紅に輝く要塞こと紅魔館。
その主であるレミリア・スカーレットの妹であるフランドール・スカーレットはある理由から地下室に幽閉されているのであった。
そんなフランが恋に落ちてしまう話である。
ある日の事、フランが住んでいる地下室の扉が開いた。
フラン(あれ?ご飯の時間にしては早くない?)
〇〇「あ、こんにちは」
フラン(!?)
フランは驚いた。それも当然だった。
話しかけられる事なんて余程稀だ。少なくともここ数十年は誰とも話していないだろう。
そして、フランに話しかけたこの男。先日とある理由で幻想郷へと迷い込んだ。
男は行き場に迷ったが、偶々たどり着いた紅魔館に雇われる事となり、男はメイド代わりとして働いているのだが仕事は全くできず、部屋を間違えて、今に至るわけだ。
〇〇「パチュリー様ですか?」
フラン「違うよ。私はフランドール・スカーレットだよ。」
〇〇「スカーレットと言うことはレミリア様と血縁関係でもあるのですか?」
フラン「レミリアはお姉様だよ。」
男はフランをよく見た。確かにレミリアの面影はある。
しかし、大人びていて紅魔館の主にもふさわしいカリスマ性がこの子には無いのだ。
また、薄暗い部屋に大量の壊れかけの玩具。
男は狂気さを感じ、
〇〇「し、失礼しました!!」
とそそくさに逃げ出した。
フランは人違いによるものではあったが久々に会話できたことがとても嬉しかった。
それから数日が経った。
フランの頭の中はあの男でいっぱいだった。
フランはいつからか、あの男がもう一度ここを訪ねて来ることを待っていた。
そして…扉は開いた。
〇〇「あ、すいません。間違えました。」
フラン「待って」
〇〇「どうしました?」
男はフランの目を見た。フランの目は今にも泣き出しそうだった。
フラン「もっと私とおしゃべりしようよ。」
〇〇「すいません。今仕事で…」
するとフランは泣きながら暴れ始めた。
〇〇「あ、あの…」
そう言うと、男はまた出て行ってしまった。
フランは数時間後、後悔していた。
フラン(あんな事しちゃったし、もう嫌われちゃったかなぁ)
するたまた扉が開く。
〇〇「あの、さっきはごめんなさい。仕事終わりました。」
フラン「わ、わたしこそごめんなさい」
〇〇「お話したいんでしたっけ?」
フラン「うん。私、誰かと話したのは久々だったんだ。」
そうするとフランは再び涙を浮かべる。
そして男はフランの頭を撫でた。
フラン「え?何するの?」
〇〇「さっきは撫でれなかったから。急にごめんね」
フラン「うんうん。嬉しい」
〇〇「良かった。」
そして、月日は流れ、フランは解放されることとなった。
男がフランが幽閉されていた原因であった癇癪を起こさせないようにする事ができたからである。
レミリア「あのフランを手懐けるとはね。」
十六夜咲夜「ふふふ。雇って良かったですね。」
紅魔館は微笑みで満ちていた。