【 源型 】   作:まあぶる

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真面目に戦闘回を書いてみようとがんばった。


侵攻

(...なるほどな、祭りってのはこれのことか)

 

火の海へと変貌したチェルノボーグの光景をアレックスは静かに見つめていた。

 

 

 

感染者のみで構成された過激派組織【レユニオン・ムーブメント】は、この日【軍事国家ウルサス】に向けて攻撃を開始した。どうやら非感染者を無差別に抹殺していくらしい。

 

(女は当然、子供も問答無用とは...なかなか訓練された連中みたいだな、レユニオンってのは)

 

至る所に転がっている死体を見つめアレックスは呆れながらもウルサスからの脱出に向けて1人で行動していた。

 

空の様子はおかしくなっていて、激しい雷鳴が絶えず鳴り響く。

 

どうやら記憶にあった天災とやらがレユニオンの攻撃と合わせてチェルノボーグを直撃するらしい、だが今の状態では移動都市を動かし天災から逃れることは難しいだろう。

 

(レユニオンの数は相当多いみたいだな、何処からでも沸いて出てきやがる)

 

移動の途中で至るところからレユニオンの暴徒が現れては襲ってきたが、アレックスは一切思考を乱さずに無力化していた。

 

レユニオンに擬態をして行動してもよかったが、安易に感染者を取り込むのは危険だと考え、吸収をせず脱出を優先することにした。

 

「......こっちだ...っ!.........ゃく!」

 

近くで少女の声が聞こえた。目を向けて見ると3人の少女...学生だろうか?少女達はレユニオンの暴徒に追われているようだった。

 

「急げ!」

 

茶髪に赤いメッシュのかかった髪の毛で斧を持っている少女が先導していた。

 

「ズィマーお姉ちゃん!待って!」

「ハァッ...ハァッ...!」

 

後を追うように金髪でフライパンを抱えて走る少女と帽子を被った少女が通っていくのが見えた。

 

しばらくしてそれを追いかけるレユニオンを人間が5人ほど確認できた...みな近接武器装備の暴徒ばかりだが、その中の1人は銃を所持しているようだった。雰囲気からして隊長格の人間だろう。

 

あの地獄の中で未だ生き延びている少女にアレックスは感心したが、あれでは長くは持たないだろうと悟ると

 

(下手に干渉するのは危険だが...このまま見過ごすというワケにもいかないな)

 

 

...地獄の中で悪魔が行動を開始した。

 

 

「お前ら!こっちだ!急げ!」

 

先頭を走っている斧を携えた少女【ズィマー】はこの危機的状況を打開する方法を探っていた。

 

(クソっ!このままじゃグムとイースチナが限界になる...ヤツらが通れない場所とか、道を塞げるものは無いのか!?)

 

暴徒から必死で逃げながらも、共に行動している少女達の状態を確認していた。

 

金髪の少女【グム】はまだ逃げる体力が残っていたようだが、息切れをし始めて先程よりスピードが落ちていた。

 

帽子の少女【イースチナ】のほうは限界が近づいているようで顔色が悪くなっている。

 

「ズィマーお姉ちゃん!どうしようこのままじゃ...っ!」

 

「わかってるっ!今は逃げるしか無いんだ!」

 

T字路になっている道を左へと進んでいく少女達...しかしその選択は不幸にも失敗だったようだ

 

高い塀になっていて別の道を迂回するか、土台を作って登って行くしかないだろうが...そのようなことをしていればヤツらに捕まってしまうだろう。

 

「っ!?マズイ...行き止まりだ!」

 

「そんな...!?」

 

「うそ...!?」

 

最悪の状況に陥ったことで焦り、絶望...様々な負の感情が少女達の思考を掻き乱していく。戻ろうにも既に遅いだろう。

 

(こうなったら...っ!)

 

ズィマーは覚悟を決め、少女達に指示を言い渡した。

 

「...ここはアタシがアイツらを食い止めとく、その間に塀を登って逃げろ...」

 

「!?何言ってるのズィマーお姉ちゃん!」

 

「っ...そんなことできません!」

 

ズィマーの指示を聞いて驚愕し、すぐ少女達は彼女に抗議した。

 

 

「うるさい!このままじゃここで全員死ぬぞ!」

 

ズィマーは少女達に対して叫ぶと、今度は静かに口を開く。

 

「...アタシは誰かを置いていくつもりはない。全員でここを抜け出すんだ...グム、イースチナ、アタシは大丈夫だ『見つけたぞ!非感染者め!』...っ、早く行け!」

 

斧を構えてヤツらを迎え撃つ準備をするズィマー。

 

「...信じてるよ、ズィマーお姉ちゃん...行こう!イースチナ!」

 

「ごめんなさいズィマー...っ」

 

落ちていた廃材などで土台を作り、少女達は脱出を始めた。

 

(それでいい、やれるだけのことはやってやるさ...!)

 

 

 

「観念しな嬢ちゃん達、もう逃げられやしねえよ」

 

追いついた暴徒達はヘラヘラと笑いながら手に持った武器をチラつかせる。

 

「知るか、アタシを殺ろうっていうならコッチも殺ってやる!」

 

「ハハハッいい威勢だねえ、おもしれぇじゃねえか」

 

武器を手に持ち歩み寄る暴徒。だんだんとズィマーとの距離が近づく...暴徒の1人の男がついに手に持った鈍器を振りかぶった。

 

ブォンッ!

 

「っ...ラァ!!」

 

間一髪で避けるズィマー、すかさずこちらも反撃に出た。

 

ガッ!

 

「オォ!なかなかやるねェ!そらよ!」

 

彼女の攻撃は難なく防がれる、受け流される形だったために反撃の隙を許してしまった。

 

 

「ガっ!?」

 

鳩尾に蹴りをねじ込まれ、体勢を崩してしまう。

 

「うっ...っ!しまっ!?」

 

男は間髪入れずに鈍器を振った、彼女はなんとかそれを防げたが運悪く斧を取り落としてしまった。

 

彼女は即座に斧を拾い直そうとしたが

 

 

 

 

ダァンッ!!

 

その行動は後ろにいた別の男が握っていた銃での発砲によって止められた。

 

「ッ...」

 

「いいファイトだったが...残念だったな嬢ちゃん?」

 

(クソっ!銃をもっていやがったのか!)

 

武器を失い、抗う手段を無くしたズィマーは焦る。

 

男達は彼女を始末しようと近寄る。

 

「ズィマーお姉ちゃん!!!」

 

「グム!?何やってんだ!早く逃げろ!!」

 

「でもっ!!」

 

イースチナはもう壁を越えていたようだが、登っていたグムは危機的状況のズィマーを見て逃げるのをやめてしまった。

 

「安心しな嬢ちゃん?後ろの子も、今越えていった子もすぐにアッチに送ってやるからよ、別に寂しくないぜ?」

 

「...っふざけんな...!」

 

男はトドメを刺すべく鈍器を振りかざした。

 

「やめてぇ!!」

 

「くぅッ...!」

 

ズィマーは目を閉じ来る衝撃を覚悟した。

 

 

 

 

(...?)

 

衝撃が来ない...?

 

疑問に思った彼女は目を開けた。

 

「っがアァァァァッ!?」

鈍器の男は叫び声を上げていた。

 

男が振り下ろしたはずの右腕は

 

 

 

 

 

あらぬ方向へと折れ曲がっていた。

 

「なんだ!お前は!?」

 

銃の男は驚き声を上げていた...鈍器の男の後ろには黒い服の、フードで顔を隠した男が立っていた。

 

 

 

アレックスside

 

 

 

(ったく...この街は入り組んでて困る、助けに入るのが遅くなっちまった...)

 

後を追っていたアレックスが少女達を見つけたときには、先頭の彼女が危険な状態だった。

 

アレックスは手前にいた男達は無視して、鈍器を振りかざしている男を阻止しに入った。超人的な能力を持つアレックスを止められる隊員はそうそういないだろう。

 

振りかざしている腕を掴むと迷いなく即座にへし折った。

 

突然現れたことに驚く他の隊員を尻目に、まずはこの鈍器の男を地面に叩きつけ無力化する。

 

銃の男は既に武器を構えていたが、アレックスはそれを無視して近くにいた刃物の男達を殴り、蹴りとばして次々と潰していく。

 

蹴られて宙に舞い上がった隊員を見て錯乱し、銃の男はアレックスに向かって乱射した。

 

だがアレックスはそれもお構い無しに、残った男へと近づいていく。放たれた弾丸はアレックスに命中はしていたが一切怯むような素振りは無い。

 

(なんだ!コイツ!?当たってるはずだろ!?どうして止まらな...)

 

「ガホッ!?」

 

男は衝撃を受けて吐血した。

 

身体を確認すると、いつの間にか黒い服の男の腕が自分の腹を貫いていた...

 

 

 

ズィマーside

 

 

突然の事だった。

 

黒い服の男が現れてからたった十数秒の間にアタシ達を襲ってきていたはずのヤツらが全滅していた。

 

(なんだ...アイツは?アタシ達を助けたのか?)

 

「...はっ、大丈夫!?ズィマーお姉ちゃん!?」

 

「...あ、ああ...」

 

突然の出来事にポカンと口を開けていたグムは意識が戻るとすぐにズィマーの元へと駆け寄った。酷い傷がない事が分かるとグムはホッと胸を撫で下ろした。

 

「あ、あのっ!」

 

「...?」

 

グムは男に向かって叫んでいた。それをズィマーは止めようとしたが

 

「お、おいっ」

 

「助けていただきありがとうございます!あなたは...」

 

「......」

 

グムは男に感謝の言葉をかけたが、男は何も言わず走り去っていってしまった。

 

「い、行っちゃった...」

 

何も返してくれなかったグムは少し悲しそうな顔をする。ズィマーはそれをなんとも言えぬ表情で見ていた。

 

「大丈夫ですか!?グム!ズィマー!!」

 

壁の奥からイースチナの心配する声が聞こえる。

 

「う、うん!平気だよイースチナ!...行こうズィマーお姉ちゃん!逃げないと!」

 

「ああ...そうだな」

 

 

まだ整理がついていなかったがグムの声で今の自分達の状況を思い出し、再び斧を手に取って行動を再開した。

 

 

 

 

 




語彙力もストーリーも皆無なもんだからなかなか...難しいねんな...色んな視点で書いてみようと半日以上悩みながら書いてましたねえ!
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