狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif   作:睦月透火

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長らくお待たせしてスミマセン。
ようやく良いところまで書けました……

……いやね?
本業もそうなんですが、最近になって始めたゲームに夢中になってしまい、色々と時間が取れなかったですゴメンナサイm(_ _)m

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ついに始まった木星決戦。

勝ち残るのは人類か……
それとも原種か……

不気味な沈黙を続ける白フードが見守る中……
ついに、TVシリーズ最終決戦の幕が上がる!!



第108話 if時空消滅の危機

『ダブル・ファントムリング、プラスッ!』

 

 スターガオガイガーの右翼上端にあるブースターポッドから分離した黄金のリングと、右腕の赤と黒の境目部分が伸長・展開し、顕となったスリットから発生したエネルギーリングが二重の輪となって右腕と連動、肘から先と、拳の部分がそれぞれ逆向きの高速回転を始めて赤熱化し、物理リングは赤黒スリットの上、エネルギーリングは拳の前で円錐状に変わり、スターガオガイガーはより凶悪となったその攻撃を構える。

 

『ブロウクン・ファントムッ!!』

 

 回転エネルギーを物理的破壊力へと換え、ガオガイガーの右腕から発生するブロウクンエネルギーを凶悪なレベルにまで高める二重の輪を伴って射出された右腕は、従来を遥かに超える速度で打ち出され、木星の衛星と一体化していた原種にその軌道を視認すらさせず瞬く間に穴だらけにし、あろう事かヘルアンドヘブンすら要さず原種核を摘出してしまう。

 

「な……何だとぉ……ッ?!」

 

 驚愕に顔を歪める腕原種を見ながらも、冷静に凱は戻ってきた右腕を再び膝関節に再接続。その拳の先には……エネルギーリングがその形状を変化させ、まるで指輪の宝石の如く原種核を確保していた。

 

『お前達の計画もココまでだ、原種ッ!!』

 

 エネルギーリングが形象崩壊した事で落ちてきた原種核をそのまま右手でしっかりと確保し、空いている左手で腕原種を指差しそう宣言する凱。

 その傍らには超竜神、撃龍神、ビッグバンボルフォッグ、マイク・サウンダース13世……そして【牡牛座】アイゼンナシュティアと【山羊座】シュトゥルムボルグ、【蟹座】ダイキャンサーがそれぞれ構えを取っている。

 

『我らが使命……キサマ達の()()()()、それを今日ココで終わらせる!!』

 

 そして別方向から腕原種に対して宣言するキングジェイダーを中心に、【牡羊座】と【水瓶座】が両脇を固め、更に別方向には【蠍座】グラヴィスコルードと【獅子座】のストラトスライガー、巨大な槍を携えた【乙女座】アストライザーに【天秤座】、腕組み仁王立ちの【双子座】ジェミナスターが揃って臨戦態勢……

 

 こうしてGGG艦隊とアーマロイド隊、そしてキングジェイダーは腕原種を三方向から強襲し、原種達の足並みを乱す事に成功したのである。

 

──────────

 

『唸れ疾風、轟け雷光! 双頭龍(シャントウロン)ッ!!』

 

『必殺! 大回転轟破断ッ!!』

 

 緑の稲妻を周囲に撒き散らしながら虚空を突き進む双頭の龍と、巨大な銀色の駒が原種衛星を貫通する。

 

『Yeah!! ディスクX、セットオン!』

 

『ウルテクビーム、全門斉射ァッ!!』

 

 その一方で、防御を許さぬ究極の破壊音波と、無数の緑光の束が別の原種衛星を破壊せしめ……

 

『その身で受けよ……リミット解除、刹那の極撃(コード:麒麟)ッ!!』

 

『オラオラオラオラオラオラオラオラオォラァッ!!』

 

 刹那の内に放たれた無数の拳の二重奏によって沈められる者や……

 

『今回はうんとサービスしちゃうわよん♪』

 

『釣りは要らん、全弾持って行け!!』

 

 ありえない程に先を読まれ、反撃すらも許さぬ変幻自在の連携に手も足も出せず沈む者……

 

『これで……お別れですの……』

 

『チェストォォォッ!!!』

 

 “柔”と“剛”、2つの刃によって両断される者……

 

『スゥゥゥパァァァ!』

『イナズマァァァ!』

『『キィィィックッ!!!』』

 

 亜光速で襲い来る蹴撃に貫かれる者……

 

『浄解が前提なので手加減はしますが、容赦はしませんよ?』

 

 その抵抗すら虚しく虚無の力に身体を削り取られる者……

 

『リミット解除……炎獄の幻鳥(ファントムフェニックス)!!』

 

 虚空を舞う蒼き炎鳥の翼に焼かれる者……

 

『ゴルディオンッ、ハンマァァァッ!!』

 

 光の杭によって核を抜き取られ、光へと還っていく者……

 

 戦闘開始と同時に全力全開、最初からクライマックス状態で戦うGGG勇者ロボ軍団とアーマロイド隊の面々によって、瞬く間に原種衛星はその数を減らしていく。

 

「お……おのれぇ、たかがいち惑星の生命体ごときに……我々原種が……ッ!?」

 

『キサマ等には到底分からんさ……ジェイクォースッ!!』

 

 この理解できない状況に声を荒げる腕原種に対し、キングジェイダーは容赦なく必殺のジェイクォースを叩き込む。

 

「ぐぉぉぉあぁぁぁ……!!」

 

『これで終わりだ、機界31原種ッ!!』

 

 極めて冷静に、しかしその胸に熱い炎を滾らせるJの手によって、原種の陣頭指揮役となっていた腕原種が撃破される。

 残る数体の原種を撃破するのも、もはや時間の問題……そして全ての原種核の浄解が終われば、この宇宙は救われる。

 

 腕原種の身体を貫き通し、放った真紅の火の鳥が核を伴いその手に帰って来る。誰しもが「この戦いもようやく終わる」……

 

 ……そう確信した直後だった。

 

『グァァァアァァァッ!?』

 

 突如として背後から漆黒の帯がキングジェイダーの身体を貫く……

 貫かれた胴体……その破損箇所から原種核を浄解して組み上げてる最中だったゾンダークリスタルの欠片がこぼれ落ち、虚空へと流されていく。

 

 そのあり得ない光景を目にし、全員に大きな動揺が走る。

 

『J!?』

 

 凱は不意討ちに倒れるキングジェイダーを目撃し、フュージョンしているJの身を案じて声を上げる。

 

『そんな……キングジェイダーが……!?』

 

 仲間内では恐らく最強だろう、と……そう思っていたクーゲルも、キングジェイダーが討たれた事に驚嘆する。

 

「キングジェイダーのジェネレイティングアーマー(防御)をあれ程簡単に貫くとは……まさか……!?」

 

 己でもそう易々と破れなかったあの防御を……とナシュティアも驚愕するが、その犯人に心当たりがある事で周囲を警戒。

 

『クソッ、こんな時に……!?』

 

『……待っていたのか……我々が勝利を確信し、晒したこの僅かな隙を!』

 

 ジョルノの悪態に対してダイキャンサーはそう言い放ち、すぐに敵の位置を把握する。

 

 そしてそこに居たのは……

 

『……白フード!! それに……』

 

 再び現れた白フードと偽クーゲルを発見し、クーゲルは又もや邪魔をしに来た2人を指して怒りを顕にする。だが其処にはもう1体……

 

『何だアイツは……また新たな敵、なのか……?!』

 

 超竜神の呟きを他所に、純白の鎧武者の如き威容を持つ新たな敵は無言でダイキャンサーへと接近し始め、何処に隠していたのか分からない程の巨大な刃を振るい斬り掛かる。

 

『ぬぅんッ!!』

 

「……………………」

 

 接近に気付いたダイキャンサーも己の得物を展開し、振り下ろされる凶刃に真っ向勝負を挑んだ。

 ダイキャンサーの持つ(くろがね)の巨刃と、白武者の持つ蒼の巨刃……その2つが接触した瞬間、激しい火花と衝撃波を生み、それから始まった鍔迫り合いは全くの互角……

 

『ちょっとだけ……ボスが押し負けてる……ッ?!』

 

 ……いや、若干ダイキャンサーが圧され気味の様子。慌ててシュトゥルムボルグは援護射撃をしようと構えるが……

 

『手出し無用! 此奴は俺が引き受ける!!』

 

「……フッ、それでこそ我が宿敵……!」

 

 ダイキャンサーの物言いに白武者がそう返し、鍔迫り合いから一転……お互い距離を取る。

 

「良い太刀筋だ……純粋で力強い……!」

 

『貴様……何者だ!?』

 

「我らの間に問答は不要! 語るはこの刃のみ!!」

 

 ダイキャンサーは敵に問い掛けるが、相手は“語るならば剣で来い”と取り合わない……

 

 GGG側も急変した事態に対応するべく、ガオガイガーをはじめとする最強勇者ロボ軍団が動き出すが……

 

「おや、貴方たちもそんな所で呆けて良いのですか?」

 

『な……チィッ!? プロテクトウォールッ!!』

 

 白フードの一言で凱は周囲の状況に気付き、咄嗟に最大範囲のプロテクトウォールを展開。

 

 スターガオガイガーの左腕を中心に、“物理”と“エネルギー”の2つの黄金のリングが複雑に回転して球体状の防御フィールドを展開……かつて戦ったEI-01(パスダー)の空間防壁に匹敵する強固な球状バリアーで艦隊ごと覆って難を逃れたGGGと勇者ロボ軍団。しかし状況は先程までとは打って変わり、最悪である……

 

 周囲にはついさっき撃破した筈の原種衛星が全て復活しており、今なお全方位から怒涛の攻撃を飛ばしているのだ。

 反応が一瞬遅れたが、超竜神やマイク達はギリギリのタイミングでプロテクトウォールの範囲内に飛び退く事で難を逃れた。

 

「忌々しい緑の星の遺産め……! だが、貴様らの中で最も厄介な赤の星の戦士は死に体、イレギュラー共もあの様に手一杯。今度こそ我らゾンダーの勝利の時よ……!」

 

 一転して有利になった事で、再び饒舌に語る腕原種……しかしその言葉は全て事実だった。

 

 勇者ロボ軍団は原種衛星に完全に包囲され、アーマロイド達も白フードや白武者……さらに何処からか沸いて出てきた宇宙怪獣を相手取り、GGGと分断されてしまっている。そしてキングジェイダーも甚大な損傷を受けて身動き一つ取れない……

 

「諦めるものか……! お前達原種は、宇宙全てを機界昇華し、尊い命の輝きを奪う! そんな事を許す訳には行かない……!」

 

『……ぐ……っ、そうだ……! キサマ達を完全に消し去るのが……我らの使命……! 戦士として……使命を果たせぬまま、終わる訳には行かん……!!』

 

 しかし、戒道幾巳とJ……キングジェイダーは満身創痍の状態でも何とか動こうと、目の前の仇敵を倒さんと歩みを止めない。

 

 赤の星で最強たるアーク艦隊を内部から崩壊させられ、故郷の消失という辛酸を舐めながらも生き延び、今なおこうして決意の籠もった目を止めず、抗おうとする幾巳とJの、戦士としての誇りを目の当たりにし、凱も己を奮起させガオガイガーに再び構えを取らせる。

 

『そうだ……お前達を倒さなきゃ、地球やそこに住む全ての生命(いのち)が踏み躙られる! それを止めるのが俺達の……GGGの使命だッ!!』

 

 鋼の身体を得た時に誓った事……地球を守るGGGの隊員としての、勇者としての決意……そして、ギャレオンの導きによって力を手にし、未来への希望たる護やシオン……今を生きる全ての人々の未来を切り拓く為に、その想いを胸に凱は叫んだ。

 

 だが、腕原種は凱らの言葉を嘲笑い、さらなる絶望を叩き付けてくる。

 

「……よくぞ吠えた! だが貴様ら虫けらに明日などない……今ココで貴様たちを滅ぼし、地球は完全に機界昇華される! 見るが良い!!」

 

 腕原種の声に反応し、全員の視線が一点に集まる……そこにはGGGに対して初めて姿を見せるパリアッチョが浮いていた。

 

「木星エネルギー、ザ・パワー……完全解析、完了。Zマスター、融合!」

 

 意味深な呟きを残してパリアッチョは球体へと姿を変え、全ての原種も一度核へと戻った後更にクリスタル化し、パズルの様に組み合わさる。

 

 その直後から強烈なゾンダーエネルギーが放出され、その圧に押されるGGG艦隊と勇者ロボ軍団……

 その間に合体した原種核は木星へと移動し、巨大なエネルギー生命体が表層から姿を現した。

 

 ──その姿はまさに“星”を喰らう一つ目の巨人(タイタン)

 

 凄まじいエネルギーの奔流が全身をオレンジ色に染め、木星を絡め取る様に長く伸びた頭髪、星の直径に匹敵する程の長大な翼と肥大化した腕、その右腕の掌にはピエロの仮面のような物が嵌っていた。

 

 圧倒的過ぎるその姿と隔絶したエネルギー量に、幾巳は初めて抗えない恐怖と絶望を表情に出しながらも、GGGと共有している回線に情報を流した。

 

「揃ってしまった……31個の原種核、その一つ一つは奴のコアの分裂体に過ぎない。アレこそが、原種の完全体にして本来の姿……!!」

 

『……ぜ……Z、マスター……!!』

 

 苦しげに呟きながらも闘志を捨てていないJの声に、凱は絶望に包まれながらも、それを振り払う様に己を奮い立たせて相手を睨むのだった──

 

 

 

To be continued.

 

 

 

 

 


 

……んで、そのゲームというのがですね。

2016年に発売された「No Man's Sky」といいまして……

 

簡単に言うと、未来宇宙でサバイバルするゲームなんですが……作中でプレイヤーが行来するその宇宙マップの広さはなんと約300(がい)*1km²!

(文字通りの桁違い……というか知らん桁だわ)

 

まぁ、自動生成システムなんで何となく似た世界が続くやつなんですが、前述の通り恐ろしく広いんでシステム上人が集中する場所以外では他プレイヤーと普通に出会わないんですわ……(;´∀`)

そんな世界の片隅で、記憶喪失の主人公がスターウォーズばりの未来的または古代の不可思議テクノロジーを駆使して、宇宙に浮かぶ様々な星の環境や生き物を相手に生き残りつつ、様々な人々との出会いと別れを経験し、自身と宇宙の謎に迫るという(主人公目線ではそうなる)ゲームです。

 

開拓地の運営や惑星探査、宇宙船コレクションに運び屋、スペースレスキューに海賊行為など様々な要素があり、一見すると何をすれば良いのか分からなくなりそうですが、基本的には「宇宙で自分がやりたい事をやる」ゲーム。

プレイを強要される要素はほぼ無いですし、ストーリーのクリアも必須ではなく、ほぼ全て“やりたくなったら”……というスタンスで遊べます。プレイ中に色々と導入は発生はしますが、やる/やらない自体は個人の自由です。

……ただし、序盤の不自由さを快適にする為に色々とやらなきゃいけない事があるのはお約束(笑)

 

そもそもこのゲーム、リリース初期は様々な要因で不評の嵐だったようですが、今でも定期的にアップデートが繰り返されており、執筆時点での最新アップデートでは“高重力&常時嵐が吹き荒れるガス惑星”や、ほぼ一面が海となっててメチャクチャ深い“深海惑星”の追加、システム面やグラフィックにもテコ入れが入り、多少のバグはあるものの提供先の一つであるSteamでの総合評価も今では「高評価」という驚異の復活っぷりを見せ、古参/新規問わず幅広く愛されている様です。

 

まぁ、そんなもんに手を出してしまった……かつ、その中身もかなり自分好みだったもんでそういう訳ですわな。

(;´∀`)

ちなみにウチは“宇宙船コレクション”と“劣悪環境の惑星でも快適に過ごせる基地建設”にハマっておりますw

 

土地探しから建材集め、レイアウトからの構築作業……ああ、みるみる時間が溶けていくぅ……

*1
垓は漢字文化圏における数の単位の一つ。

垓がいくつを示すかは時代や地域により異なるが、現在一般的に使われている万進法では10の20乗(100,000,000,000,000,000,000)を示す。




……それはそれとして、一つ聞きたいことが。
一応本作の原作は「勇者王ガオガイガー」ですけど、閑話的な短編として以前の勇者達をスポット出演させるのはアリですか?

コレはアンケートにしましょーかねぇ……?

本作でシリーズ勇者達の出番は……

  • アリ
  • ナシ
  • 閑話としてなら
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