のび太とツイステッド・ワンダーランド   作:祇圍 ケント

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PROLOGUE・3 冷酷アンサー!

[鏡の間 - 入学式会場]

 

「━━━『首をはねろ』(オフ・ウィズ・ユアヘッド)!!」

 

赤い髪の人がそう言うとグリムの動きがいきなり止まった。

 

「ふぎゃ!? なんじゃこりゃ!?」

 

あれは……首枷?

 

「ハートの女王の法律・第23条『祭典の場に猫を連れ込んではならない』」

 

「猫であるキミの乱入は重大な法律(ルール)違反だ。即刻退場してもらおうか。」

 

「オレ様は猫でもねぇ~っ!!」

 

「こんな首輪すぐに燃やして……あ、あれ? 炎が出ねぇんだゾ!」

 

「ふん! ボクがその首輪を外すまでキミは魔法が使えない。 ただの猫同然さ。」

 

「に、にゃにー!?オレ様はペットじゃねーんだゾ!」

 

「心配しなくてもキミみたいなペットこっちから願い下げだ。」

 

うわ~以外と辛辣! 

 

「ま、学園からつまみ出される頃には外れてるよ。」

 

「いや~、相変わらず素晴らしいですね。 どんな魔法でも封じてしまう、リドルさんのユニーク魔法。」

 

「絶対に欲しい……じゃなくて。僕なら絶対にかけられたくありません。」

 

学園長が詰め寄ってきた。

 

「どうにかしてください!貴方の使い魔でしょう!?」

 

「しっかり躾を……「僕の使い魔じゃありません!」……え? 貴方の使い魔じゃない?」

 

「知らない人……じゃなくてケモノです。」

 

「……そ、そうでしたっけ?」

 

…………………

 

……………………

 

「ごほん! では学園外に放り出しておきましょう。鍋にしたりはしません。私、優しいので。」

 

「誰かお願いします。」

 

「ぎにゃー! 離すんだゾ!」

 

「オレ様は……絶対、絶対!」

 

「大魔法士になってやるんだゾー……!」

 

そう言うと扉が締まり連れられていってしまった。

 

(何で、あんなに必死だったんだろう?)

 

「少々予定外のトラブルはありましたが入学式はこれにて閉会です。」

 

「各寮長は新入生をつれて寮へ戻ってください。」

 

学園長が周りを見渡して言った。

 

「……ん? そういえば、ディアソムニア寮、寮長のドラコニアくんの姿が見えないようですが……」

 

「アイツがいないのはいつものことだろ?」

 

「あれ? もしかして誰も式のこと伝えていないのか?」

 

「そんなに言うならアンタが伝えてやればよかったじゃない。」

 

「うーん、でもオレ、アイツのことあんま知らないんだよなー。」

 

……なんかその人可哀想じゃない?

 

みんな言いたい放題だし。

 

「━━おお、やはり。」

 

「もしやと思って来てみたがマレウスは来ておらなんだか。」

 

「"また"式典の知らせが届いていなかったとみえる。」

 

「申しわけありません。決して仲間はずれにしたわけじゃないんですよ。」

 

「どうも彼には声をかけづらいオーラがあるんだよね。」

 

それを仲間外れと呼ぶのでは?

 

「まあよい。ディアソムニア寮の者はわしに付いてくるがいい。……あやつ、拗ねていなければ良いが……」

 

他の人たちは部屋から出ていくが、学園長と僕だけがこの場所に残った。

 

「━━さて、のび太さん。大変残念なことですが……」

 

「貴方には、この学園から出ていってもらわねばなりません。」

 

「適性を持たない者をこの学園へ入学させるわけにはいかない。」

 

「心配はいりません。闇の鏡がすぐに故郷へ送り返してくれるでしょう。」

 

「さあ、扉の中へ。強く故郷のことを念じて………」

 

(……故郷かぁ)

 

(……あれ、故郷ってどんなだったけ?)

 

「さあ闇の鏡よ!この者をあるべき場所へ導きたまえ!」

 

《………………》

 

「ゴ、ゴホン……もう一度。闇の鏡よ! この者を……」

 

《どこにもない……》

 

「え?」

 

《この者のあるべき場所はこの世界のどこにもまだ無い ……》

 

《しかし、資質は無にあらず。》

 

《よって選定に間違いは無い。》

 

「なんですって?」

 

学園長が取り乱したように叫ぶ

 

「そんなこと有り得ない!」

 

「寮分けできない生徒など適性が無い以外前代未聞です。」

 

「しかし闇の鏡に選ばれたことも事実……」

 

「ああ、もう今日はあり得ないのオンパレードです。」

 

《…………………》

 

学園長はため息をついて続けて言った。

 

「私が学園長になってから、こんなことは初めてでどうしていいか……。」

 

「そもそも貴方どこの国から来たんです?」

 

「どこの国って日本ですけど?」

 

そう言うと学園長が考え込んで言った。

 

「ニッポン……聞いたことのない地名ですね。」

 

「私は世界中からやってきた生徒の出身地は全て把握していますが、そんな地名は聞いたことがない。」

 

「一度図書館で調べてみましょう。」

 

……どうやら僕は異世界に来てしまったようです。

 

 

To Be Continued

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