転生したらカップルになりました!……私じゃなくて装者たちが 作:神咲胡桃
転生とカップルとお誘いと
突然だが、私は転生者だ。
前世の死因?知らね。適当に尊死じゃない?
おっと、自己紹介もしないとね。
私は
というのも、天国で会った女神さまってのが優しい人でね。私を赤ちゃんからやり直させてくれるらしい。
あの女神さまには、足を向けて寝られないね!まあ、いるのは天国だろうから、上に足を向けて寝るわけにもいかないんだけど。
ただ気になったのは、転生させてもらう瞬間に「私、神様を楽しませて見せますね!」って言った瞬間、すごい複雑そうな顔をしたことだ。
その後、「何故最近はこうも聡い人ばかりなのでしょうか、私ってそんなに分かりやすいのですか?」って小声で自問自答してた。
う~ん、分からん。
とにもかくにも、私は無事赤ちゃんに転生し、第2の人生を迎えたのである。
あ、ちなみに私が転生したのは前世から見ていたアニメ「戦姫絶唱シンフォギア」の世界ね。
そして月日は流れ、私は成人し………テロリスト相手に大立ち回りしていた。
「ヒィィッ!や、やつだ。
私の目の前で、悲鳴を上げながら部下に発砲を命令する男が吐いた言葉に、私はため息をつく。
ほんとさ、なぁにが
少しで足を止めようものなら、即座に蜂の巣にされそうな銃弾の嵐を掻い潜りながら接近。敵の1人の正面に潜り込み、一瞬のうちに足を刈り取り、浮かせたそいつを空中でバク宙のように一回転さしてやる。
「え?」
おそらく、私が一回転させた男は、自分が一回転させられたことにも気が付いていないだろう。だから、右手の指は銃の引き金を引いたまま。つまり……。
「ぎゃあああああ!?」
その男が後ろを向いた瞬間、フレンドリーなファイアが発生した。
見た感じ、急所に当たった人はいなさそうである。
「な、何なんだこいつはぁぁあああ!!」
しかし、何が起こったかも分からない内に、ほとんどのメンバーがやられたテロリストは、あっという間に瓦解。
それからは制圧するのに、5分とかからなかった。
「……しっかし、テロなんてするやる気があるなら、もっと別のことにそのやる気を使えばよかったのに…。まあ、恵まれた暮らしをしている私が言っても、説得力が薄いだろうけど、ねッ!」
「ヒィッ!」
のんきに語りながら、腰にぶら下げていた刀を投擲する。その刀は、私に飛んできていた銃弾を切り裂き、銃弾を撃ったテロリストのリーダーの顔のすぐ横に突き刺さる。
私が突き刺さった刀を回収した時には、テロリストのリーダーは恐怖で失神していた。
「こちらハウンド。テロの制圧を完了しました」
『了解した。アルカノイズも、装者の皆が殲滅したという報告が入った。帰投してくれ』
「了解です」
さーて、お仕事は終わりです。早く帰って、可愛い後輩たちを褒めてあげないと。
テロリストを制圧した私は、ただいまヘリでS.O.N.G.の拠点である、潜水艦に帰ってる。
ん?ああ、S.O.N.G.っていうのは、私の職場だよ。私はそこでエージェントとして活動してる。
S.O.N.G.は国連直属のタスクフォースで、主な仕事は超常的な事象への対処、各国での救助活動といったことである。
各国をまたに駆ける組織だから、移動をスムーズにするために潜水艦が拠点として与えられている。
「司令。百合白凛菜、ただいま戻りました」
「おう!お手柄だったな、凛菜くん!」
私が司令と呼んだこの赤シャツの男性は、S.O.N.G.の司令である風鳴弦十郎。
お人よしと言えるほどに、人情に熱い人だ。もちろん過去にそこを敵に突かれたことがあるんだけど、それでもこの人の性格だからこそ、人望があるのだと思う。
「いつものことです。それで、彼女たちは?」
「それなら、そろそろ帰ってくるはず「ただいま戻りましたー!」おっと、噂をすれば、だな」
司令室に響き渡る元気な声。
後ろに振り向けば、そこには7人の少女たち。
彼女たちは、シンフォギアという兵装を纏うことができる装者と呼ばれる存在。
その先頭にいる茶髪のワンコみたいな少女は、名前を立花響。シンフォギア「ガングニール」を纏う、シンフォギア装者である。人助けという変わった趣味をお持ちで、3度のご飯の後にご飯を食べるような子だ。今までに起きた大きな事件の殆ど…いや、その全ては、この子なくして解決しなかっただろう。
「あ!凛菜さん!」
「おーよしよしー」
彼女は私を見つけると、ワンコのように駆け寄ってくる。ふむ、まさしくワンコである。
「ったく、なーにやってんだお前は」
「ふふっ。立花らしくはあるがな」
「すいません凛菜さん。うちの響が」
私に頭を撫でられている響ちゃんに遅れて、着たのは2人の少女と1人の女性。
銀髪の少女の名は、雪音クリス。シンフォギア「イチイバル」の装者だ。
小柄なのに胸だけはあるという、わがままというより生意気ボディを持つ少女。私よりも大きいのは許せん少し分けてください。……コホン。彼女はつらい過去を持っていて、敵対していた頃あったけど、今では”友達”と一緒に笑い合う姿をよく見る。
次に青髪の女性の名は、風鳴翼。彼女が纏うのは「天羽々斬」
現役の歌手で、世界中に名を轟かせている。彼女の一族はいろいろと訳有で、その事から彼女自身、たくさんの問題に巻き込まれたり、苦悩に悩んだこともあったけど、それを振り切り今ではそんな様子は見えない。なお、胸はクリスちゃんより小さい様子。
最後に小日向未来ちゃん。
私の中では「響ちゃんの嫁」というあだ名が付いている。それほどまでに、響ちゃんが大好きな子なのだ。元々は装者ではなかったが、とある事件で装者になったのだ。もちろん、正式に装者になったのはもっと後の話になるのだけど……。ちなみに胸は翼さんと同じ程度。
「何か失礼なことを考えてなかったですか?」
「……イエ、ナンデモアリマセン」
さらりと心を読まないでくださいよ未来ちゃん。
とりあえず装者はあと3人いるけど、紹介はまたの機会としよう。
「あー!疲れたー!」
テロリスト捕縛の件に関しての後始末を行い、やっとの思いで家に帰れたのは事件収束から1日立った夜。
それでも、明日から3日間の休みをもらえたのは大きい。
「さーてっと、休みはごろごろするぞー!…ん?メール、響ちゃんからだ。えーと、明日未来と出かけるんですけど、凛菜さんもどうですか……うーん、ごろごろしていたいんだけどなぁ」
私がこうも渋るには理由がある。
響ちゃんたちは、前世の記憶を持ち尚且つ元から知っている私からしたら、まさしく憧れといってもいい存在だ。確かに転生当初は、彼女たちの誰かとお付き合いできたらなれたらいいなーとは思っていたよ?原作はキャラたちの百合が凄かったし。
普通なら、そんな彼女たちのお誘いに渋る理由はない。
ただ…その……。
「気まずい、んだよなぁ……」
そう、気まずすぎるのだ。響ちゃんと未来ちゃんだけじゃない。他の子たちと出かけるのですら、渋ってしまうのだ。
ではなぜ気まずいのか?簡単な話である。彼女たちは様々な事件を経て、その絆を強固にした。
その結果、装者たちの間で
響ちゃんと未来ちゃんを例で言えば、
・プライベートでは基本2人一緒
・未来ちゃんの世話が甲斐甲斐し過ぎる
・響ちゃんは未来ちゃんを陽だまり認定
・逆に未来ちゃんは響ちゃんを太陽認定
・スキンシップが少々(?)過激
……etc.
といった感じなのだ。いやまあ、この2人は散々言われてることなんだけど。
他の装者についても同様で、
・翼さんとマリアさん
・切歌ちゃんと調ちゃんとクリスちゃん
・キャロルちゃんとエルフナインちゃん
・ガリィちゃんとミカちゃん
・ファラさんとレイアさん
・サンジェルマンさんとカリオストロさんとプレラーティさん(にくっ付く感じでティキちゃん)
といった感じ。なんかもう訳分かんないね!
このカップルが基本なのだが、彼女らはなぜか私を誘おうとしてくる。
今回のメールだってそうだ。響ちゃんが懐いてくれているのは嬉しいけど、何故未来ちゃんと行くのに私を誘うの?
2人で行きなさいよ。時々未来ちゃんが私を見る目が怖いんだって、あれ絶対響ちゃんと仲良くしてることに嫉妬されてるよ。
とはいえ、このタイミングでメールを寄越してきたということは、私の休みについても把握済みなのか?……怖い。
……仕方ない。気は進まないけど、せっかくのお誘いだ。断るのも悪いので受けるとしよう。
それじゃあ、お休み。
百合白 凛菜
転生者。25歳。
装者たちの誰かとカップルになりたかったが、結局誰ともカップルになれず、装者たちがいい雰囲気なので、そっちを応援することにした。
経歴に関しては、凛菜を転生させた女神が適当にでっち上げているが、一体どんな経歴にしたのか、みんなから同情されることがしばしば。
弦十郎さんから訓練を受け、緒川さんから忍術を手解きされ、朔也さんにプログラミングを教わり、あおいさんから銃の扱いを学び、了子さんのお仕事についても手伝ったりしていた。
エージェントとして装者たちのサポートが主な仕事。普通の武装した人間や普通の錬金術師なら、1人で制圧できるほどの戦闘能力がある。
その戦闘力から、裏の世界で付いた2つ名が『死神の遣い(ヘルサイズ)』
武器はデュランダルのカケラが混ざった刀だが、基本的に何でも使える。
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