシリアス多めです。
ただ、僕の作風はシリアスはシリアルになりますね、やっぱ。
さて、次の話はデート回....と行きたいですけど。
上手く書けるか分かんないですね(笑)
まあ、頑張ります。
それでは、今回もお読みいただきありがとうございました。
感想、評価等貰えると凄くやる気出るので、是非とも清き一票を。
では、次のお話でお会いしましょう。
(近々、何か発表があるかも?)
進みが遅い小説
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