狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif   作:睦月透火

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あぁ、恐れていた事態が……

TVシリーズが今年中に終わらねぇ……!!



第118話 物質昇華/存在変質(2)

 その時、アマテラスの警報が鳴り響く。

 

「な、何が起こったのだ?!」

 

 大河をはじめ、GGGのクルー達は不測の事態に慌て始める。本来ならば常在戦場を旨とする大半のクルー達も、ついに「Zマスター」を打倒した後ということもあり、溜まった疲弊は普段の意識さえも鈍らせていた……否、そうならざるを得なかった。

 

「……やはり、これで終わりとないかないようだね」

 

「アルマ、やはりあの女は……」

 

「彼女がどうしても避けたかった事……敵は此方を見透かしている様に手を出してくる」

 

 この事態にいち早く気付いたのは、他でもないJとアルマ……赤の星の戦士たちであった。

 

《双胴ノ船カラ異常ナえねるぎー反応……素粒子Z0反応無シ。ダガ未知ノ粒子ト、凄マジイえねるぎー反応ニじゃみんぐサレテ航路ガ維持デキナイ》

 

「……なんだと?」

 

 その影響は既にGGGの艦船達にも及んでいた。

 

「スサノオ、航路不安定! アマテラスも艦列かラ離れていきまス!」

 

「ツクヨミ、動力システムに不具合発生! 未知のエネルギー反応を観測! これは……GSライドへの干渉波?」

 

 周囲に撒き散らされた未知のエネルギーと粒子により、GGG艦隊とジェイアークは地球への帰還航路を維持できずにバラバラになりつつあった。

 

「自動操縦システム解除! 各艦、マニュアルに切り替えて航路を維持せよ!」

 

 大河は素早く決断し、各艦それぞれ手動操作に切り替えて事態の対応を指示するが、アマテラスはシステムから全く反応せず、責任者のスタリオンは状況を報告する。

 

「アマテラスの操縦系に不具合、航行システムの切り替え不可能!!」

 

「アマテラス艦内に未知のエネルギー反応を確認! 発生源は……仮眠室……?」

 

「え……じゃあシオンちゃんは……?!」

 

「所在不明、G-USBの反応無し!」

 

「まさか、行方不明だというのか……?!」

 

「そんな馬鹿な!? アレは量子通信で空間隔絶にも対応する通信波を出しておるハズじゃ! あの娘が手放して破損でもせん限り信号途絶など……!」

 

 雷牙は、シオンが新型のブレスレット通信機として製作したG-USBの改良版を付けており、意外と気に入っていた事を知っている。その為、彼女がそれを手放し、さらに破損させる事などあり得ないと言い放つ。

 

 その時、アマテラス艦内の何処かが爆発した様な音が通信に混ざる。

 

「何だ、今の音は……?!」

 

 大河の声に、スタリオンは後ろを振り向くと……

 

『……ゾヌーダー……』

 

 この世のモノとは思えない声色を発する、人型の“何か”が直立で浮いていた──

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 慌ただしく事態を何とかしようとそれぞれコンソールを操作しているアマテラスのブリッジ内……そこでスタリオン・ホワイトは、後方に居る存在に気付く。

 

「What's……?!」

 

 振り向いた瞬間、全身に走る悪寒と脱力感。

 

 目に映ったのは、形容しがたい異形の生命体。

 

 それが何なのかを認識する前に、スタリオンは意識を奪われる。

 

「そ……んな……キミは……」

 

 辛うじて声を振り絞り、出てきたのはこのひと言だけ……

 

「……………………」

 

 声を掛けられたその“生命体”は、無言でスタリオンが倒れるのを見つめ続け、その後何事も無かったかのようにアマテラスのコンソールへ接近。

 足元の位置から、まるでどんどん侵食されるように変質が広がり、やがて船全体が変質を始める。

 

《アマテラスの外壁に変質を確認!》

 

《No?! アマテラスの動力システムに異常発生!? 推進機構も……出力が落ちていまス!?》

 

 牛山とスワンの報告に、雷牙と大河は驚愕を隠せない。

 

「何が……起きているというのだ……?!」

 

「ディビジョン艦の外壁をあの短時間で変質させる能力……そして変質後の状態。アレは明らかに稀星くんの能力だ……!」

 

「そんなバカな……?! では、“アレ”が稀星くんだと言うのかね!?」

 

「……状況はそうとしか言えん」

 

 変質し続けるアマテラスの艦体の上に現れた人型の何か……それはスタリオンの前に現れたのと同じ存在。

 

 ただじっと此方を見続け、機を伺う様に微動だにしない。

 

《長官! 機動部隊は全員出撃出来る! 命令をくれ!!》

 

 スターガオガイガーの中で通信越しに凱は大河に、出撃指令を出して貰うべく催促するが、動揺が収まらない大河は凱の声に気付いていない。

 

「長官! ここまではアマテラスが、地球圏へ帰還するコースから外れてしまう! あの“異星生命体”を何とかするか、アマテラスの人員を救助しなければ!! 下手をすれば次は此方を襲う可能性もあるぞぃ!!」

 

(……稀星くんは、無事なのか? あの敵は彼女とどんな関係があるのか……だが、今は悠長に思考している場合ではない!!)

 

「むぅ……GGG機動部隊、総員出撃! アマテラス乗組員の救助と、異星生命体の撃退を同時並行で行う!!」

 

『『了解!!』』

 

 不測の事態から強襲を受けたGGG艦隊。

 現れた未知の敵に、勇者ロボ軍団はどう反撃に出るのか──

 

 不穏が渦巻く中、最後の戦いの幕が切って落とされた。

 

 

 

 

⇐To be continued...




……今回もまた遅延しそうです。

挨拶できないかもしれないので今のうちに
早く決着付けたいんですけどね。

それでは皆様、よいお年を。
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