ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。   作:夭嘉

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皆様、明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました!
今年もよろしくお願いしますm(_ _)m

新年初日が小話ですみません!!
次からは理想主義者(笑)の方を更新します汗

では、マンダロリアンS2編をお楽しみください。
あ、ネタバレの可能性があるので、未視聴の方はUターンしてくださいね!




希望を追う者【後編】

ボバ以外のメンバーがシャトルに乗り込み、当てないようにスレーヴⅠでシャトルを撃ち続ける。

 

これは、ボ=カターンの作戦だった。

 

私はと言えば……

 

 

「無理いいいいいいっ!!」

「悲鳴上げてないでしっかり撃て!!」

「いや無理だからあああああああ!!!」

 

 

フォースの幻影を使って、スレーヴⅠの操縦席に座っている。

 

何をやっているのかというと、身体はマンドー達と同じシャトルにあるけど、フォースの幻影をスレーヴⅠに飛ばして操縦している。何やってんだお前ってなるけど、私も言いたい。誰が好き好んで、フォースの幻影を飛ばしてまで自分の身体があるシャトルを撃ちたいと思うのか。

 

ボバ?あいつは横で見ているだけだよ?

 

当てないようにしてるけど、これ嫌がらせだよね。

 

ボバに幻影のことをチクったキャラを、少しだけ恨む。

 

 

「ちょっ、今当てちゃった!!」

「問題ない。続けろ。」

「やっぱりこれ嫌がらせだよね?」

 

 

ねぇ、ちょっと待って?

 

 

「シャトルがクルーザーに突っ込もうとしてるけどっ!?」

「順調だ。」

「あっ」

 

 

スレーヴⅠから意識を切り離した瞬間、私はシャトルの中で床とキスをする。

 

ボバと再会してから散々だ。

 

 

「痛い……」

「ほら、行くよ!」

「あい。」

 

 

キャラに起こされ、私達はハッチを降ろす。

 

お互い目で合図して、私はライトセーバーを起動する。先陣を切って、ハッチを駆け下りトルーパーをフォースで薙ぎ払う。残ったストーム・トルーパーからテレキネシスでブラスターを引ったくり、押し返した勢いで頭を殴り倒した。

 

私の後に続き、キャラとフェネックが降りてきて、その後ろにボ=カターンとコスカが続く。

 

彼女達は沸いて出てくるトルーパーを撃ち倒していく。

 

こうして戦っていると、クローン戦争を思い出す。

 

 

「マンダロリアンと組んでると、クローン戦争を思い出すよ。」

「そうかしら?」

「クローン戦争で、ジェダイとマンダロリアンは協力関係になかったわ。」

「いや、そうじゃなくて……まぁいいや。」

 

 

コスカだけでなく、ボ=カターンにまで否定されるとは思わなかった。

 

 

「2手に分かれよう。私は遠回りしてトルーパーを引き付ける。あんた達はエレベーターで真っ直ぐブリッジへ。」

「貴女一人で?」

「私は一人で動いた方がいいから。」

 

 

ライトセーバーをまた起動して、ボ=カターン達とは違う通路に入り込む。マンドーもそろそろシャトルを降りる頃だ。

 

何かある前に、彼を援護しなきゃ。

 

通路を走り、マンドーの気配を追う。

 

 

「……」

 

 

マンドーの下へ辿り着くと、彼はダーク・トルーパーに苦戦していた。

 

ダーク・トルーパーを即座に捕まえて、フォースを使って胸部を握り潰す。それでも動くダーク・トルーパーの頭を、ライトセーバーで一刀両断する。ようやく動かなくなり、マンドーに手を貸して立たせた。

 

 

「ダーク・トルーパーは、一先ず何とかなったね。」

「ボ=カターン達はどうした?」

「先にブリッジへ行ったよ。あんたはグローグーの下へ。」

 

 

マンドーは頷くと、グローグーがいる独房へと向かう。

 

さて、私は厄介者の相手だ。

 

 

「隠れんぼは終わりにしよっか。」

「気付いていたか。」

「当然。私がすぐに帰らない理由が、あんただからね、尋問官。」

 

 

尋問官の生き残りである男が、通路の角から現れる。

 

スカリフの戦いの頃、私以外のジェダイは確認されなくなった為、狩人はその役割を終えた。尋問官の役目は終わったけれど、彼らはいなくなったわけではない。目の前の男は行方を晦まして、帝国が倒れた後も生き延びていた。

 

正確には“元”尋問官だけど。

 

そして今、彼は私と対峙している。

 

 

「ギデオンの処刑を細工したのはあんただよね。」

「ああ。どうやって俺のことを知った?お前は俺を知らないはずだ。」

「私はジェダイ聖堂で、あんたを含んだクランに授業をした。ちゃんと憶えてるよ。」

 

 

クローン戦争の合間、私はいくつかのクランの授業をした。ケイナンもまた別のクランにいて、暗黒面について教えたことがあった。彼にも暗黒面は何かを教えたはずだ。

 

ところが、彼はこうして暗黒面に呑まれている。

 

他の尋問官のように、苦痛に耐えられなかったんだ。

 

 

「それは光栄だな、“マスター・レイン”。」

「皇帝は死んだ。なのに、まだ帝国の残像に執着するの?」

「お前には分かるまい。俺の望みは、崇高なものだ。」

「帝国の復活が目的ってことね。そうはさせないよ。」

 

 

私がフォームⅤの構えを取ると、彼は回転式の赤いライトセーバーを手にフォームⅢで構える。相性最悪だけど、ここまで来たら戦うしかない。ライトセーバーを握る手を逆手に変えて、相手の感情を窺う。

 

大丈夫だ、私は変わった。

 

変わったのは彼だけじゃない。

 

 

「っ!!」

 

 

私の剣撃が何度も防がれて、切りがない。逆手のままカウンターで振り上げると、彼の脇腹を擦った。連続して右手から叩き込み、尋問官は防御が間に合わず左肩を負傷する。

 

 

「足元がフリーよ?」

「っ、この……!」

 

 

後ろに回り込んで膝カックンしてやったら、尋問官は難なく膝をついた。

 

あ、この世界で初めて膝カックンした気がする!

 

 

「ふざけるな!!」

「おっと……!」

 

 

彼が身を翻すと同時に赤いライトセーバーが襲ってきて、私はその勢いを相殺するように押し返す。トドメに全力のフォース・プッシュをして、彼を壁に叩き付けた。尋問官はライトセーバーを取り落として、壁からずり落ちる。

 

尋問官のライトセーバーを壊してやれば、彼は苦渋の表情を浮かべる。

 

 

「クソっ!!」

「どうするの?」

「なぜ殺せないんだ!!」

「あんたが経験してきたのは、戦いじゃない。虐殺だからだよ。ジェダイが戦いを忘れた時点で、あんたに勝ち目はない。」

 

 

彼は私の言葉に、憎しみの感情を露わにする。

 

 

「お前に説教される覚えはない!!」

 

 

尋問官はサーマル・デトネーターを取り出して、嫌な笑みを浮かべる。

 

これ、やばいやつだ。

 

 

「道連れにしてやる!!」

 

 

爆弾が投げられたと同時に、彼との間にあるシャッターのスイッチを、フォースを使って作動させる。ブラスト・ドアが閉じた瞬間、サーマル・デトネーターは爆破して、私は衝撃波で吹っ飛ばされた。起き上がりながら、粉々になったドアの破片を払って、尋問官の気配を探る。

 

不運なことに、彼は逃げ切れなかったらしい。

 

だけど、ここで同情している暇はない。

 

 

「っ!」

 

 

そこへダーク・トルーパーが現れ、私に向かってくる。

 

ところがライトセーバーを起動した途端、マントを被った男が飛び出してきた。彼は私の周りにいたダーク・トルーパー3体を、素早く切り倒す。私は“愛弟子”の後ろにいるダーク・トルーパーをフォースで押し潰して、ライトセーバーで頭を切り落とした。

 

フードの中から覗く青い目に、私は問い掛ける。

 

 

「ルーク、ここで何をしてるの……?」

「貴女“達”を迎えに来たんだ。」

「………ごめん。」

「帰ろう、アリス。」

 

 

私は頷き、ルークと背中合わせになって向かってくるダーク・トルーパーを切り倒していく。

 

ブリッジに向かいながら一体ずつ、確実に潰した。負の遺産は、後世に残してはいけない。ギデオンは、然るべき罰を受けるべきだ。

 

 

「アリス」

「分かってるよ。」

 

 

2人でフォース・プッシュをして、最後の6体を壁に叩き付けて壊す。

 

ダーク・トルーパーを完全に殲滅して、私達はブリッジに辿り着く。ボ=カターン達は戸惑っているのか、しばらく音沙汰がなかった。少し時間が経った後、ようやくブラスト・ドアが開いた。

 

 

「アリス……」

 

 

マンドーの声に、ルークはフードを降ろす。

 

 

「あんたもジェダイか……?」

「そうだ。」

 

 

ルークはそう答えた後、グローグーに視線を向けて手を差し出す。

 

 

「こっちにおいで。」

 

 

グローグーは私を見た後、マンドーを見上げる。私とルークには、グローグーの心が分かる。彼は、マンドーの肯きを伺っていた。

 

行きたがっていないと言う、マンドーの見解は間違いだ。

 

 

「君の許可を求めている。彼のフォースは強いが、訓練しなければ自分の身を守れない。」

「………」

「彼が自衛できるまで、命懸けで守る。ジェダイの名にかけて誓おう。」

 

 

そしてルークは、私を見る。

 

 

「貴女も分かっているだろう。」

「………」

「アリス、相棒が待っている。」

「え……?」

「ハンガーに、貴女のスターファイターがある。」

 

 

R2がブリッジに来て、バイナリーで急かしてくる。

 

ボ=カターン達に視線を移し、私は静かに口を開いた。

 

 

「………フォースと共にあらんことを。」

 

 

マンドー達に背を向けて、一目散にハンガーへ向かう。

 

私が使っていたジェダイ・スターファイターは、オーダー66の時に壊してしまった。帝国に悪用されても困るものだから。だけど、壊したのはデルタ級の方だ。

 

ハンガーに着いてドアを開けると、エンジンの熱気が船内へと吹き込む。

 

 

「R7!」

 

 

相棒はイータ級のインターセプターで待っていた。

 

私はスピードが速いデルタ7Bを愛用していて、イータ級は殆ど使っていなかった。そのイータ級インターセプターはムスタファーで綺麗に保管されていたらしく、大したメンテナンスをしなくても普通に動かせるみたいだった。

 

フォースの導きで、あのイータ級インターセプターが目の前にある。

 

 

「R7-D4、迎えに来てくれてありがとう。」

 

 

コックピットに乗り込み、窓を閉めて舵を握る。舵を目一杯押し、インターセプターはハンガーを急発進する。クルーザーの周りを飛びながら、後から出てきたレッド5に通信を繋ぐ。

 

ルークと一緒に、グローグーがレッド5にいる。

 

 

「ルーク、ありがとう。」

『フォースと共に、アリス。』

「フォースと共にあれ、ルーク。」

 

 

通信を切って、我が家の座標を入力する。

 

普通のインターセプターはハイパードライブが搭載されていないけど、R7とR2、ルークが載せてくれていた。

 

ハイパースペースに入り、ルークとグローグーに心の中で別れを告げた。フォースの導きで、また会うことになるだろう。

 

さぁ、夫と息子の下へ帰る時だ。

 

光速空間を抜けて、インターセプターはナブーの軌道へと出る。

 

 

「ママー!」

「アリス!」

「ただいま。」

 

 

ナブーに着き、静かな田舎町の小さな家の扉を開けると、ダンタムとウィリアムが私を出迎えた。

 

ウィリアムの笑顔が、グローグーの笑顔と重なる。

 

あの出会いも、フォースの意志によるものだったのかもしれない。

 

 

continue……

 

 

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