ジェダイ(仮)と理想主義者(笑)と退職(無断)者の小話。 作:夭嘉
最近何も進まなくて、息抜きに書きましたw
パスワードを解けた方は、どうぞw
リアルの私も生きるのに精一杯です涙
これはウィリアム・ルードによる、両親の思い出の記憶である。
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事の発端は、ゼブおじさんに会いに行った時のことだ。
子供の頃、ゼブおじさんにせがんでリラ・サンへ行ってから、かなり仲良くなった。あれから時間はかなり経ち、“俺”は親元を離れる選択をした。理由はいくつかあるが、一番は自立の為だ。
その第一歩として、母の友人でもあるヘラ・シンドゥーラの息子、ジェイセンと期間限定の共同生活をしている。
そして今、ジェイセンと2人でゼブおじさんの下へ遊びに来ていた。
「アリスの息子が自立か……」
「その意味深な顔は何?」
「感慨深いだけだ。共同生活は順調か?」
その言葉に、俺とジェイセンは口を噤む。
「何かあったのか?」
「実は……」
最近、新共和国のIDを経由して、よろしくない連中からちょっかいを受けることが増えた。都度対応はしているが、キリがない。今は新共和国領内で活動しているから良いものの、一歩外縁部に踏み込めば一気に増える。
俺もジェイセンも、そろそろどうにかしたい。
「そもそも、なんで正規IDを持ってやがる?」
「都合が良いだろ。」
「コネも使える。」
「仲良いな、2人共。」
「ありがとう。」
「で?何か案は?」
「お前らな……隠れたいなら正規IDなんか使うな。」
本当に姿を消したいなら、コネは使うなと叱られた。帝国の時代なら終わっていたとまで言われた。だったらどうしたらいいんだ。
「何か策はないのか?」
「というかお前達、俺より適材がいるだろ。」
「「適材?」」
俺とジェイセンは顔を見合わせる。
数日後、俺とジェイセンはとある惑星に来ていた。
獣道を抜けて、俺達は山を登る。拓けていない森を歩きながら、ジェイセンが来た目的を疑う。だが、俺も同じ気持ちだった。
人の気配なんて、まるで感じないんだ。
「本当にいるのか?」
「いる。」
「だが、“あの人”ってかなり気分屋だろ?」
「こんなに早く来たんだから、“まだ”いるさ。」
やり場のない苛立ちを覚えつつ、ようやく頂上に着く。
そこには枯葉を被った小さなシャトルがあった。ハッチは閉じていて、辺りも静かだった。唯一違和感があるとすれば、ハッチが異様に汚れていること。これが意味するのは、何度も開閉されているということだ。
俺は意を決して、ハッチをノックする。
その行動に、ジェイセンは疑問符を浮かべる。
「なんでノックしてるんだ?」
「何やってるか分からないだろ。」
「は?」
「俺より年上なんだから察してくれよ!」
これ以上は言うまい。
やがて、誰かがハッチに近付いてくるのを感じた。
そして、ハッチが下りると懐かしい人が出てきた。
「ビリー……」
「父さん……」
1年会ってないだけで、随分変わったように見えた。
そう、このシャトルは俺の両親である、アリス・レインとダンタム・ルードのシャトルだ。
2人は各地を点々と旅を続けていて、父さんの公務がある時だけ首都惑星へと戻る生活をしている。その間、母さんは気紛れに父さんと同行したり、1人でどこかで過ごしたりする。
「久しぶり。」
「お久しぶりです、ルード議員。」
「ジェイセン、元気そうだな。ビリー、急に会いたいだなんて、どうしたんだ?」
「母さんに頼みがあって来たんだ。」
その言葉に父さんは時間が欲しいと言う。
「5分待っててくれ。」
「え?どうしたんだ?」
「いいから、待っててくれ。」
父さんは中に戻り、俺達は言われた通りに待つ。
だが、一向に戻ってこない。
「遅すぎる。」
「心配しすぎじゃないのか?あのアリスでしょう?」
「ジェイセン!だからこそだ!ジェダイだから心配なんだよ!ほら、行こう!」
ジェイセンを急かし、俺達は中に踏み込む。
恐る恐る入ると、信じられない光景が目に入った。
母さんは毛布を抱き締め、枕に顔を埋めていた。その姿は、俺が子供の頃と変わらない姿だ。そんな姿が、胸を締め付ける。
「アリス、ほら、起きろ。」
「無理……起きれない………」
側にいるR7ですら、起こすのを躊躇っていた。
父さんは寝台のカーテンを閉めて、俺達に謝罪する。
「何かあったの?」
「実はな、お前達が来るのはアリスが予期していたんだ。」
「「え!?」」
「問題はそれじゃない。お前達、正規IDを使ってここまで来ただろう?」
要件は、正にそれだった。俺達は否定できず、正規IDを使ったことを肯定する。それに対して、父さんは溜め息を吐いた。
「お前達のせいじゃないが、アリスがはしゃいでしまってな……厄介事を嬉々として片付けていた。で、疲れてこの有り様だ。」
ガキかよ。ジェイセンと心の声が一致した気がした。
母さんが起きるまで、俺達はしばらく待つことになった。
2人でハッチに座り、軽めの夕食を摂る。
「母親からジェダイの訓練は受けないのか?」
「いつも頼んでる。だが、毎回断られる。」
「マスター・スカイウォーカーは?」
「彼は彼で忙しい。子供の頃に何度か会っただけだから、頼みにくいだろ。」
「いっそのこと、別の道へ行くか?」
そう言われるが、俺に他の道は考えられなかった。
母さんは今までずっと戦ってきた。だから今度は俺が戦いたいんだ。親孝行したいのに、母さんはそれをさせてくれない。
親元を離れた理由の一つが、それだ。
「ある程度自由にさせてくれるうちの母親とは違うな。」
「私は心配なんだよ。」
振り向くと、母さんがいた。
ダース・シディアスの呪いを受けた母さんは、やっぱり歳を取っていなかった。母さんはいろいろ考えているだろうけど、俺も母さんの力になりたい。子供だからと、いつも離されてしまう。
眠い目を擦りながらも、母さんは俺とジェイセンの間に座る。
「心配だからジェダイの技なんか教えたくないの。」
「“なんか”って……」
「マスター・スカイウォーカーが泣きますよ。」
「本当はルークのマスターとしても、私は今でも不相応だと思ってるよ。それで?私に用があるって?」
きっと来訪の理由を分かっているはずなのに、母さんは多くを語らない。予期していたのに、俺達を邪険に扱うこともせず、優しく問いかけてくれる。それが俺を一層虚しくさせた。
「母さん、帝国から逃げている時、どうやって逃げたんだ?」
「あの頃の話?」
「あ…」
嫌な記憶だというのに、母さんはそんな素振りを一切見せない。
「心配してくれてありがとう。」
「え…」
「全部が嫌なことばかりじゃなかったよ。ダンタムもいたし、雲隠れは元々得意だったから……」
「得意……?」
「ほら、息抜きでジェダイ聖堂をよく抜け出してたからね?」
ジェイセンが絶句する。ジェイセンは父親がジェダイとあって、憧れを持っていた。母さんのせいで申し訳ない。
「母さん!」
「あ、ごめん!でもあんた達2人なら、隠れるのは難しいことじゃないよ。」
そこで、母さんはあることを教えてくれた。
数ヶ月後、俺達2人は前よりは静かに過ごせていた。母さんが教えてくれた方法で、余裕ができた。ID問題も解決した。
俺達は今、流れに身を任せている。もう少ししたら、俺は本当に1人で生きていこうと思っている。そして、その次はジェダイの訓練だ。
俺の目標まで、あと少し。
母さんが訓練を了承するまで、俺は諦めない。
だから、今はできることをしよう。
continue……