COSMOS The Rainbow   作:カズオ

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お久しぶりです約一年ぶりの投稿です。
正直書き方忘れましたw
この先少しだけ書き方の癖?とか変わってしまうことがあるかもしれませんがご了承ください。


34話 不穏な宇宙

異星人の放った光線銃をまともに受けた菜生、そしてその光はそのまま銃の中へと戻っていこうとしていた。

 

「くそっ!」

 

思わず殴り掛かりたくなる衝動を堪えて、美月は璃奈を連れて横へと走ろうとしたが既に回り込まれており。完全に囲まれてしまっていた。

 

「美月さん、私を置いて逃げて。このままじゃ美月さんも…」

 

「できるわけないだろ!菜生がここまでしたんだ、あたしだって…」

 

そういきがったのはいいものの、いくら空手が強いからといっても武器を持っている異星人複数を相手にできることはない。

 

ゆっくりと先ほど菜生を飲み込んだ銃口がこちらへと向けられる―

 

その刹那

 

「-ッ!?」

 

異星人が唐突に銃を手放したと思えば、銃は白銀の光に包まれて爆散。そしてその中から、ウルトラマンコスモスが現れたのだった。

 

コスモスの登場で狼狽える異星人たちだったが、コスモスはそれを意に介すことなく。璃奈と美月に一番近い位置にいた異星人の前に一瞬で移動すると神速で放たれた掌底によって遠くへ吹き飛ばした。

 

「な…菜生なの…か……?」

 

そのまま二人の前に盾になるようにして立つコスモス。その背に恐る恐る声を掛けるが、コスモスはその問いに答えることはしなかった。

 

異星人たちは、コスモスの後ろに恐らくターゲットであった璃奈がいるにも関わらず、そのまま光線銃を乱射。コスモスに邪魔をされたので、恐らくまとめて始末してしまうつもりなのだろう。

 

「シェア!!」

 

だがコスモスはムーンライトバリアを展開し、全ての攻撃を受けきった。そしてルナストラックを連続で照射し、異星人を纏めて薙ぎ払う。

 

するとすぐさま立ち上がった異星人たちは、このままでは敵わないと察したのか踵を返して逃げ出した。

 

すぐさま後を追おうとするコスモスだったが、璃奈と美月を放っておくこともできずどうしたものかと迷う仕草を見せた。

 

「追って!」

 

『しかし……』

 

「私たちは大丈夫。だから…だから攫われたみんなを助けてほしい」

 

だが、すぐに追いかけるように声を掛けたのは璃奈だった。それでもなお追うことを渋ってしまうコスモスだったが続いた璃奈の言葉に静かに頷くと、すぐさまコスモスは異星人たちの後を追った。

 

 

 

 

 

あの光線銃の正体は、当たったものを収縮し中に吸収してしまうアイテムだった。そして中に吸収された菜生の身を守るために、コスモスは強制的に変身することで菜生を救出することに成功した。

 

だがそれは同時に、菜生がコスモスであることが露呈してしまう事を示していた。

 

菜生はその攻撃を受けたことによって気を失ってしまったが、コスモス自身が気を失った菜生や璃奈と美月を守るべく。本来のエネルギーを充分に発揮できなくなることを承知でその姿を現したのだった。

 

異星人たちの気配を頼りに後を追ったコスモスは、とある廃工場の前に辿り着いた。

 

そのまま内部へと突入するコスモスだったが、菜生と身体を共有している状況で一方的に変身することは負荷が大きかったのか膝を付いてしまった。

 

(私、光線を浴びて気を失ってたんだ…)

 

『気が付いたか?』

 

(うん、ありがとうコスモス。一旦任せて)

 

その時菜生が目を覚ましたことで、一度変身を解き。菜生の姿で廃工場の中へと入っていく。

 

みんなを救うには、コスモスの力は絶対必要になってしまう。コスモスを対宇宙人の戦力としか見てないかのような発想の仕方に、菜生は内心苦笑するが。そのために今はコスモスの力を温存することにしたのだ。

 

(みんな、絶対助けるから)

 

「小娘がこんなところに何の用ダ?」

 

すると先ほどの宇宙人とよく似た。赤目の宇宙人が目の前に現れた。恐らくこいつがリーダー格なのだろう。

 

「あなたたちは何なの?みんなを攫って何がしたいの?」

 

部下を追うようにして現れた菜生がコスモスであることは、恐らく目の前の宇宙人も理解しているはずだ。それなのに悠々と目の前に現れたからには何かある。

 

だがそんなことよりも、菜生はみんなの行方を問う。他のセリフは何も思いつかなかった。

 

「我々はP413星雲からやってキタ。我々の惑星にも君たちに似た動物がいてね、奴隷として使えるだけでなく他の星の宇宙人に高く売れていてネ」

 

『奴隷』『高く売れる』といった命をモノのように見ている相手に菜生は強い怒りを覚えるが、相手はそんなことは知る由もなく言葉を続けた。

 

「だかそんな生き物たちも最近では絶滅危惧種になってしまっていて、それでこの地球にやってきた訳ダ。今回の成果を報告すれば、もっと多くの仲間が人間狩りにこの星を訪れるダロウ」

 

「そんなことはさせない!」

 

ここで逃がせばもっと多くの宇宙人が、人間を狙って地球へやってくることとなる。それに、歩夢たちをみすみす連れ去られるわけにはいかないと菜生は声を大にして叫ぶ。

 

「クックック…君にできることなどナイ」

 

この会話に菜生が夢中になっていた間に、8人の部下の宇宙人たちが菜生を包囲していた。

 

「サラバダ…ウルトラマン」

 

菜生に突き付けられた銃口-恐らく先ほどとは違い。菜生の命を奪うための弾丸が込められているものだろう。

 

迫りくる無数の弾丸、だが菜生は落ち着いていた。

 

懐からコスモプラックを取り出すと、そのままそのつぼみを花開かせ光の花に包まれていった。

 

一瞬のうちにコスモスへと姿を変えた菜生は、手のひらを前に突き出しそこから放たれた光が、全ての弾丸をその場で停止させる。

 

そして次の瞬間、そのまま弾丸は来た道を戻り。銃へと直撃し、全ての銃を粉砕する。

 

ここでこの宇宙人たちを倒さなければ、もっと多くの仲間を連れてくるかもしれない。だからこそ、このまま倒す必要がある。今回ばかりは、はじめから相手を倒すつもりでコスモスは攻撃を繰り出した。

 

そして、銃を破壊されて怯んでいる間に拳を突き上げ。菜生の怒りと共にコスモスは紅蓮を纏う。

 

「ダアアッ!!」

 

コロナモードへと姿を変えたコスモスは、一瞬で間合いを詰めると。8対1という数の不利をものともせず、一人ずつ拳や蹴りを見舞っていき瞬く間に倒して見せた。

 

相手は菜生の姿に戻っているのを見ており、コスモスのエネルギーに余裕がないと踏んだうえで数にものを言わせた奇襲策を取ったのだが。

 

コロナモードの戦闘力の高さの前にはエネルギー残量の心もとなさを一切感じさせないまま、纏めて倒されるという結果となった。

 

「お…おのれ……」

 

『さぁ、みんなを解放して。今すぐに』

 

悔しがる宇宙人を前に、菜生はそう静かに告げる。その言葉は、まるで「このままお前たちを全滅させることもできる」と言っているようでもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな、大丈夫だよな…」

 

「今は信じるしかない。それに、きっとSRCやウルトラマンがみんなを守ってくれる」

 

「だな…信じて待つしかない」

 

コスモスに助けられた後、宇宙人たちは波を引くようにいなくなってしまった。なんとか人通りの多そうな、商店街まで駆け込んだ璃奈と美月だったが。スマホを含めた荷物はしのぶの車の中に置いてきてしまい、この後どう動くかを考えていた。

 

「スマホも財布も置いてきちゃったからな~…こっから歩いて帰るのは危ないしなぁ…」

 

「あの状態でカバンを持って逃げるなんて無理。どこかで電話を借りて連絡するしかないと思う」

 

そう告げる璃奈に「そうだよな~…」と美月も返すが。二人とも口には出さないが先ほどコスモスに助けられた時の状況。そして菜生は連れ去られたままなことに疑問を抱いていた。

 

―菜生が、ウルトラマンコスモスなのではないかと

 

その時だった。

 

「なあ、あれ…」

 

美月が空を指差した。その先にあったものとは―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で、自身を取り囲んでいた宇宙人を一蹴したコスモスは。このまま捕らえられた人々を解放するように要求するも。宇宙人はすぐに答えることをしないままでいた。

 

『どうしたの?はやk-』

 

急かそうとしたところで、周囲で倒れていた戦闘員の一人が突如コスモスへと発砲。何とか反応してこれを手刀で弾くも、リーダー格から目を逸らしてしまい一瞬の隙が生じた。

 

その隙を突いてリーター格は目から光線を放ちコスモスの背を焼く。

 

「ウワッ…!?」

 

思わず地に伏したコスモスだったが、すぐさま立ち上がるもその間に宇宙人は撤退。その直後に起こった地響きによって、廃工場が崩れ始める。

 

(イヤだ!絶対に逃がさないッ!!)

 

落ちてくる瓦礫をものともせず、コスモスは巨大化すると。廃工場から逃げ出した宇宙船を追うべく飛び立つ。

 

だが、コロナモードのマッハ9を誇る飛行速度をもってしても。宇宙船へはなかなか追いつくことはできず、両者はそのまま大気圏を突破し、宇宙へと飛び立っていった。

 

勿論その宇宙船の中には、捕らえられたスクールアイドル達もいるため。コスモスは撃ち落とすといった手段も取れないまま、ただ見失わないように追いかけることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙船では、捕まったスクールアイドル達が目を覚まし始めていた。だが、彼女たちは全員例の光線銃で縮小されてまるで標本のように箱の中に縛られた状態でとらえられていた。

 

「ここは…?」

 

「ここハ我々ノ宇宙船ダ」

 

周囲の状況がわからない彼女たちに、リーダーがそう告げる。

 

「君たちハ、この後遊星ジュランで一度宇宙人たちニ、何人か売りつけたアト。残りを我々の母星へと連れ帰ル」

 

自分たちは訳も分からないうちに宇宙人に攫われ、さらにはこの後別の宇宙人に売られる。そんな話を聞かされてパニックにならないはずはない。

 

しかし、宇宙人は少女たちの悲鳴を意に介する事もなく。そのままも解いた部屋に戻ってしまったのだ。

 

扉の閉まる音と共に、室内は静寂に包まれる。

 

「私たち…どうなっちゃうの…?」

 

誰が発したかもわからないか細い声。

 

その言葉に、諦めの言葉を吐くもの。家族に会いたいと嘆くもの。様々なものがいた。

 

「菜生ちゃん…」

 

今ここには囚われていないハズの幼馴染の名前を、歩夢は誰にも聞こえない声でそっと呟いた。

 

大丈夫、きっとまた会える。それに菜生とは、まだやりたいことが―まだ聞かなければならないことが―

 

 

 

 

だがその想いをあざ笑うかのように、宇宙船は轟音と共に激しく揺れ動いた。

 

「---!!」

 

甲高い咆哮と共に現れた、甲虫のような特徴を持つ黒い怪獣が飛来し。宇宙船を攻撃し始めた。

 

その攻撃によって宇宙船の軌道は大きく歪められ、本来太陽系の軌道上には存在しないはずの遊星へと落下していく。

 

この時宇宙には、まだ誰も知らない他の脅威が潜んでいるのだった-




察しがいい人は解るかもしれませんがあの星です。
アイツもいるしコイツもいるしソイツも近いうちに出ます。
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