COSMOS The Rainbow   作:カズオ

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忙しすぎてなかなか書けないまままた一週間が経過してしまいました…。
前回から休みなしだったので許してほしいです…
そして


24話 異次元の罠

μ'sの穂乃果、海未やことりに化けた謎の存在に突如襲われた菜生は、異形から放たれた光線に呑まれて姿を消してしまった。

 

果たして、菜生やμ'sの運命は!?

 

 

 

 

 

 

 

一方虹ヶ咲学園では、μ'sからいろんなものを学ぶために音乃木坂に行っている菜生に負けまいと今日は朝から一日通しで練習を行っていた。

 

「菜生先輩がうらやましいです、μ'sの人たちに一日密着できるなんて」

 

「気持ちはわかるけど、菜生ちゃんだって遊びに行ったわけじゃないからね?」

 

そう口をすぼめてぼやくかすみに歩夢はそう告げる。

 

「それはわかってますけど…でもあのμ'sですよ!?羨ましいですよ」

 

「でもおんなじステージに立てたらアタシらも同じくらい凄いってことにならない?頑張ろーよかすかす」

 

「かすかすじゃないです!かすみんです!!」

 

自分の愛称に強いこだわりをもつ彼女が一番嫌がる呼び方をする愛に、かすみはそう声を大にして言い返す。

 

「でも私も気になりますね。どんな練習をこなしているのかとか、どのようにして振り付けを決めているのかとか」

 

せつ菜がそう会話に入ってくると、だんだん菜生に何を聞いてきてほしいか談議が始まりだした。

 

「じゃあ今から菜生ちゃんに連絡して聞いてきてもらう?」

 

やがて練習そっちのけで話がどんどん進んでいくので、このままでは練習にならないと思った歩夢がそう切り出す。

 

そうして電話をかけようとするのだが、歩夢のスマホから菜生の声が聞こえることはなく。

 

『おかけになった電話は、現在電源が入っていないか電波の届かない場所にいます』

 

という音声のみだった。

 

「あれ…?電源切れちゃってるのかな?」

 

「音乃木坂は同じ都内だし、電波が届かないってことはないと思う。菜生さん、携帯の充電忘れたのかな?」

 

「でも珍しいですよね。菜生さんってそういうところしっかりしてそうなイメージがあります」

 

そう璃奈としずくが告げるが、確かに菜生に連絡が付かなくなったことは先日菜生が助けたという青年を連れてSRCの施設から逃げ出していた時くらいのものだった。

 

「まあでもそんな日もあるんじゃない?」

 

「連絡が付かなければ仕方ありません。練習に戻りましょうか?」

 

そう愛とせつ菜が告げたことで、本来の予定通り練習へと戻っていく。

 

菜生がまさか音乃木坂で侵略者に襲撃されたとは夢にも思わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「う…ここは……?」

 

菜生は目が覚めると、周囲を白い壁に覆われた廊下で横たわっていた。どうやらあの異形から放たれた光線は、菜生の命を奪うためのものではなかったらしい。

 

ともかく、本物のμ'sもこの中で菜生と同じようにして捕まっているかもしれない。それに脱出方法も模索する必要があると思い、菜生は周囲を捜索し始めるのだった。

 

だが、まるで迷宮のようになっているこの場所は曲がり角を曲がればすぐ行き止まりだったりとなかなか思うように進めない。それに加えて、またすぐ死角からあの異形が現れるかわからないのだから、一切気の抜けない状況が続いていた。

 

「ヤだなぁ…迷路とかこういう場所嫌いなんだよ……」

 

段々心細くなってくる菜生だったが、コスモスはずっと菜生の周囲を警戒していた。

 

『菜生、この先に人の気配がする』

 

「もしかして、さっきの宇宙人?」

 

『いや、この気配は地球人のものだ』

 

「じゃあきっとμ'sの人が―」

 

もう何度目かわからない曲がり角に差し掛かった時に、コスモスがそう菜生にテレパシーを飛ばと菜生がそう嬉しそうに声を上げる。

 

「ですからそんな闇雲に歩いても…」

 

「今度こそ間違いないって」

 

コスモスとの会話で、思わず声を出していた菜生はそんな話声が聞こえたことで慌てて口を閉じる。そしてそのタイミングで、相手の人物の顔が見えた。

 

恐らく、今度こそ本物の高坂穂乃果に園田海未、南ことりと出会うことができた菜生は、思わず駆け寄る。

 

「よかった、無事だったみたいで」

 

「あなたは?」

 

「私は高田菜生、本当はμ'sの皆さんへの取材で来たんだけど。銀色の宇宙人に襲われちゃって……」

 

「あなたがそうだったのですね。それにしても災難でしたね…」

 

そう菜生にとっては本日二度目の自己紹介の後、海未がそう告げると菜生は苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

「あいつらって何者なんですか?どうして音乃木坂に…」

 

「それがわからないんだよね、今朝学校に来たらあの3人?組に囲まれて気づいたらここにいたの」

 

「私と概ね一緒か…他の皆さんは?」

 

「連絡付かないんだよね、スマホもずっと圏外だし…」

 

そう言われて菜生も自分のスマホに目を落とすと、やはり電波を受信しておらず。画面端に『圏外』の文字がむなしく踊る。

 

「…私もダメみたい。助けを呼ぶっていうのは厳しいかもね…それにまずここがどこかも判らないし……」

 

そう菜生が告げると、4人の中で暗い雰囲気が漂い始める。

 

(コスモス、あなたの力でなんとかならない?)

 

『可能かもしれない。だが、敵の目的がわからない今むやみに動けばかえって3人を危険に晒す可能性もある。それに、ここで変身すれば私達の秘密を知られてしまう』

 

(そうだよね…でも3人に命の危険が迫ったら、その時はもう秘密とか関係ないよね)

 

『判った』

 

そうテレパシーでコスモスと会話をした菜生は、懐にあるコスモプラックの存在を確認しつつ。再び周囲に注意を向ける。

 

菜生がウルトラマンコスモスであることは、可能な限り誰にも知られたくない。それは菜生も同じだが、正体を知られることを嫌がったせいで誰かが傷つくのなら、菜生は正体を晒してもその誰かを守りたい。

 

だからこそ、コスモスに3人の安全を優先したいと伝えたのだった。

 

「菜生ちゃんなんか落ち着いてるね」

 

「そんなことないよ。本当は怖いけど、でも怖がっても状況は良くならない。だから、何とかしたいんだ」

 

そう穂乃果に言われた菜生は、できるだけ落ち着いた声でそう返した。すると―「ギギギギ」という不気味な声と共に、菜生を襲撃した異形の存在が頭上に現れた。

 

「ひっ…!」

 

まるで山のように大きな3体の異形の出現に、思わず後退ることりたちを庇うように菜生は立つと。懐へと手を伸ばそうとする。

 

自分たちを見下ろす巨大な3体の異形のうち、リーダー格と思われる青目が何やらデバイスを操作してこちらへと何やら話し始めた。

 

『我々の言語が、理解できるか?』

 

「うん、わかるよ…」

 

『我々は量子学を応用し、次元を移動するシステムを完成させた。我々の次元は今、崩壊の危機に瀕している。急いでこの次元に移動する必要がある』

 

「それはわかったけど、なんで私たちを襲う必要があったの?」

 

菜生は巨大な相手に臆することなく、そう聞き返した。

 

『2000億人いる我々が生活するために、人間には百分の一に縮小した状態で暮らしてもらう。今回の実験でそれが可能だということが分かった』

 

「私たちを襲ったのは実験なの…?」

 

『このようなモデルタウンを量産して、地球人にはその中で暮らしてもらう』

 

この異形―異次元人が菜生達を襲ったのは、人間を縮小させて生活圏を乗っ取るための実験に過ぎなかったのだ。そのことに憤りを感じるが、相手はそんなことは気にせず言葉をつづけた。

 

「そんな一方的です!」

 

「そうだよ。いきなり来て押しのけるみたいなこと…!」

 

そう海未や穂乃果も言い返すが、相手は首をかしげるだけだった。

 

だがその直後、突然地響きが鳴り響いた。すると3体の異次元人は何やら言葉を交わすと、再びリーダー格が翻訳装置を使って語り掛けてくる。

 

『君たちの仲間が、我々の領土へと侵略を開始した』

 

「絵里ちゃんたちがきっと気づいてくれたんだよ」

 

そう穂乃果が嬉しそうにつぶやく。おそらく、ここにいないμ'sの残りのメンバーが学校に近づけないことと穂乃果たちがいないことを通報してくれたのだろう。

 

もはや音乃木坂は、異次元人たちのものだと言わんばかりの反応を見せる中助けが来ているということで、一抹の希望が見えた。

 

『我々の解決方法は、論理的で完璧だというのに。侵略を開始するとは残念だ』

 

「完璧?そっちが私たちにやったことも、侵略となんら変わらないではありませんか」

 

そう強気に言い返した海未をみて、菜生は小さく頷くとあとずさり。迷路のような廊下の角を曲がると、誰からも自分の姿が見えないことを確認し、懐から取り出したコスモプラックを頭上に突き上げると光を解放した。

 

「ウルトラマン…」

 

神秘の光を身に纏い3体の異次元人の前に現れたコスモスを警戒し、3体は密集するようにして距離を取った。

 

『完璧な解決方法を捨て、武力での解決を選ぶとは残念だ』

 

そう吐き捨てると、3体の異次元人は合体しそのまま巨大化した。

 

一つの頭の3方向にそれぞれの顔が付いた不気味さすら感じる巨大な異星人の出現に街は騒然となるが、コスモスは異次元人をすぐには追おうとはせず。穂乃果たちが捕らわれたままのミニチュアの間に立つと、それ目掛けて光を放ち3人を元の姿に戻した。

 

「ありがとう!」

 

「…菜生はどこに行ったのです?」

 

『高田菜生は、先に救出した。キミたちも早く外へ』

 

「わかった!」

 

3人はそれぞれコスモスに言葉をかけると、コスモスは菜生のことは先に助け出していると伝え。そのまま3人に脱出を促すと。異次元人と戦うべく、自身も光をまとい巨人へと変わる。

 

「ハアアッ!」

 

「ギギギ…」

 

再び立ちはだかったコスモスに、異次元人は不気味に肩を揺らしながら笑うと。青い目がコスモスを捉えるとその顔が正面に来るように体をこちらに向ける。

 

コスモスもそんな相手に対して警戒を強めて構えるが、先に沈黙を破って仕掛けたのはコスモスだった。

 

駆けだして手刀を振り下ろすコスモスだったが、相手は高速移動で一瞬にしてコスモスの背後に回り込む。コスモスもなんとか反応してすぐさま攻撃に移るが、相手は相変わらず嗤いながらコスモスの背後へと回り続けた。

 

そして、コスモスの周囲を高速で旋回し始めるとコスモス打って変わって、今度はいつどこから攻撃を仕掛けてくるかわからない状況へと陥ってしまう。

 

「ギギー!!」

 

「ウワアッ!?」

 

そしてコスモスも真後ろで急停止し、青い目から青い光弾を放つ。コスモスは反応することはできたが、既に手遅れで振り返った直後に胸元にその光弾を受けて大きく吹き飛ばされる。

 

だがコスモスはそのまま地を転がるが、その勢いを殺さずに側転に移行しすぐさま立ち上がった。

 

そして何とか格闘戦の間合いにまで接近したいと考えるも、異次元人は3つの顔を回転させ赤、青、黄それぞれの目から同じ色の光弾を乱発してくる。

 

『だったら正面突破でしょ!』

 

菜生のその発想に応えるかのように、コスモスは両腕を付きだしリバースパイクバリアを展開。光弾を全てバリアで反射させて一気に距離を詰めにかかった。

 

だが光弾を3発ほど弾いた後、リバースパイクバリアは消失してしまい。残る攻撃をまともに受けコスモスは大きく弾き飛ばされ今度は受け身もままならないまま地面に叩きつけられる。

 

そしてこのタイミングでカラータイマーも点滅をはじめ、いよいよコスモスは後がなくなってしまう。

 

そして目の前の異次元人は、コスモスにとどめを刺そうとゆっくりと近づいてくるのだった




今回登場したのは、三面異次元人ギギとなります。モチーフは言わずと知れたダダですね。個人的にはダダの方が見た目怖い気がします笑

とある回と似たような流れになっておりますが、故意ですのでご容赦ください。
これからもゆるりと書きたい展開を書き続けていければと思っております。
それではまた次回お会いしましょう。
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