ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。 作:夭嘉
これは、アリス・レインの瞑想奮闘の記録である。
────────
19BBY
クローン戦争の最中、私はジェダイ聖堂の瞑想室に篭っていた。
なぜかって?
先日、シディアスからシスの秘術を受けたからだ。瞑想して何か手掛かりが掴めれば、解除できる可能性がある。若さがこんなにも恨めしいのは、全部シディアスのせいだ。
「アリス」
オビ=ワンの声を無視していれば、無断で入室された。
「ノックしてよ。」
「お前が無視するからだ。」
「で、何?」
「何を求めて瞑想している?」
オビ=ワンに話したところで、シスの秘術は解けない。イライラを込めて、放っておくように言うと、また名前を呼ばれる。
「暗黒面のフォースを感じる。まさかとは思うが……」
「だから放っておいてって言ってるでしょ。」
「そうはいかない。自分が何をしているのか、本当に分かっているのか?」
「分かっててやってるの。お願いだから、半日は目を瞑ってよ。」
目を閉じたまま、オビ=ワンに言い返す。
オビ=ワンの感情が、不安から疑念に変わったのが分かった。
「それで、お前は納得するんだな?」
「どうかな、分からない。」
「アリス……」
「でも、解決しなかったら諦めるよ。」
半分は嘘だけど。
どうにかして、帝国ができる前までに解除したい。現役のままなんて、尋問官に追われるのが目に見えている。ヤヴィンの戦いまで、静かに暮らしたかったのに。
「いいか、半日だぞ。」
「分かったよ。」
オビ=ワンは去り際、一瞬振り向く。何か言おうとしたみたいだけど、何も言わずに瞑想室を出て行く。心配しているのは分かるけど、オビ=ワンに負担はかけたくない。
「さて、と。」
深呼吸して、瞑想を再開する。
心を無にして、意識が沈んでいく。音が遮断され、周りには何もない。自分だけの空間だった。
そこへ、邪魔という名の干渉が入る。
『────────』
声にはならないが、言っていることは分かる。
『術を解くことはできぬ。』
今度ははっきり聞こえた声が、そう言う。
黒いマントを被り、フードを深く被ったシディアスの姿が見える。自分だけの空間に、シディアスが割り込んできて、不快極まりない。
『喧しい。』
『我が友よ、術を解きたくば暗黒面に身を委ねよ。暗黒面は、通常では為し得ないことも可能だ。全ては其方次第。』
『誰が友だ。あんたとオトモダチになった覚えはない。』
シスとは友好的にはなりたくない。
『力こそが、全てを変えるのだ。アリス、光に縋って何になる?』
『闇が深ければ深い程、光は輝いて見える。あんたには分からないだろうけど。』
『消えそうな光でもか?』
『理解しなくてもいい。私は暗黒面に踏み込まない。』
暗黒面を跳ね除け、シディアスを拒む。シディアスの幻影は消え、奴の意識も拒んだ。私は暗黒面に手を出したりしない。
目を開き、深呼吸する。
なんであんな奴に惑わされなきゃいけないんだ。
「邪魔しやがって。」
瞑想室から出ると、アナキンが私を見て驚いていた。
「どうしたんだ?」
「え?あ、うん……何でもない。」
気付いたら、汗だくだった。
今回の奴の干渉は酷かった。まるで、首を絞められているような感覚だった。必死に抵抗しなければ、呑まれそうだ。
奴は、私が暗黒面に堕ちるのを待っている。
「じゃあ、評議会に呼ばれてるから。またね。」
「無理はしないでくれ。パドメが心配する。」
「こんな顔で、パドメの前に出られないよ。」
戦争中の今、これ以上パドメにストレスをかけたくない。
瞑想室を出た後、訓練場の階段に座り込んで頭を抱える。この時間帯は誰もいなくて、とても静かだ。静寂が、尖った感情を癒してくれる。
暗黒面が、未だに恐ろしい。
continue……
少し短めw
こんなのが、瞑想するとよく起こりますw
最早ストーカー(ry