共和国の旗の下に   作:旭日提督

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第一次ジオノーシスの戦い

 ~惑星ジオノーシス~

 

 

《クソッ、ケツに付かれた!》

 

《パープル4、援護する!》

 

《メーデー、メーデー、避けきれないッ!!》

 

《オメガ11がやられたぞ!》

 

《落ち着けジーン、指揮を引き継ぐんだ》

 

 惑星ジオノーシスの上空では、共和国軍のクローン・トルーパー達が駆るBTL-B Yウィング・スターファイターと、ジオノーシス軍のナンテックス級領域防衛スターファイターが死闘を繰り広げる。

 そのYウィング隊が切り開いた隙をついて、共和国軍のLAAT'iガンシップとLAAT'cガンシップが突撃し、地上戦力を展開する。

 分離主義者側の空中戦力であるナンテックス級は、離陸前に共和国宇宙軍の軌道爆撃を受けていたため数が少なく、共和国軍はほぼ一方的に制空権を掌握できた。

 そのためガンシップ隊は目立った被害を出すことなく地上戦力を送り込むことに成功し、更にその火力を活かして敵部隊を爆撃する。

 

 上空援護を得た共和国軍は集結を完了すると進撃を開始し、2つの戦線を構築した。片方の戦線は分離主義者の宇宙港を攻撃し、彼等が宇宙へ撤退するのをを阻止する部隊からなる戦線、もう片方は分離主義者のドロイド工場を確保する部隊からなる戦線だ。

 

 多くのジェダイが宇宙港への攻撃と分離主義者幹部の捕縛に向かう中、ジェダイナイト、シャルロット・フォン・ブリュッヒャーは、麾下のデルタ分隊を始めとする共和国グランド・アーミーの一軍を指揮し、ドロイド工場へと迫る。

 

「退くな! 斬れ、進め! 撃て、進めぇ!!」

 

「「「イエッサー!!」」」

 

「野郎共、撃ちまくれ!」

 

「ヒャッハー!」

 

「逃げる奴は分離主義者だ。逃げない奴はよく訓練された分離主義者だ!!」

 

 LAAT'iガンシップの火力とAT-TEウォーカーの重装甲を盾に、シャルロットの部隊は着実に前進する。

 だが、その速度は決して速いとはいえない。某副長の如く修羅と化したシャルロットや野蛮なクローン達の雄叫びとは裏腹に、彼女の指揮は極めて堅実であったのが原因だ。

 シャルロットは進撃速度よりも戦果の最大化と被害の最小化を狙い、無闇な突撃を控えていたからだ。彼女は歩兵のトルーパー達にウォーカーの陰に隠れるよう指示し、歩兵部隊の犠牲を最小化しつつ整列して襲い掛かる分離主義者バトルドロイド軍に多大な出血を強いていた。

 分離主義者バトルドロイド軍はまとまった数で突撃を繰り返し、工場で生産された分だけ更に投入するという波状攻撃を繰り返していたが、シャルロットの堅牢な陣地を前に攻め倦ねていた。

 

 ―――敵は戦力の逐次投入を繰り返すばかり。だが、こうも数が多いと厄介だな。

 

 分離主義者が戦力の逐次投入という愚の骨頂を犯しているにも関わらず、シャルロット達が苦労しているのは、その物量が一因だ。幾ら低能のバトルドロイドといえど、纏まった数が一定期間で来襲すれば排除するのは簡単なことではない。

 シャルロットの部隊は今まで火力と装甲頼みのゴリ押しで圧倒的優位に立っていたものの、損害は次第に蓄積していく。

 加えて残りの弾薬を意識しなければならない程に戦闘を継続したため、補給の必要性も生じてきた。

 機動力に富んだガンシップなら後方の補給拠点までは難なく戻れるが、ウォーカーや歩兵は厳しい。

 

 ―――やっぱり、アルトは連れてこなくて正解だった。

 

 彼女はまだ、戦争を経験するには未熟だ。クローン戦争が始まった以上、避けては通れない道だけど…………

 

 とにかく今は、指揮官としての責務を果たす。

 

 ―――ここらで、一気に仕掛けるべきか。

 

《―――すか、聞こえますか、ブリュッヒャー将軍》

 

 ふと、味方部隊からの通信が入る。

 

「こちら工場戦線、何処の部隊だ?」

 

《ハッ、宇宙港戦線の指揮を任されたCT-411、コマンダー・ポンズです》

 

「よしわかったポンズ、要件は手短に頼む」

 

《はい―――此方の戦線はこれから重ターボレーザーを活用して敵艦隊に攻勢を仕掛けます。そちらでも同時攻勢を!》

 

「…………気が合うなコマンダー。此方もこれから攻勢に出るところだ。分離主義者を一気呵成に畳み掛けるぞ!」

 

《イエッサー!》

 

 どうやら、宇宙港側でも動きがあるらしい。―――ちょうど映画だと、マスターヨーダがルクレハルクのコアシップに攻撃を指示するところだろうか。

 宇宙港側で脱出手段の宇宙船を破壊し、工場側で大攻勢を仕掛ける―――敵の継戦能力を削ぐにはいい作戦だ。

 

「…………デルタ分隊、いいか?」

 

「はい。何でしょう」

 

 私の声に応じて、デルタ分隊の4人が集結する。

 

「私の本隊はこれから敵正面に攻勢を仕掛ける。デルタは戦線を迂回し敵ドロイド工場へ潜入、敵の指揮官サン・ファークを抹殺しろ」

 

 作戦はこうだ。私の本隊が正面で敵主力を引き付け注意を向けさせている隙に、特殊部隊のデルタ分隊が秘密裏に敵ドロイド工場に潜入、司令官を暗殺し敵の指揮系統を乱す。

 事前情報で敵指揮官はドロイド工場にいることが分かっているから、あとはそこに至る道を切り開くだけだ。

 

「イエッサー。よし聞いたな野郎共、工場で大暴れだ!」

 

「ハハッ、漲ってきたな」

 

「出撃準備完了です、隊長」

 

「さっさと行こうぜ、ブリキ野郎共の息の根を止めてやる」

 

 ボスの言葉に、セヴ、フィクサー、スコーチの3人が答える。彼等の戦意は十分だ。

 

「期待しているぞ、デルタ分隊」

 

「イエッサー! よぅし野郎共、出陣だ!!」

 

 彼等は目立たないようビークルを使わずに、ジェットパックと自らの足で進撃を始めた。―――さて、此方も大立ち回りといきますか。このセイバーフェイス(沖田さんver)に恥じない活躍、見せてやろうじゃない。

 

「全軍に告げる。これより敵正面に攻勢を仕掛ける! 総員、退くな! 心してかかれ!!」

 

 「「「「イエッサー!!!」」」」

 

 歓声が、木霊する。

 

 フェイズⅠアーマーから溢れ出したクローン・トルーパー達の雄叫びが反響し、戦場を支配する。

 指揮所から躍り出た私は使い慣れたライトセーバー・パイクを手に持ち、金色の光刃でドロイド軍の赤いブラスター光を弾き飛ばしながら進む。

 

「総員、着剣!」

 

 クローン達は、DC-15ブラスターライフルの銃口にサバイバルナイフを取り付け、突撃準備に入る。

 

「抜刀―――突撃ぃ!! 斬れ! 進め! 斬れ! 進めぇぇぇぇぇ! 」

 

 

 ゥオオオオオッ!!!

 

 

「突撃ぃー!」

 

「バンザァァァァイ!!」

 

共和国魂(Republic Spirits)を見せてやれ!」

 

「支援砲撃を!」

 

「了解。重砲部隊、効力射用意だ!目標、北緯二○、東経一○五!」

 

 今までウォーカーの陰に隠れていたトルーパー達が一斉に突撃を開始し、私はその先頭を往く。

 

 バトルドロイドの群れに真っ先に突っ込んで、とにかく斬って斬って斬り倒す。

 

 ライトセーバーを振り回し、サーマルデトネーターをありったけの数ばら撒いてやる。

 

「ジェダイダ!」

 

「殺セ! …………ウワァ!?」

 

「あがぁぁぁっ、腕がぁ!」

 

「衛生兵っー!」

 

 爆発、爆発、爆発―――。

 

 ドロイドの手足が吹き飛び、負傷したクローンは衛生兵に引き摺られていく。

 LAAT'iの近接航空支援がドロイドを吹き飛ばし、AT-TEのレーザーがドロイデカを粉々に粉砕する。

 降り注ぐ重砲のエネルギー弾は地面を抉り、爆煙を盛大に巻き上げる。

 

 トルーパー達はその前面に立ち、ドロイド軍に向かってブラスターを乱射しながら突撃し、銃剣でバトルドロイドを突き破る。

 

「終わりだ、ブリキ野郎!!」

 

「撃テ、怯ムナ…………ウワァァ!?」

 

 突撃により確かに損害は増えているが―――それ以上に、急速に戦線が押し上がる。

 それを支えているのは、クローン達の旺盛な士気だ。

 とにかく私は、クローン達の士気を保つ為にも、最前線で暴れながら全軍の指揮を執る。

 

 ―――オリジナル(沖田さん)に顔向けできるぐらいの活躍はさせて貰うよ。この身を授かった責務として、これぐらいのことは果たさなくちゃ。

 

 まさか、天才美少女剣士(アルビノ沖田さん)の容姿を貰っておいて、腰抜けなんて笑えない。

 

 流石に沖田さんそのものには成れなくとも、クローン・トルーパー達を統べる指揮官として、彼等に恥じない指揮と戦いをしよう。

 

 分離主義者の皆様には悪いけど、共和国の旗を掲げた以上、君達にはここで消えて貰う―――!! 

 

 

 

 

 ..........................................

 

 

 

 

「……クリアです、隊長」

 

「よくやったフィクサー。よし、突入だ!」

 

 一方その頃、ドロイド工場に潜入したデルタ分隊は、一目散に司令タワーを目指す。

 

 特殊部隊の彼等は遭遇したドロイドの哨戒部隊を音もなく倒し続け、遂には司令室の目前まで辿り着いた。

 バトルドロイドは報告する間もなく倒されたため、司令室にはデルタ分隊潜入の報は伝わっていない。

 彼等は前面で大攻勢を仕掛けるシャルロットの部隊に釘付けになっており、その対処に追われていた。彼女の本隊が、上手く陽動として機能していたのだ。

 

「スコーチ、爆薬を」

 

「イエッサー。こんな防壁、一発で粉微塵です」

 

「おい、訓練のときみたいに失敗するなよ?」

 

「セヴ! それは昔の話だろ…………」

 

「雑談はいい、とにかく今は手を動かせ!」

 

「サーイエッサー!」

 

 爆薬操作に長けたスコーチが、司令室のドアに爆薬を仕掛け―――

 

「ポチちっとな」

 

 ―――粉々に粉砕した。

 

「ヒュー、やっぱこの手に限るぜ」

 

「ゥオラァ! 突撃だ!」

 

「野郎共、続け!」

 

「な、なんだお前達―――クローン!? 何故ここに?」

 

「じゃあな」

 

 司令室のドアを爆破したデルタ分隊は、すかさずドロイド工場司令室内へ突入。ジオノーシアンとバトルドロイドの衛兵を苦もなく蹂躙した彼等はドロイド軍の指揮官、サン・ファークを殺害。

 セヴの放ったスナイパーライフルの弾丸が頭部に命中したサン・ファークは一瞬でその意識を刈り取られた。

 同時に分離主義者の指導者層が惑星から脱出したことで戦いの流れは一気に共和国側に傾き、程なくして共和国軍はジオノーシスを掌握、戦闘に勝利した。

 

「ウオッホー、いい匂いだ」

 

「ジオノーシアンの焼けた匂いだ。勝ったな」

 

「いいや…………これからだよ」

 

 勝利の余韻に浸っていたスコーチとフィクサーは、上官にあたるシャルロットの登場ですかさず身体を張り、敬礼する。

 

「休め、デルタ。…………よくやってくれた。君達はしばらく休むといい」

 

「イエッサー。ありがとうございます。―――ところで将軍、これからとは…………」

 

「言葉通りの意味さ。ここは終わりじゃない、始まりだよ。――――ろくでもない戦争の、ね」

 

 ―――クローン戦争、最悪の茶番劇。

 

 シスが仕組んだこの深紅に染まった茶番劇は、まだ始まったばかり。そう、ジオノーシスは終わりじゃなくて、始まりなんだ。

 

 私にできることはせいぜい一指揮官として味方の損害を減らすことぐらい、あとは密かに対帝国の準備かな。

 …………とにかく、クローン達にはできる限り死んで欲しくない。部下を死地に送り出さないといけない指揮官としては矛盾してるけど…………彼等は人なんだ。使い捨てのバトルドロイドとは訳が違う。

 クローンウォーズに入れ込んでいた時から思っていたけど、ここ数日で、その想いは更に膨れ上がった。

 彼等の忠誠に報いる為にも、指揮官として、上官として…………できる限りのことをしなくちゃ。

 

 

 …………あと三年、かぁ。――――ハァ、辛いなぁ。




 何故かヒッジ成分が注入された主人公、戦場で大暴れ()元ネタの中の人繋がりで某ょぅι"ょじみた修羅道精神がインストールされた模様………
 アルトに諭していた通り、彼女は対ブラスター戦を重視していたのでドロイド相手にはほぼ無双です。(ただしその反動で、対ライトセーバー戦は他のネームドキャラに劣るかも………)
 まぁ容姿がセイバー顔(アルビノ沖田さん)なので素質はあるかも………ですが。
※今は白髪+金眼なので色彩は沖田さんより艦○れの翔鶴が近いです。

 そしてクローン軍、エスコンと万歳エディションが注入(笑)とにかくやたら叫びます。
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