※※※2021.7/10(土):この27ページ目を一部修正更新しました。
ノッラの性格を真面目調から今回の性格に変えました。
キャラ名ホワイトマンをファシュロカに変更しました(過去のページでもキャラ名ホワイトマンの箇所をファシュロカに修正しました)。
台詞内容も一部修正して変えています。
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???「やられちゃったかー、残念残念残念ねーん」
残念そうな顔で1人の少女がため息を零した。
どうやら彼女の部下が倒されてしまったらしい。
???「ヴォルテールもなかなか頑張ったのになー。ま、流石に四天王だしあっちの方が強いか」
敵に倒されたのは、ヴォルテール・ビブリーオ。ミュートスレプリロイドでそこそこの強さを持っていたが、“ネオアルカディア四天王”の前ではあえなくやられてしまった。
???「せっかくの出来た子だったのに………」
???「残念だったなノッラ」
横からもう1人の声がかかる。
現われたのは紫の体躯を持つ青年だ。
顔はイケメンであり、鎧のようなメイルパーツを身に纏っている。
紫色のメイル装飾に加えて体色も紫なため、少し禍々しさも感じさせる。
醸し出す雰囲気の通りに彼は紫の妖気を帯びており、実力者のオーラがある。
???「ファシュロカ……僕らの貴重なデータが敵に取られちゃったー」
???「またネオアルカディア四天王の仕業か。先日もムーンフェイズの所のギラテアイト発掘所が制圧されたばかりだというのに」
憂い顔をするノッラと同様に、彼も少々顔を顰めた。
同僚であるムーンフェイズの管理下にあったギラテアイト発掘所が、先日隠将ファントムの手によって潰されたのは記憶に新しい。
そして今回立て続けに、またネオアルカディア四天王の手によって、彼らの実行支配下にある施設が無力化されてしまったのだ。
「先日の件に続き、これで2件目だな。今回はギラテアイトの被害は無かったものの、我々の貴重なデータが盗まれてしまった」
「まったくーこれで連ちゃんだよ、連ちゃん」
ファシュロカに同調するようにノッラが不満顔になる。
彼女は銀色の長い髪を靡かせて、頬に手を添えてため息をついた。
さらりと流れる髪先は美しく、女性らしい。
髪の中から覗く容姿は可憐であり、相当な美しさを持っている。
ため息をつくその姿はそれだけで絵になっており、免疫の無い男ならつい見惚れてしまうレベルだ。
「さて、これはどうしたもんかなー」
彼女は、傍にあるモニター画面に視線を移す。
そこにはネオアルカディア四天王の1人、妖将レヴィアタンが映っていた。
調度ボスのヴォルテールと戦闘中の所であり、彼女は手に持つ武器を駆使して攻撃を仕掛けていく。
『ハァッ!』
威勢良い発声と共に、彼女の回転させたフロストジャベリンから氷の輪が打ち出された。
幾つもの氷の機雷が少し広がって回りながらボスの眼前に迫る。
そして避けきれずに接触したヴォルテールは身体の1/3が凍り付き、大きくダメージを受けた。
『くそお…!…俺をまた凍らせやがって!』
ボスの憤った焦り声がスピーカーから聞こえてくる。
これはリアルタイムの映像ではなく、数分前の映像だ。
ヴォルテールの目を通して撮った映像データを再生しているものである。
「しかし、この娘はなかなかのくせ者だな」
モニター画面に映る妖将を見て、ファシュロカが言う。
「見た目は可愛らしい小娘だが……相当動きがいい。実力は流石に四天王といった所か」
「うん、なかなかやるねー。この子はあっちの四天王の中で紅一点らしいけど、女とはいえあなどれない実力者だと思っといた方がいいだろうね。……ま、僕の方が全然強いけどさ」
レヴィアタンの動きを見て彼らは一定の評価を与える。
水没図書館を短時間で攻略し、ノッラの1番部下であるヴォルテールをさほど時間をかけずに倒しているのだ。
敵とはいえ、四天王相応の実力がある事は認めざるを得ないだろう。
それに彼女は、以前にも彼らと提携関係にあった組織“ミラージュ5”の幹部を2人も倒している。
女とは思えぬ相当な実力者である事は既に周知の事実となっていた。
「……だが、今回また“データ”も溜まったんだろう?」
「うん、もちろん多少の“収穫”はあったよ」
ファシュロカの問いに応えるように、ノッラが端末を操作して画像を切り替える。
すると、画面に棒グラフの図が表示された。
そこには各四天王のデータ蓄積度を示す数値が表されている。
【現時点のデータ取得率】
・賢将ハルピュイア 3%
・闘将ファーブニル 10%
・妖将レヴィアタン 32%
・隠将ファントム 12%
「初回サーチと比べると少しは溜まったかな。でもまだ参考になるほどデータが足りたとは言えないねー」
「そうは言うが、今回また妖将のデータが一定量取得できたのは朗報だろう。新たに取れたのは17%に過ぎんが、それでも前進だと思うぞ?」
「まあヴォルテールはよくやったと言っていいだろうね。実力差がありながら、ある程度の善戦はしたしー」
「我々がまだ知らない技も出させたしな」
彼らは今回取得した妖将のデータについて会話を交わす。
そう、実はレヴィアタンは敵によってデータを取られていたのだ。
今回は前のゾルベームグのように敵が道具としてサーチアイを付けていたわけではない。
だが、彼女はしっかりデータをサーチされていた。
それはサーチアイはあの形状の物だけではないからである。
以前捕らえたゾルベームグは様々な種類のサーチアイを開発しており、その中には内部に埋め込むタイプの物もあった。
ボスの体内に埋め込む形でサーチ装置を実装出来るのだ。
そのため、見た目にはわからなくてもボスの眼球の奥にはサーチアイにあたる装置が内包されている事がある。
その場合は、そのボスの目を通して対象をサーチする事が可能というわけだ。
そしてもちろん、今回のヴォルテールにはその“特製サーチアイ”が眼球内部に仕込まれていた。
「今回妖将には我々のデータを取られてしまったが……ふふ、まさか彼女自身もデータを取られていたとは思うまい」
知らず知らずの内に、彼女はヴォルテールとの戦闘を通してその動きや技をサーチされていたのだ。
もちろんサーチしたデータは遠隔通信で彼らのアジトのメインコンピュータに送られている。
そのため、例えボスを倒しても採取したデータはしっかりと彼らの保有する端末内に残るのだ。
ちなみに今回のヴォルテールだけではなく、前回のミッションでファントムと戦ったクロウペリオンにも同様に眼球内部に特製サーチアイが埋め込まれていた。
そして、その前のミラージュ5の3人には流石に眼球サーチアイを実装させてはいなかったが、その代わりにリモート会議でライオヌルが使用していた小型モニターから音声を拾っていたためそこから幾らかのデータを取得出来ている。
よって、レヴィアタンだけでなく、ファントムやファーブニルのデータもボスとの戦闘によって一定量採取する事に成功していた。
「ふふ、これで彼らに悟られずして、四天王達のデータを一定量得る事が出来ちゃったねー。まあ、まだまだ参考になる数値には足りないんだけどね」
「それでも確かな前進と言っていいだろう」
「だねー。それに、今回はステージの道中にも所々に隠しカメラを設置しておいたからー。そこからの映像を通しても参考になるデータが取れたし上々だよー」
水没図書館の道中には、わかりにくい場所に点在した監視カメラが取り付けられていた。
大事なデータの管理施設という事でノッラが特別に設置していたものだ。
それらのカメラを通しても、映った対象の動きを分析して解析する事が出来る。
その分、今回は前回のミッション時よりも幾分か多く妖将のデータが取得出来ている。
「レヴィアタンが今回道中でどう行動したかもしっかり撮って残してあるよー」
「ほう、ではその映像を見せてくれ」
ノッラによって端末が操作され、再び画面が切り替わる。
すると、レヴィアタンがステージを走って進んでいる姿が映った。
『たぁっ!』
小気味いい発声が室内に響き渡る。
妖将がフロストジャベリンを振り下ろしてアヒル型の敵の頭部を突き刺していた。
そして裏返った敵の背中に見事に飛び乗っていく。
「こうして明瞭にデータが残るわけ~」
「なるほどな。しかしやはりいい動きだ。水中に鎮座するトリッキーなエネミーを苦も無く倒していくとは」
映像の中の彼女は的確に相手の弱点を見抜き、キレのいい動きで水場の敵を打破していく。
その様子にファシュロカは純粋に感心した。
普通のレプリロイドならこうも手際よくあのエネミー達を片付ける事は出来ないからだ。
映像の中のレヴィアタンは遅延無くどんどんステージの先へと進出していく。
敵を倒す動きには一切の無駄が無い。
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「流石に四天王の1人だねー。なかなかお強いじゃ~ん」
「あの華奢な見た目からは想像がつかんが、実力は確かなようだな」
敵を次々と倒していく彼女に、こちらの“四天王”2人の視線が集中する。
そして、映像の中で強化型パンテオンが彼女に襲いかかった。
最初は力押しに苦戦するレヴィアタンだが、背後から2体目が迫るとジャベリンをギュンと一回転させる。
『ハァッ!』
威勢のいい発声と共に、2体の強化型パンテオンが吹っ飛ばされる。
そして壁に当たった敵が大破した。
かなりのパワーを帯びた攻撃のようだ。
「最初は劣勢に見えたが……こんなパワー攻撃も持っているのか」
「当初押されていた所を見るに、彼女自身はパワー型じゃなくて非力な方なんだろうねー。おそらく体内で一時的にエネルギーをブーストすることで、瞬間的にハイパワーの攻撃を出せるんだと思う~」
「なるほど、理にかなっている仕組みだな」
妖将の戦い方を見て彼らは冷静に分析する。
「しかしなかなか強いな。いくら相手がボス格ではないとはいえ、女でこれほどとは相当なものだ。敵ながら男顔負けな実力があると言っていい」
「ふふ、でもちゃんと女の子らしいところもあるみたいだよ~」
ノッラが含み顔で笑う。
端末を操作して、再び映像が切り替えられた。
すると、そこにはレヴィアタンの顔が映っていた。
先程までの映像よりも至近距離からの映像だ。
何かのガラスのような物を通して彼女の顔が映っている。
妖将の表情はうっとりしており、何かを食い入るように見つめている。
おそらく“カメラが埋め込まれている物”を手に持って眺めているらしい。
「これは何をしているんだ?」
「あの図書館には書籍の中に宝石をしまってあってさー。多分それを見つけたんじゃない?」
彼らの言う通り、レヴィアタンは水没した本棚の本の中からある宝石を見つけていた。
黄色い魅惑的な光を放つそれに彼女は恍惚となり、つい見入ってしまったのだ。
これはその時の映像である。
「ほう……つまり、見つけた宝石に目を奪われているというわけか」
「どうやらそうみたいだねー」
この宝石の“内側”には実は隠しカメラが仕込んであった。
宝石を盗まれた場合に備えて予め内部に実装させていた物だ。
だが、意外な所でその備えが効果を発揮する事になった。
『綺麗……』
半分呆けた顔で妖将が宝石を見つめる。
レヴィアタンからはカメラは見えていない。
何故なら宝石には特殊な反射加工が施してあり、外側からは内部が透けないようにされていたからだ。
『素敵……とっても……』
まさか中に隠しカメラがあるとは思わず、レヴィアタンは宝石の前で緩みを晒してしまう。
普段は冷静沈着な妖将も、この手の誘惑には弱いところがあるようだ。
『はう……綺麗……欲しい』
それを見つめる彼女の顔は陶酔しており、我を忘れている。
無意識に頬が緩んで綺麗な宝石のとりこになっていた。
「はは、これは随分と食い入っているな」
「妖将もこういう物に興味があるんだねー。ま、私も同じ女だから気持ちはわかるけどー」
『……はっ!い、いけないわ。……今は任務中よ』
しばらく見入っていた彼女だが、ふと正気を取り戻した。
どうやら自分が今任務中だという事に気付いたらしい。
「ふふ、ようやく我に返った~」
「なかなかいいものが撮れたな」
映像の中の妖将を見て凍将・華将の2人が含み顔で微笑んだ。
「俺は男だから女の子の感覚はよくわからんが。ああいうのってやっぱり好きなのか?」
「もちー。私もとっても好き~。女は綺麗な宝石に惹かれるものだから~」
気になって尋ねてくるファシュロカににやけ面でノッラが答える。
“彼女も”同じ女性なため、妖将の心情が理解出来るようだ。
「そういうものか。妖将もなかなか可愛気があるじゃないか」
「うんうん、敵にしておくにはもったいない女の子だよねー」
「くく……なかなか気に入ったぞ」
モニター画面に映るレヴィアタンを眺めながら、ファシュロカが狡猾に笑った。
まるで獲物を品定めしているかのような表情だ。
「おっ、この子は君のお目にかなったのかにゃ?」
「ああ、かなりいい。是非俺のコレクションに加えたいね」
「また君の氷人形が増えるねー」
不敵に笑みを浮かべるファシュロカを見てノッラが苦笑した。
「でもこの子も四天王の1人だしねー。そう簡単に“収集”出来るかな~?」
「もちろん簡単にいくとは思ってないさ。だが考えはある」
モニターの妖将を見つめながら彼は既に戦略を練っている。
いくつかの映像データを見て対レヴィアタンのイメージが描けているようだ。
「ふふ、君が上手くこの子を持って帰って来れるか楽しみにしてるよー」
「ああ、上手くやるつもりだ。本部に帰還後はお前の能力も使用機会があると思うから、その際は頼むぞ」
「オケー」
彼は“収集後”の事を既に意図してノッラに軽く言付けする。どうやら彼女の力も少し借りる予定のようだ。
「ふふ、次に君が現われるのが楽しみだな」
モニター画面に映るレヴィアタンを眺めながら、ファシュロカは狂気を隠し切れない笑みを見せた。
これまで投稿された話で好きな話はどれですか?※アンケートの結果で今後の話の展開やキャラの偏りなどに影響が出る事はありません。あくまで皆さんの感想を知りたいために実施するアンケートですので^_^
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第1章:稀少資源ギラテアイトを奪取せよ
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第2章:敵本拠地を急襲せよ
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第3章:エネルゲン水晶発掘所を攻略せよ
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第4章:水没した図書館を攻略せよ
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第5章:スカイビルでの戦い
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第6章:四天王VS暴雪月花
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その他個別に好きな箇所があればこちらへ