ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。 作:夭嘉
マレボランス編、後編です!
どうぞお納めくださいm(_ _)m
バトル・ドロイドを避けながら進み、ようやく艦内の広い空間に出た。
真下にはレール・ジェットが走っている。
ここが合流地点のはずなんだけど、オビ=ワンもアナキンも見当たらない。パドメもアナキンを探すが、見つけられないようだった。アナキン達は遅刻らしい。
「レイン将軍!出会いたくない相手が来ました!」
「はいはーい、2人共下がってくださーい。」
パドメの前に出て、バトル・ドロイドのレーザー弾をライトセーバーで偏向させて、一体ずつ当てていく。パドメもブラスターを撃ち、ドロイドを倒していく。その正確さに、感嘆の声を上げてしまった。
「お見事。」
「まぐれです。」
「そんなことは、」
「アリス!後ろ!」
「え?うわああぁぁぁおっ!!」
説明しよう。
足元を見ていなくて、レール・ジェットの上に落ちました。
だって、パドメがカッコイイんだもん!見惚れるでしょ!天使万歳!!
「アミダラ議員!」
って、言ってる場合じゃない。護衛任務中なのに、護衛対象と離れてしまった。彼女の名前を呼ぶと、大丈夫だと返された。
浮かれていてすみませんでした。
その時、コムリンクが点滅して、応答するとアナキンだった。
『アリス、パドメは大丈夫だ。貴女はトワイライト号へ。』
「了解。ありがとう、アナキン。すぐ向かうよ。」
通信を切り、適当なステーションへフォース・ジャンプして乗り込む。そこにいたB2ドロイドをライトセーバーで倒して、制御パネルを開く。
トワイライト号には真っ直ぐ向かわない。
アナキンも分かっているはずだ。
「よーし、見てろよグリーヴァス!」
パドメとのデートを邪魔された腹いせ、第二弾だ。
制御パネルを弄り、艦内のセンサーのいくつかを誤作動させる。何がしたいかと言えば、私やアナキン達の居場所を有耶無耶にする為である。スキャナーだけで見れば、ブリッジからは私達がどこにいるか分からないということだ。
グリーヴァスが唸る姿が目に浮かぶ。
「脱出前にブリッジ制圧してやろっと。」
そして、第三弾である。
ハイパードライブは修理完了間近だ。マレボランスを逃がすわけにはいかない。この船は沈めるべきだ。
ブリッジへ向かい、ハイパードライブを壊すつもりだ。
通路を走り、真っ直ぐブリッジを目指す。出てくるB1ドロイドをフォースで押し飛ばし、B2ドロイドはライトセーバーで切り壊す。しかし、これだけ暴れているのに、グリーヴァスは一向に現れない。
オビ=ワンから連絡が来ない辺り、彼がグリーヴァスの相手をしていると思われる。
まぁ、奴の相手したくないから良いんだけどね。
「ゲェ……ジェダイ…!」
「マジカヨ……!」
ハイパードライブを修理していたドロイド達を倒して、操作パネルを開く。
あれぇ、ハイパードライブ直ってるじゃん。
「こわそ。」
お馴染みの赤いボタンを押そうとすると、ブリッジの扉が開く。
何も考えずにライトセーバーで切りかかると、同じライトセーバーで防御された。私の一閃を防いだのは、アナキンだった。彼の後ろには、パドメもいる。
「なんだ、アナキンか。」
「その顔はやめてくれ。」
「え?どんな顔?」
「がっかりしたような顔だ。それより、ここで何をしている?」
「逃走防止の為にハイパードライブを壊そうと思って。」
パドメに仕事が早いと言われたけど、アナキンには違うと言われた。
なんで?
「アリス、それも良いが、もっと面白いことをしないか?」
「どんな風に?」
アナキンは私に、あることを耳打ちする。その案を聞いて、思わず親指を立ててしまった。でも、アナキンにグッジョブと言いたい。
「採用。」
「こっちは任せてくれ。貴女はドロイドの片付けを。」
「逆にしない?」
「アリスは壊す専門だろう?後片付けもしてくれ。」
「ソンナコトナイケドナー。」
「アリス、アナキンの方が適任です。」
「わーい、片付け大好きー。」
パドメに言われたら、従うしかないよね。
床に散らばる壊れたドロイドを、私はエレベーターに押し込む。残り1体をエレベーターに放り込んだところで、アナキンの悪戯が終わった。
「床掃除は終わったかい?」
「終わった終わった。そっちは?」
「問題ない。トワイライトに戻ろう。」
本来のあらすじでは、アナキンがナビシステムを弄って船を月に衝突させるけど、今は私もいる。
今回は私からのお願いで、アナキンの悪戯に一手間加えてもらった。
「貴女の破壊工作は本当に呆れる。」
「やだなぁアナキン、いつものことじゃん。」
「アリス、壊すだけが突破口とは限らないのですよ?」
「すみませんでした。」
エレベーターに乗り込み、私達はブリッジを出て行く。
今頃、グリーヴァスはハイパードライブが直ったと思っているだろう。確かに、直ってはいる。ただし、ナビゲーションが正常に動くのかは別だ。
「はいストップ、ドロイドが歓迎してくれるみたいだよ。」
「ドロイドが来たとはっきり言ってくれないか!?」
こんなやりとりをしているけど、私とアナキンはパドメを後ろに隠して、ライトセーバーで応戦する。ドロイディカも現れて、アナキンに目で合図する。頷いたアナキンに、私は影から飛び出した。
アイコンタクトを分かっていないパドメは、慌てて私を呼び止めてくる。
「アリス!!」
「アリスは大丈夫だ。」
ライトセーバーでレーザー弾を防ぎながら走り、アナキンがフォースでドロイディカ数体を持ち上げる。私はシールドの下にドロイド・ホッパーを転がして、ドロイディカを機能停止させる。ドロイド・ホッパーが届かなかったドロイディカは、私がシールドの中に滑り込んで、頭を切り落とした。
他のバトル・ドロイドも倒していると、アナキンがオビ=ワンと連絡を取っていた。
会話は聞こえず、アナキンに何事かと問う。
「グリーヴァスに筒抜けだそうだ。すぐトワイライトに戻ろう。」
「おっけー!」
最後の1体を倒し終えて、私達は緊急エアロックへ向かう。
沸いて出るバトル・ドロイドを薙ぎ倒し続け、ようやくC-3POとR2-D2に合流する。
「3PO、船に戻るぞ!急げ!」
エアロックを開け、アナキンはR2-D2にエンジンをかけさせる。トワイライトへ駆け込み、私は後から出てきたドロイドのレーザー弾をライトセーバーで防ぐ。
肝心のオビ=ワンがまだ来ない。
「待て!」
オビ=ワンが追い付き、アナキンはエアロックを閉じる。
「グリーヴァスと遊ぶのがそんなに楽しかった?」
「だったらお前が相手するか?」
「やだよ、面倒臭い。」
「お前なぁ……」
2人がコックピットに着席して、アナキンはR2に指示を出す。
「R2、係留クランプ解除!」
ドッキングが解かれ、トワイライト号はマレボランスを離れる。
逃げたのも束の間、ヴァルチャー・ドロイドがシャトルを追ってくる。船が度々揺れて、トワイライトが離れたことを確認したのか、クルーザーの攻撃が始まった。
ていうか、反撃しようよ。
「撃たれてるよ?」
「分かっている。アナキン!」
「この船には武器があるから、いつでも打ち返せます!」
「お前は操縦が、」
「私が撃ちます。」
パドメがオビ=ワンの言葉を遮り、銃座に着く。
私、何もしてないや。
「敵艦のハイパードライブの起動を感知したと、R2が申しております!」
「気にしなくていい。」
「なんで!?」
マレボランスは、アナキンの悪戯通りに月に向きを変える。徐々に月へ向かうスピードが増して、マレボランスは月に近付いていく。航行システムは無事だろうから、止まることはない。
「アリス、お前も知っていたのか?」
「もちろん!」
オビ=ワンの問いに、満面の笑みで返す。
次の瞬間、マレボランスは月に衝突して青い光を発して爆発した。
青い光の正体は、ハイパードライブの爆発だ。アナキンに一手間頼んだのは、この為だった。ハイパードライブをオーバヒートさせて、衝突で綺麗に爆発するように仕掛けた。
青く光るなんて、綺麗でしょう?
「アナキン、成功だね。」
「あれは貴女の案だ。」
「全く、呆れた奴らだ……」
マレボランス、撃破完了だ!!!
トワイライトはクルーザーに着艦して、私もオビ=ワンに続いてブリッジへ向かう。
極秘任務に関しては、マスター・プロに絞られました。ええ、怒られましたよ。浮かれすぎだと、叱られました。敵艦で遊ぶなとも言われてしまった。
あれ?遊んでたのって、私だけじゃなくない?
些細な問題を除いて、こうしてマレボランスは撃破されたのだった。
continue……