狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif   作:睦月透火

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前回のプライヤーズの活躍……

原作通りにプリマーダさんも見ており……
「……下らないガラクタプライヤー……でもちょっぴり美しかったわよ♪」

……と、何故かデザインだけは誉めてましたw
なんなんですかね、あの独特の美的感覚は……(;・ω・)


第30話 悪魔たちの饗宴(4)

 都内の有名予備校が消失した事件を追うGGG。

 その奇妙な痕跡に、1つの発見をしたシオン……その痕跡とは、次なる戦いが厳しいものとなる……そんな予感を彷彿とさせるものであった。

 

『コレを見てください……』

 

 猿頭寺さんが私の言葉に合わせて映像を映してくれた……今、メインスクリーンに映し出されているのは、例の襲撃跡……巨大なクレーターの地下部分の痕跡だ。

 

『この痕跡は、先の予備校消失事件で出現したクレーターですが……この部分、地下があった領域の消失状態が、この現象の正体を教えてくれました』

 

 確信はまだ掴めていないが、他に方法は考えられない……最も高い推論だと念を押した上で私は、持論を展開し始めた。

 

「この痕跡を残した現象に、何か心当たりでもあるのかね?」

 

『はい、推論ではありますが……確率は80%強、通常では考えられませんが……恐らくこの現象は()()()()()()()()による「消滅」だと思われます』

 

「重力崩壊……?!」

 

『はい……まず、爆心地にMBH……概算では直径約数十センチ程のマイクロブラックホールが発生……周囲のあらゆる物体を根刮ぎ吸い込み、約10秒後には消失……コレにより、爆心地へと流れる風と、内側に倒れ込む周辺の建物が残されます。

 それと同時に、地下部だった場所も削り取られ……地下に埋没させてあったインフラのパイプ等をへし折りながら吸い取り、この痕跡を残したのです』

 

 拡大された地下部分の痕跡のアップ画像には、半ばからへし折られ地中から引き抜かれ掛けたインフラのパイプ達が映っている。中には消失の瞬間に吸い込まれ掛けていたのか……まるでビーバーに齧られた丸太の様に、一部だけが削れているパイプも乱雑に落ちていた。

 

「ごく短時間とはいえ、地上でブラックホールが発生したとなれば、この現象にも納得は行く……じゃが、肝心の発生方法はどう考えとるんだ?」

 

 麗雄博士の質問に、私は原作知識と現状から導き出した推測を語る……

 

『それは、人類が未だに未発見のボース粒子の1つ……「重力子」による重力崩壊現象です』

 

 人類の科学の歴史の中でも、未だに多くの謎を抱えている量子力学の世界……ここでその詳細まで語ると確実に日を跨ぐ事になるので以下省略。

 

『この先は既存の理論では説明が付かないので詳細は省きますが、この「重力子」は一定の圧縮率を超えると周囲の物理法則を書き換えて重力を反転させたり、重力崩壊を招き(ブラックホールを発生させ)ます。

 恐らく敵は、何らかの方法で重力子爆弾を生成し、それを砲弾として撃ち出した……と結論付けました』

 

 唐突に「重力子爆弾」なんか言われても、返答に困るだろう……でも、この現象を起こす方法が他には思い浮かばないし、現状で最も公算が高い。

 重力、と言えば……ゴルディ登場回の()()()まで既にゾンダー化している可能性もある。

 

「うーむ、推論が正しければ……敵のゾンダーロボは2体、という事になるのかね?」

 

『恐らく……ですが、先の戦闘からそれ程時間が経ってない事から、演算役のゾンダーはロボ化せず、コアの状態のまま演算に集中してる可能性が高いです』

 

 何にせよ、砲弾を撃ち出したゾンダーの目的は原作通り……浪人生のストレス発散と思って良いだろう。

 

 ビーッビーッビーッ!!

 

「サテライトサーチが地上から撃ち出された()()()をキャッチしました……発射場所と思しき地点に、大量の素粒子Z0の反応も検出」

 

「何ッ?! 発射された場所は?!」

 

 大河長官に聞かれ、猿頭寺さんが踊るようにキーボードを叩き……発射場所を割り出す。

 私も気象庁のデータベースにお邪魔し、気象データと地図データから演算……猿頭寺さんと同じ場所を口にしたのであった……

 

『「発射場所は……(恐らく)代々木公園です!」』

 

──────────

 

 ここで時は少し巻き戻り、都内某所……ポロネズのお眼鏡に叶ったゾンダーに相応しい人間は、一度コンピュータからインターネット回線を経由し、何処かへと消えた後……特異な能力を身に付けて日本へ戻ってきた。

 

「……ほぅ? このゾンダー、通信回線で何処へでも移動出来るのですか……そして」

 

 ゾンダーはロボ化する時に大量のメカや素材を取り込むのだが、それを何処かで行った後……素体状態に一度戻って移動、戻った先でロボ化……という、神出鬼没さを発揮したのである。

 

「フフフッ、受験競争を控えストレスが貯まって居た処を見つけましたが……コレは思わぬ発見をしたようですな」

 

 ゾンダーとなったこの浪人生、趣味がネットサーフィンだったらしく……偶然PCも側にあった事で能力の一部に反映された様だ。

 そしてゾンダーは何処かで巨大な構造物を取り込んでロボ化する能力を得た後、ネット経由で移動……ポロネズに己の能力を誇示するかの様に戻ってきたのだった。

 

「これはこれは……さて、ピッツァとペンチノンも何か考えている様です。癪ではありますが、我々の計画を確実に進める為……今回はその考えに乗るとしましょうか」

 

「……そう、そうね……GGGを完全に抹消し、この星を機界昇華する為に……!」

 

 いつの間にかプリマーダがポロネズの側に現れ、仲の良い夫婦の様な睦まじさで会話を続ける。

 

 原作には無かった展開、これも乖離の影響なのか……

 

──────────

 

《……しかし、何で中央防波堤なんだ?》

 

 火麻参謀が疑問を呈してくる、確かに今までゾンダーの出現場所は、人口密集地にわりと近い場所が多かった。

 

『今回のゾンダーは、その高い砲撃能力でのピンポイント爆撃……特定の場所を狙い撃ちする事が可能です……つまり、出現に求められる場所は砲台として都合の良い、周囲に遮蔽物が少なく、自身の身体……砲台としてのゾンダーが安定しやすい場所です。何故か気軽に移動が出来ると言うのはさすがに予想外でしたけど……』

 

《敵の移動方法は不明ですが、明らかにロボ化せず……素体に一度戻って移動をしていると推測されます。

 襲撃場所では素粒子Z0はおろか何も検出されず、気象データと弾道予測……そして地形データを演算して割り出した発射場所から大量に検出できた事。そして最初の◯◯予備校と2回目の砲撃の弾道データから、敵の砲撃能力はかなり高精度の弾道計算能力を持っています》

 

 私と猿頭寺さんで、敵の残した情報から推測される敵の詳細を交代で語る……観測された2回目の砲撃の対応として氷竜と炎竜が緊急出撃。

 空中で砲弾を起爆させるべく三段飛行甲板空母からの迎撃を慣行したものの、結局阻止は叶わず……早稲田大学のキャンパスの一部が消し去られてしまった……

 

 しかし、発射直後に猿頭寺さんが発射場所を特定……私も発射場所と気象データから演算を行い、素早く正確な着弾予測を割り出せたお陰で避難が間に合ったのは不幸中の幸いであった。

 

(私の演算能力……何かもうスパコン並になってる。自分でも引くぐらい恐ろしく演算が速いんだけど……?)

 

 内心で自分の変化に少し驚きながらも私は、大河長官が自信満々に「次に狙われるのは東大(東京大学)だ!」と言い放った事から、次の発射場所を演算……

 

 ……そして現在、火麻参謀と通信しながら機動部隊に同行しているのであった。

 

 ちなみに同行した理由……敵の移動方法が分からない上、護くんは相手がゾンダー素体だと感知できない……でも私なら素体が相手でも正確にゾンダーの動向を探れるからである……まぁ、そういう所もイレギュラーだしね。

 

『敵は恐らく、前回コアのまま回収した犬吠埼氏の能力で気象データをハッキングし、弾道計算をしていると思われます……実際、僅かながら気象庁のデータベースに痕跡が遺されていましたし、ほぼ間違いありません。

 そして、放物線弾道の演算予測がしやすく、正確な気象データと安定した発射場所……そして重力子爆弾やその他の要因から砲撃が行われるのは』

 

《……今日の午後12時、江東区の中央防波堤……つまり、此処なんだな?》

 

 予想現場の上空に到着した凱さんからも通信が入る……ガイガー(ステルスガオー装着モード)と三段飛行甲板空母が現場に到着し、私は地上……中防処理施設の建物上から周囲の監視を開始した。

 

《……ッ?! 素粒子Z0、中防処理施設付近で急速に増大! ゾンダーロボが出現します!》

 

 ゾンダーロボが出現したのは、何と私の足元……中防処理施設の中からだった。

 

『……ッ?! 既に潜んでいた……いえ、反応は唐突に出てきた……となると、物理的移動ではない?』

 

《推論は良い! 早く待避しろシオン!?》

 

 参謀が通信で待避を促す。戦闘前提の場合はZセンサーの通信システムなので回線切れにはならず、私も指示に従って待避……直後に足元の施設が破壊され、中から現れたのは……

 

《……何て大きさだ……!》

 

《コレは……砲身長約6.7m、口径約91cm……グスタフ(80cm列車砲)より大きいなんて?!》

 

 牛山さんが敵の情報を教えてくれたお陰で合点がいった……敵は原作の80cm列車砲『グスタフ』よりも更にバ火力に偏重した……いや、この場合は重力子爆弾を撃てる仕様を求めた訳か。

 

『なるほど、元はアメリカの造った超巨大迫撃砲「リトル・デーヴィッド」という訳ですか……!』

 

 黒光りする砲身、寒気のする程の口径を上に向け……迫撃砲ゾンダーはゆっくりとその巨体を動かし、狙いを付け始める……

 リトル・デーヴィッドは射程距離約9km程度だった筈、しかしそれがゾンダー化した影響か……ココから東大を狙える位の射程になった。つまり今までは()()()()()()()()って事になる……

 

(ココで止めれなきゃ、世界終了のお知らせね……半分機械なのに寒気がしてきたわ)

 

 相手は重力子爆弾を抱えた迫撃砲の怪物、対処を間違えれば量子まで圧縮されてお陀仏(THE END)……私は改めて、己の産まれを呪ってしまった。




……という訳でかな~り強引ですが、列車砲よりも更にバ火力にする事に致しまして……敵を超巨大迫撃砲にしてみました。
ちなみに原作登場の「グスタフ」ですが、此方では意外な使われ方をしますので今後をお楽しみに♪
でもコイツさ、完全にチートじゃね?
……ネット回線で移動とか電○超人かっつーの()
既に育つ土壌やら次元が違うからか、ゾンダー側の進化が容赦ない……

そして次回……ガオガイガーとシオンが同時にピンチになります。

オマケにお待たせ、新しいアーマロイドも出るよ?
ついでに取り敢えず、ここで饗宴も一応終了という事で……

──────────


次回予告


君達に最新情報を公開しよう!

超巨大迫撃砲ゾンダーは、東大を目標に重力子爆弾を装填、
ついに狙いを定めた!
決死の覚悟でガオガイガーはヘルアンドヘヴンを叩き込む。

しかし、撃破と共にガオガイガーは光の渦へ……
そしてシオンまでも、重力の檻へと捕らわれてしまう。

ついに姿を表す、究極のGツール……!
そして、闇を斬り裂いて現れた謎の巨大メカの正体は?!


次回、勇者王ガオガイガーif NEXT...
第31話『光と闇の向こうから』

次回もこの小説で、ファイナルフュージョン承認!!

コレが(次回の)勝利の鍵だ!!

  • Gツール(まだ未完成)
  • 謎の新型アーマロイド
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