一話 市街地襲撃戦
夢をみる。
「君の夢はなんだい?」
夢?夢をみて夢を浮かべる。
俺は、酔いたい。
─────────
2020 12月20 午前6時 青堂市
中心市街地
「なぁ〜、動かないでくれ
「..........」
地下教会、礼拝堂の長椅子、その最前列にて。
セイバー召喚から4時間後のことだった。
「よ〜し、いいぞ〜人間様。もう少しで終わる余〜」
「........................なぁ」
金髪の男、
神父の左胸にはなにか尖ったもので文字を彫ったような、痛々しい傷があった。
その傷は左胸全体に及び、おおよそ大きな抉り傷だった。
「おーけーおーけー、あと5枚くらい貼るからな〜」
そこにペタペタと。
赤い着物を着た鬼の少女は巻くタイプの小さな絆創膏を使い、
傷全体をその絆創膏でカバーしようとしていた。
因みに、
既にその絆創膏を6枚ほど貼られていて、それでも傷跡は覆われなかった。
「おい......」
「んん〜?」
「....これはどういう状況だ?」
神父は赤い鬼の少女に訪ねる。
「ん〜、見てのとおり、傷の手当て中だが〜?」
「いや、そうじゃねぇ。ツッコミどころしかないこの状況の話だよ」
「ん〜?なら、存分にツッコんでもろて」
以前、鬼の少女はペタペタと手を止めない。
「.....ならまず、なんでお前が俺の手当をしている?」
「お〜、見てて痛々しかったからさ。
余はそうゆうのほっとけなくてな〜」
........
鬼の少女はおよそ鬼らしからぬことを言った。
「......今すぐやめろ」
「やだ余〜」
「じゃあせめてもっとでけえ絆創膏を持ってこいよ」
「
ココの応急キットどうなってんだ余〜」
赤い鬼の少女、
その顔はどこか嬉しそうで。
「お前、
話し相手がいないから俺にこんな事してんのか?」
「.........ぶっちゃけそれもあるかも。
今はほら、団長に話しかけることできんし.....」
「........」
団長、
召喚時、召喚した二人のセイバーの内一人、聖騎士。
その白銀ノエルは今、
礼拝堂の後ろ、隅の方の床で膝を抱え
「.....団長に何度か話しかけてはみたんだが....
うんとか、そうですねしか言わないんだ余ね....。」
百鬼あやめは心配そうに、白銀ノエルの方を見る。
鬼と聖騎士、その役としては対象的な存在である筈だが、
それでも百鬼あやめは白銀ノエルを気にかけている。
二人の間には立場の溝を埋める程の信頼があるのだ。
だが、今の白銀ノエルにはそんな百鬼あやめとの信頼よりも想うものがあるようで。
事は1時間程前に遡る。
────────
1時間前。
「牛丼!美味しいです!ありがとうございます!」
「......どうでもいいが、食う前に美味しいっていうなよ」
礼拝堂に十列ほど備えられた長椅子、その最前列の右側。
神父は牛丼を長椅子に座っている白銀ノエルと百鬼あやあに手渡しながら神父は白銀ノエルの矛盾点を指摘する。
「私、牛丼食べてると無言になってしまうので言うことは今の内に言っておこうと思いまして.....」
「団長ほんとに牛丼好きだ余ね〜。
ていうか、びっくりしたんだけれど、その、
お前様は料理できるのか?」
その牛丼は、神父が早朝から食材を買いに行き教会の食堂で作ったものであった。
「なんだ、できちゃ悪いか」
「いや、今のは馬鹿にしたわけじゃなくて、
意外だなって思ったんだ余〜(• •;)」
確かに神父は俗世に染まったような格好で、食事など全てレトルト食品で済ましてしまいそうではあった。
「節約とかしないといけないからな。買うよりも自分の手で作ったほうが安くすむ。
その牛丼も2杯作るのにかかった金は300円くらいなんだぜ?」
神父がそう言うと、二人は呆気に取られた顔をした。
「..........なんだよオイ。言いたいことがあるなら言えや」
「いや、その、
あなたから意外過ぎる単語が次々と出てきて、びっくりしました.....」
「お前様、意外と家庭的なんだな〜......」
「.....お前らの中にデリカシーってのはねぇのか?」
神父は二人の自由過ぎるサーヴァントに辟易しながら長椅子に深く腰をかける。
「ほら、冷めねぇうちに食えよ」
「あ、はい。いただきます......」
「余も、いただきま〜す」
二人は割り箸を割り一口、牛丼を口に運ぶ。
その直前を見計らい、神父は口を開く。
「......俺は作ることはするが、
──────それが上手いとは言っていないぜ」
言い終わる頃には、時遅し。
二人は既に牛丼を口に含んでいた。
二人は硬直する。
「......残さず食えよ?」
神父は一応念を押しておいた。
───────
そして、今に至る。
「.......ああ、なんでアイツ落ち込んでんだろな」
「お主、今の回想のあとでよくそれ言ったな〜」
神父にとって一番正論を言われたくない鬼に神父は正論を言われた。
「は?牛丼が美味しくなかっただけであんな落ち込むかよ」
「いや、あれは美味しくなかったっていう次元じゃない余.....
だってアレ、不味い通り越して痛いレベルだったもん。
なんで牛丼の中に
「? 米と小豆ってそんな大差ないだろ」
「!? ある余!?(゜口゜;)」
──────
百鬼あやめによる介抱の後に神父は白銀ノエルの方へと歩み寄る。
「.......なんですか......」
白銀ノエルはとても不機嫌そうにしていた。
「いや、さっきは俺が悪かったと思ってな。落ち込んでるところに謝りに来た。
悪かったな。」
神父は、
サーヴァントとマスターというチームである以上、マスターの印象が悪いと今後に響く。
謝るべきなのだろうから今の内に謝っておかなければならない。
「......別に謝らなくてもいいです。悪気がないのは分かってますし、牛丼を作っている方には悪い人なんていませんから。
でも、でも、あれは牛丼に対する冒涜です......」
ずーん、という効果音が聞こえてきそうな程に落ち込む。
..............
牛丼作ってたら悪い奴ではないというのはいささか暴論だと神父は思った。
「悪かった。次があるなら必ずお前を満足させるもんを作るわ」
「............」
少しの沈黙の後白銀ノエルは立ち上がる。
彼女はこちらに振り返ると、にこりと微笑えんだ。
「じゃあ美味しい牛丼、待ってるんで。
是非とも満足させてくださいね?
約束ですよ───?」
そう言うと、百鬼あやめの方へと向かっていく。
「.....は?なんでテメェがそんなこと楽しそうに言うんだよ?」
白銀ノエルの言葉は神父にとって意外すぎる言葉だった。
神父の手料理の不味さを知った後で、出てくる言葉ではない。
「...いえ、ただの
振り返らずにそう言ってとてとてと歩いていった。
─────────
同日 同時刻
青堂市中央市街地 青堂ビル 屋上
そこには二つの人影がある
『人払いは済んだ。
───やれ、
ややしわがれた声が、彼女の持つトランシーバーから発せられる。
「おっけー、じゃあ一番手
いっきまーす」
ソレを聞いた一人の人影はビル屋上から飛び降りた。
「........」
もう一人はその姿を見届けながら、屋上に残る。
『おいどうした、行かないのか?』
「ねぇ、もう一度確認しておきたいんですけれど、
聖杯って、本当にどんな願いでも叶えるんですよね?」
『ああ、それがあの杯の力だ』
「......わかった。
じゃあ、もうこうするしかないんだね、
ノエルを助けるためなら、私はなんだってするよ」
そう言って、彼女は拳に炎を宿す。
人影は、屋上から飛び降りた。
───────
同時刻
青堂市 中央市街地 地下教会
「っ─────ヤっば!!」
神父は悪態をつく。
「? どうかしましたか?」
「...なんだ余〜、驚かせないでくれよ余〜
余の番なんだから〜」
ジェンガを始めていた百鬼あやめと白銀ノエルは神父の方を見る。
「お前ら気づかねぇのか?
クソッ、
「ん〜?どうゆうことだ余〜?」
「........つまり、どうゆう事ですか?」
「ああ、つまり
───────
「じゃあ、いくよ〜.....」
一つの人影は高速で降下する。
「もぐもぐ〜.......──────」
───────
「!!───人間様、なんかようわからんけど.....
誰かめっちゃ速くこっち来てる気がする!!」
「あ! 私もなんとなく誰か来てる気がします!」
「だからそう言ってんだろ!!
とっとと地下から出ろや!!」
百鬼あやめと白銀ノエルは立ち上がる。
だが、そこから動かない。
「う〜ん、
────余はもう間に合わないと思うな〜」
「そうですね....どうしますかあやめ先輩?」
呑気にそんなことを話し始める。
「...........
お前ら呑気だな。このままじゃ
「う〜ん、余もそれはやだな〜....
────じゃあ、余がなんとかする余〜!!」
言うと百鬼あやめは腰の剣を抜き、
それを両手で構え、振り上げる。
「─────
───汝は死して報われぬ者也て────」
───────
「────おかゆー!!────」
───────
「────
ガしゃ
瞬間。
天井が崩れる。
だがその最中、
天井など神父の目には入らなかった。
そんなもの、
目の前で起きた神秘に比べれば些細なものだったのだ。
その背中に、二本の巨大な
天井を抑え、支えたのだ。
その周囲を
その腕は礼拝堂の全体を、神父たちを、
腕を組むようにして覆う。
そして更にもう一本、骸の腕が出現し、
天井に、その手を伸ばした─────
───────
市街地中心部 赤い屋根の一軒家。
「─────おかゆ〜───!!」
ある人影はその手の爪を立てるようにしてそこの地面に着地し、
その勢いで地面が割れた。
だがそれまで、
その地面の下から
「.....あれ〜、これってもしかして───」
人影は、対して慌てた様子がない。
それどころか、どこか嬉しそうだ。
「......なるほどね〜、あやめちゃんか〜」
言うと人影はその力を
すると、それを見計らったように一本の骸の腕が地面から生える。
それは人影を鷲掴みにして、人影を掲げた。
同時に地面が下から突き破られるようにして爆発し、新たにもう二本の骸の腕が更に生える。
そこには人が乗っていた。
一方の腕には百鬼あやめが立っていて、
もう一方には金髪の若い男と白銀ノエルが立っている。
人影、猫の耳を生やした少女、
その口調には気だるげでもあるようで、
だが心底楽しそうだ。
「なるほどねぇ〜、良かった〜。
やりやすくていいや〜」
猫又おかゆが言うと同時に、
どこからともなく───
───紅い彗星が降ってきた。
それは猫又おかゆを掴む骸の腕に衝突し、爆発した。
果たして、その骸の腕は爆発四散する。
猫又おかゆは骸から開放され、
綺麗に地面に着地した。
そしてもう一人、誰かが
その手には炎が
「─────え......」
それは驚愕を意味する声。
白銀ノエルから発せられたものだった。
爆煙が晴れる。
そこには
金髪の長い髪を後ろで縛った髪型で、尖った耳をしていて、
中国の格闘家を思わせるような服装をしたサーヴァント、
続きを書いてほしいですか?
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書いてもろて
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いや、まぁ、書いてもろて
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知らんがな
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う〜ん
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お前は敗北者じゃけぇ