小日向未来を堕としたい   作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)

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……お客さん、どんな気持ち?


陽だまりの彼女……

「響……それ以上はダメだよ」

 

そう言って、店内の入口に現れたのは小日向さんだった。小日向さんはそのまま立花さんの方に近づいていく。

 

「未来、なんでここにいるの?」

 

「今日は響がメイクして機嫌がよかったし、何処に行くか聞いたら私に答えないで元気良く出かけるから、きっと青空さんのいるお店だろうって思って私、後をつけたの」

 

「でも、もし……蓮さんのお店じゃなかったらどうするつもりだったの未来?」

 

「それならそれで私はよかったの。でも、響が青空さんのお店に行くことは分かってたから……」

 

「そうなんだ。でも、未来は関係ない、帰って」

 

「絶対に帰らない。帰るのは私達だよ、響」

 

立花さんと小日向さんはお互いにただならぬ雰囲気を出し、家の店の空気が重くなる。月読さんは俺を心配してか、俺に寄り添って俺の右手を不安そうに握っていた。

 

「月読さん……」

 

「今はダメです。絶対に」

 

そう言って、月読さんは2人を見守る……それもそのはず。周りのお客さんはあの2人の様子をただビクビクしながらそれを見ているしかなかったのだから、大体のお客さんはきっと、今店を出たらあの2人に目をつけられる。まるでヤクザのように思っているだろう。

 

「……用事を思い出しました。それじゃあ、蓮さんまたね♪」

 

「ッ!?響ッ!待ってッ!青空さんごめんなさい。明日のお出かけはちょっと用事が出来たので、失礼しますッ!響ィッ!」

 

2人はそのまま家の店を出て、店内の空気は沈黙を保ったままの状態でいた。そして、この状況の中で最初に喋ったのは……

 

「「「「「「とりあえず、ホットココアください……」」」」」」

 

お客さん達だった……

 

 

あの後、俺はその場にいたお客さん達にホットココアとお詫びのプリンを出して仕事を再開した。俺はお客さん達に1人1人に謝るとほとんどのお客さんは何となく察していたのだろうか、逆に俺を応援してくれた……

 

「未来さん大丈夫でしょうか?」

 

「わからない。だが、今は小日向さんに任せよう。あと、月読さん」

 

「なんですか?」

 

「傍にいてくれてありがとう。正直かなり助かった」

 

「……はい」

 

そして、俺はしばらくの間仕事を続け、やがて閉店の時間になったので、俺は店を閉めて自分の部屋に戻った。月読さんは閉店した後、俺のことを心配していたが、俺は大丈夫と一言言って別れた。今日は本当に色々あったから俺はとりあえず風呂に入ることにした。

 

「今日は嵐のようだったな」

 

そう言って、俺は湯に浸かる。あの後は小日向さんは大丈夫だっただろうか。あんな一方的な感じではまるで、5年前のあの時と似たような状況だったからだ。

 

「立花さんの努力、か」

 

思い返せば確かに立花さんは5年前はあまり気がつかなかったが、確かに立花さんはをして俺に会う時は少し可愛い服を着て会うことが多かった気がする。そうだとしたら俺は、間違った選択をしてしまったのだろうか。

 

「……やめよう。過去の話を思い出しても過去には戻れない」

 

そうして、俺は風呂から上がってTシャツを着て、ズボンを履く。すると……

 

──ピンポーン

 

俺の店の裏口の玄関のチャイムが鳴り、俺は急いで玄関に向かう。そして、俺は玄関を開けて誰なのか確認しようとした時に俺に誰かが飛び込んできた。

 

「ッ!?お、おい、一体だれ……」

 

「うぅ……グスッ……青空さん、ヒッグ……」

 

「こ、小日向さんッ!?どうして泣いて……」

 

「私、響、のこと、何も……うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」

 

小日向さんのその姿はボロボロで、よく見たら所々に小さな怪我をしており、服は泥だらけで顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。そして、今日の夜は夕方から雨が降り始めていたので小日向さんは雨でびしょびしょになっており、体は冷たかった。

 

「……小日向さん。とりあえず中で話を聞くから」

 

「響ィ、響ィ……ごめんなさい、ごめんなさい……」

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度─0%〉
響を止める為に響の後をついて行った。でも、響は私の事をただ、嫉妬していた。

立花響〈好感度120%〉
いいよね未来。5年前から蓮のこと好きになってもらって……そんなの、勝ち目がないじゃん。

月読調〈好感度100%〉
蓮さん大丈夫かな?心配……。でも、私が蓮さんの家に入ったら止まらなくなっちゃう。……自重しよう。

次回親友のココロとカラダ

完結した後……どうしよ?

  • 調BADEND
  • 響BADEND
  • 後日談(˙꒳​˙ )
  • 未来日記
  • 新小説:俺の幼なじみ(響)はヤンデレです

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