俺だ。青空だ。この前の居酒屋での出来事はその……久しぶりに楽しかった。そして、今日は店を閉めて国立図書館に来ている。理由は、店の新しいメニューのアイデアを考えに来たのだ。基本、俺は店のメニューを考える時は大体国立図書館で考える事が多くて、2週間に1回は通っているのだ……まぁ、お金も取らないし借りる事もあまりないからな……
「ふむ……ケーキ作りの本がないな」
そう言って、俺はその本を探す。家は自営業なので、本を探しながら新しいレシピを考える事も多い。まぁ、失敗する事が多いが……。今家で作っている人気のプリンもこの国立図書館で考えたものだ。特に最近は月読さんのお陰で店の評判も良くなってプリンの売上も上がっていて、俺は嬉しい限りだ。
「しかし……この国立図書館は広いな。まぁ、静かで考えもまとまるから俺は好きだが……ん?これは……アイスか……うん。今日はこれにするか」
俺は近くにあったアイスの本を見つけて、それを持って机と椅子が置いてあるスペースに歩き始めた。いつも休日の日にこんな事をしていると、あまり色々な場所に出かける事はなくなったが、俺も好きでやっている事だからあまり気にしていない。そう思って、俺は角を曲がると誰かに急にぶつかった。俺はそのぶつかった人を咄嗟に受け止めた。
「きゃッ…………あれ?私……」
「大丈夫…です……か」
「だ、大丈夫です。ありがとうございます」
俺はその人物……いや、俺は見た途端に分かった……分かってしまった。黒髪ロングで後ろにはカチューシャをしている女性……5年が過ぎて容姿などは変わっていたが、紛れもなく……俺の初恋の相手……
「あぁ……本が散らばって……このままだと先輩に怒られる……」
「……手伝いますよ」
「えっ?あ……す、すいませんッ!これはぶつかった私の責任だから気にしないでくださいッ!」
「2人の方が早いから……」
小日向未来が俺の目の前にいる……
♬
「ありがとうございました。お陰で助かりました」
「……まぁ、はい……」
俺は今、散らばった本を集めて小日向さんに渡した所だ。あれから5年……偶然とはいえ、まさか小日向さんに会えるとは思っていなかった。俺はきっと人違いだと思って、職員のネームプレートを確認する……しかし、それにはやはり小日向未来とそう書かれていた。
「……あの、大丈夫ですか?」
「……あ、あぁ……大丈夫だ。研修中って事は新人さんか?」
「はい。今年、この職場で採用されて働けるようになったんです」
「そうか……その、頑張れよ」
「あ、ありがとうございますッ!」
すると、小日向さんはその本を1箇所に集めて俺に頭を下げて出入口の受付に戻って行った。小日向さんが行った後、俺は……
「小日向さん……凄い綺麗になってたな……」
とても複雑な気分になっていた。小日向さんとは会わないようにしてきたが、逆に覚えられていない事に安心したようで、嬉しくないような……そんな気分になっていた。
「……帰ろう……それがいい」
そう思って俺は出入口の方に向かって歩き始めた。なるべく小日向さんを見ないように……俺の恋はあの時終わったんだ。そう思いながら、俺は出入口に向かうが……ほんの一瞬、チラッと見た時に小日向さんと目が合った。……そして、俺は気がつけば受付の方に向かい、小日向さんの前に立っていた。
「……あの、どうかしましたか?」
「……いや、その……」
「……もしかして、その本の貸出ですか?」
「えっ、あ、はい……」
「それでは名前を教えてください」
「…………」
俺は一体何をしているんだ……こんな事をしてももう小日向さんは……。そう思いながら俺は貸出をやめて貰おうとするが、気がつけば口が動き、違う事を話していた。
「あ、青空……蓮です」
「ッ!?……わ、分かりました。……ほ、本は2週間以内には返却をお願い致します……」
そして、俺は国立図書館を出る……俺は一体何がしたいのだろうか……俺はもう大人だ……忘れろ……。そう思いながら俺はただ真っ直ぐに家に帰るのだった……。
♬
「…………青空…さん……」
「小日向さんこの本の整理お願い」
「…………」
「小日向さんッ!」
「ッ!す、すいませんッ!」
「んもぅ……貴方、青空さんが来てからおかしいわよ?」
「……青空さんを知ってるんですか?先輩」
「あの店長、この国立図書館によく来るのよ。確か……もう4年前からずっとかしらね……1度お店に行って来たんだけど、意外とよかったわよ」
「く、詳しく教えてくださいッ!そのお店についてッ!」
小日向未来〈好感度──%〉
やっと……見つけた。
次回小日向未来……
完結した後……どうしよ?
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調BADEND
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響BADEND
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後日談(˙꒳˙ )
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未来日記
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新小説:俺の幼なじみ(響)はヤンデレです