絶界行に安全の二文字はない。
出撃前のブリーフィング……というよりは簡素な情報共有の話し合いで、チィがそう語った通り、ハードコアディメンション・ヴァルガにおいては、足を踏み入れた瞬間、ダイブ直後の無敵判定が切れた時点でそれを狙って撃ち抜かれて爆散することなど日常茶飯事だ。
GBNにおいて、ランダム要素こそあれどスポーン地点にはある程度の法則性が存在している。
そのため同接人数が多いサーバーであればダイブしてきた瞬間を狙ってのリスキル、ならぬスポーンキルが可能となっているが、言うまでもなく通常のディメンションであれば御法度だ。
明確に禁止する規定こそないものの、運営に報告すれば、利用規約における「その他悪質な行為」の項に該当するとしてペナルティが課されることは検証スレッドにおいて証明されている。
わざわざ検証のためにアカウントを作ってリスキルを行うのも大概狂っているとアイカとエリィは思うのだが──今から行く場所はそれより遥かに狂った、そんなペナルティすら無罪放免の危険地帯、誰が呼んだか戦闘狂のラスト・リゾートだ。
『言っとくけど、貰った金の分は全力でやるけど、会えるとは限んないかんね』
出撃前に、「キャプテン・ジオンの機体とよく似た大剣を持つ、シナンジュの顔をガンダム頭に変えた機体」を駆る女性ダイバーの特徴を伝えた直後、チィは二人にそう釘を刺した。
ハードコアディメンション・ヴァルガの性質がそうさせるのもあるが、一番狂っているのはこのディメンションの同接人数が、各ディメンションを並べた時に上位に位置するという事実だ。
ダイバーたちが猿山だのモヒカンの巣だの知性を失った人間が行き着く先だの、各々が憎しみを込めて呼ぶこの場所だが、運営が公に示している用途はフリーバトルのため、ということになっているし、事実として上級者、特にソロダイバーの間では修練としてこのディメンションを利用することはそう珍しくない。
だからこそ、本来の需要と裏の需要が同時に満たされているといった状況であるために、接続人数もそれに比例するのだ。
コックピットで固唾を呑んで、アイカはディメンションへのゲートが開くのを待つ。
『わかってるとは思うけど、基本的に入った瞬間撃たれることも珍しくないから身を隠すか伏せるか、まずは十秒生き残るための鉄則がそれだよ』
出撃前に聞かされた、チィの言葉を何度も脳内で繰り返し、そして。
ゲートが開いた瞬間に、アイカとエリィ、そしてチィは操縦桿を倒して機体を急降下させる。
そして予測通り、三人の無敵判定が切れる頃合いを狙って、明らかにゲートがあった位置を狙ったと思われる砲撃が通過する。
「っと、射線的にこっちか!」
伏せていた機体を立て直し、チィは愛機であるSDCS陸戦型ガンダムをベースに独自の改造を施したガンプラ──【ガンダムグラスランナー】の腰部アタッチメントからファイア・ナッツを手に取って投擲した。
ハードディメンション・ヴァルガ、北部廃墟都市地帯。文字通り遮蔽物だらけなだけに、狙撃手が潜むような場所はそこかしこにありふれているが、射線を読めばある程度は把握ができる。
アイカたちを狙った狙撃、というより威力的に砲撃といった方が差し支えがないそれは、九時の方向から飛んできたものだ。恐らくゲートの出現位置を絞り込まなかったか、一網打尽を狙ったのだろう。そして。
『ウソだろ、おまっ……うわああああ!』
「けっ、汚え花火だぜ」
炎上効果を持つ投擲弾が、廃ビルから半身を覗かせて二撃目を放たんとしていた狙撃手の機体──都市迷彩を施したケルディムガンダムにアリオスガンダムのGNビームキャノンを持たせたそれの砲身近くで炸裂し、行き場を失ったエネルギーの暴発に呑まれて機体が爆ぜる。
「チィちゃん、すっごーい☆」
「あんなん自慢にもなんねーよ、それよりねーちゃんたち、チィが言ったこと覚えてるよね!?」
「……はい……! 絶対に、足を止めない……!」
「そう!」
答えた通りにアイカのコメットコアガンダムとエリィのヘイズルIIは遮蔽物を利用しつつ小刻みにブーストを蒸す形で着地の隙を減らしながら、都市地帯を北進していく。
チィのガンダムグラスランナーは、ベースの陸戦型ガンダムをより強襲、偵察に特化させただけではなく、通常のSDガンダムに比べて独自の大型化が施されている。
SDCSーー正式名称SDガンダムクロスシルエットというブランドは、それ自体が内部フレームの換装によって体躯を好みの形に変更することができるのが売りなのだが、チィは更に独自のフレームを自作し、HGシリーズからもパーツをコンバートすることで、SD体型からは少し外れるものの、可動域を更に引き上げることを目論んだのだ。
自身のコメットコアガンダムとそう体躯が変わらないガンダムグラスランナーを一瞥し、細かい事情こそわからないものの、売り場にサンプルとして展示されているSDCSのそれとは明らかに違う体型から想像する作り込みに、アイカは驚嘆する。
(あたしでもこれ作るのに結構かかったのに、中身まで別物にするってどれぐらいかかるんだろうな……)
アイカは知らないが、フレームはこのGBNにおいて作り込みが最も反映される箇所として重要視するダイバーが多いパーツだ。
考えてみれば機体を動かす、文字通りの屋台骨なのだから当然でもある。
反面、パーツとしては最も地味で、仮にフルスクラッチやマスターグレード、パーフェクトグレードのそれに丹念な塗り分けを施したとしてもそのほとんどは外装に隠れてしまうということもあって、労力に対する対価が得づらく、メンテナンスやマスキングも難しいということから忌避されてきた部分でもあり、GBNにおいてはそうしたフレーム構造を採用していない、もしくは関節部分のみに簡易的な構造を採用したHG、ハイグレードブランドが幅を利かせている部分がある。
関節部分のディテールを詰めたり強度を補強したりといった工作が、恐らくはゲームバランスやリアルでの資金事情などを考慮してフレームを作り込むのとパラメータの補正的にはあまり大きな差が出ない、というのも大きな向かい風なのだろう。
しかし、そんな事情はどこ吹く風とばかりに、チィの機体は自作したフレームの強みを遺憾なく発揮し、グラスランナーの名に恥じない軽快さで舗装が破壊されたコンクリートの地面を蹴り、遮蔽物にはファイア・ナッツを投げ込んでから身を隠すなど、まさに八面六臂といった風情の立ち回りを見せていた。
「……っ、アイカさん、伏せて……!」
「んっ!」
エリィの警告を聞くと同時に、斜め後ろから自機を狙ってきた射撃を、半ばすっ転んで地面に顔面を打ち付ける形になりながらもアイカはなんとか回避する。
「ブリッツか! クソっ、相変わらずせけーんだよそれ!」
「……お願い、当たって……!」
襲撃者であるブリッツガンダムはミラージュ・コロイド──攻撃行動を起こすまでの間、自機を透明化してレーダーからも目視からも逃れ、更に攻撃武装の誘導を切るというシステムだ──を解除し、エリィへの反撃を目論むが、フォローに入ったチィが両手に持っていたビームマシンガンに足止めされ、コックピットに直撃弾を受けることで敢えなく爆散した。
「ったた……ちょっと舌噛んじゃった、ありがと、エリィちゃん」
「い、いえ、そんな……」
「いや、今のはよく見てたよ、申し訳ねーけどチィも見逃してたからさ」
ミラージュ・コロイドはレーダーに映らないという特性上、積み得ともいえる特殊兵装なのだが、そこに弱点が存在しないかと問われればその答えはもちろん否である。
まず、ブーストの軌跡を誤魔化すことができない。宇宙であればデブリにアンカーを差し込むなどして慣性移動を行うことでそれを誤魔化すことができるが、地上ではそうもいかない。
加えてブーストに頼らなかったとしても、歩行で発生する砂埃や、先程の慣性移動を例に取るならアンカーを打ち込んだデブリの破片は可視化されているなど、透明化した機体が及ぼす物理的な影響までは無視することができないのだ。
だとしても、エリィはよく見ていた。
恐らくブリッツとの連携を想定していて、相方の撃破に動揺していたか、まさかギャグ漫画のようにすっ転んだ機体と鉢合わせすることは想定していなかったのだろう。アイカがすっ転んだ先に聳え立つ廃ビルに身を隠して硬直していたスローターダガーのコックピットをそのままコアスプレーガンで撃ち抜いて、アイカは戦闘機動に復帰する。
「やっぱりあのモヒカンが硬いだけか……」
「お、アイカもキルスコアおめっとさん。まあ連中は飽きもせずに初心者狩り特化してっからな……っと、そろそろかな」
「そろそろ?」
チィは時折横目でコンソールのレーダーに気を払いつつも、増設した各種センサーやサブカメラが分割されたモニターウィンドウに映す空中の様子を注視しながら呟いた。
チィが出撃前に語った、十秒生き抜くための生存戦略はスポーンキル回避のために身を伏せること、そして基本的に、三分の壁と呼ばれる時間を生き残るための生存戦略がとにかく足を止めない、止める時間を最小限にすることだった。
「こっからが三つ目の生存戦略よ」
とはいえ、提言したチィ自身、この戦略が通じるかどうかははっきりいって運ゲーだと思っている。まさしく上手くいったらお慰み、一定のラインを超えれば通用しない一発芸といわれればそれまでだ。
だが、チィやアイカ、エリィーー特に初心者から中級者がただ生き残る、それだけを目的にするのであれば、最初のお祈りポイントさえ乗り切れば、失敗する「一定のライン」に乗ることは絶対にない。
「ちょいと足止めなきゃいけないのが難点だけど、幸い乱戦エリアはちょい向こう、周辺のクリアはある程度やってる……ねーちゃんたち、悪いけど五秒持たせて!」
「了解っ☆」
「……わかり、ました……!」
チィの指示に従って、足を止めた彼女と愛機の左右をカバーするようにアイカとエリィの機体が立つ。
とはいえ初心者の二人にできることなどたかが知れている。
ここで一番効果を持つのは、迎撃の射撃をコックピットに命中させることでもなく、二人が襲撃者からチィを守る盾として勇敢に散っていくことでもなく。
「……どうか、来ませんように……来ませんように……」
がくがくと操縦桿を握る手を震わせながらエリィが祈りの言葉を口にする。
そう。ここで二人がなせる最良の手段は、攻撃が飛んでこないことと近くに狙撃手と暗殺者の取りこぼしが潜んでいないことを祈る、ただそれだけだ。
いわゆるお祈りゲーである。それがアイカとエリィにとっての最善であるなら。
「データリンク、広域索敵……拡大。頼むぜ乱数の神様、いるかどうかわかんねーけどよ……!」
チィにとっての最善も、またお祈りであった。ここをクリアすれば何とかなる。だが、ここでつまづいてしまえば全てがパーになる。
氷の橋から落っこちたとしてもその後にクソみたいな運ゲーをすればリカバリは利く。だがこのゲームはプラクティスモード……練習試合や低難易度の対NPDミッション以外で一度撃墜されれば修復に時間がかかるという仕様から、基本的にはセーブとリセットで歩き回る古典的な手法を良しとしていない。
だから、ここでランダムエンカウントという名の乱数を引き当てる必要があるのだ。
そして。
「……っしゃビンゴ! ねーちゃんたち、今からチィが転送した座標に向かって全力でブーストして!」
「その間に後ろから撃たれたら!?」
「運がなかったって諦めな!」
アイカの問いをチィは身も蓋もない答えで切り捨てるが、実際それしか言うことはないのだ。
進路上のクリアは丁寧にやってきた。
だが、同接人数の都合上、背後からの襲撃者は理論上はほぼ無限にリスポーンするといってもいい。しかも全て性質不明のアンノウンだ。
光が強ければ生まれる影もまたその色を濃く、深くする。そんな世界の節理に従って、GBNがアクティブ2000万人を抱える神ゲーだからこそ生まれたクソゲー部分といっても過言ではない。
背後からの攻撃をアラートを参考に回避しつつも全力で前に向かうアイカたちのなぞる直線軌道は襲撃者たちにとってのカモなのだろう。
アイカたちを素直に背後から追跡しようとしたゲドラフがどこから湧いてきたのか、廃ビルの上に陣取ったジン強行偵察型にミサイルポッド部分を撃ち抜かれて爆散する。
そしてそのジン強行偵察型が五秒もしない内にビルごとアナザートライアルランチャーストライカーを装備したストライクEに撃ち抜かれて塵へと消えていく。
阿鼻叫喚、まさに地獄か、そうでなければ蠱毒を体現したような光景だった。
「ビルの上なんかに陣取るからだっつー……のっ!」
チィは背後へと、背負っている武装コンテナからダミー・バルーンをバラまいて自分たちへのヘイトを逸らしながら、目標ポイントまでひた走る。
このバルーンにも抜かりなく強力な爆弾が仕込まれているため、撃ち抜けば目眩しに、ゲドラフの僚機と思しき追跡者であったブルッケングがそうしようとしたように、力任せに踏みつけて進もうと思えば手痛いダメージを被ることになる。
無論、コンテナを狙撃された際に自機へ与えられる誘爆とのトレードオフとなるリスクを承知した上でのカスタマイズだ。
チィのカスタマイズは、いわば斥候だった。
避けて、逃げて、嵌めて勝つ。
それも当然だ。クリエイトミッションの穴を突いて単機で攻略するのなら最も重要なのは、どこに何があるかを把握して、行動を起こす頃には勝利の方程式が組み立てられている。それこそが理想的なチィの勝ち筋なのだから。
そして、今回もチィはその勝ち筋を手にしたことになる。
「ここでいいの、チィ!?」
「……ここに、何が……!?」
チィが指定したポイントは、周囲に遮蔽物となる瓦礫が多少転がっている以外は開けているといっても過言ではない、都市部から僅かに外れた地点だった。
アイカとエリィが様子を見ても、何か逆転の切り札となるようなアイテムがある様子はないし、遮蔽物に身を隠すこととチィがバラまいたダミー、そして三人のガンプラが比較的小柄なのもあって今は何とかやり過ごせているが、反対方向からの弾幕や追跡者はその数を増している。
「……いいや、あるね」
──上にな。
困惑するアイカとエリィをよそに、チィがニヒルに口元を歪めて笑った、その瞬間だった。
『トランザムブーストモード、ツヴァイアクセル……GNディバインブラスター、マルチロック、セット』
チィの機体が傍受したと思しき通信ウィンドウが開かれ、そこに映っていた黒髪の青年が何事かを呟くと同時に、「それ」はモニターを覆い尽くした。
「な、何これ……っ!?」
「……ひか、り……!?」
アイカとエリィは巻き起こった事態に困惑しつつも、その光景自体にはどこか既視感のようなものを抱いていた。
シナンジュを改造した赤いガンダムがモヒカンの群れを猛る炎で薙ぎ払った、あの瞬間だ。
そして──それを上回る規模の光が上空の一点を中心に降り注ぎ、ちょうどアイカたちが身を潜めていた廃墟群の少し手前辺りで収束したかと思えば、そこから無数の束に拡散し、廃墟都市をなぎ払っていく。
あの青年はマルチロックと呟いていたが、そんな生易しいものではない。むしろロックから外れた機体も勢いで巻き込まれかねない、拡散ビーム砲というよりは拡散波動砲に片足を突っ込んだ砲撃だ。
恐らくは逃げる相手を逃さないためのカスタマイズなのだろう。とはいえ、桁も規模も段違いだ。
光が去った後に残った静寂と、ここがハードコアディメンション・ヴァルガであることすら忘れそうになるレーダーに生まれた空白、そしてそれを生み出した上空を見上げて、アイカは固唾を飲む。
チィが浮かべていた観測機から転送されてきた映像にその威容を誇る上空の機体は、ダブルオークアンタのカスタマイズモデルと思しきものだった。
その機体が構えている、カレトヴルッフフェーダーと微妙に形状の変わったGNソードVが槍のように連結された武装は、二枚に増えたバインダーから分離したGNソードビットがまとわり付いて砲身を形成している。
原作でも披露していたGNバスターライフルの延長線上にある武装なのだろう。チィはそう推測したが、それにしたって相も変わらず馬鹿げた威力だ。
だが、何かが不満だったのか、通信ウィンドウに浮かぶ青年は小さく首を傾げると、足元にいるアイカたちに何か注意を払うこともなく、自らが生み出した空白に背を向けて、乱戦エリアが形成されている南部地帯へと粒子のマントを翻して飛び去っていく。
「……相変わらずバカみてーな威力」
「チィちゃん、これって……」
「おうよ、これがチィたち弱者の生存戦略、最後の切り札」
MPK。モンスター・プレイヤー・キルの略称だ。
それが意味するところは、強いモンスターと意図的に交戦し、それをプレイヤーたちが集まる区画まで誘導することで間接的に他のプレイヤーを葬り去るテクニックだった。
正確には今飛び去っていった彼はモンスターではなく中身の入ったプレイヤーだが、災害みたいだという意味では大差ないはずだ。
チィは肩を竦めてあっけらかんと笑ってみせるが、当然の如く一般的なネットゲームのマナーには背を向けて中指を突き立て、そのまま唾を吐きかけるような行いであることは言うまでもない。
「……あ、あぅ……こ、これは……」
「げ、外道……」
「アレがいてくれて助かったわけよ、とーぜんここじゃなきゃ運営に睨まれっからやんないけどね」
つっても、何やっても無罪放免なこのクソみたいなディメンション作ったのは運営だからチィは悪くないよ。
当然の権利のように自身の無罪を主張するチィだったが、助かったとはいえその外道そのものな戦術にアイカとエリィはただ顔を突き合わせて閉口する他になかった。
「さて……ねーちゃんたち、いいニュースと悪いニュースがあるんだけどどっち聞きたい? 時間がないから片方だけだよ」
絶句する二人を尻目に、チィはコンソールを確認しながら、こめかみから冷や汗を流しつつ二人へと問いかける。
「それってどっち選んでも悪いパターンでしょ? なら……悪い方」
「……わ、わたしは……アイカさんと、同じで……」
「よしわかった、じゃあ悪いニュースの発表だけど、生き残った奴らがいる、んで、こっちを……」
『ヒャッハー!』
チィが言葉の続きを紡ぐよりも早く、聞き覚えのある、そして二度と聞きたくなかった世紀末的咆哮が、アイカとエリィの鼓膜を震わせる。
「狙ってる、ってわけだ」
モニターから視認できるその数は僅かに五。だが、初心者のアイカとエリィ、そして直接戦闘向きのカスタマイズをしていないチィを葬るには十分な重火力と重装甲に身を包んだカリギュラの剣闘士──というのも剣闘士に失礼な猿山の住人が、獲物を見つけた歓喜に吠える。
それは、先程の砲撃への衝撃で呆けていたアイカとエリィに、ここがどこなのかを思い出させるのに十分なほどに穢れた、冒涜的な響きだった。
そして、ありとあらゆる遮蔽物が砲撃の余波で無残に砕け散った異常、そこから逃れえぬことを示す、戦鐘だった。
※MPK及びPKは重大なマナー違反なので現実では絶対に真似しないでください。また本作はそれを奨励するものではありません。