色々説明飛ばしでわからない箇所があると思いますが…そちらは後日投稿する【設定資料】をご覧ください
カズマ「……」
アクア「……」
俺は、ボロボロの身体を無理やり立たせて、アクアの前に立っている
ここは魔王城の最上階
この場には俺とアクア、そしてアクアを連れて帰るためについてきためぐみんとダクネスとクリスとゆんゆんがいる
そして近くには魔王ヤサカとその配下達の屍がある
ついさっきまでここで魔王との最終決戦があった
魔王は上級魔法に加えてアクアから奪った神の気、神気《しんき》を、自分が全盛期時代の実力に戻せるように取り込み、若返った
若返った魔王は全ての能力値がとてつもなく高く、俺の白龍と黒龍を己に纏った姿、双龍装《そうりゅうそう》と互角に近い戦いをした
最後は俺の粘りがちで勝つ事ができた
魔王軍の幹部もほぼ倒し、後は魔王一人を倒せばそれで終わる
アクアがアクセルからいなくなる前日
俺に言った
アクア『夢を見たの……魔王と戦って…カズマが消えていくのを……』
俺はそれを聞いて笑ってそんな夢気にするなと言った
だがその翌日
アクアはアクセルから出て行った……そして、自分の手で魔王を倒す為に
こいつがいなくなった事で街は大騒ぎになり、しかもこのタイミングを狙ってたかの様に……魔王の娘率いる魔王軍が、王都とアクセルを同時に攻めようとしてる情報が入り、俺はめぐみんとダクネス……そしてクリスとゆんゆんを連れて魔王城に向かったアクアを連れて帰りに向かったが……アクアは魔王城に到着していてしかも魔王に捕えられていた
どうにか解放させたアクアと一緒に魔王とその配下と戦った
カズマ「俺は………お前に会ったらまず、泣くまでぶん殴ってやろうと思っていた…」
俺はそうポツリと言った
カズマ「お前が勝手に居なくなって……めぐみんやダクネス……そしてアクセルの皆がどれだけ心配したか……俺はそいつらを代表して…お前を怒らなければならない………」
アクアは 俺が言う事を無言で聞いている
カズマ「他にも……俺が、お前に言わなければならない事も色々ある……あるってのによ………」
気づけば、俺の頬を涙がつたう
カズマ「お前が無事で……生きている姿を見たら……もう、何から言えばいいのか………分かんなくなってきた……!」
アクア「!」
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私は………カズマのその言葉を……カズマの本音を聞いていたら…気づけば私の頬も涙がつたう
ああ……
誰よりも私の事を心配して……誰よりも思っていてくれてたのは……いつも、私の隣にいるカズマ……アンタだったのね…
カズマ「なあ、頼むから心配かけんなよ!勝手にどっか居なくなんなよ!俺の側から離れるなよ!!もう……誰かが居なくなるのは本当に嫌なんだよ!」
カズマの一つ一つの言葉が…私の心に響く
アクア「……めん…な…さ…」
気づけば
アクア「ごめんなさい……カズマ……皆…ごめんなさい…………不出来な女神でごめんなさい……皆に迷惑をかける女神でごめんなさい……」
気がつけば私は、涙を流しながら謝っていた
めぐみん「………!アクア!避けてください!」
アクア「え?」
めぐみんに突然言われて反応しきれなかったがカズマに引っ張られた
そして私の視界には……
アクア「嘘…」
カズマが身体の限界以上の力を使って倒した筈の
魔王ヤサカが、魔法を放つ直後だった
けど、私にはその魔法は当たらなかった
なぜなら
アクア「カズマ!!」
カズマが私を守る為に壁になったから
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めぐみん「……!?アクア!避けてください!」
次の瞬間強い魔力を感じ、とっさに身体が動く
視界には、倒した筈の魔王がアクアに向けて魔法を放とうとした瞬間だった
さっきまでアイツの魔力は一切感じなかった
おそらく、魔力が感知されないように抑えていたな
あれだけダメージを追っていたにも関わらず、まるで死んでるかの様に魔力を完全に抑えるとは……さすがは魔王と言ったところか
けど不味い……アクアに魔法が当たる
俺も魔法で……駄目だ
双龍装でほぼ魔力はない
例えあったとしても間に合わない
だったらもう
アクア「カズマ!」
俺が、盾になるしかねえな…
カズマ「グッ………」
今ので致命傷を負ったな
アクアの回復魔法でない限りこの傷は治せないな
ヤサカ「驚いた……あれだけボロボロになりながらも、我の動きに気づき動くとは………流石は我をここまで追い詰めた者だ……だが…」
魔王……ヤサカは俺の方を見て
ヤサカ「今の攻撃で致命傷を負ったな……もう貴様は動けん……動かずそのままで居るなら……貴様を配下にして生かしてやろう、ここまで我を追い詰めたことに対しての敬意だ。だが後ろの奴らは確実に仕留める………」
まずいな……こいつは、後ろにいるアイツらに対する警戒度が高すぎる
俺は負傷して動けずにいるから警戒は薄い
このままじゃ…アイツらの命は
……………
カズマ「なあ、俺と引き換えにアイツらを見逃す事ってできるか…」
ヤサカ「ほう……自らを犠牲に仲間を見逃せと………だが駄目だ。奴らはこの場で殺さなくてはならん。ここで逃せば……再度また攻めてくるだろう……次かもしれん……また次かもしれん…奴らの力は貴様を含め……最も我を倒せる程の力を持った者達だ……ほんの一握りでも、我を倒せる可能性のある奴らを…生かしてはおけん……」
だよなあー
てか俺もその一人に入っているのだが生かすのな
大方俺に裏切れない洗脳とかするつもりでいるだろうな…
どうすれば……
俺はふとめぐみんの方を見る
めぐみんもボロボロではあるが……諦めていない目をしていた
そして……めぐみんの手元を見ると…
カズマ「……」
フゥ……もう…これしかないか…
ヤサカ「さて…誰から始末するか……ここはやはりアクシズ教の元締めの女神からか…」
カズマ「おい魔王…」
ヤサカ「なんだ?」
カズマ「お前…一つ勘違いしてるな…」
ヤサカ「勘違いだと?」
カズマ「ああ……この場で最も倒さなければいけないのはアイツらではなく
俺だ!」
俺はそう言って身体の中の残りカス程度の魔力の流れを活性化させる事によって身体能力が数倍以上になる奥の手、『魔力活性』《まりょくかっせい》を使い、魔王に飛び掛かった
ヤサカ「ぐうぉ!?」
俺はそのまま魔王に強く突進し魔王の背後の窓まで強く押しだしそして
カズマ「お前ら……ゴメンな…」
アク・めぐ・ダク・クリ・ゆん「「「「「え?」」」」」
魔王ごと、最上階から外に落ちていった
その一瞬……アクアの顔が目に写った
ああ……そんな顔するなよ…アクア
俺はな……お前のそんな泣きそうな顔も……泣き顔も…嫌いなんだよ……
ヤサカ「ぐうっ!?貴様正気か!?我を倒す為に……自らの命を犠牲に倒すつもりで…」
カズマ「お前はまた一つ…勘違いしているな……」
俺の左手は、落下していく魔王を抑えているが、その手には…先程めぐみんの手に握っていたマナタイトがあった
さっき魔王の目を盗んでスティールで盗った
そして俺の右手には…
カズマ「お前を倒す為だけじゃねえ……アイツらを守る為だ!」
紅色の光が……爆裂魔法の光が灯っている
ヤサカ「フッ……見事だ……冒険者(弱)いや……勇者…サトウカズマよ…」
その言葉を最後まで聞いた瞬間……俺と魔王の中心で……強く…大きな光が覆った
ああ……
ここで終わりか……まあ、よく生きたな俺…
俺の頭の中では…これまでの思い出が流れていく……
もう…思い残す事は……いや……あったな
アイリスはしっかりと女王になっていくのか見届けてないな…
ウィズにもまだまた教えてもらってない事もあったな
バニルの奴に…人泡吹かせてやりたかったな
クリス……お頭……エリス様には……返しきれないくらいの恩もあったのに礼も言えてない…
ダストの奴に……無事アクアを連れて帰ったら1杯飲もうって約束したのに結局できないや…
ゆんゆんは……ダストとの関係の進展を聞いてなかったな…
そして……最後に思い浮かべたのは……いつも俺と一緒にいる……うちの三馬鹿娘達だった
ダクネス……いつまで経っても性癖は治らないし不器用なとこも治らないが…それもお前の魅力なんだよな…
めぐみん……そういえばお前に言い伝え忘れてたな……おめでとう……世界最強のアークウィザードになる夢が叶って……
そして……
お前は……出会った時からずっと……俺に苛つかせてばかりで……問題起こしてばかりで……正直…疫病神なのではって……思ってたけど……いつも俺の側にいて……楽しい時も…苦しい時も……泣きたい時も俺の側にいて……同じ思いを持ってくれていた……そんなお前と一緒に過ごしてきた時が………俺は好きだったな……
なあ……………アクア
願わくば……もう一度お前と……お前達と一緒に……また
カズマ「一緒に過ごしたいな…」