COSMOS The Rainbow   作:カズオ

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更新遅くなって申し訳ないです…
そしてよく見る終わり方になってます、ごめんなさい好きなんです……
それでは気を取り直してAqours編二話、どうぞ


12話 サマーフェスティバル

「ここがわたし達の学校だよ…って昨日も来たんだっけ?」

 

千歌と梨子、そして曜と共にバスで浦の星女学院へと向かった菜生に、千歌はそう告げる。

 

「まあ校門の前から見ただけだけどね~。これから他のメンバーにも会えると思うとワクワクするよ」

 

自分達は何を目指していけばいいのか?解散の危機に陥っていた事を考えてのソロ活動という方針を提案した事が、果たして正解だったのか?それはまだわからない。

 

それでも、千歌達の言う『輝き』それがきっとヒントになる。そう思っていた。

 

「でも本当に入って大丈夫かな?」

 

「大丈夫でしょ、生徒の私たちと一緒だし」

 

「そうそう。そんじゃいこっか?全速前進ヨーソロ~」

 

そう言う千歌と曜、そして梨子の後ろについて学校の中へと入って行った菜生は、ニジガクとは違った雰囲気にそわそわしつつも置いて行かれない程度にだがずっとキョロキョロしていた。

 

「そ、そう言えばさ。虹ヶ咲学園ってソロだから人数分曲が必要だと思うんだけど、それぞれで曲を作ってるの?」

 

「んとね、それぞれでどんな曲が良いかを決めてもらって。それを元に私が一緒に作曲してるよ?まあ私も素人に毛が生えた程度だから、音楽科の友達に手伝ってもらってるけど…Aqoursは?」

 

「千歌ちゃんが作詞して、私が作曲してるわ」

 

「梨子ちゃんとってもピアノ上手なんだよ」

 

「すごい!」

 

不意にそう梨子に聞かれた菜生は、現状の作曲事情を教えると曜からそう告げられて目を輝かせる。

 

「菜生ちゃんの方が凄いわ。9曲だもの」

 

「まあ一人じゃないからね。よかったら色々教えてくれない?」

 

「もちろん」

 

「やったぁ!」

 

そんなやり取りをしていると、部室の前に辿り着く。

 

「ここが部室ね。おはよう~」

 

そう言って扉を開いて入っていく千歌たちの後ろについて菜生も入っていく。

 

「初めまして~高田菜生っていいます。虹ヶ咲学園からAqoursの皆さんに会いたくて来ました」

 

昨日のうちに、菜生がここへ来ることは連絡済みだったらしく。みんなそう言って入ってきた菜生を迎え入れてくれた。

 

「ナイストゥミートゥー♪あなたが例のレインボーガールね?私は小原鞠莉。気軽にマリーって呼んでね」

 

「れ…レインボー?あぁ虹ヶ咲だから……?」

 

最初にそう声をかけてきたのはこの中では一番背の高い金髪の少女だった。差し出された手を握りながら、菜生はおずおずとそう尋ねる。

 

「ごめんね、鞠莉っていつもこんな感じだから。私は松浦果南、よろしくね」

 

そう言って助け船を出してくれたのは長い青い髪をポニーテールにした少女だった。

 

「ふふっそっか虹だから……」

 

「菜生ちゃん?」

 

「へ?あ、いや別に?」

 

急に笑い始めた菜生に、千歌が少し引き気味に声をかけると菜生はすぐに表情を戻す。

 

「初めまして、黒様ダイヤと申します。わざわざ私達に会いに着てくだり、嬉しく思いますわ」

 

「いえいえ、ファンなんで!」

 

3人とも3年生で年上なのは知っていたので、菜生は普段先輩と話す感覚で接しようと昨日の時点で決めていたので、昨日初めて千歌達に出会った時ほど緊張はしていなかった。

 

「堕天使のヨハネよ。私のリトルデーモンにならない?」

 

「堕天使…?すご、堕天使って初めて見たよ。」

 

黒い髪をシニヨンに纏めている少女は、自らを堕天使と称したのだが。菜生は堕天使を初めて見たと目を輝かせるのだが、周囲は何と言って良いのか困ったような表情を浮かべる。

 

「まあ…リトルデーモンはちょっとよくわからないんですけど…」

 

「要するに、仲良くしましょうってことずら」

 

「勝手に訳すな~!」

 

ふわりとしたくせっけのある栗色の髪をした少女がそう助け船を出すが、それを堕天使と称した少女は不服そうに叫ぶ。

 

「ふふっ、そっかそっか、よろしくヨハネちゃん」

 

「本当は津島善子ちゃんって名前ずら」

 

「バラすなー!!」

 

「オラ、国木田花丸っていいます」

 

「よろしく花丸ちゃん」

 

ヨハネと呼ばれて嬉しそうだった彼女の本名を菜生に教えた少女に対してやはり不服そうにしていた。

 

「えっと…く、黒澤ルビィです……」

 

「ルビィちゃんね、よろしく!」

 

ダイヤの後ろに隠れていた赤い髪をツーサイドアップにした少女がおずおずとそう告げると、菜生もにこやかな笑みで答える。

 

「ところで、私達に聞きたいこととは?」

 

「えっと…本当は色々聞いてみたかったんですけど、やっぱり自分達で見つけないとダメなのかなって。聞いちゃったら、その人のまねでしかなくなる気がしちゃって…」

 

そう本題に入るようにダイヤに促された菜生だったが、気まずそうにそう切り出す。

 

「だから…もしよかったら練習してるとことか、今度のライブ見学してもいいですか?」

 

「えっと…」

 

昨日の千歌とのやり取りでヒントは得た。だからここからは自分で見つけたい。そう思って菜生は、サマーフェスティバルまで練習の見学をさせて欲しいと。だがそう告げると、周囲には微妙な空気が漂い始める。

 

「気を悪くしないでください、サマーフェスティバルは今年……開催できるか解らない状況なのです」

 

「え…?」

 

サマーフェスティバルが開催されるか解らない。その一言で菜生は頭の中が真っ白になってしまった。

 

「菜生さんは昨日来たばかりだったから知らなくても仕方ありませんわ」

 

そう言ってダイヤが切り出した話の内容で、最初は信じられなかった。

 

「最近この近くで、蛍のような生き物に自動車を襲われたという通報が相次ぎましてね。現在専門の機関の方が調査中なのですが、どうやら好ましくないようで……」

 

「そう…ですか……」

 

知らなかった。この街にそんな異変が起こっているなんて―

 

「ステージもできてたんだけどね…」

 

「何とかならないんですか?だってお祭りまでまだ日は…」

 

残念そうに告げる曜に、菜生はそうすがるように告げるも全員黙って首を横に振る。

 

「こればっかりはね…実際何が起こってるか解らない以上、無茶はできないよ」

 

「ですね…」

 

そう告げられて、菜生も事態の深刻さを理解して頷く。だがそんな菜生を放っておけない人物がいた。

 

「そうだ、菜生ちゃんの為にライブやろう!」

 

「千歌ちゃん…そうね、折角来てくれたんだし」

 

「やろっか!」

 

そう提案した千歌に、梨子と曜はそうすぐさま賛成すると残りの皆も「やろう!」と言ってくれた。

 

「みんな…」

 

「その変わり、菜生ちゃんが見つけたもの教えてよね」

 

「そうね、ギブアンドテイクじゃないと」

 

そう言ってほほ笑む千歌と鞠莉を見て、思わず泣きそうになる菜生だった。

 

「みんなありがとう…!私、スクールアイドルに会えてよかった!ここに来て本当によかった!」

 

心から菜生はそう思った。

 

だがそんな少女たちを嘲笑うかのように『ソレ』は現れた。

 

突如として街中に現れた緑色の光の粒子は、やがて一点に集まると怪獣となった。

 

昆虫を思わせる作りの真っ赤な頭に赤く光る眼、そして後頭部は髑髏のようになっており、さらに蛍を思わせる尻尾。

 

左右非対称の腕、さらにゴツゴツとした不揃いに飛び出した金属のような部位を持ったその怪獣は、突然現れ内浦の街並みを蹂躙すべく歩き出す。

 

「怪獣…?」

 

「なんて禍々しい…」

 

突如現れた怪獣は、生物と呼ぶには無機質な見た目をしていた。いや、緑色の粒子が集合して現れたりと地球の生物にしては不可解だ。そんな事を考えていると、怪獣は触角からビームを放ち街を破壊し始める。

 

「ダメ!あっちはサマーフェスティバルのステージが!!」

 

「千歌ちゃんダメ!」

 

避難警報がけたたましく鳴り響く中、そう叫んで怪獣の方へと駆け出そうとする千歌を菜生は慌てて止める。

 

「だってこのままじゃ、折角みんなで準備したステージが壊されちゃうんだよ?そんなの…そんなの嫌だよ!」

 

「千歌ちゃん落ち着こう?私達が行ってもできる事なんて……」

 

そう悔しそうに告げる千歌に、梨子もそう悲し気に告げる。今現在、少女たちにステージを守る手段は無かった。強いてあげれば、このまま防衛軍が被害の広がる前に怪獣を倒してくれることを祈るくらいしかない。

 

だが現実は無情だった。防衛軍の戦闘機が現れて、怪獣へと攻撃を開始するも歯が立たないどころかむしろエネルギーを吸収されてしまう始末だった。

 

「このままじゃ…」

 

「ダメ…」

 

よりによってステージの場所を目指して進んでいく怪獣の方を見て、弱々しく呟く少女たち。自分達に出来る事のない無力感に苛まれていた。

 

そんな彼女達を見て、菜生は自身と一体化しているコスモスに語り掛ける。

 

(コスモス、私はAroursのみんなのステージを守りたい。お願い、力を貸して)

 

『菜生、私も君の守りたいものの為に戦う』

 

(ありがとう)

 

菜生の気持ちを汲み取ってくれたコスモスに、菜生はそう返すとそっとその場を離れ、そのまま校舎裏に隠れるように移動すると誰も居ないのを確認するとコスモプラックをとり出す。

 

「コスモス、行くよ…!」

 

そうコスモプラックに告げると、それを天に掲げて光の蕾を開き花を咲かせる。

 

「コスモース!!」

 

そしてその光に包まれた菜生の身体は、ウルトラマンコスモスへと変化する。

 

「シュワ!!」

 

空中に光を纏いながら姿を現したコスモスは、怪獣へとそのまま飛び蹴りを繰り出し、ステージのある方向からこちらへと注意を逸らす。

 

「あれがウルトラマンコスモス?」

 

「お願い、街を守って!」

 

初めて見るコスモスの姿に、Aqoursは全員驚くがすぐにそう声を飛ばすと。コスモスはそれに気づきこちらを振り向くと頷いた。

 

(絶対…絶対に守って見せる!!)

 

「イヤアッ!」

 

「□□□□ーッ!!」

 

立ち上がりこちらを威嚇するようにうめき声をあげる怪獣へ、コスモスも構えを取る。

 

だが怪獣はそんなコスモスへと連続でビームを飛ばす。コスモスは側転やバク天を駆使し、素早い身のこなしでそれを回避していく。

 

「テリャアア!」

 

そして怪獣が溜め動作を見せた隙に高く跳躍。そのまま怪獣の頭上を飛び越えその背後に静かに着地した・

 

そしてこちらを見失っている怪獣へと、目から透視光線『ルナスルーアイ』を投射する。

 

すると怪獣の身体は、無数のカオスヘッダーと恐らくこれが蛍騒動の犯人であろう車のパーツやらゴミやらが大量に見て取れる。

 

ようやくコスモスが背後に回った事に気がついた怪獣―カオスバグ―は、コスモスへと突進を繰り出す。だがそんな攻撃ではコスモスは動じない。

 

ギリギリで身体を左に逸らして回避すると、相手の脇に右腕を通してそのまま自身の背に乗せるようにして投げ飛ばす。

 

『戦わない』ことが目的であるルナモードにしては乱暴かもしれないが、様子見をしつつ相手の重量やパワーを測るのには有効な手段ではあった。

 

ルナのパワーでは大したダメージを与える事はできなかったらしく、すぐさまカオスバグは起き上がる。だがもう遅かった。

 

「ハァァアア……」

 

両手を胸の前で掬うように動かすと、そこへと光が収束していく。

 

「ムウゥッ!!」

 

そして、右腕をそっと突き出すことで右手のひらから光線を放つ。

 

かつてリドリアスからカオスヘッダーを切り離した技、ルナエキストラクトだ。

 

これでゴミからカオスヘッダーを切り離せばこの騒動も解決する。

 

そう菜生は、そしてコスモスも確信していた。

 

(…なッ!?)

 

だがしかし、カオスバグはルナエキストラクトのエネルギーを吸収し、尻尾で自身のエネルギーに変換してしまった。そしてその様は、皮肉にも蛍が光っているようだった。

 

「効いてないずら…」

 

「ていうか吸われてたわよね…」

 

その光景を見て、花丸と善子は不安そうに呟く。

 

(切り離せないの…?)

 

9人の少女が見守る中、想定外の事態に菜生はコスモスの中で動揺していた。

 

「□□□□ーッ!」

 

カオスバグが吠えると、その目が赤から青に変わる。そしてその目から先程までとは比較にならない威力で光線が放たれた。

 

「ハアッ!」

 

だがコスモスも咄嗟に『攻撃を跳ね返す』能力を持った技、リバースパイクバリアを展開する。

 

―がしかし

 

「イヤッ!?」

 

バリアごとコスモスは後方に押し出され、そのままバリアを突き破られてしまう。胸部にまともに当たった光線の威力によって、コスモスの身体は宙を舞い内浦の街中に叩き付けられる。

 

「ウルトラマンさん…」

 

「これはまずいわね……」

 

ダメージによって起き上がれないコスモスを見て、ルビィと鞠莉がそう呟く。

 

「お願いウルトラマン、頑張って!」

 

再び目が赤に戻ったカオスバグは、勝ち誇るかのように吠えるとコスモスへとにじり寄っていく。それを見てコスモスへと千歌がそう激を飛ばす。

 

(千歌ちゃん…そうだ、私は負けない!絶対に……絶対に守るんだ!!)

 

「ウゥウッ……」

 

その声を聴き、コスモスは拳を握りしめると立ち上がる。

 

「デリャアア!!」

 

そしてコスモスはその身に深紅の光を見に纏い、太陽の如く赤き戦いの戦士へと姿を変えた。




Aqoursのステージを守るため、コスモスは赤き太陽の巨人へと姿を変える。
果たして強敵、カオスバグを倒すことは出来るのか?
次回『蛍強襲!!』
今こそ放て!ネイバスター光線!!
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