2020 8月20日 午前9時
中央市街地中心部
そもそもホロメンバー同士で戦うことすら解せないというのに。
「もぐもぐ......あれ.....?」
メンバーの中でも飛び抜けて中が良かった二人。
いつも二人揃えばぴったりとくっついて離れないような、そんな二人だったはずで。
二人は────
腹から血を流して倒れ込む
「─────まずい.....」
猫又おかゆに背を向け座りながら、ナニかを咀嚼する
「なにを.......」
それは、
猫又おかゆの腹を戌神ころねが割いたという状況証拠に他ならない。
「なにを......してるんだ....余.....」
震える、百鬼あやめの体。
足に力が入らない。
既にその手は武器を手放している。
「....いやだ....おかゆん.....」
死んでしまったかもしれない彼女の名を呟き、震えながらもなんとか立ち上がる。
────おかゆを、起こさないと......
百鬼あやめはフラフラと彼女の元へ歩く。
まだ、彼女は死んでいないかもしれない。
まだ、今からどこか治療できるところに連れていけば間に合うかもしれない。
「スンスン──美味しそうなニオいがする〜」
百鬼あやめの視界の外で、何かが呟く。
そんなことは気にも止めずに百鬼あやめは猫又おかゆに近づいていく。
猫又おかゆは血溜まりの中で倒れたまま動かない。
『英霊を倒すことは殺しにはならないんだぜ』
百鬼あやめは神父のそんな言葉を思い出す。
神父の言った言葉が本当なら、
猫又おかゆはここで倒れたとしても死んだことにはならないのかもしれない。
────だめ
神父の言葉など、どうでもいい。
神父の言葉通りだとしても、
ここには痛そうに、苦しそうにしている猫又おかゆがいる。
ここで放っておけば猫又おかゆは死に、
そして戌神ころねは人殺しに────
「───いただきま〜す」
訛りのある声。
その声は、百鬼あやめの真横から。
────あ、余も終わったなこれ.......
そんなことを思いながらも、百鬼あやめは猫又おかゆにゆっくりと歩み寄る。
数秒後には自分も死んでしまうと悟りながら。
────なんで.....?
────余が死んじゃったら、
────おかゆも死んじゃうのに......
────余の体が、
────動いてくれない.................
そう思ったときには、戌神ころねの牙が、
「なにやってんのさ!! 死ぬよ!!!?」
炎に包まれた両腕によって防がれていた。
瞬間、
衝撃波と共に地面は割れ、周囲の建物に亀裂が走る。
戌神ころねの牙が不知火フレアの腕に食い込んで、痛々しく血がにじむ。
「え?───フレアちゃん!!?」
百鬼あやめが金髪の彼女の後姿を見る。
長い尖った耳に、中国の武闘家のような服、金髪の長いポニーテール。
猫又おかゆと同じく敵対心を持ったホロライブメンバー。
不知火フレアが百鬼あやめの盾となっている。
戌神ころねの牙を押し返し、
空いた右手を腰のあたりで構え───
「は────っ!!」
戌神ころねの腹にその拳を叩き込んだ。
その焔に容赦などない。
常人ならば掠っただけで致命傷となり得る威力。
「きャイん"────」
戌神ころねは短く悲鳴をあげ、はるか後方にぶっ飛んだ。
10メートルほど空を高速で飛ばされ
地面に着いたときには小さなクレーターを作り上げる。
「────ふぅ....大丈夫ですか?」
不知火フレアは後ろを振り向き百鬼あやめに尋ねる。
なぜか眼鏡をかけていて、どこか知的な雰囲気だった。
「フレアちゃん.......どうして....
........?.....メガネ....?」
「今はとりあえず、猫又おかゆ
アレを倒すことが最優先です」
道路に舞う土煙の方を見ながら不知火フレアが拳を構える。
「.......え?おかゆんを放っておくの!!?」
「はい。
大丈夫。霊格さえ破壊されていなければいずれ回復するはず」
「え? れい......なに?」
百鬼あやめが首をかしげる。
不知火フレアの言っている意味が理解できないこともあるが、それだけじゃない。
百鬼あやめの知っている不知火フレアという人間と、今、目の前にいる不知火フレアがどうにも一致しない。
それはまるで別人のよう。
「フレアちゃん、だよね.....?」
「........
バーサーカーはまだ死んでいない」
「え、セイバーって、余のこと?
てか.....ばーさー、カー?」
呼ばれたことのない名前、聞いたことのない名前。
不知火フレアに言われて彼女の視線の先、
砂塵の舞うクレーターの方、
その中に立つ人影がこちらを見ている。
「ばーさーかー?ってころねんのこと!?」
「.........そうです。アレはバーサーカー、狂戦士。
しかも
ますます意味のわからないこと言う不知火フレアに百鬼あやめが困惑する。
「?....?.....フレアちゃん、何を言って───」
「セイバーさん、早く、剣を」
不知火フレアの拳に火が灯り、
その姿を見ながら百鬼あやめは立ち尽くす。
「?......どうしたんですか?」
「────体が......」
百鬼あやめの額に汗が浮かぶ。
その体は微動だにしない。
「動かない.......
な、なんで......」
「え────?」
不知火フレアが百鬼あやめの方に振り向く。
百鬼あやめの右目に宝石の様な紋章が、
薄く浮かび上がっていた。
「ユビユビ〜。ソレ、ころねのだよ〜」
クレーターの砂塵が晴れて戌神ころねの姿が
その右目は、宝石色に煌めいていた。
「まさか、
───バーサーカーの魔眼に───!?」
不知火フレアの驚愕の声と同時、
百鬼あやめが右手を上に挙げる。
それは自らの
「セイバーさん!!?」
「フレアちゃん──避けて───!!!!!」
間もなく、
どこからともなく飛んできた真剣がその右手に収まった。
既に不知火フレアは回避行動をとっているが間に合わない。
その大太刀が不知火フレアの頭上に落ちる────
その時、
「ユビユビ〜......んぁ?」
百鬼あやめの刀は不知火フレアの一寸手前で止まった。
「......あ、あぶなかった余......」
百鬼あやめの目から宝石の模様が消える。
「────あぶなかった......今度はなに?」
不知火フレアと百鬼あやめは戌神ころねの方を見るが、戌神ころねは既にこちらを見ていない。
「なぁんだよ〜、だぁれ〜?」
戌神ころねの意識は後ろに。
いつか、
二度目に自分を見つけてくれた彼女に向けられる。
「───だめだよころね。もう、やめなきゃ」
白い、純白の毛なみ。
そこにいたのは
ゲーマーズが一人───
「────宝具、────」
「
白い狐、
世界は豹変した。
───────
同日 同時刻
青堂市 廃ビル
廃ビルの屋上が爆発する。
爆発による空気の震えは地面を揺るがし、一切の音はその爆音の前に無と同位となる。
「チッ ───あぶねぇな、服が燃えちまうじゃねぇか。
大事な正装だってのによォ」
金髪の神父は
ジャケットに付着した埃を払いながら表通りを歩いていた。
「クソが、
あんな
神父が悪態をつきながら右手の甲を見る。
そこには一画欠けた赤い文字群、令呪が刻まれている。
「まだパスはある。俺のサーヴァントは死んでねェわけだな。
思ったよりサーヴァントってのはつえーなァ、
神父のサーヴァント、
セイバー達の第一印象がなんとも頼りなく感じた為に、神父は自身のサーヴァントの事を軽んじている節があった。
「だが、なぜだ?サーヴァントの消費魔力が少ねぇな。
戦ってないわけで(ピロン)もねぇし.......あ?」
神父が歩みを止める。
「あ?
なんだよピロンて、なんかの着信音か?
今ここらに人はいねぇはずなんだが」
神父が気になって辺りを見回すと、
突然、目の前にホログラムのテキストが表示された。
sirakamigames に招待されています!
あ───参加しますか?───
あああ[はい] ああああ[はい]
「...................は?」
神父が呆気に取られた。
そんな神父をおいてけぼりに、
表示されていたテキストがみるみる変わっていく。
SHINPU が招待を受諾しました
ゲームを開始します!
「.......
............俺なんも言ってn──ッ!?」
瞬間、表示されたテキストが発光する。
その光が
「!!?」
神父をキューブ状に細かく分解し、
「は? は!? はあぁぁぁぁぁ!!!!?」
それを綺麗に吸い上げた。
────────
30XX年────
人類は絶滅の危機に直面していた!
空の彼方からモロコシ片手にやってきた侵略者、
通称、すこん部。
白い尾を生やしているたけ○この里のような彼らは、
地球にモロコシの苗を植えまくり、
人間の住める場所は制限されていく!
このままではいつか、
地球はすこん部のモロコシ畑となってしまうだろう─────
しかし、今!!!
ここに五人の救世主が現れた!!!!!!!!
心優しいオニ! かわ余!!
───GOmeitou☆───!!!
白銀騎士団団長! 胸筋すげぇ!!
───Su○ya nakase───!!!
チャラい! 容姿性格ともに世紀末!!
───SHINPU───!!!
イケメン! エルフ耳は至高!!
───bakatare───!!
マイペース猫! ケア○ガで超復活!!
───like blueberry───!!
そして!!
英雄達に襲いかかる数多の刺客!!
彼らを倒し、
コーンの根源、白上フブキの元へたどり着けるのか!?
コーン·オブ·ジ·エンド
〜モロコシの襲来〜
SHINPU『...............』
地球を背景にしたオープニングムービーが終わる。
気がつけばSHINPUは、太陽が照りつける広大な砂漠に立ち尽くしていた。
手の内にプラスチックのような感触を感じる。見ると、その手の中にはおもちゃの銃が握られていて......
その銃を握る手は、ドット絵だった。
SHINPU『............あ───』
SHINPU『───せめて、3Dにしてくれよォ』
GOmeitou☆『いやそこ!?』
後ろにいた神父のサーヴァント、
3D·百鬼あやめの指摘が更に神父の心を抉った。
あとがき
2週間ぶりぐらいの投稿ですね.......
ひさしぶり。そしてごめんさい。
文化祭の準備が忙しくて小説全く手がつかなかったんです。
というわけでまじで疲れてるのでこの辺で寝ます。
ステータス紹介できなくてごめんなさい。
次の更新は今回よりも早めにできると思うのでお待ちいただければ嬉しいです。
おやすみ( ˘ω˘ ) スヤァ…
続きを書いてほしいですか?
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書いてもろて
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いや、まぁ、書いてもろて
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知らんがな
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う〜ん
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お前は敗北者じゃけぇ