ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。 作:夭嘉
クローンウォーズ編ですw
長くなりそうだったので、前後編で分けましたw
これは、共和国軍がマレボランスを破壊した際の記録である。
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ルード議員との婚約騒動後、私はオルデラン星系の防衛に就いていた。
あの後、軍曹のヘクターを強引にコマンダーに昇格させた。気が合うと思い、評議会への申請書の経歴をでっち上げて書いた。異例中の異例だが、私が珍しく副官を欲しがったんだ。共和国軍司令部は、マスター・ヨーダの裁量で渋々許可してくれた。やったぜ。
旗艦のブリッジで、ヘクターと作戦の練り直しをしようとすると、ジェダイ評議会から通信が入った。
面倒なことになる気がして、私はついスイッチを切る。
「ヘクター、その目は何?」
「後々面倒になるのは貴女ですよ。」
「いいんだよ。どーせギチョーノゴエイガーとか言われるだけだから。」
「将軍、もう少し評議会の意向に従った方がよろしいのでは?」
コマンダーにしてから、ずっとこんな感じだ。軍曹の頃とは違い、遠慮がなくなった。他のトルーパーにも言われる程だ。ヘクターに何かしたのか、と。何もしてません。
「仕方ない、繋げ直すか………」
ジェダイ評議会に連絡を取ると、マスター・ヨーダとパルパティーン議長がホログラムに映った。
議長はともかく、マスターの表情が………
『アリス、通信を切りおったな。』
「すみませんでした。立て込んでたんです。」
マスターはヘクターを見る。ヘクターはマスターに対して、首を横に振る。おい、バラさないでよコマンダー。
『本題に入って良いかな、レイン将軍?』
「ええ、大丈夫です。それで、何用でしょう?」
『アミダラ議員の護衛任務じゃ。』
「行きます。」
「将軍、先程の態度とは大違いです。」
「アハハ、まっさかー。」
そっちの方が楽しそうとか思ってないよ?即答したのはパドメに会いたいからだ。癒しが欲しいんです。
「コマンダー・ヘクター、大隊の指揮は任せる。」
「了解しました。」
『アリス、くれぐれも気を付けよ。』
「はい、マスター。」
ブリッジを後にして、私はメインハンガーへと向かう。すぐにデルタ7に搭乗して、ハイパードライブ・リングにドッキングした。ナブーに座標をセットして、ハイパースペースへ入る。
ここで、私は肝心なことを忘れていた。
パドメに会える。
そう思って、浮かれていた。そう、浮かれていたんだ。浮かれていて、私は大事なことを忘れていた。
何か忘れているんだけど、何だったかなぁ。
「議員、お待たせして申し訳ありません。」
「いいのよ、来ていただきありがとうございます。」
「レイン将軍、またお会いできて光栄です!」
「C-3PO、久しぶり。」
ナブーの宮殿にあるプラットフォームで、挨拶をする。
話しながらシャトルに乗り込み、パドメから事の経緯を説明される。
議長に指示された座標で、アミダラ議員はこれから銀行グループと協定交渉に入る。私の任務は、道中と交渉の際の護衛だ。何かあってからでは遅い。この護衛任務も、記録に残せない極秘任務となる。
「議員、少し休んでください。操縦は私がします。」
「大丈夫よ。貴女こそ休んでください。戦線からすぐ来てくれたのでしょう?」
「いえ、私は良いんです。」
パドメの存在で癒していだだくので!
なんて、直接は言えないけど、本当に癒されてるから問題ない。
「お言葉ですが、私めの観点から申しますと、レイン将軍はパドメ様よりお元気そうで、」
「3PO、私が疲れないとでも?」
「いえ、そんなことは!」
しばらくして、シャトルがハイパースペースを出るアラートが鳴る。
「では、行きますか。」
ハイパースペースを抜けた途端、煙を上げる艦船が目の前に現れた。
忘れてたああああああああ!!!!!
これ罠じゃん!!!!!
「やばい!!」
「分かってます!」
その時、共和国クルーザーから通信が入って、ホロ通信が繋がった。船長を聞かれたけど、このシャトルに船長はおらず、パドメと私だけだと答える。
『パドメ!?そこで何しているんです!?』
アナキンの声が聞こえてきて、パドメは事情を説明する。
こちらがアナキン達が見えるように、向こうも私達のホログラムが映る。私の姿を捉えたクルーザーのジェダイ達は、詰問してくる。マスターもいるし、最悪だ。
『アリス!!』
『アリス、なぜお前がいる?』
「議員の護衛任務です。ていうか、マスターの旗艦はいずこへ……」
『そんなことは良い!すぐにそこを離れるんだ!』
アナキンの言葉の後、船の航行システムがダウンする。
まずいな、これ。
通信が切れ、シャトルは艦船に引き寄せられていく。トラクター・ビームに捕まった。このシャトルは、逃げる術はない。
このデカい艦船、マレボランスとか言ったな。いや、名前なんてどうでも良いんだよ。又聞きで聞いた、マスターが分離派の新型艦船を調べたって、マレボランスのことか。
確か、指揮官はグリーヴァスだ。
「議員、敵はすぐに乗り込んできます。シャトルは捨てましょう。」
「ええ。この船には自爆装置もあります。セットして、目を眩ませ……どうしました?」
「いえ、議員も案外過激だなぁ、と。おっと、失礼しました。」
つい本音が出てしまった。
でも自爆装置を作動させるって、私より過激じゃない?シャトルに乗り込んだグリーヴァスを、ランチャーで吹っ飛ばそうとか思ってたから、私も人のこと言えないけど。
シャトルはハンガーに収容され、パドメはシャトルの自爆装置のスイッチを入れる。
「出るわよ!」
「あぁ!お待ちを〜!」
C-3POを連れて、私とパドメはシャトルから降りて陰に隠れる。
そのすぐ後、シャトルにグリーヴァスが乗り込んできた。タイマーが切れ、グリーヴァスがシャトルを降りた直後、そのシャトルは爆発する。
まぁ、あいつがこんな簡単に死ぬわけないよね。
「議員を探し出せ!護衛のジェダイもだ!!」
私達は、マレボランスの下層部に紛れ込む。
脱出の前に、どうにかアナキン達に連絡を取らないと。
「議員!通信パネルと、制御パネルを探してください。」
「通信パネルは分かりますが、なぜ制御パネルなのですか?」
「私に考えがあります。」
まず通信パネルを見つけ、パドメが接続を試みる。私は見張りをして、バトル・ドロイドが来ないか警戒する。順調に回線を解くパドメを、C-3POが急かす。
「レイン将軍、こんなことをしている場合では、」
「待って。」
「はい?」
グリーヴァスが来るのが見えて、パドメと3POを隙間に押し込む。フォースで板を引き寄せ、私達の姿を隠した。
「アリス、何を、」
「静かに。」
その数秒後、予知通り、グリーヴァスがバトル・ドロイドを引き連れて現れた。パドメと私は隙間から覗き、奴らの会話を盗み聞く。
『将軍、ハイパードライブノ損傷ハ思ッタヨリモ軽微デシタ。』
「すぐに修理しろ!」
『ラジャラジャ!』
ハイパードライブが壊れていたらしいけど、もし直されたら逃げられる。グリーヴァスだけじゃなくて、マレボランスにも。この軍艦は沈めなければ。
グリーヴァスが去り、私達は影から抜け出す。
これは急がないとまずい。
「議員、連絡を。」
「ええ。」
パドメが共和国軍に通信を繋ぎ、クルーザーを介してアナキンと繋がった。
『パドメ!今どこです!?』
「艦船のずっと下の甲板です。今はいいけど、いつまで隠れられるか……ドロイドだらけです!」
『今オビ=ワンと艦内にいます。』
「えぇ!?何をしてるの!?」
そりゃあ議員の救出ですよね。
アソーカに船をスキャンしてもらい、私達は中間にある広い空間で落ち合うことになった。
「アナキン、コムリンクの周波数教えて。」
『分かった。アリス、パドメを頼む。』
「安心して。傷一つ付けさせないよ。」
ライトセーバーで通信パネルを壊し、通信を切る。
「アリス!」
「え?何ですか?」
「壊す必要はないんですよ!?」
「いや、グリーヴァスに対する腹いせですから。」
「貴女って人は……!」
奴への挑発も込めて、X字に切りつけた。
挑発はしたものの、パドメの安全の為に、なるべくドロイドがいない道を通っていく。まぁ、現れても潰すだけだ。パドメに怪我はさせない。
さて、このイライラはどう発散しようかな。
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