カードファイト!!ヴァンガード 〜転生した先導者〜 作:十六夜翔
声が聞こえる
━━戦え、戦うのだ我が主━━
またお前か、2年前にも言っただろ、俺はもうファイトはしないって
━━新たな持ち主が現れた、まだ力が芽吹いただけに過ぎないが━━
だからなんだよ、どこの誰がPSYクオリアを発現させたとして俺には関係ない。
━━お主もPSYクオリアの持ち主、いずれ出会う運命にある━━
たとえ会ったとしても俺はもうファイターじゃない
━━まぁいいだろう、いずれ我々と共に戦うことになるだろう。これはもはや運命だ━━
失せろブラスター・ダーク
━━ふっ、またいずれ会おう我らが主━━
「はぁ…またか……」
ベッドから起き上がり洗面台に向かう。顔を洗い自分の顔を鏡でみる。白い髪に紅い眼に可も不可もない顔、俗に言うアルビノ体質のこの顔
「っ!!」パリーン!!
思いっきり鏡を殴りつける。握った拳と割れた鏡の隙間に見えた自分の口元は歪に嗤っていた。
「学校行こ…」
割れた鏡をそのままにし、制服に着替え家を出る。
「あ、ハルト…おはよ」
「ミサキか、おはよ」
戸倉ミサキ、うちの隣にあるカードキャピタルで店長をやっている新田シンさんの姪っ子。んで俺の幼馴染。
「早く行こ」
「おう」
暫く歩いてると隣から偶に視線を感じる。
「なに?」
「おじさんとおばさんは元気?」
「ん?あぁ、この前、フランス語で「アメリカで元気にしてる」って言う手紙がマチュピチュの写真と一緒に入った封筒がロシアから届いた」
「相変わらず 世界中を飛び回ってるんだね」
「たまに電話がかかってくるけどいつも新婚のような感じだよ」
「羨ましい」
「そうか?」
「そうだよ、夫婦仲がいいっていい事じゃん。私もそんな夫婦になりたいな」
「そうか、頑張れ」
「む」
「なんだよ」
「別に…ほらさっさと行くよ」
「あ、おい。ミサキ!!」
手を引かれ宮地学園の門を潜る。
授業が終わればあとは帰るだけ、帰るだけなんだが…
「俺たち登下校いつも一緒だよな」
「しょうがないでしょ、家が隣なんだから」
「それもそっか…」
「今日はどうする、うちで晩御飯食べていく?」
「そう毎日ご馳走してもらっちゃシンさんに悪いよ」
「ふーん…」
「なに?」
「別に、シンさんには3人分って言っとくから」
「なんか、俺がお前ん家でメシ食う流れになってるが…まぁいいか、わかった」
「そ…あ、カードキャピタルには?なんか強いファイターを探してるお客さんがいたけど…」
「だから言ったろ、俺はもうファイターじゃないって、カードキャピタルはまた今度な」
「わかった、それじゃまた後で」
「あぁ」
家に辿り着き、ミサキと別れの挨拶をして家に入る。家に入れば途端に静かになる。洗面台の鏡は割れたまま。それを無視し自室にある鍵のかかった机の引き出しを開ける。
そこには白のデッキケースと黒のデッキケースがある。白の先頭には
「あぁ…眠い」
意識がどんどん落ちていこうとするのだが…
「おい、櫂トシキ!!もう一度俺とファイトしろ!!」
外からバカでかい声が聞こえたせいで目が覚めた。
「ったくどこの馬鹿だ」
カードキャピタルはいつも賑やかだなとか思いながら再び目を閉じ眠りにつこうとしたが…
「返してよ森川君!!大切なカードなんだ!!」
俺に宿るPSYクオリアがさっきの少年の声に反応し俺は完全に目を覚ます。
「くっそ、まったくなんだってんだよ」
制服を脱ぎラフな姿で家を出て隣のカードキャピタルに向かう。
「いらっしゃ…あ、来たんだ」
「あんだけ外で騒がれたら寝るに寝られねぇからな」
「それもそっか…」
ミサキの視線の方へ見ると、後江高校の制服を着た男と後江中学の制服を着ていた男の子がファイトしていた。
「にゃ〜」
「お、久しぶりだな店長代理」
「にゃ〜」
店長代理の喉元を撫でていると
「立ち上がれ僕の分身!!ブラスター・ブレード!!」
どうやら中学の坊やはG2のブラスター・ブレードにライドしたようだ
「へぇ、ブラスター・ブレードね…珍しいもの持ってんな」
「ふふっ」
「なんだよ」
「別に、あんだけ自分はファイターじゃないとか言いながらちゃっかりあそこのファイトに釘付けじゃない」
「ライド・ザ・ヴァンガード! この世の全てのものを焼き尽くす黙示録の炎! ドラゴニック・オーバーロード!」
高校生の方はカゲロウデッキだった
「やっぱりファイターには戻らないの?」
「お前こそ、カードショップの店員やっておいてファイトしねぇの?」
「私は、あんたのファイト見てるだけで十分だったから。」
「そうか」
どうやらあのファイトは中学坊やの勝利で終わったらしい。
「どうやら終わったらしいな」
「そうだね、どうするの?一旦帰る?」
「いや、どうせお前ん家で食うんだ、店閉めるまでここにいるさ」
「どうせならファイトしていく?」
「冗談よせよ」
店が閉まるまで店長代理を撫でながらミサキと他愛ない会話をしていた。夜はシンさんの料理に舌づつみをうち、夜はベッドに飛び込み眠りについた……
〜to be continued〜
なんかミサキさんの口調がこれで合っているのか不安になってきた
それではまた次回!