狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
今回は原作リスペクトの多いオリジナル回です。
時代背景の差から全体的な経緯が原作とは違うので、混乱するかと思いますが……
ご都合主義を含め、アニメ番組を視聴するくらいの軽い気持ちでどうぞ。
かつて2度起きた世界大戦時代前後から、日本は急速に「技術」を発展させてきた。
それは現代において「日本製」というブランドが高く信頼される事が如実に表している……
世界的にも、日本のメーカーや日本人が関わった製品や建造物の多くは「とにかく凄い」と利用者から絶賛されているのである。
自国の保有する最新技術を用いた製品の「輸出」は、日本の国家事業の1つとして打ち出されており……中でも「新幹線」は、迎え入れた国の輸送や観光の発展にも寄与する一種の「奇跡の魔法」的な扱いを世界から受けていた……
私は勤続スタッフらの定期検診で、東南アジアにある新興国で進行していた日本の「新幹線事業」の開通式が間近に迫っている……という情報を得た。
石油コンビナートを襲撃したタンカー型ゾンダーロボの件から……私は可能な限り原作のゾンダー出現傾向に近いネタを探す為、世界中の情報が飛び交うGGGのスタッフからの噂話やリアルタイムの情報にいっそう注目するようにした。
GGGの精神科医として勤務するようになって間も無くから始めていた事ではあるが、原作よりもペースは遅く、所々原作とも違う片鱗を見せ始めたゾンダーロボ戦に対し、原作から乖離した情報から推測を建て「先行して対策を練る」事に重点を置く事にした。
そのタンカーゾンダー戦でも、転倒からディバイディングドライバー使用まで無防備だった敵が思わぬ反撃をしてきた為、原作よりもガオガイガーの損傷が激しく……最近流行り始めた感染症の影響もあって、修復やその他のスケジュールも遅延し……スタッフの心労は日を追って重傷化し始めている。
スタッフの心労対策には、私の制御下にある「Z細胞(仮称)」を使って擬似的に「浄解」後に近い状態に持っていく「治療」を本格的に行える「施設」を構築・設置させて貰い……セルフ
実をいうと……この方法で取り除いたストレスが、私の
多少、聞こえは悪いが……これぞ、狂ってない「Z」の力の
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今回の情報は、私から直に「浄解治療(仮称)」を受けていた、あるスタッフから得たものだ。
恐らく、ゾンダーは来る……この新幹線を狙って。
東南アジアで初めて展開された、日本の新幹線事業……受け入れ先の国では数ヶ月に渡り紆余曲折があったものの、最終的には国民投票において大差で受け入れが可決され、工事が開始されていた。
地盤事情、環境問題、住民への納得など……諸問題も地道な努力と過去の実績で徐々に解決していき、先月末……ついに全路線が繋がり、月を跨いだ今月、国を挙げての歓迎会が催される事となった。
式典も数日後に迫り、技術提供と専門分野協力者として麗雄博士が招かれ……当然、息子である凱さんは関係者として同行、そこに命さんもセットになる……だけなら理解できたが、何故か私や護くんも関係者としてカウントされており、突然航空チケットやら何やらを手渡され『出発は明日だから、遅れないでね?』と言われ、2人して呆然となってしまったのは過去の話。
……はい、只今私達は問題の事業が完成し、式典が行われる東南アジアのとある国へと来ています。
「うわっはー、日本よりも暑いや……」
「赤道に近いぶん、気温は日本よりも高いのよ……湿度もそうだけど、気候的に日本人には辛いと思う」
私は半分メカだし、この程度なら生体パーツへのダメージもほとんど無い……部位ごとのダメージが蓄積しても、地球上で想定できる環境ダメージなら、自己修復だけで解決可能な範囲だしね。
所変わって、式典会場付近の市街地の一角……そこには立派な髭を蓄えた初老の男と、性格や目付きの悪そうな中年男性が相対していた。
初老の男が何やら相手に話し掛け、相手の男は激昂する素振りを見せた。
その後初老の男は、何処からか取り出した紫色の光を放つ謎の物体を相手に押し付け……みるみる内に中年男性の容姿が異形へと変化していく……
『そうそう、そうです……貴方の恨みを、思う存分破壊に傾けなさい……』
機関車の汽笛の音を立てて、初老の男が持つパイプから勢い良く煙が吹き出す……
初老の男は不気味な笑い声と共に姿を消し、異形へと変身した中年男性も何処かへと姿を眩ましたのだった。
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案の定……というか、予定調和ってこういう事を言うんだっけ?
私と護くんのセンサーが感知したゾンダー反応、すぐ近くの市街地から移動してきた反応は会場内へと潜り込み……護くんの探知から逃れた。
「……ッ!? 消えた?」
ゾンダー反応が消えた事に護くんは動揺するが、私のセンサーはまだ探知できている……とはいえ、人混みの中からゾンダーを探し出すのは一苦労だし、必ずメカを乗っ取ってボディにする筈だ。
(落ち着け……相手を誘き寄せるか、先回りするか?)
対抗策は2つ……既にゾンダー探知の件はGGG本部にも連絡が行っている。
すぐに対策班と機動部隊が来るだろうから、敵のおおよその位置を伝えて取り囲む……または、敵の予測進行ルートを分析して先回りし、メカと融合する直前の無防備な状態を狙い撃ちする。
(どっちもぶっつけ本番だから、成功率は低いけど……!)
私は凱さんとの通信回線を開きながら、ゾンダー反応の後を追う事にした。
『こちらシオン、敵ゾンダーを発見し追跡中……ゾンダーは素体状態のまま会場内に侵入し、新幹線を目指している模様!』
《こちら凱! シオン、無茶するなよ? 俺もすぐそっちへ行く!》
《シオン、聞こえる? 新幹線付近には一般客が多いわ……現地の警察にも協力を要請したから、一緒に避難誘導をお願い!》
『……(先に釘を刺されちゃったな)了解!』
ゾンダーの素体が相手なら、私だけでも対処は容易だけど……ヤツは多分、新幹線を乗っ取ってロボ化するはずだ。
距離的にはもう全速でも追い付けない……ココは素直に避難誘導を手伝いつつ、解析や分析でサポートしよう。
『ゾォォォンダァァァァ……!!』
最新型のX700系新幹線を、まとめて3両も取り込み……完成したばかりの路線を疾走し始める黒い新幹線ゾンダー……
そこへ凱さんが到着するも、新幹線ゾンダーは既に線路を走り出しており……そのボディには、原作通りの凄まじい電磁波を纏っていた。
『……っ?! 凱さん逃げてッ!!』
『何ッ?! ぐぁぁぁあぁぁぁ!?』
初速から200キロオーバーで迫る新幹線ゾンダーを避けきれず、凱さんは電磁波をマトモに浴びてしまう……私ですらこの距離で視界が霞むのだから、直撃した場合のダメージは計り知れない。
新幹線ゾンダーは路線を伝って逃走し、凱さんは意識不明の重体……この日、GGGは始まって以来の黒星を喫してしまったのである。
原作通り、凱は強電磁波を浴びて戦闘不能に……
いくら原作知識があっても、こうガバられるとどうにもなんないですね。
さて、状況はわりと原作通りだったり、違う感じで半々かな……?
解決編と攻略法は……きっと皆が何とかしてくれるよ、きっと。
(他力本願w)
シオンはこのままで良いのかな?
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もう少し原作介入しても良いんじゃ…
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このままもうしばらく様子見しよう。
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今後の為にも、ガッツリ協力しよう!