ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。   作:夭嘉

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クローンウォーズのモーティス編です!
初めて思ったのが、サンが怖いwww
時系列的には、ロッタ誘拐事件の直後です!

どうぞお納め下さいm(_ _)m


戦場に立つ前に

これは、アリス・レインがモーティスの神々と遭遇した時の非公開の記録である。

 

────────

 

迷子とは、自覚のない方向音痴だと思う。

 

だけどね、私はジェダイだから迷うことはないはずなの。道に関してはね。フォースの恩恵で、認識範囲が拡大されるんだから、迷子なんてあり得ないの。

 

それなのに、コルサントへ帰るだけだったはずが、私の乗るシャトルは謎の惑星に不時着してしまった。

 

マジでここどこ?

 

 

「ここはモーティス。始まりであり、終わりの場所。貴女をここへ呼んだのは“私達”です。」

 

 

あー、まずい。

 

どうやら、モーティスの神々に呼ばれたらしい。フォースの化身であるザ・ワンズが、私に何の用だ。もう帰りたい。

 

絶対ろくな話じゃない。

 

 

「お邪魔しましたー。」

「闇が貴女を待っているわ。」

 

 

シャトルへ戻ろうとした私を、ドーターが引き止める。

 

 

「闇…?」

「フォースの暗黒面よ。貴女は、暗黒面に呼ばれている。バランスが崩れ始めているわ。」

「私には関係ない。」

「関係ないわけがない。」

 

 

またシャトルに乗り込もうとすると、今度はサンがハッチの前に立ちはだかる。

 

 

「ちょ……邪魔!!」

「ならば退かしてみろ。」

「“前から”思ってたけど!私あんたのこと嫌いだ、よ!!」

 

 

フォース・プッシュしようとすれば、こちらかサンに押し飛ばされ、私は転がり倒れる。そこで首を掴み上げられ、木を背に押し付けられた。息ができず、首を掴むサンの腕を捻ろうとすると、更に首を絞められる。

 

その瞬間、何かがサンを吹っ飛ばした。

 

私は解放されて、その場で咳き込む。

 

 

「うげぇっ…げほっ……あんた誰っ……!?」

 

 

顔を上げると、アニメで見た映像と同じ老人が私の前に立っていた。

 

 

「私達の父です。」

「アリス・レイン、我々はお前の意志を確認する為にここへ呼んだのだ。未来を変える覚悟はあるか?」

「っ!!」

 

 

つまりファーザーは、私に未来の記憶があることを知っている。現実逃避していることも知っているだろう。私がなぜ逃げるのかということも。

 

 

「お前が逃げれば、未来は翳る。」

「っ……うるさいよ!未来なんてどうでもいいの!」

「……」

「帰る。」

 

 

背を向けた途端、ファーザーのテレキネシスに捕まる。マスター達とは違って、簡単には脱出できない。嘗めたつもりはないけど、ザ・ワンズがフォースの化身と呼ばれる理由を思い知った。

 

 

「お前には乗り越えてもらわねばならんことがある。まだ帰れると思うな。」

「試練なんていらない……!」

「決めるのはお前ではない、フォースの意志だ。」

「どいつもこいつもフォースの意志って……!」

 

 

段々と外ヅラが取れかけている。私はそれ程焦っている。どうにかしてこの状況から逃げ出したい。

 

フォースの意志に振り回されるのは御免だ。

 

フォースの意志なんて、私の知ったことじゃない。戦場にも立ちたくない。私には、スケールが大きすぎる。

 

 

「っ!」

 

 

連れてこられたのは、暗黒面のフォースが渦巻く崖の上だった。下は真っ暗で、何も見えない。感じるのは、寒気だけ。

 

暗黒面のフォースを直に感じたのは、これが初めてだった。

 

 

「フォースと共にあらんことを。」

「え、冗談でしょ……?っ…きゃあああああああっ」

 

 

自分でも、こんな可愛い声が出るのかと呑気に思ってしまった。

 

奈落の底へ突き落とされ、私は悲鳴を上げる。

 

底へ落ち続け、気付けば私は戦場にいた。

 

 

『え……?』

 

 

クローン兵達がバトル・ドロイドと戦っていて、罪無き人々が恐怖に逃げていく。私はクローン軍の先陣に立っていて、ライトセーバーを握っている。だけど、私自身は戦争に怖気付いて足が竦んでいた。

 

前世でも、今世でも、私は戦争と関わりがなかった。戦争なんて、遠い場所の出来事。そう思っていた。

 

でも戦場に立ってしまえば、そんなものは関係ない。

 

勝った方が正義になる。

 

では、正義とは何か?

 

 

『違う、勝てば正義だ。』

 

 

人知れず、そう呟いていた。

 

後ろでは子供が泣いて、親を探している。近くに親は見当たらず、子供にバトル・ドロイドが迫る。幻だということを忘れて、私は子供を守ろうと走った。

 

当然、幻に手は出せず、子供はドロイドに撃ち殺されてしまう。

 

 

『っ……』

 

 

これから、クローン戦争が始まる。この光景が当たり前になるんだ。当たり前にさせてはいけない。

 

それに慣れてはダメだ。

 

戦争は、感覚を狂わせる。

 

 

『………』

 

 

次の瞬間、私の意識は引き戻され、荒い息をしながら部屋で目を覚ました。

 

傍にはファーザーがいて、ブルーミルクを渡される。

 

 

「ようやく理解できたか。」

「理解したくない。私も、戦争に呑まれるんだね……」

「残念ながら、そうだ。だが、希望が絶たれたわけではない。お前には、友がいる。努努忘れるな。」

「はい……」

 

 

ブルーミルクを飲み終わり、すぐにシャトルへ戻る。私はモーティスを後にして、捜索していたクルーザーに回収された。

 

 

『お前がジェダイをやめれば、お前の友は闇に呑まれる。その友情は二度と戻ることはないだろう。』

 

 

ファーザーの言葉が、脳裏に浮かぶ。

 

友とは、誰のこと?アナキン?それとも、オビ=ワン?例え2人のどちらかだとしても、彼らを友と呼んでいいのか分からない。

 

モーティスの神々は、私に何を望んだんだろう。私には、これ以上理解が追い付かない。

 

コルサントに戻った後、モーティスでのことを評議会に話すのはやめた。マスター・ウィンドゥには再三聞かれたけど、答えられなかった。あれは、私の問題だ。

 

戦争は怖ろしい。

 

この感覚を忘れてはいけない。

 

 

continue……

 

 

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