狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
お待たせ致しました!
命名選手権は今話の公開時点で終了となります。
ご参加本当にありがとうございました♪
次話にて結果発表となります。
ガオガイガーの追加サポーターとして建造された『機蟹武刃』。
召喚された
……だが、敵ゾンダーロボの目的は護だけではない。
熟しつつあるゾンダー胞子の拡散前に、奴を倒さなくてはならない……
その時、シオンは凱に『ある言葉』を伝える……
それはまさに「勝利の鍵」となり得るものであった。
ゾディアート・アーマロイドの一部に組み込まれた、ガオガイガーのサポート用オリジナルアタッチメント『アーズド・ツール』……
ガオガイガーの戦闘補助ツールであるディバイディングドライバーやディメンジョンプライヤー、そしてゴルディオンハンマー……一貫してそのデザインコンセプトは「工具」だ。
そしてアーズド・ツールとは、そのコンセプトに倣いつつシオン独自の技術を以て組み上げられた「アナザータイプ」と言える装備なのである。
『扱い的にはディバイディングドライバーと同じですが、アーズド・ツールの仕様は独特ですから……何はともあれ、まずは装着を!』
私の声に促され、凱さんはキーワードを叫ぶ。
『アーズド・ツール』ッ!!
機蟹武刃はすぐさまコマンドワードを承諾、それと同時にガオガイガーにも僅かながら変化が訪れる……
『……こ、これは!?』
機蟹武刃の両腕に当たるシザーアームが本体から分離して変形……ガオガイガーの両腕となっていたステルスガオーのエンジン部分がステルスガオー側に
装着後、自動的にシザーアームは再度変形……本来の腕より少しだけ大きめの前腕部が形成され、ガオガイガーの両腕となった……
大まかなカラーリングはガオガイガーとほぼ同じ……違うのは僅かに増加した大きさと、関節毎に刺々しく、攻撃的な印象を与える五指……そして腕部から外側を向く、如何にも切断力のありそうな刃と、その対になるようにセットで装備されているアームカバーだ。
『それがアーズド・ツール、バージョン
その両腕は
「……そうか?! これならッ!!」
凱さんはすぐに私の意図が掴めたみたい……龍ゾンダーを再び追い始める。
先程と同様の追いかけっこ……だが今度は、鬱陶しく邪魔をする鱗ビットを腕で直接破壊しながら追い縋っているのだ。
鱗ビットの爆発を連続で浴びれば、本来ならガオガイガーの装甲すらも危うい……だが、ギカンティック・アームズの持つ防御フィールド『プロテクトディバイダー』がそれを良しとしないのである。
「もう逃しはしないぜ! 観念しろッ!!」
先程よりも距離を詰めてきた事に、ゾンダーは迎撃を諦め逃げに徹しようとする……だが、ゾンダーよりも飛行速度で勝るガオガイガーはそれを許さない。
右腕がブロウクン・マグナム発射直前……赤い輝きを纏って唸りを上げていた。
「そこだッ!【ディメンジョン・マグナム】ッ!!」
空中でブロウクン・マグナムを放つ挙動、それに呼応して打ち出される右腕……だが、撃ち出された右腕は数メートルほど飛ぶと虚空に穴を空けて消え、次の瞬間には敵の懐……長大な胴体の中心を捉えて貫通し、その下半身を破砕の勢いだけで上半身から泣き別れさせたのである。
《な、なんという威力……しかも空間を飛び越えよった……!》
さすがの麗雄博士も、そりゃビックリするよね……人類科学じゃまだ糸口すら掴めてない空間転送技術だもん。
ちなみに凱さんがすぐに「あの両腕」を使い熟せた理由……もちろんそれはチュートリアルをセットにしているから。
「なるほど……これなら意表を突いたり、相手の隙を狙える……!」
さっきの一連の動きは、運用サポートとして出されたチュートリアルを上手く利用して放たれたものだった。
ゾゾゾ、ゾンダァァァァ……
しかしまだゾンダーを撃破した訳ではない……だが、泣き別れした下半身を再生させるのにエネルギーを浪費してしまい、龍ゾンダーロボの動きは目に見えて衰えていた。
『今ならコアも狙えます、トドメを!』
《でも、あの
『大丈夫です、
「ヘルッ! アンド! ヘヴンッ!!」
必殺のコマンドワードと共に、両腕を広げあの体勢を取るガオガイガー……だが、今回は機蟹武刃のパーツを使った特別版。
広げた両腕が変形を開始し、分離時の蟹鋏……そこから更に変形して巨大な一対の刃を形成する。
《ガオガイガー、
両腕を一対の巨大な刃へと化したガオガイガーは、そのまま両腕を前へ伸ばし刃の根元を合わせる……すると連結機構が展開されて一部が接続され……分厚く巨大な鋏のようなモノへ変貌したのだ。
鋏を開きつつ前へ向け、必殺の定型文を詠唱し、全身をエメラルドグリーンに光らせるガオガイガー……龍ゾンダーロボは発生したEMトルネードに捕らえられ、最早身動きすら取れない。
「ハァァァァァァァッ!!」
『ガオォォォォォンッ!!』
腕と刃を重ね合わせた鋏が、敵ゾンダーロボのコアのある胴体部分、その両腕の付け根を挟み込み……メキメキと金属がひしゃげる音と共に胴体を加圧し続け……ついにまるごと輪切りにした。
《イカン?! 凱、すぐに離れるんじゃ!?》
コアを失い、制御を失ったゾンダーロボのエネルギーが荒れ狂う……それは至近距離のガオガイガーすら飲み込んで巨大な爆発を引き起こし、周囲の一切を跡形もなく吹き飛ばした。
《……Oh, jesus……!》
《こ、こんな規模の爆発、とてもガオガイガーの装甲が持ちませんよ?!》
《……そ、んな……凱……っ!?》
予想を遥かに上回る規模の大爆発……牛山オペレーターの言葉に、クルーの誰もが絶望せずには居られなかった……
・
・
・
……突然ですが、皆さんは「ニッパー」という工具を知ってますか?
ええそうです。素材や目的に応じて使い分け、握る圧力を切断に利用するアレです。
その中にある「ケーブル類の被覆を剥がす専用」のニッパーには、刃の中ほどに
なんでそんな話を今するのかって? そりゃこの必殺技が同じ理屈を用いたツールだからです。
「……これは……!?」
「Oh!? It's miracle!!」
ツールの刃に空いている穴に挟み込まれたゾンダーコア……そしてエメラルドグリーンの光膜で覆われ、先程の大爆発をほぼ無傷でやり過ごしたガオガイガーが爆炎の中から姿を現したのだ。
「ガオガイガー健在! ゾンダーコアも確保されています!」
「ガオガイガー、装甲部のダメージは27%……先ほどの爆発による損害も軽微です! でも内部ダメージは……え、嘘……っ?! H&Hによる反動ダメージは、今までの1/3にまで低下しています!!」
命さんの報告が示す通り、というかこれが「アーズド・ツール」最大の目標……ガオガイガーの戦闘における内部ダメージ……つまり凱さんへの負担軽減、それも一応成功といって良いレベルだった。
《これぞ
初起動から何もかもがぶっつけ本番……にも関わらず、こうしてガオガイガーのサポート用アーマロイド【機蟹武刃】の初陣は"大勝利"となったのである。
TIPS:アーズド・ツール
正式名称『アドヴァンスド・アーマロイド・アームズ・ツール』。
ガオガイガーの戦闘行動におけるパイロットへの負担軽減と、戦闘力強化の両立を主目的として開発されたサポートツール。
基本的には地球製ガオガイガーの既存ツールと同じ感覚で使用でき、既存ツールでは手が届かなかった戦闘行動による凱への負担軽減に配慮されているのが特徴。
TIPS:ギガンティック・アームズ
アーズド・ツール
刃とカバー部分はプロテクトシェードの改良型である空間干渉型攻勢防壁「プロテクトディバイダー」の発生器になっている他、ブロウクンマグナムに代わる遠距離攻撃「ディメンジョンマグナム」の際には空間に干渉して距離を縮める穴を開け、短距離の空間跳躍を行える。
また、パーツ全体から既に機蟹武刃と同等の防御力を誇っており、動力回路の効率化によって打撃力も大幅に向上している。
なお、左右の腕は距離を問わずエネルギーの受け渡しが可能で、ディメンジョンマグナム及びプロテクトディバイダーは左右どちらの腕でも行使可能となっている。
TIPS:シザーズ・ヘル&ヘヴン
アーズド・ツール
専用形態である「ギガンティック・シザーアーム」へと変形させて発動する。
コアを摘出する方法は配線工事用の「ニッパー」から得られており、コアの周囲を空間ごと斬り潰しながらコア自体は「セーフティポケット」と呼ばれる退避場所へと確保し、その過程で露出した弱点部分へH&Hによる破壊エネルギーを流し込んで強制的に爆散させるという本家以上(w)の超荒業。
ガオガイガー本体はEMトルネードの余剰エネルギーを「プロテクトディバイダー」に取り込んで展開する超空間防壁「クリスタルプロテクター」とシザーアーム自体の頑強さで二重に保護されており、戦闘やH&Hにおける反動ダメージを通常の1/3にまで抑える事に成功している。
アーズド・ツールはガオガイガーの戦闘補助も視野に入っており、本来ガオガイガーが可能な行動は阻害しない造りなので、実質的なパワーアップにもなります。
ただし、新技となった『シザーズ・ヘル&ヘヴン』の反動は、システム側の問題なのか解析が不十分だったのか……大幅な負担軽減こそ出来たものの完全な解消、とはなりませんでした。
至極残念。(´・ω・`)ショボーン
感想よろしくお願いします~♪
あと、実はまだタイトルのフラグは回収されてませんので……
「まだだ! まだ終わらんよ!?」