多分年中休載レベルの更新速度です、はい。みなさんもう慣れてるよね? ね?
真っ白な空間。
何もない。マジで。
なんっっっっっっっにもない。
精神と時の部屋的な光景だ。ただただ広がる終わりのない白。人間って真っ白かつ何もない空間に閉じ込められたら気ィ狂っちゃうんだぜ? 何で俺こんなとこにいるんだろう。
「……死んだかな」
「ご名答!」
独り言を呟いた瞬間、突然背後から拍手が。妙に高いテンションにビビりながら振り向けば真っ白な格好に杖を持ったおじいさんが立っている。頭上に天使の輪みたいなものが浮かんでいるが……どうなってんだあれ。
「……どちらさん?」
「神じゃ」
「なるほど。さてはあんた俺を間違えて殺したな?」
「……てへっ☆」
「(怒)」
何そのテンプレ展開。ドラゴンボールのレアなフィギュアが手に入って浮かれてたら「死んじゃいました」かよ。俺がいつ死んだってんだ。
「え~……まずフィギュアの箱を抱えたお前さんが店から出て、信号を待っとったじゃろ?」
「おん」
「そこの交差点に向かって黒のセダンが猛スピードで突っ込み、荷台にミカンを積んだ軽トラに衝突した。その軽トラが横転して後続車が追突、対向車線に弾き出され、そこに走って来た大型トラックが避けようとハンドルを切り、お前さんを轢いたんじゃ」
「長っ!」
「いや、本来はここまでの大事故にはならんはずだった。黒のセダンの運転手だけが電柱に衝突して死ぬ運命だったんじゃ。それがどういうわけかお前さんまで死んでしもうた。いやはや、面目ない」
ええ……俺めちゃくちゃとばっちりィ……
フィギュアをどこに飾ろうかワクワクしてたとこだったのに……夕飯のメニューも考えてたのに……
ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……!!
「ということで、」
うちひしがれる俺の肩を神がポンと叩く。
「お前さんを転生させようと思う!」
「へ?」
「ほら、あれじゃろ。こういう場合、テンプレでは転生させるんじゃろ」
「テキトーかよ」
「まあまあ、お前さんの大好きなドラゴンボールの世界に転生させてやるから勘弁してくれ」
「マジかッッッッッッッ!!!」
「マジマジ」
ドラゴンボールワールドに転生……! なんつービッグなお詫びの品だ……!! 俺を殺したのは断じて許さんが最高の申し出だぜ!!
「さて、早くせねば魂の鮮度が落ちる。肉体を作っておる暇はないからのう……憑依転生で良いな?」
「憑依? どのキャラに憑依するんだ?」
「それは運任せじゃ。選んでおる暇もない!」
え。戦闘力5のおっさんだけは嫌なんだが。二十日大根に殺されるのは嫌なんだが。
「そんなモンにはならんわい。ちゃんと名前のあるキャラクターじゃ。そこは安心せい」
「それでバクテリアンだったら泣くぞ」
「……」
「否定して!?」
「ほれほれ、急ぐぞ。テンプレ的に特典も与えにゃならんじゃろ」
「何か流されたんですけど……まぁいいや。どんな特典をくれるんだ?」
「そうじゃのう……まず、全盛期の状態からほぼ老けない肉体」
「ほぼ?」
「あんまり変化せんと不自然じゃからの。微妙な変化はするぞい」
「なるほど」
「それから、ある程度の伸び代。戦闘をするタイプのキャラかも知れんからな。死ぬ気で努力すれば問題ないとは思うが、パワーインフレとやらには気を付けるんじゃぞ」
「アッ……ハイ」
パワーインフレ……憑依するキャラによってはかなり苦しいな。頑張るしかないけども。
「あとは、わしのフィギュ「結構です」……そうか。自信作だったんじゃが……うむ、では代わりにわしとたまに交信出来る権利を授けよう」
「え、何かそれもいらねぇ……」
「む! プライベート回線じゃぞ!! 業務用ではなく!! 何でみんな嫌がるんじゃっっっっ」
「わかったわかった、貰いますって」
「うむ。特典は以上じゃ」
頑張って生きるんじゃぞ、と神が杖を振る。俺はふわりと光に包まれ、意識を失った。
他作品が完結しないうちに手を出してしまった……
でもドラゴンボール好きなんだ……衝動に勝てなかったんだ……