転生したらカップルになりました!……私じゃなくて装者たちが   作:神咲胡桃

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お待たせしました。

前話にて、装者回の時は最後に書いている会話のパートがなかったので書き加えました。


幕間 とある同居人の綴り

 

「(くらい……さむい……くるしい。ここは、どこ?わたしは……)」

「ねえ君!だいじょ…この子って…くそッ!……司令!大変です。とりあえずすぐに救急を!…はい!うちの方でお願いします!」

「(あなたは……だれ?どこかで、きいたようなこえ)」

 

少女は今は知らない。闇に染まっていた己を照らす光があること。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

○月×日

 

この日記は、私と暮らそうなんてバカなことを言った人との生活を記録するためのものである。

願う事なら、この日記帳に書かれることが、幸せな記憶でありたいものね。

 

 

 

○○月×□日

 

一日目

暇だったわ。何にもすることのない。今までからは考えられないような一日。

書くこともないので、とりあえずここまでとしよう。

 

 

 

~~~

 

 

 

○×月×□日

 

今日で日記帳を書き始めて一か月。未だに日記の書き方になれない。

どれだけ見返してみても、書いているのは大体同じ事ばかりで、暇だという事しか書いていない。

他に何か書くネタがないかと考えてみても、たまにS.O.N.G.に赴いて、データを採る手伝いをしているぐらいしかない。ま、私の力を扱えるとは思わないけどね。

後は……そうね。響とたまに遊ぶくらいかしら?やっぱりあの子はいろいろと面白いわ。

他には……そういえば、最近あの子が忙しそうにしている。なんでも、今まで一人暮らしだったから、あの子も慣れてないって行ってたわね。十中八九、私が来たからよね。

ふむ…………。

 

P.S. 今日は珍しくたくさん書いたわ……もしかして、こういうことを書けばいいのかしらね?

 

 

○×月□△日

 

家事を教えてほしいと言ったら、あの子にひどく驚かれた。失礼しちゃうわ。

理由を聞かれたけど、暇だからと答えた。思いっきり不安そうな表情をされたから、貴女に任せっきりなのはいやだからと答えると、納得したらしい。ふっ、チョロイわね。

まあ、別にウソってわけでもないのだけど……。

 

 

 

~~~

 

 

 

 

〇△月×〇日

 

あの子に家事を教わり始めてから、また一ヶ月経った。

家事と言うのは、結構面白いのね。忙しいくせに時間を作ってくれたあの子に、料理や選択、掃除といったことを教わった。

そして、それらを一ヶ月でマスターした私は、すでにこの家の家事全般を任せられていた。とうぜんよね?だって私ですもの。最近はあの子のお弁当も作っている。

ただ、異議を申したいことだってあるの。

…………なんで台所ってあんなに高いのよ!私の身長じゃ全然届かないじゃない!あの子に温かい目をされながら、当たり前のように買ってきていた踏み台を無言で出された私の気持ちが分かる!?

……って、何日記帳に書いてんだろ、私。もちろん、あの後あの子のすねを蹴り返してやったわ。

 

 

 

〇△月△□日

 

珍しく休みだと言うあの子と掃除をしていると、テレビが置いてある台に、コンセントが繋がれた黒い箱があったの。あの子に聞いてみると、どうやら”ゲーム機”というもので、人間たちが娯楽の為に作ったものだとか。

この世界に住んでいて思ったが、どうもこの世界の者たちは、娯楽を生産することが得意らしい。

でもまあ、私も楽しんでいる訳だし、暇を紛らわしてくれるなら大歓迎だ。

過去に私が滅ぼした世界の中に、全ての生き物を機械に改造して擬似的な不老不死を得た世界があった。あれほどつまらない世界はなかったわよね。結局は機械だから、特定の誰かの命令を受けるらしく、しかも本人たちはそれを自覚することなく、自分たちが人間の進化体だーとか言っていた。淡々と一日が続く、灰色の世界。

あれは、その世界を支配しようとしたやつが、その世界の人間たちを騙し、自分の言う事を聞く僕にしたかららしい。それでも瘴気がウィルスの様な役目を果たし、呆気なくその世界は滅亡したのだけど。

……っと、偉く脱線したわね。話を戻すけど、ゲームなる物に興味を抱いた私は、掃除を終えた後、あの子と一緒に遊んでみたの。それがどうも私のツボにはまったらしく、中々に楽しめた。

どうせなら今度は、響たちとも遊んでみようかしら?

 

 

~~~

 

 

〇□月△□日

 

今日は驚いた。帰ってきたかと思ったら、唐突に私を持ち上げてベッドに寝転がったのだから。

話を聞くと、どうやらS.O.N.G.が受け持っていた大きな事件がやっとのことで解決し、とても疲れているのだとか。そういえば、最近は帰りがいつもより遅かったわね。たまに帰らない日とかもあったし。

考えてみると、私がこの家に来てから、彼女が帰ってこない日は一度もなかった。

だから……なのかしらね?こんなにも、胸が高鳴るのは……。

とりあえず、今の私はすっかり寝てしまった彼女に抱き着かれながら、この日記を書いている。

どうしてかって?もちろん、下手に動くと彼女を起こしてしまうかもしれないから。

ふふっ。たまにはこうやって、彼女を労ってあげるのも必要よね?

それじゃ、おやすみなさい。元敵の私と一緒に寝てる、可愛いおバカさん♪

 

 

~~~

 

 

〇月××日

 

いったい、どうしてこうなっているのかしらね?

今、私は病室にいる。個室の為に1つしかないベッドには、私と暮らそうなんて言ったおバカさんが寝ている。

なんでも街でアルカノイズが暴れ、街の人達の避難誘導中、逃げ遅れた少女が瓦礫に押しつぶされそうになったのを庇って負傷したらしい。今でも、まだ目覚めていない。なによ……本当にバカじゃない。

その知らせを聞いた時、私は柄にもなく取り乱した……と思う。自分でも無我夢中だった。かつて、響たちと戦った時の力の残滓をフルに使い、息を切らせながらも、彼女が運ばれたという病院に走って向かった。あの子から最初にもらった、あの子が昔来ていたという服。今の私には少し大きかったが、それなりに気に入っていたそれが汗で張り付き、少しうっとおしかった。

今考えれば、制限付きながらもテレポート出来るのだから、そうすれば良かった。

「命の危険が迫った時や、余程のことがない限り、この力を再び使わない」

前は何とも思わなかったこの子との約束が、今はもどかしい。だけど、起きたこの子に怒られるのも嫌なので、まあ良かったと言うべきか。

……思っていたよりも、この子の存在は私の中で大きなウェイトを占めていたらしい。

そういえば、アルカノイズを暴れさせた下手人は、まだ捕まっていないんだったかしら?だからまあ、私が動いても仕方ないわよね?

 

 

 

ただいま。そうこの子に呼びかけても、何も答えてくれない。

この日記を書いてる途中に、彼女の様子を窺ってはいたが起きる気配ない。

仕方がないので、今日の日記はこれでおし

 

 

 

○月×△日

 

どうも私は、自分の気持ちに気付いてしまったらしい。

あの子の傍にいると、何だか気分が高揚する。体が熱くなる。でも、それは決していやじゃない。むしろ、もっと味わいたいと感じる。

昨日、あの子は目覚めた。眠っていたからか、トロンとした目で私の姿を映し、ポツリと私の名を最初に呟いた時、私は不思議な幸福感に包まれた。

そして、あまりにもあっさりと、私は自分の気持ちに気付いた。

私はあの子が好きなのだと。

あの子は検査や怪我の治療のため、もう少しだけ入院することになっている。

その間、私は時間が許される限りそばにいて、いろんなことのお世話をしたわ。あの子のお世話をするのも、なかなか良かったわね。癖になりそう。

彼女が入院している間にもいろんな子たちが、彼女の元を訪れた。響や未来といった装者の子たちから、S.O.N.G.の司令さんとかも来ていたわね。それだけ、彼女が好かれているんでしょうけど、どうにも心がざわめく。どうしてかしら?

それに、月読調っていう装者の子が来た時、何故か前に戦っていた時以上に敵意……というより殺意を向けられたわ。どうしてかしらね?

 

 

P.S. 先日の事件の犯人が死体で見つかったらしいわ。あの子の話によると、どうも遺体の一部は、何かに食い破られたかのように欠損していたり、強い力で締め付けられたように変形していたとか……怖いこともあるものね?

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

片手に開いていた一冊の日記帳を、金髪の少女は優雅に紅茶を飲みながら読んでいた。

 

「お~い。そろそろ出かけるよ~?」

 

少女は掛けられた声にそう返すと、わずかに残っていた紅茶を飲みきり、読んでいた日記帳を閉じてソッと机に置いた。

 

「ええ、分かったわ。すぐに行く」

 

部屋を出ようとその机に背を向けた瞬間、日記帳の表紙に書かれた名が目に入る。

少女は何を思ったのか、振り返ると表紙に書かれたその名を指で優しくなぞった。

満足そうな笑みを浮かべた少女は、再びかけられた催促の声に呆れながら部屋を出た。

 

主のいなくなった部屋に残された日記帳の表紙には、こう書かれていた。

 

 

~私が綴る幸せの日常~

    著 ベアトリーチェ

 

 

 

 




知らない人の為に説明
ベアトリーチェと言うキャラは、シンフォギアのスマホアプリでのストーリー「ギャラルホルン編」の黒幕キャラです。金髪の幼女です。キャロルじゃないよ?
響たちに倒されましたが、この小説ではなぜか蘇ってます。

調が敵意を向けていた理由は、”あの子”のお世話を取られたからですね。

とりあえず、ベアトリーチェがちょいツンデレで、自分より大きめの服を着て長い袖で手が隠れているのを想像してください。それがこの小説でのベアトリーチェです。

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凛菜さん一口メモ

最近の凛菜さんのお昼は食堂ではなく、お弁当持参。
初見の人は凛菜さんが作ったと勘違いするが、作った人を聞いた場合、その名前を知っていて、尚且つ事情も知っている人は大体固まる。



この小説の甘々度(砂糖基準にすると?←あんま気にしないでいいよ)

  • 砂糖が止まらないんだけど……
  • ふ~ん。甘いじゃん
  • おいどうした!もっと砂糖寄越せ!
  • 装者は元々砂糖溢れ出てるよね
  • 凛菜さん、もっと砂糖を恵んでくれ
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