狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
m(_ _)m 陳謝
前回からの続き……
ついにシオン本人も蛇遣い座『アビストレイデス』を依り代に現実世界へと復帰し、ついに全員集合!
そして原作通りの展開に持ち込んだ訳ですが……それはどうやら罠だった様です。
いったいどうなる?! 第114話
GGG艦隊とジェイアークは、木星の表層を流れる“ザ・パワー”の流れを利用してZマスター内部へと突入。この作戦の邪魔をされぬようアーマロイド達は現宙域に残り、艦隊の突入を援護しつつ、襲い来るリベレイターズを迎撃していた……
「アナタ達の戦いは徒に混沌を呼び込み、未来を閉ざしてしまう……一刻の猶予もないのです! 今すぐ戦いを止めなさい!!」
『そっちこそ、無意味な戦いを止めて! 今此処でZマスターを倒さなければ全てが無駄になるわ!』
リュシオも、ようやく整ったこの舞台……強敵とはいえ、ようやく眼前に現れたZマスターを逃す訳には行かない……と、リベレイターズへ訴えた。
「それは此方の台詞です! あなた方が我々の行動を無駄にしてしまったのですし、それによってこの世界は修復不可能なまでに壊れてしまった……もう取り返しなど付かない!!」
頑なまでに元々の流れだけが正常だと信じて止まないリベレイターズ達……
それ程までに盲信するには何か理由があるのではないのか? リュシオはそう思えてならなかった……
(何故あれ程までに盲信できるのか……何らかの理由がある? でも探るには状況が悪すぎる!)
「知的生命はマイナス思念の元凶、よって機界昇華しなければ宇宙は存続し得ない……」
その一方でZマスターも、壊れた機械のようにそんな事を述べ続けながらアビスへの猛攻を止めない。
……シオンもこの状況に何か嫌な予感が止まらないでいた。
(明らかにおかしい、この状況……Zマスターも何だか言動が原作と似ているようで違う。どういうことなの……?)
一方その頃、内部へと突入したGGG艦隊とジェイアークは……
『……やはり、一筋縄では行かないようだな』
行く手を遮るように現れたのは、かつてジェイアークが倒した鉄髪原種と顎門原種……
「奴らはZマスターが、ザ・パワーの力を利用して生み出した複製体だ……!」
戒道幾巳はジェイアークの艦橋からGGGへ向けて警告する……しかし最強勇者ロボ軍団は誰一人として怖気付いてなど居ない。
『なら、注意すべきコアは無いって事か……』
『丁度いい、ようやくあの時の借りを返せる!』
『あの時は私達も隙を突かれましたが……』
『今度はそう簡単には行かないっZE!』
ギャギャ〜ン♪とギターを掻き鳴らしながらマイクがニヤリと笑う、撃龍神も『借りを返せる』と息巻く。
当然、ビッグバンボルフォッグや超竜神も、訪れたチャンスに発奮……勇者ロボ軍団の全員が臨戦態勢だ。
「素粒子Z0濃度、コアレベルの収束率は検出されていません。戒道少年の見解と合わせると、やはりコア自体無いものと見て間違いないかと」
「……よし、勇者たちの
「了解だわい!」
猿頭寺の精密スキャニングによってコアが無い事を再確認し、大河は勇者ロボ軍団の対コア用セーフティとして課されていたリミッターの全解除を承認した。
コレは、シオンの技術協力により加速度的に発展していくGGGの技術力が、もはや原種のコアの無事を危惧する段階になっていないだろうかと訝しんだシオンが課していたものであり、事実、撃龍神やマイクの一部の攻撃は、コアへの致命的ダメージを与えかねない威力を発揮する程になっていた。
そこへ後方から合流したジェイアークが最前面に突出。Jは機体をキングジェイダーへと変形させながらGGG艦隊へ通信を飛ばす。
『……これまでの借りを返させてもらうぞ、ジェイクォースッ!!』
その“借り”とは、木星宙域でのジェイキャリアー脱出後における修復や、先刻の戦闘中にも可能な限り敵の目をジェイアークから逸らしていた事……戦士なりのケジメとして、Jは今回も先陣を切り、敵の出方をGGGに見せ対策を講じる切っ掛けを掴ませるつもりであった。
それは奇しくも、地球での初の原種戦の焼き直しのように見えた。
放たれた火の鳥はコピー原種を2体同時に貫き、対原種戦用超巨大メカノイドの強さを改めて感じさせるものだった。
だが……
「エネルギー反応低下率、想定の半分にも到達していません!」
「素粒子Z0、濃度急速に回復! 原種2体のボディが再生しています!!」
必殺の一撃は確かに直撃した……が、“ザ・パワー”の働きがゾンダー再生能力に驚異的なブーストを掛け、完全破壊に至る寸前から驚くべき復活を遂げたのである。
『Jesus……奴さん、全く効いちゃいないって感じだっZE』
「何という再生速度だ……」
「一撃必殺のジェイクォースを喰らって、その場で完全回復とは……!」
再生を終えた顎門原種は歯ミサイルを乱射し、鉄髪原種もドリルとなっての突撃を開始……それを咄嗟に超竜神と撃龍神、そしてビッグバンボルフォッグが迎撃する。
『敵は“ザ・パワー”の力で強化されている!』
『チッ、しぶとい奴らだな……!』
『ですが、それだけ敵は必死だと言う事……ならば、それを覆せば勝機もそれだけ確実になるという事です!!』
ビッグバンボルフォッグの言葉に全員が頷く。その時、勇者ロボ全員が不思議な感覚に襲われた。
『ん? おぉ……?!』
『これは……?!』
砕け散っていたはずのスターガオガイガーの両腕が瞬く間に復元され、細かなダメージが重なっていた超竜神と撃龍神の全身の傷跡もどんどん修復されていく……
『Oh my god……傷が塞がっていくZE……!』
『何という……消耗したエネルギーすら回復を……!』
『スゲェ……この短時間で不調が消えちまった……!』
……それだけではない、ソリタリーウェーブの乱射で摩耗していたマイクのディスクや、激しく消耗していたビッグバンボルフォッグの残弾数やエネルギー残量……ゴルディオンハンマーの余波でエラーを吐いていたゴルディーマーグの駆動システムまでも完全に復元されていた。
『……この感覚には覚えがある!』
『あぁ、エジプトとメキシコ……あの時の2面作戦で』
『『私(俺)達は経験した……あの奇跡を……!!』』
『『シンメトリカル・アウトッ!』』
既知の感覚に覚えのあった超竜神と撃龍神は、かつての如く凄まじいエネルギーを全身に漲らせ、あの時を再現するかのように分離し、再度合体する……
『『『『シンメトリカル・ドッキングッ!!』』』』
青と黄、緑と赤……左右の半身を組み替え、超竜神と撃龍神から、再び幻竜神と強龍神へとその姿を変えた。
『
『
全身をオレンジ色に染め、かつて無い程のエネルギーを漲らせる幻竜神と強龍神……それはスターガオガイガーやビッグバンボルフォッグ、マイク13世やゴルディーマーグにも波及……
現状ならば、
『周囲に漂うレベルの“ザ・パワー”でも、これだけのエネルギーを得られるとはな……!』
「……だが、“ザ・パワー”は滅びの力でもある。それは忘れないでくれ」
『あぁ、分かっているさ……だが奴も“ザ・パワー”を利用している以上、これでようやく同じ土俵に立っただけだ』
幻竜神は再び合体出来た事に“ザ・パワー”の持つ無限の有用性を感じたが、幾巳は“ザ・パワー”の危険性に警鐘を鳴らす。勿論その力を直に感じる彼等は理解している……が、強龍神はそれでもようやく「同じ土俵」になった程度だと言った。
『……ならば、手は一つしかない……!』
キングジェイダーは最前線に陣取り、尚も攻撃してくる顎門原種と鉄髪原種を迎撃しながらGGG艦隊の前方……Zマスター体内深部への道を指し示して告げた。
『お前達は先に征け、此処は我らが食い止める!』
「な……しかし……っ!?」
突然の提案に驚きを隠せない大河。だがキングジェイダーはこう続けた。
『我等が目的はZマスターの完全討滅。その目標さえ達成出来ればそれで良い……我らは元々その為の存在。ならば、明日を渇望するお前達を先に進める方がより建設的だ』
自分達は目的達成の為の駒……そう自覚しているからこその発言だった……だがしかし、GGGにとっては違った。
『馬鹿を言うな! お前達も揃って生還してこその勝利だろう!?』
凱は真っ先に反論。しかしJの声はその反発を鼻で笑い、こう続けた。
『……フッ、ならばこう言おう。我等はこの程度の罠などどうという事は無い。それに……』
キングジェイダーが振り向き、スターガオガイガーへ拳を伸ばしながら宣言した。
『貴様との決着、あの女……シオンは許さんだろうが、いずれ付ける事を忘れるなよ?』
その物言いに一瞬キョトンとしてしまう凱……だがその宣言に込められた裏の意図に気付き、凱もまたキングジェイダーへと右腕を突き出しながら「分かった……絶対に生き残れよ?」と応じたのだった。
木星軌道上では、アーマロイド隊とリベレイターズらの熾烈な抗争が続き……Zマスターとアビストレイデスの壮絶な取っ組み合いも、未だに続いていた。
「機界昇華こそが宇宙の摂理……それに抗う事こそ破滅なり」
《そんな屁理屈、誰が納得するもんですか!》
「アナタ達は、この世界を破滅に導く元凶なのですよ!?」
『そんな妄言など、この世界に生きる彼らが信じると思うか?!』
『シオンちゃんがどんな想いで世界に貢献してきたか……アナタ達には分かんないでしょうけどねッ!!』
『キサマ等には分かるまい? どんなに口汚く蔑まれようと、世の人々の為を思い力を尽くす彼女の想いを……ッ!!』
濃密な弾幕を掻い潜り、Zマスター……そしてリベレイターズらに攻撃を仕掛ける牡牛座、山羊座、牡羊座。
『撃ち抜く……止めてみろッ!!』
『わおわお〜ん♪』
「消えろ、混沌の元凶もろともぉッ!!」
「葬られるべきは、あなた方なのですっ!!」
それぞれの最強技の応酬……ぶつかり合った際に出来た爆煙の、その向こう側から来たのは……
「《やはり、知的生命は消去すべき……全ての被造物よ、我に従え》」
Zマスターの、異様な声と共に発せられた……一つの波紋。
異様な虹色に光るその波紋は、不気味な雰囲気を呼び起こし、この宙域全体へと凄まじい速度で拡張し過ぎ去った……
《な……何……今の光は……?》
直後……あれ程までに激しかったZマスターへの攻勢や対抗する反撃までもがピタリと止み、不気味なほどの静寂が訪れる。
『……な、何が……どうなって……』
警戒心を露わにしたアビストレイデスが注意深く様子を伺う中、リュシオの乙女座『アストライザー』だけが何事も無いように動き回り、他のアーマロイド達はまるで時を止められたかの様に動かない。
《……まさか……みんなのリンクが……っ?!》
周囲に居るアーマロイド達の……僚機を示す信号が次々と途切れ、“敵機”を示す表示へと塗り替えられていく。この事態にシオンが気付くと同時……
『………………』
ガギィ……ンッ!!
『な……グラ、ヴィス……っ……?!』
近寄ったリュシオのアストライザーを素早く挟み込んで締め上げ、尾の先の砲口を向けるグラヴィス。
そのセンサーアイには真紅の光が揺らめく様相は、まるで敵意剥き出しの野生生物の如き獰猛さだけであった──
何という事態!!
リュシオを除くアーマロイド達がまさかの反逆!?
この世界のZマスターは何かが違う……
果たしてリュシオとシオンはどうなるのか?!
待て次回!!
この展開を予想できた人は……?
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だいたい予想通り
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分からなかった