現実は変わらん……
誰だって人は子供から大人になってゆく……子供の時は大体昨年の運動会がきつかったからもうやりたくないとか、そんな甘えた言葉ばかり言っていたが、大人になれば「あの頃はそんな事言ったっけな」とそんな風に思いながら思い出に浸るだろう……
「……はぁ」
俺の今の仕事はカフェの店長……まぁ、自営業をしてる。あれから5年後の現在、本部を辞めた俺は自分の安らぎを作りたいが為に5年の間で勉強して1年前に営業を開始したのだ……ただ、お客さんの入り具合は少ないが……
「来ねぇな……客……」
お客さんが来ない理由は立地が悪い……とゆう訳ではなく、俺の顔と声の問題だった。昔の自分の顔と見比べてみると……まぁ目付きは悪くなるし、目は前よりも濁るし、声も少し低くなった。一応髭を剃ったり除毛したりとしているんだが……それでもよく来る常連客とたまに入ったお客さんしか来ないのだ。
──ちりんちりん
すると入口のドアについたベルが鳴った。どうやらお客さんのようだ……
「いらっしゃい……何名様ですか?」
「……」
「……1名様ですね。カウンターで大丈夫でしょうか?」
「……大丈夫」
この時間帯はお客さんも常連客も少ないのだが、最近眼鏡をかけたポニーテールの黒髪の女の子がこのカフェによくやってくるのだ。その子の名前は知らないが週に2回、この時間帯でこの店にやってくるのだ。……まぁ、俺的にはお客さんが来て万々歳なんだが……この女性は毎回やって来る度に小説を読みながらこちらをチラチラ見てくるのだ……見世物じゃねぇぞ。
「ご注文は?」
「……カプチーノ」
「……少々お待ち下さい」
そう言って、俺はカプチーノを作り始める。しかし……小日向さんに振られてもう5年が経った……初恋の人は忘れられないとは言うが、それは正しい。俺は振られた後もずっと小日向さんの事が忘れられずにいる……実際、俺は最後に残ったこのイルカのキーホルダーを捨てきれなかったのだ。
「お待たせしました。カプチーノでございます……ごゆっくりどうぞ……」
「……ありがとうございます」
その女性はお礼を言って、カプチーノを飲む。こんな美人な女性が常連客なのは嬉しい事だ。しかし、俺ももう20代後半……恋愛なんて難しい歳になってきたのだ。本当にあの頃が懐かしい……もしかしたらあの頃が1番輝いていたのかもしれないな……
「さて……片付けを始めるか」
俺は昼の分のコップやお皿等を片付け始める。早めに仕事の片付けを終わらせないとめんどくさいからな。
「……」
あれから5年……本部でどうなってるかは知らない。俺は今の家にテレビが無いので、基本はパソコンで色々ネットサーフィンをしているぐらいだ。……まぁ、それだけで分かっているのは『風鳴翼、ライブ復帰』や、『歌手の雪音クリス、女の子出産』等のネットニュースだ。もちろん、結婚しているのは慎次さんと司令だ。……まぁ、一応結婚式で顔だけ出して帰ってきただけなのだが、俺は出来るだけ今連絡している人以外とはあまり関係を持ちたく無かったのだ。
「……ご馳走様。お会計お願いします」
「分かりました」
そんな事を考えていると、もう1時間が経っていた。もちろん、その女性もカプチーノを飲み終わっており、レジの方に向かっていた。俺もレジに急いで向かう……
「お会計400円になります」
「……はい」
「ちょうどですね。……レシートはどうなさいますか?」
「大丈夫です」
「またのご来店お待ちしております」
俺がそう言って、女性が帰ろうとした時にその女性はふと入口前の紙を見て足を止めた。時間的には大体5秒くらいだろうか……それを見た女性は何も言わずにそのまま帰って行った。
「……あの紙って俺がアルバイト募集を探している紙だったよな……まぁ、あんな美人さんだったらきっと仕事でもしてるからアルバイトなんてやらないだろ」
そして、俺は片付けを再開する……これが俺の今の日常。そして……俺はあの頃から何も変わらない……そう、何も……
青空 蓮〈好感度50%(固定)〉
5年前より目付きが悪く、目も濁り、性格も変化した。小日向さんの事はまだ心の片隅には置いている。……ただ装者達などの女性とはあれから待ったくと言っていいほど話していない。たまに朔也や慎次さん、司令とは連絡をとっている。
次回先輩は変わらない……
完結した後……どうしよ?
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調BADEND
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響BADEND
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後日談(˙꒳˙ )
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未来日記
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新小説:俺の幼なじみ(響)はヤンデレです