魔女兵器 〜Another Real〜   作:かにみそスープ

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第9節 〜相剋相生〜

「『男性』のみ作用する……そう考えるしかない」

 

 バイジュウは推測を重ねることで掴んだ。レンとギンと麒麟を繋ぐ共通点を紐解くことで『陰陽五行』の正体を。

 しかしそれを耳にしたクラウディアは頭を悩ますと『でもさぁ』と一言おいてバイジュウに物申した。

 

『男性のみに作用するって言っても、一応みんな性別的には女性じゃない?』

 

「『精神』的な意味です。レンさんは性自認がそうっぽいですし、ギン教官は過去にいた人物である霧吟を依代とした男性の魂。そして麒麟は『陰陽』の一環として二重人格を保有しています。その二重が『女性』と『男性』という分け方をしてるなら……異質物の効果を免れるのも不思議じゃない」

 

『けどそれが鍵になる?』

 

「ええ。麒麟の主人格は恐らく『女性』です。そして本来は二重人格は病気の一種であり、任意的に切り替えることは困難なこと」

 

 ならばキッカケ一つを与えれば、麒麟の『女性的な精神』が表に出てきて『陰陽五行』の効果を受けるようになるはず——。

 

 そのことをバイジュウはクラウディアに伝えると『なるほどねぇ』とどこか文句のある言い分で一応は納得するが『でも』と反論を始める。

 

『確実性の云々は置いとくとして、どうやってそれを表に引き摺り出すのかしら? まさかゴキブリでも見せて生理的に無理って感じでやるって言うなら、悪いけど寝言は寝て言いなさい』

 

「そんなことは分かってますよ……。彼女は精神汚染系の異質物対策で二重人格にしたんですから、並大抵の干渉じゃあ不可能なくらい……」

 

 しかし口に出すのは簡単だが、実際に起こせるかと言われれば困難極まりない。そもそもバイジュウは『陰陽五行』の影響と麒麟の棍術によって動くことができない有様だ。直接の手助けなんてできはしない。

 できることはただ一つ。自他共に認める聡明で貪欲な知識を総動員して推測を重ねることだけ。この状態でもギンを手助けするための一手が打てると信じて、頭の中で麒麟の女性的な精神をどう引き摺り出すかを模索する。

 

 だが答えなど出るはずがない。肉体と精神は作用し合うのが基本だ。故に違和感などがあれば心のどこかで拒絶反応が起こるのが人の心理というものだ。俗に言う『性同一性障害』や『Xジェンダー』や『LGBT』などの精神的な問題を引き起こすように。

 

 しかし麒麟は男性的な精神をこれでもかと表に出しているが、違和感などを覚えているようには見えない。むしろ乗りこなしているし、任意に切り替えもできる。何なら記憶の共有もしているとあらゆる症状からは離れている。

 その時点で精神的疾患で考えて、あえてそれを擽るという非人道的な手段を取るだけ無駄だろう。

 

 ならばどこで揺さぶればいい。麒麟の完成された二重人格を瓦解させるための材料はどこに。

 

 そこでバイジュウはふとクラウディアと目があった。

 だがバイジュウの目はクラウディアとは合っていない。より正確にはクラウディアが映る『鏡』に目が合ったのだ。

 

 

 

 ——鏡は『反転』する性質を持っている。そのことがバイジュウの脳裏に過ぎったのだ。

 

 

 

「……クラウディアさん。この『鏡』に転送する以外の性質を付与することってできますか?」

 

『そう言うと思った』

 

 バイジュウの考えをクラウディアは読み取ったのだろう。大きくため息を一つだけ吐くと『可能ではある』と吐き捨てるように告げた。

 

『だけど、これは誰かの心を土足で踏み荒らす『魔鏡』よ。しかも無責任極まりなくね』

 

「……無責任に踏み荒らす?」

 

『単純に『こっちが相手がどんな物を見たか分からない』ってことよ。魔鏡が映すのは昔のトラウマをかもしれないし、深層心理に眠る不安かもしれない。それは当人にしか分からないことよ。私にも貴方にも、誰にもこの魔鏡で見た景色は分からない』

 

 それはつまり魔鏡の性質が見た者の脳に干渉して映すということでもあるのだろう。

 仮にバイジュウが魔鏡に映った麒麟の『何か』を見ようとしても、そこに映るのはただの鏡。むしろ魔鏡はバイジュウの深層心理や過去を探ろうとするだろう。だからこそ『相手がどんな物を見たか分からない』のだ。

 

『それでもいいというのなら貸してあげる』

 

「……そ、れは」

 

 そんな無遠慮なことはバイジュウにできなかった。いくらミルクのことを侮蔑した麒麟が相手だとしても、同じように麒麟の心を踏み荒らしたら麒麟と同じになってしまう。ミルクを侮蔑した麒麟と同じになっては、その自分自身の存在そのものがミルクを辱めることになる。

 

 それでもバイジュウは選ぶしかない。躊躇いは命取りになる。何せ一瞬であろうとも、その時間はギンと麒麟の打ち合いからすれば長すぎるからだ。

 そんな迷いをクラウディアは理解したのだろう。『今から残酷なことを言っちゃうけどさ』と前置きをするとバイジュウが返事をするより前に語り始めた。

 

『私はどこまでもドライなところがあるの。貴方とミルクの関係は知ってるし、それがどれだけ大事なことかも理解だけはしている』

 

『でも同調はしない』とクラウディアはそこで一息を置く。

 

『だって私は指揮官だもの。メンバーの命を預かってる以上、作戦の遂行も大事だけど、人員の損失を抑えるのも私の役目。悩むくらいなら私はそうする。ミルクなんて見捨ててあげる』

 

「……そんな、冷たいことを言わなくても」

 

『悪いけど私からすれば『他人』なのよ、ミルクなんて。なんで熱心に追っかけなきゃいけないのかって、SIDに所属する一般エージェントから私みたいな特殊エージェントからずっと前から思われてる。ぶっちゃけた話、ミルクなんか見捨てた方が組織が回りやすいって言われるほどにね』

 

 それはバイジュウも頭の片隅では気づいていた。いや、聡明な彼女が気づかないはずがない。自分のエゴをSIDはこれ以上ないほどに呑んでくれていて、その事情を客観的に見たエージェントからは煙たがられていることも。

 

 マリルは20年前のような事態に極力合わないために、監視付きで衣食住が充実した住居も用意してくれた。ミルクの行方を追えるようにある程度の人材や資金の援助もしてくれるとも言った。

 今は『ヨグ=ソトース』が管理する『門』の奥にミルクとスクルドがいることを知っているからまだ理解できるものの、保護した当初なんてミルク自身にSIDが求める情報なんてカケラもないのに助力をしてくれた。それを良くは思わないエージェントなんて当然いるだろう。

 

『でもおかげで異質物と情報生命体の秘密に迫るところまで来てる。あなたのミルクを思うエゴイズムのおかげでね。だってのにここまで自分のワガママを押し通してきたのに、いざそういうセンシティブなことになったら及び腰って舐めてるの?』

 

「及び腰なんて……っ!」

 

『なってるわよ。だって麒麟は貴方の身体が欲しいんでしょう? そのためならきっとギンもソヤもファビオラもレンも私も容赦なく狙うでしょうね。命の有無なんて問わないほどに』

 

「……っ!」

 

『そうなったら20年前と同じよ。貴方は誰も守れずに無様を晒す。それが親友か仲間なのかの違いだけ。本質は何も変わらないのに』

 

 その心の芯を貫くような言葉にバイジュウは反論もできずに息を呑むことしかできなかった。

 

『貴方の親友はそんなバイジュウを守るために命を賭したのかしら?』

 

「……違う」

 

『じゃあ答えはわかってるじゃない。今一度自分に問いかけてみなさい』

 

 今一度自分に問う——。ミルクはバイジュウはなぜ守ってくれたのか。バイジュウの『何を』守りたかったのか。

 

 麒麟のように特異体質が目的で生かそうとした? 違う。

 ならば絶対記憶能力を持つ知識が目的だった? 違う。

 

 だとしたら——だとしたら——。

 

 

 

 …………

 ……

 

《あんたはね、氷みたいに冷たい人間に見えるけど、本当はとっても情に脆いのよ》

 

《バイジュウちゃんは真っ直ぐなんだから、人を騙すなんてできないんだしさ》

 

 ……

 …………

 

 

 

 ——そんなの分かりきってる。

 

 

 

 冷たくて、冷ややかで、冷酷な自分の心身を彼女が『温かい』物だと思ってくれているから。情に脆くて嘘がつけない清らかな物だと思ってくれているから。そんなバイジュウを守りたくてミルクはあの日、バイジュウを騙してでも助けたいと願っていたのだ。

 

 

 

 だったら——私はミルクを裏切るわけにはいかない。ミルクが好きな私を曲げるわけにもいかない。

 

 

 

 ——私は騙すことができない。みんなを、相手を、自分自身を。

 ——私は曲げることができない。みんなを、相手を、自分自身を。

 

 

 

 だから私は張り続ける。傲慢だと言われようとも、私は自分自身を張り続ける。大好きなミルクが、大好きだという自分を信じて守ってくれたんだから。

 

 それさえも裏切ったら、それこそ私は『私』じゃなくなる。そんなの麒麟が口にした身体を奪うのと大差ない。

 

 

 

 ——例えそれがどれだけエゴで、自分勝手だと分かっていても。これだけは騙せないし、曲げることができないんだ。

 

 

 

「これは……!?」

 

 そう思うとバイジュウの前にある鏡が謎の光を発した。すると一つの武器が鏡を通して幻出され、糸を紡ぐかのようにその姿をハッキリとさせていく。

 それは武器と呼ぶにはあまりにも頼りない造形だ。安いところで売ってそうな二又の丸い先端。その別れる部分には薔薇を模した装飾品が付いており、そのチープなデザインは女児向けの玩具にも見えなくもなく、バイジュウが持つと何とも言えない滑稽さが浮き出てくる。

 

 だがバイジュウには確信できた。これこそが『魔鏡』へと導く鍵にも等しい武器だと。

 

『意地悪言って悪かったわね。今までのは『魔鏡』のための準備であり詠唱。魔鏡は『真実』を映す都合上、使用者も曇りなき真実を持ってないとその魔力に喰われる可能性があるからね……』

 

『ミルクを助けるために、貴方が犠牲になっちゃ意味ないでしょう』とクラウディアは似合わないことをしたなと言わんばかりに、若干赤くなった頬を手で覆いながらも呟いた。

 

 鏡越しの影響もあって『魂』の輪郭がボヤけててバイジュウは気づかなかった。そんな思いを抱きながらクラウディアが試していたなんて。

 

『もう『心を受け止めた』わね。その武器自体は受け止めた心を『偽装(カモフラージュ)』した物。コードネームは『偽装された愛』よ』

 

「でも動こうにも……」

 

『それを持ってる間は大丈夫よ。私は『時止めの魔女』……どんなに動いても痛くもないわよ。『五行』の干渉もカットしてある』

 

 確かに——今は痛覚が機能していない。不快極まる五感の歪曲が感じない。

 だけど指の動きも感じない。口内で動く舌の感覚も伝わらない。動かすこと自体はできるのだが、動かしている実感が湧かない。例えるなら歯医者などで軽い麻酔を打たれた時の感覚が近いだろう。

 

『ただし動くのは最低限にね。効果が切れたらぶり返しがくるから』

 

 そんなことは聞くよりも前に予測していた。どんな魔法にも奇跡にも代償があるのが常だ。踏み倒せるだなんて思っていない。

 バイジュウは無言で頷くと、銃剣と渡された武器を手にギンと麒麟の戦いを目で追う。

 

 二人の戦いには『音』が機能しない。音速を超える技能のぶつけ合いのおいて音で判断するのは自殺行為だ。頼れるのは『目』だけだ。

 だが人間の目は一秒間で処理できる情報の量は決まっている。それを『フレームレート』といい、人間が認識できるのは基本的に『60FPS』とまで言われている。

 だが別に『120FPS』になろうとも追うことはできる。人間の視界はシャッターを連射する断続的ではなく、連続的な物として情報を処理しているのだから。しかし慣れていない都合上、なんとも言えない違和感を抱くのが普通だ。もちろん訓練を行えば適応自体は可能であり、プロ野球選手やボクサー選手などのスポーツ選手がよく言う『動体視力』というものがそれに当たる。

 

 バイジュウだってSIDに入る前から軍事力を持つ組織に所属していてある程度は訓練してきた。視界は人間が保有する情報の8割を占めており、例え異質物で悪影響を与えられるリスクを考慮しても鍛えるべき感覚である。

 

 だというのに残像を追うのがやっとだ。五感はもう狂っていないのに、二人のぶつかり合いは音も視界も、打ち合いによる空気の痺れも全てが合わない。あまりにも早すぎてどうやっても介入できる隙が見出せない。

 

 しかしそれで諦めるわけがない。きっとどこかに活路がある。

 二人だってまともに視界と音を頼りにできない状態だ。今まで蓄えてきた戦闘経験から来る本能と勘が突き動かしており、

 

 だけど無意識下での戦闘なら、理性的に見れば必ず法則性が見えてくる。フンコロガシが無規則に見えて、実際は空を照らす天の川を方位にして進むように、必ず何かしらのほんの小さな規則性があるに違いないのだ。

 

 

 

 全集中——。あらゆる情報を見逃すな、見落とすな。

 何でもいい。足のクセから音のリズム。何なら宗教の考えから、風速とか今放出している電波でも貪欲に分析しろ。一瞬でも迷うな、取捨選択を繰り返して可能性を模索する。

 

 

 

 一つの法則を見出し重なる。

 また一つの法則を見出して重ねる。

 

 

 

 ——その思考の末に、バイジュウの脳に閃きという閃光が差す。

 

 

 

 それは幅広く華雲宮城の思想を知るバイジュウにしか分からない規則性だ。麒麟の動きは概念的な『陰陽五行』に通じる動きを沿っている。つまりは『地』を四方の中央とし、ある法則性を持って動き続ける。

 

 その法則が『五行』だ。しかしその方針は『星』の巡りを身体で表している。つまりは『水金地火木土天冥海』というやつだ。天高くに存在するその名を冠する星の動きを指標として麒麟は動いているのだ。

 だが綺麗になぞってるわけではない。単純にリズム通りにするだけではギンだってその法則性に気づくはず。だがそこにもう一つの規則を織り交ぜることで、複雑怪奇ながらも一定の基準に沿った動きとなる。

 

 そのもう一つの規則というのが『相剋』と『相生』というものだ。

 相剋は『水は火に強く、火は金に強く、金は木に強く』という順繰りに影響を与えて弱め合う考えのこと。逆に相生は『木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ』という順繰りに影響を与えて強め合う考えのこと。

 

 この考えを新たに組み込めば三つの法則が絡み合う。『五行』に納めた星の巡りである『水→金→火→木→土』という動きと、相剋の『水→火→金→木→土』という動きと、相生の『木→火→土→金→水』という動き。この思考を見れば『金』の後には『火、木、水』の三通りの動きが予測できる。

 

 そこに『地』という軸を入れれば法則は完成する。まるで三次元極座標の振り子のように、側から見れば出鱈目に見えて規則性が存在する動きが。

 

 つまり——必ずどこかで三つの法則が一つの点となって重なる時がくる。それを繰り返していれば、いずれはそれが発生するのが三次元極座標の動きなのだから。

 

 

 

 ——その『一つとなる点』をバイジュウは狙い澄ます。

 

 

 

 目も音も使い物にならない超高速の戦闘。だけど法則さえ分かれば、目も音も情報になる。どれほど遅れているのかを正確に割り出せば、その一つになる点のタイミングに合わせればいいだけのこと。

 

 

 

 そんなこと——バイジュウにとっては造作もない。

 

 

 

「こ、こっ……だぁぁあああああああ!!」

 

 

 

 間違えた瞬間に全てが台無しになる一投。外れれば不意を突かれたことに気づいた麒麟が、今までの無意識下での戦闘だからこそ見出せていた概念上の陰陽五行の法則を消してしまい、バイジュウには手出しができない不規則の戦闘へと変わってしまう。

 

 絶対に外すことはできない。だから狙うは意識の外。故にバイジュウは投げた。『鏡』に向かって投げたのだ。

 単に投げるだけでは、いくら無意識下の戦闘でもバイジュウの攻撃する意志に本能的に気づいて回避行動を取るに違いない。

 

 だったら『鏡』を通して投げればいい。クラウディアの『鏡』は鏡面の面積さえあえば、鏡を通すことで物と物を転送することができる。

 だがどんな鏡でも転送できるわけじゃない。クラウディアの魔力を通した鏡だけ出入口にすることができるのだ。

 

 だから普通なら意味がない。この建物にある鏡はすべて普通の鏡なのだから。麒麟の不意をつけるような鏡はどこにもあるはずがない。ただ一つを除いて。

 

 

 

 

 

 ——連絡用として保有している『ギンの『鏡』』を除いて。

 

 

 

 

 

 直後、ギンの懐から先ほどバイジュウが投擲した武器である『偽装された愛』が飛び出してきた。当人達からすればあまりにも突然で突拍子もない出来事は、ギンも麒麟も僅かに意識を止めるほどだ。

 

 そしてタイミングは寸分の違いもなかった。ギンと麒麟の身体の向き合いはほぼ真正面。さらには唯一麒麟の動きを予測できる『一つとなる点』の瞬間。それをバイジュウは確かに射抜いたのだ。

 

 だが勢いとしては浅いもので、衝撃としてはブランコを始める時の初速ほどだ。ちょっと足先のバランスを崩す程度でダメージなどは負いはしない。

 

 

 

『時間の損失も、一種の貯蓄——ってね』

 

 

 だが重要なのはそこからだ。武器が麒麟の胸元に届いたことで、クラウディアは詠唱を始める。『魔鏡』を誘う魔法の詠唱を。

 

『偽装された愛』はその先端から『鏡』を光臨させ、麒麟に否が応でも見せつける。

 それは鏡で鏡を映す『合わせ鏡』——あるいは『無限鏡』と呼ばれる物。

 

 無限鏡とは古くから伝わる忌々しき物だ。

 幽霊や悪魔を引き寄せるだの、鏡が割れると不幸だの、鏡に映る何番目の自分が何年後の自分だの、もしくは死んだ姿だの色々言われる代物だ。

 だが、そもそも『鏡』とは『光』を反射させる物だ。言い換えれば鏡は光を受け入れる物とも言える。

 

 そして『光』とは『時間』の概念に密接に関わる物である。光という存在があるからこそ時間は刻むことができる。

 つまり『鏡』とは『時間』を取り込む存在。無限に重ねることで『時間』という一方通行な関係を一つの存在にする。現在も、未来も、過去も。

 

 

 

『『時空溢流』っ!!』

 

 

 

 鏡は麒麟を誘う。無限に映る自分の姿を過去、あるいは未来に見立てて鏡の世界へと誘う。

 

 ここから先は一瞬の出来事——。『少女』が見た世界の話——。


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