【 源型 】   作:まあぶる

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業火

チェルノボーグのとある広場は度重なる攻撃により黒い街へと染まり、もはや生物が入り込むことさえ許されない灼熱の地獄へと変わり果てていた。

 

その中で2人の怪物が今なおも対峙している。

 

「...ハァッ!!」

 

タルラは男の攻撃を躱し、その手に持っている剣で男の右腕を焼き切る。

 

しかし男は一切の反応も示さず、即座に消えた腕を修復してタルラへと斬りかかってきた。

 

 

(...チッ...こいつは不死身か?)

 

内心で悪態をつくタルラ。戦闘が始まってから30分程が経過しようとしているが、有効打は未だ与えられていない。

 

男をどれだけ焼こうとも、斬ろうとも即座に修復されてしまいイタチごっこの状態だった。

 

(このままじゃこちらが不利だな)

 

男との交戦を続けながらも、なにか良い手がないか考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

(指導者というだけあってか、なかなかしぶといな...)

 

一方のアレックスも勢いを絶やすことなく攻撃を続けているが、アーツ攻撃により上手く攻撃を通せない。

 

途中、このままじゃ埒が明かないと考え攻撃のパターンを変えたが、即座に対応されてしまうため失敗に終わる。

 

(それなら...)

 

 

 

アレックスはある作戦を思いつき、実行する。

 

 

 

 

 

 

焼いて、溶かして、避けて、切って、焼いて...

 

 

だんだんとタルラは疲弊し始めていた...それでも彼女の思考は乱れることは無い。冷静に、男の動きを予測しパターンの変化に合わせていた。

 

勝負は常に拮抗していたが...

 

 

 

 

 

 

(...動きが変わった?)

 

今までは常にタルラの懐へと入り込み高速で近接戦を仕掛けていた。だが男はだんだんと交戦距離を離しているようだった。

 

(だがソレでは...私の距離だ!)

 

タルラはアーツを使い、高熱の火球を連続で男へと放つ。

 

 

男は右腕を再度変化させ、全身を完全に隠せる程の巨大なシールドを作り出し火球を受け止めた。当たった火球は爆発し、煙でアレックスの姿は見えなくなる。

 

(盾ごとこのまま焼き払う!)

 

 

タルラはここが決着の時だと考え、灼熱の炎の波を起こし、焼き払った。

 

 

 

だが

 

 

 

男は盾を構えたままタルラの元へと高速で近づいて来た。

 

(このまま...)

 

タルラは火力を上げた。盾は焼け落ち、炎は男を包み込み存在を焼き払おうとしたが...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──男がいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(...!どこへ!?)

 

...瞬間、タルラは激しい衝撃を受けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレックスは腕を盾へと変化させ、奴の攻撃がくるのを待っていた。

 

(...爆発でオレの姿が見えなくなった瞬間が狙い目だ)

 

 

期待どおりタルラの放った火球が爆ぜ、巻き起こる煙でタルラからはアレックスの姿はハッキリと見えなくなっているだろう。

 

 

 

その瞬間にアレックスは盾になっている方の腕を爪で切り落とし、彼女へと投げつけた。

 

 

切った腕は再生と同時にまた違う形状へと変化させ、ウィップフィストと呼ぶ形態へと変わった。

 

 

 

 

その腕を鞭のように伸縮させアレックスは近くの乗用車を掴み引き寄せると彼は上空へと跳び上がった。

 

 

タルラの姿を視認した。上手いこと意識を盾の方に向けられているようだ。

 

 

 

 

 

ブォンッ!!

 

 

 

 

 

掴んでいた車をタルラに叩きつけた、突然の奇襲に反応出来ず完全に当たったようだ。

 

(よし、上手くいったみたいだな...)

 

 

叩きつけた車がその衝撃で爆ぜ、黒煙を上げる...

 

 

 

 

煙が晴れ、タルラの姿が見えた。

 

 

頭から血を流し膝をついているが、まだ動く力はあるらしい。

 

 

...再生を繰り返しているせいで細胞の消費が激しい、これ以上の戦闘は俺も厳しいみたいだな...

 

 

 

「...まだ続けるのか?」

 

「...っ......」

 

彼女は俺を睨みつけてくる。

 

「俺もお前も、これ以上の戦闘は危険だぞ...天災に巻き込まれる」

 

「貴様を目の前にして、引く訳にはいかない」

 

 

 

強情な奴だ...統率者としてのプライドがあるのだろう。

 

剣を支えに、タルラは立ち上がろうとする。

 

 

「...そうか、なら...」

 

 

アレックスは再び構える...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と見せかけ、地面を砕いた。

 

 

「...!?」

 

(目潰しか!)

 

タルラは剣を構え土埃で視界が悪い中で攻撃に備えた...

 

 

 

 

「...?」

 

今度は、本当に男は消えているようだった。あの嫌な気配が無い。

 

(...逃げられたのか...)

 

 

逃げられたことに気づいた彼女は拳を強く握りしめた。

 

 

あの男は...あのチカラは一体なんだ?どこの所属だ?

 

 

タルラは戦闘の後も、あの存在に対しての興味は消えることは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(...はぁ...何とか抜け出せたな...)

 

アレックスはあと戦闘を終えた後に移動都市から抜け出し、この世界の大地へと足をつけた。

 

現状の目的を果たし終えたが、結果的に行き場を失ってしまっている。

 

(...どこかへ行こうにも、地図も無ければ...近くにはあの都市以外何も無い)

 

 

 

アレックスは彷徨っていた。

 

...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこへ、偶然にも1台の車が通りかかる...




いろいろあったけど、無事チェルノボーグ脱出です...



アレックスくんの今後の行き先なんですが、どれか勢力に所属させるか、それとも完全に単独でアレックスくん全開で行動するか迷っております。



アレックスくんの今後について

  • なんか勢力に所属させるべき
  • ソロで静かに()動くべき
  • その他(感想に書いて頂ければ)
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