ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。 作:夭嘉
以前アオスネヘフム様にゲテモノと言われて、書いてみました!
アリスが作れば全てゲテモノになるけど、ゲテモノはゲテモノですよね!(謎理論)
どうぞお納めくださいw
某日。
私はホーム・ワンの厨房にいた。
理由は1つ。料理を教わる為だ。レイアが料理を教えてくれると言うから、喜んでお願いした。
ただ……
「アリス、お願いだからもう厨房に入らないでちょうだい。」
「なんで!?」
「どれだけフライパンをダメにすれば気が済むのよ!」
「わざとじゃないってば!」
そう、いつも鍋やフライパンが使えなくなってしまうんだ。
あえて言うけど、本当に不本意だ。
「じゃあちょっとした質問するわよ。まず最初に?」
「火を点ける。」
「次は?」
「鍋に具材を入れる。」
「それで?」
「煮込む。」
「その後は?」
「待つ。」
「どれくらい?」
「………」
レイアの視線が痛い。
何か違うの?あれ?煮込み時間って適当じゃないの?
「アリス、待っている間に何をしているの?」
「ホロネット見てます。」
「その間、一度でも鍋を見た?」
「え?ほっとけばいいんじゃないの?」
「いいわけないでしょう!」
煮込むからって、そのまま放置はダメらしい。
今までそれで通ってきたから、何をすればいいのか分からない。
反乱軍に加わる前は、マイノックの丸焼きとか、栄養バー、フルーツとかで凌いできたしなぁ。どうしてもご飯が食べたい時は寂れた店に入っていた。どうにかなっていたし、料理なんてする機会はほぼなかった。
前の人生含めて、料理をしたのはこれが初めてかもしれない。前世でも、コンビニ弁当とかスーパーの惣菜だけだったし。お米なんかスイッチ1つで炊けるし。味噌汁も即席だ。
「アリス、向かないことはしない方がいいわ。」
「左様ですか……あ!良いこと考えた!」
「悪い予感しかしないのは気のせいかしら?」
「私が変装して帝国軍に潜入して、混乱させればいいんだよ!レイアがわざわざイエロー・ムーン作戦をやらなくて済むよ!」
「ダメよ。」
却下されてしまった。良い考えだと思ったのに。スター・デストロイヤー1隻落とせるなら、こんな幼稚な作戦でも問題なさそうだけどなぁ。
「レイア、厨房に潜入を、」
「ダメって言ってるでしょう。ルード議員を呼ぶわよ。」
「それはやめて!?ダンタムは料理ができないことを知らないんだから!」
「………知らないの?」
「そう、知らないの……」
何せ、逃亡生活の日々だ。ランチはともかく、ディナーなんて以ての外だった。会うことが第一目標なんだから、一緒に食事をするなんて考えられなかった。
手料理を振る舞うのも論外だ。
「もしかして、料理を覚えようとしていたのはルード議員の為だったの?」
「うん。バレる前に料理できるようになろうと思ってさ。ダンタム、ジェダイは何でもできると思ってるから……」
私のせいで多少ジェダイのイメージは崩れただろうけど、これ以上崩すのはよろしくない。
「というわけで、お願い。ちゃんと覚えるから!」
レイアに手の平を合わせて見せて、お願いする。
他に教えてくれそうな人がいないんだ。レイアしかいない。ヘラも任務で不在だから無理だ。
「アリス、ちょっと聞いてくれる?」
「何を?」
「無理に覚えることはないわ。料理ができなくても、インスタントがあるのよ。一体急にどうしたの?」
「ダンタムにはいつも助けられてるから、私も尽くしたいなぁって思って……」
顔が火照っているけど、はっきりそう答えた。
私が操られた時や、スター・デストロイヤーで尋問官と戦った時も、ダンタムに救われている。暗黒面に呼ばれている時も、彼が私の支えだった。毎回助けられてばかりで、私は何もできていない。
「分かったわ。アリスに良いことを教えてあげる。耳を貸してちょうだい。」
レイアは私にあることを教えてくれた。
教えてくれた話は、私の前世の世界と似ていた。好意を持っている相手の欠点は、気にしないらしい。互いの欠点を補うのが、夫婦だというのは、どの世界も変わらないみたいだ。
「料理ができなくても、貴女にもできることはあるわ。」
「例えば……?」
私の問いに、レイアは満面の笑みを見せる。
その数時間後。
私は帝国軍のスター・デストロイヤーに潜入していた。
なぜって?私が言ったことをレイアが本当にやったから。作戦の狙いは特にない。ただ単に、私が暴れたかっただけ。
犠s……付き添いは、可愛い弟子であるルークだ。
「アリス、こんなのまともじゃない。」
「え?今更じゃない?」
「信じたくなかった……」
「あんたの修行にもピッタリだし?」
「普通に修行させてくれ!」
私達は厨房に潜入し、何かの煮物の鍋の蓋を開ける。
すごく良い匂いがするけど、それも今この瞬間に終わる。スパイスを大量に入れて、私は静かに蓋を閉めた。しかも、そのスパイスは料理に混ざると香りが分からなくなるものを使っている。
注訳するけど、スパイスはただの香辛料だ。
ニヤニヤする私に、ルークは呆れた目を向けてくる。
「全く、貴女って人は……」
「人間は食事中が一番無防備になるんだよ?」
「その理論も謎なんだが……」
「ほら、逃げるよー」
今回は他に何もせず、ルークと2人で静かに脱走した。
ボサンからの情報によれば、所在不明の第二デス・スターに向かうスター・デストロイヤーらしいから、何かしらアクションが起きるだろう。
「あ!ルーク!待って!マイノック!!」
「アリス、頼むから絶対に触らな……やめてくれ!!」
「おい!何をしている!?」
「やべ。逃げるよ!!」
「だから言ったんだ!!」
トルーパーに見つかり、私達は慌ててエアロックの1つへ逃げる。シャトルに滑り込み、私はR7-D4に声を張り上げる。
「R7!係留クランプを解除して!!」
シャトルはスター・デストロイヤーから離れて、すぐにハイパースペースへと入った。
後から聞いた話によれば、あの煮物は第二デス・スターに運ばれて、ステーション建設の効率を低下させたという。それだけでも嬉しかったけど、この話を聞いたダンタムに褒められたのは嬉しかった。作戦を許してくれたレイアには感謝だ。
この事件で、ダンタムには料理ができないと知られたけど、これが役に立ってくれて良かった。
因みにダンタムがグッドサインをくれた理由は、あの煮物が皇帝の口に入ったからだ。
何が言いたいのかと言えば………
シディアスざまぁ!!!
continue……