四天王の重要任務   作:プレイズ

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第3章:エネルゲン水晶発掘所を攻略せよ
新たなる情報


前回、闘将の手によって見事敵本拠地の制圧が達成された。

そして、敵幹部3人を捕虜として連行にも成功した。

だが倒す際に気絶させた事によって、まだ全員が意識を失ったままである。

彼らが目を覚ますにはまだしばらく時間がかかりそうだ。

そのため、まだ3人の幹部達に事情聴取は済んでいない。

だが、この間に新たにわかった情報がある。

闘将が持ち帰った小型モニターを技術部にて解析した所、新たな事実が判明した。

端末内に重要な機密データが記録されていたのだ。

早速四天王達に再度招集がかけられ、彼らは本部の円卓席に集まって着席した。

「何か新しい情報が見つかったのね?」

「ああ、先日ファーブニルが持ち帰って来た小型端末のメモリー部分からな」

妖将の問いに答えながら、ハルピュイアが指し棒を指で引き伸ばした。

既に電源が点いているモニター画面を棒で示し、彼は説明を始める。

「この端末は先日潰した敵本拠地から回収したものだ。そこに奴らの組織の“上層部”に関する情報がインプットされていた」

「マジかよ?へへっ、俺のお手柄だなこりゃ」

「はいはい、まあ敵の特殊能力を封じる装置を開発させた私の機転のおかげでもあるけどね」

満足気に活気づく闘将に妖将が横槍を入れる。

たしかに彼女の進言により、敵は得意な鏡能力を使えなくさせられていた。

前々回のミッションで苦杯を舐めた彼女はそれを逆に封じる奇策を思いついたのである。

そしてファーブニルがミッションに赴く前にそれを実装したのだ。

ゾルベームグを半ば脅迫まがいの恫喝で脅してであるが。

「奴らがあの厄介な能力を使えていたら、制圧にもっと苦戦を強いられた可能性が高かったかもしれん」

「へっ、まあ確かに敵はかなり困ってたみてえだったな」

「うむ、レヴィの策が嵌まったのも大きかっただろう」

「でしょでしょ」

「あの爺さん半泣きになってたぜ。上手く完成させねえとお前に本気で殺されると思ったみてえだ」

「味方ながら恐ろしい限りだ」

「ちょっと!キザ坊やまで失礼な事言うわね」

レヴィアタンの脅し戦略には参謀ハルピュイアも若干引いたという。

2人の将の言い様に彼女はくってかかるが、隠将がとりあえず場を収めた。

「まあその辺にしておけレヴィ。今回はファーブニルの手柄だったのは間違いない。そしてもちろんお主のアシストあっての結果だ」

「フフ、うん、そうだと思うわ♪」

「ったくよ……普通に俺の手柄だってーの。まあ別にそういう事でもいいけどよ」

ファーブニル1人に手柄を独占させない妖将に彼は顔が引きつるが、そこは男の器量でそういう事にしておく。

多少の“わがまま”には彼ももう馴れているのでいちいちとがめる事はしなかった。

 

「さて、少し議題から逸れたが」

ゴホン、と咳払いしてハルピュイアが説明を再開する。

「今回見つかったのは敵の上層部の情報だ」

「上層部ってーと、こないだ潰した連中とは違うのか?」

「ああ。奴らは幹部格だったが、それはあくまであの支部アジトにおける幹部格だった。今回見つかったデータはその上の存在。各地の支部を束ねる敵本部の幹部格という事になる」

「へえ、じゃあこれまでのミッションで倒した奴らのさらに上位にあたる連中ってわけね」

「そういう事になるな。例えるなら我々ネオアルカディア四天王のようなものでござるか」

レヴィアタンに答える形でファントムが言う。

そう、今回情報の見つかった新たな幹部格は敵側のネオアルカディア四天王に相当する格の者達なのだ。

「そりゃ面白えな。どんな奴らなんだ?」

「今から該当データを表示する」

ハルピュイアがケーブルで接続された端末を操作すると、しばらくしてモニター画面に参考データが表示された。

そこには4つの名前と2枚の顔写真、2枚の砂嵐画像が映し出される。

「おい、映ってない奴らがいるぜ」

「端末に入っていたデータはこれだけだ。4人の内2人は情報が一部損傷していた」

「何ぶん敵の持っていた物でござるからな。管理状態が十分ではない故、情報が完全な物でないのは致し方ないだろう」

半分歯抜けになった状態の顔写真画像を見て、四天王達は口々に感想を言い合う。

「ふぅん、どっちもそこまでイケメンじゃないのね」

「っておい!ツッコミどころそこかよ!?」

「どうせなら顔や容貌が綺麗な奴と戦いたいんだもの」

「はぁ……お主は相変わらずでござるな」

面食いな彼女に困り果てたように隠将が額を押さえた。

彼女は綺麗好きな面があるため、あまりそうではない者とは戦いたくないらしい。

「まあこの前の糞ジジイに比べたらどっちもマシだけどね。あれは最悪」

「何か爺さんが可哀想になってきたぜ」

「あーあ、ゼロみたいな男だったらよかったのにな~」

両頬に手をあててレヴィアタンが呟く。

ゼロは彼女にとっての合格ラインを見事にクリアしていたナイスガイだったのだ。外見だけでなくもちろん内面(心)もである。

「よせレヴィアタン、奴の名を出すな」

「いいじゃない。まあキザ坊やはそう簡単には受け入れられないでしょうけど」

「へっ、まあ癪だが俺はどっちの気持ちも分かるぜ。熱くなれるいい男だったからよあいつは」

過去に戦ったゼロの事を彼らは思い出す。

何度も戦う中で、彼らはゼロに熱くなっていき、そして一部ではわかり合えた部分もあった。

だが、バイルとの最終決戦の最後に彼はラグナロクの爆発に巻き込まれて死んでしまったらしい。

その間は四天王達は皆まだ死んでいて復活前だったので、後から伝え聞いた話なのだが。

ドクターシエルの話では、彼のヘルメットだけが地面に埋まっている形で見つかったのだという。

「しかしどうにも信じられねえぜ」

ふとファーブニルが疑問を呈すように呟いた。

「あいつはほんとに死んじまったのか?」

「完全な破損体がない故そう思いたいのはわかるが、確かに奴は死んだのでござるよ」

ファントムが横から口添えする。

「俺達みたいにどっかに同期されてたコピーデータがあんじゃねえのか?」

「奴は我ら四天王とは違って粗末な設備しかない小規模なガーディアンベースを拠点にしていた。そんな環境では高度な技術が必要なフルコピー同期システムは使えん」

「ファントムもキザ坊やもリアリストなのねえ。ま、私はとっくにゼロの死を受け入れてるけど」

ふぅ、とあきらめに似たため息を妖将が漏らす。

同時に今は亡き彼に対しての思いを馳せた。

「でもどこかで生きていたならって思うわ。だって私の心を完全に射貫いた男なんだもの」

「ふん、お前はよくそんな事を恥ずかしげも無く平気で言えるな」

「あんたみたいにキザじゃないだけよ」

賢将が一瞬目をむくが、彼女の言葉は本心である。

彼を失って以来、彼女の胸にはぽっかり穴が空いたように寂しさが去来していた。

事実は受け入れられても、正直心のショックはまだ癒えていない。

だがそれでも受け入れようと努めている。

 

「――さて、では話を戻すでござるよ」

若干しんみりした所で、ファントムがそれを断ち切るように言った。

彼はモニター画面を指さして指し示す。

そこには敵本部の幹部格データとして【暴雪月花】という称号と共に敵の名称が表示されていた。

暴……ライオヌル

雪……ファシュロカ

月……ムーンフェイズ

花……ノッラ

暴と月の幹部に関しては顔写真も表示されており、どちらも人型のレプリロイドだった。

見た目は青年~壮年の男といったところだ。

「正直あまりオーラは感じねえが……顔写真を見ただけじゃ強さがどんなもんかはわからねえな」

「先のお前達が倒したミラージュ5に比べて実力上位の存在だ。そこから推し量ればだいたいわかるだろう」

「うーん、でも私が倒した連中はそんな大した強さじゃなかったのよね。そいつらより格上って言われても今一敵の実力が掴み切れないわ」

「俺の意見も似たような感じだな。確かに連中は俺達の部下よりは力があった。だが俺達四天王の相手じゃねえ」

妖将、闘将の2人は敵の支部の幹部である者達と最近刃を交えた経験から、敵幹部の実力を把握している。

正直なところ、ネオアルカディア四天王の前では敵ではないというのが彼らの見解だ。

「侮りは禁物でござるよ。もしや我ら四天王と我らの配下並に実力差があるかもしらん」

「ファントムの言う通りだな。気は抜かずに襟を正しておいた方がいいだろう」

隠将に続いて賢将が頷き、2人を諫める。

「はいはい、言われなくてもわかってるわよ」

「ま、幹部にすげえ強えー奴がいるってんなら俺は歓迎だぜ」

両者はそれぞれ理解した返答を返した。

彼らとしても、相手が強力ならば四天王の実力を発揮して相手をするだけである。

 

「得られた情報はこれ以外にもまだあってな」

ハルピュイアが端末を操作して次の説明に入った。

モニター画面にはマップがいくつか表示され、ネオアルカディア郊外の各地点が展開される。

地図上にはランプが灯る形でチェックポイントが点灯している。

「今回新たにギラテアイトを隠し保有している貯蔵地が見つかった」

「それも端末に入ってたデータか?」

「そうだ、内部のメモリーチップを解析して判明した」

「へへっ、そりゃあいいぜ。これでまた他のギラテアイトをぶん捕りに行けるってわけだ」

「ちなみに今回見つかった貯蔵地は先の暴雪月花なる幹部の傘下にある施設らしい」

「なら、そこを叩けばそいつらも黙ってはいられないでしょうね」

「うむ、各地の貯蔵施設が攻略されていけば自ずと奴らも追い込まれるだろう。そうなれば幹部が直々に出てこざるを得ぬ」

四天王達がそれぞれ含み笑顔を浮かべた。

ここに載っている“敵地”の基地施設を潰していけば、いずれ上の層も炙り出されるはず。

 

「では、早速これからミッションを開始しようと思う」

「次は誰に頼むつもりだ?」

「また私でもいいわよ?」

レヴィアタンが不敵に微笑んで言った。

前回の討伐任務では難色を示した彼女だが、今回は乗り気らしい。

「戦闘メインの任務は嫌なんじゃねえのかよ?」

「この前のはただ倒すだけだったじゃない。今回はギラテアイトの探索・採取も含まれるから。それに施設を攻略する事で敵の親玉を焦らせて炙り出せるなら意義も大きいわ」

「確かに、傘下施設への派遣とはいえ重要な任務である事は間違いない」

「フフ、なら今回は私が――」

「いや、先方は拙者に行かせてもらおう」

横から隠将が横槍を入れてきた。

あら?と意外そうな顔でレヴィアタンが振り向く。

普段は一歩引いている彼が割って入ってくるのは珍しい。

「ほう、お前が行くというのかファントム」

「ああ。ここ最近はレヴィにファーブニルと手柄を上げているのでな。そろそろ拙者も貢献せねばなるまい」

「へえ、ファントムもしかしてちょっと焦ってる?」

「そのような事はない。ただ拙者も四天王の一員としてあまり水をあけられるわけにもいくまい」

「(それってやっぱ焦ってんじゃね?)」

ファントムの言い様に内心でツッコムファーブニル。

だがとりあえず口には出さずにとどめておく事にする。

「では今回はファントム、お前に任せよう」

「了解した。任せておけ」

まず最初の施設を攻略に向かうのは隠将に決まった。

郊外のドリスボン地区にあるエネルゲン水晶発掘所が目的地だ。

これまで投稿された話で好きな話はどれですか?※アンケートの結果で今後の話の展開やキャラの偏りなどに影響が出る事はありません。あくまで皆さんの感想を知りたいために実施するアンケートですので^_^

  • 第1章:稀少資源ギラテアイトを奪取せよ
  • 第2章:敵本拠地を急襲せよ
  • 第3章:エネルゲン水晶発掘所を攻略せよ
  • 第4章:水没した図書館を攻略せよ
  • 第5章:スカイビルでの戦い
  • 第6章:四天王VS暴雪月花
  • その他個別に好きな箇所があればこちらへ
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