狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
お気に入りや閲覧数が増えていくのを見ていると「書いて良かった」……と思う反面、この先も読者を楽しませる事が出来るのだろうか……と、不安もあります。
その一方で、アレはどうなってるの? この先こういう予測できそう……という読者の感想に一つ一つ返信するのが楽しみにもなっています。
拙い文章ですが、これからも頑張って書いていく所存です。
※ 読者からのご指摘があり、後半のシオンのセリフが変わっています。
また、プライヤーズにも台詞を充てました。
鴨川シーワールドでの一件から数日後……
『……ようやく、完成しました……!』
ややこしい命名法則やら何やらかなぐり捨てたいが故に、それを未だに「仮称:Zコア・ドライヴ」と呼ぶ……
大型アーマロイド専用に設計したソレを、未使用のゾンダーメタルを材料に……シオンは自らの能力と、この世界の知識を得てその動力源を完成させた。
(コレでようやく、ダイキャンサーのエネルギー不足も解消できる……!)
何やかんやあって完成が遅れはしたものの、ようやく完全な形でダイキャンサーを動かせるのだ……気合いを入れ直したシオンはその内一つを、空間ごと圧縮格納する特製の収納ケースへと封入し、厳重に鍵を掛けて秘密の貸倉庫を後にした。
同日早朝……GGGベイタワー基地に程近い物資搬入用の湾岸施設に、アメリカ合衆国からの特別運搬船が到着……
火麻参謀と牛山隊員は乗組員との受領応対を済ませ、載せられた荷物……GGGアメリカから送られて来た3体の中型ロボットを確認していた。
「ほぉう……コイツが、アメリカから送られて来た……プリマ……プラチ……」
「参謀、
然り気無く牛山隊員がフォローし、火麻参謀も「おっと、そうだったか」と受け取る。
「AIシステム、起動させます」
牛山隊員は手に持つノートPCを操作して、システムを立ち上げる……数秒で本体の起動シークエンスが完了し、3体の中型ロボットがそれぞれのカメラアイを光らせ、起動完了の報告を2人に宣言した。
プライヤーズとは、GGGアメリカが開発した『空間修復専用ツールロボ』……予てより危険が伴う「ディバイディングドライバー」の戦闘フィールド形成に対し、万が一の事故を想定したカウンターシステムとして開発されたのであった。
『
「おう、そうだ! よろしくな」
「対象認識プログラム、及び音声コマンド認識も正常稼働……これなら何時でも出撃できますね」
「そうだな、まぁ……俺達の出番が無い方が、平和なのは間違いないがな……」
『
プライヤーズには、ボディに余裕が無いため発語機能はない……原作では代わりに機械的な合成音とカメラ発光が感情表現に使われたが、この世界ではGGG隊員全員に支給されている「新型Zセンサー」の通信機能を流用して会話しているのである。
「出番が来れば即出動だ、何時でも出られる様にしておけよ?」
「
コミカルな挙動ながら、3体揃って敬礼ポーズをするプライヤーズ……頼もしい仲間に、2人の顔も何処か嬉しそうだった。
その日、GGG本部施設は外部からのハッキングによって混乱状態に陥ってしまう。
犯人は「
フフフ……ゾォンダァァァ!!
彼は猿頭寺さんの同僚だった人で、GGGの内部……主にシステム環境に詳しい。
その為ゾンダー化してベイタワー基地のコントロールシステムに人知れず侵入、パスダーのGGG壊滅作戦の一環として基地そのものを乗っ取ろうとしていた。
「犬吠埼くん! 馬鹿な真似は止すんだ!」
「ゾンダーによるハッキングは、直近から行われています……場所を特定しました。ベイタワー基地上部、宇宙開発公団の電算設備……いえ、基地内部にも反応が?!」
原作では基地内部の電算設備に潜んで居たが、今回は複数の場所から一斉にハッキングをしている……コンピュータの中を移動出来るのだから、増殖して複数でハッキングする事も訳ないだろう。
「No?! システムが次々に書き換えられていマス!」
「三段飛行甲板空母、及び水陸両用整備装甲車、発進出来ません!!」
「イカン! 奴は基地そのものを乗っ取る気だ! 急いで機動部隊を、基地の設備から遠ざけるんじゃ!!」
「えっ?!」
「奴の狙いは機動部隊の封じ込めも兼ねておる! 何とか彼らを外へ出せれば……!」
「そうか?! 基地内で動けなくなるより、反撃出来る可能性はある……!
氷竜・炎竜、設備は多少破壊しても構わん! すぐに基地の外へ脱出せよ!!」
『『それは出来ませんッ!!』』
機動部隊さえ動けるなら、反撃のチャンスもあると考える長官達だったが、脱出の指示を氷竜達は拒否した。
『少なくとも、私達だけ脱出する事は絶対に致しません!』
『脱出するなら、皆揃ってだ! 僕達だけ逃げ出すなんて、絶対に嫌だね!』
自分達だけ脱出するなんて、何があろうともしない……逃げるなら、全員で……と彼等は譲らなかった。
「お前達……!」
しかし、一所に留まる事は得策では無いため、氷竜・炎竜は一時的ながら物理的にシステムから切り離す事が出来る「ビッグオーダールーム」へと退避……メインオーダールームの主要メンバーもリフトで辛うじて合流したが、その直後に別の問題が発生したのである。
「大阪で巨大なタイヤの怪物が出現! 護くんからもゾンダー出現を感知したと……!」
「なんじゃと?! この忙しい時に……!」
大阪の繁華街に程近い地域で、巨大なタイヤの形状をした怪物体が出現し、大阪城公園へと侵入……周囲を踏み潰しながら暴走しているとの報告が来たのだ。
勿論、基地の通信システムはハッキングされている為使えないが、幸か不幸か……設備としては完全に独立している固定電話(万が一の事態に備えて、結成当初から設置されていたGGGダイヤルの初期型)からの一報だった。
ちなみに、凱は原作と違い哨戒任務中なので事態を知らない……
「えぇい、哨戒中の凱と連絡も取れんとは……!」
基地の機能が麻痺している為、マトモに外と連絡が取れない事を嘆く長官……だが、そんな空気を切り裂いて麗雄博士の胸ポケットに入っていたZセンサーから通知音が鳴り響いた。
「……むっ?! この音は?」
「Zセンサーが……!」
突然の事態に困惑を隠せないクルー達だったが、意を決して麗雄はZセンサーを展開……自分の左耳に装着した。すると、Zセンサーから聞き慣れた人物の声が響いたのである。
『あ、繋がった……稀星です! 通勤中に、外と公団施設の電算室でゾンダーの気配を感じました!! 私は今エレベーター前に居ます、通常の通信設備が使えないのでコッチの回線を使いましたが……基地内でも何かあったんですか?!』
「稀星くんか?! いやはやなんと言うタイミング……エレベーター前という事は、基地施設の外という事だな?!」
「Oh、シオン~!
《えっ?! えぇ、そうですけど……》
「稀星くん! 今、ベイタワー基地はゾンダーによるハッキングを受けている!」
それは最早抗う事の出来ない、この世界の崩壊と変革の兆しでもあった……
シーン切り替えが激しくなるので短めにします。
更新間隔、なるだけ早めにしたいけど仕事忙しいねん……