狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
何だかんだでもう35話ですよ……原作換算だとまだ20話辺りなんですけどねw
オリジナルの要素を挟むと話数が嵩むのは宿命、はっきり分かんだね。
そして日に日にじわじわとお気に入り登録者も増え、今や600名以上がこの物語を楽しみに……お陰で執筆のやる気は出ておりますが……時間がなかなか取れませぇん!!(バ◯ージ風)
重ねて、毎回の誤字報告もありがとうございます。
たまにある文章修正も納得いくモノは採用させて貰ってます……実を言うとマジで助かりまする(感涙)。
さて、今回は羽休め的なオリジナル回です。
テイスト的には原作とほぼ同じはず……あれ、バトルは?(すっとぼけ)
ちなみに……本来の筋書き通りなら、次話になる予定だった原作20話「ゾンダー先生」のシナリオはお亡くなりになりました(陳謝)。
稀星シオン……15歳で人生最大の転機を迎え、今やGGGと肩を並べてゾンダーと戦う「もう一人のZマスター」である。
……そんな彼女の朝は早い。
(……ん……ぇ? あ、そっか……スワンさん、夜勤シフトだったけ……)
目覚めてすぐに感じた違和感……本来ならまだ寝ている筈の同居人、スワン・ホワイトの姿が見えない事に気付き、シフトの都合で居ない事を思い出すシオン。
寝惚け眼のままベッドから降り、歩き出そうとしたその時……
『ヴォン!?』
大型犬の様な吠え声が響き、シオンは声のする方へ振り向いて……
ガツッ
『……はぇ……?』
『クゥン……』ドシャッ
テーブルに脛をぶつけてバランスを崩し盛大に転倒……ベッドの側で吠えた大型犬は、器用に前足を顔に持っていき、まるで「あちゃ~」とでもやる様に哭いた。
『……ったぁ……なぁにぃ……?』
幸い怪我はなし、ダメージとすればテーブルの上にあった物が散乱してしまった事と……
『……っ?! ~~~~~!!(恥ずかしさのあまり声にならなかった叫び)』
倒れた衝撃で眠気が吹き飛び、テーブルの角に脛をぶつけ転倒という如何にもな顛末に、久しく忘れていた羞恥心が暴走してしまった事くらいである。
『よし……作り置きOK、洗濯OK、予定の書き置きOK……っと。じゃあ、後はお願いね? テリー』
『ヴォン!』
自分の昼食と、帰ってくるスワンさんの為に作り置きを用意し、全自動洗濯機のスイッチを入れて予定の書き置きを残し……万が一の警備と簡単な掃除を、新たに作成した汎用自律型アーマロイド(暫定)【
テリーは、ペットが飼えないこの高級マンションでペットが欲しい私がスワンさんとの協議の結果新たに作成した子で、外見は純白の毛皮が美しい大型犬……一見、ホワイトシェパードにも見えるが、よく見ればドーベルマンっぽい顔だし、体毛はフワフワでボーダーコリーに近い質感、体格も世界最大の犬種と言われるグレートデーン並に大きな体長100cmなのである。
なお、人工筋肉や生体組織の皮膚構造、関節と駆動系は新型システムだし生体内燃機関等々……私も学習した最新の技術をふんだんに使用し、見た目は完全に大型犬にしか見えない様になっている……唯一、違うのが。
『ヴォフッ』
ピピピ……! ブゥゥゥン
赤外線通信機能を用いた機材や、ネットワーク機器を操作し支配する事も出来る……【電子操査犬(私命名・誤字に非ず)】でもある。なお、今のはネット経由で家にある最新型のル◯バを操作し起動させて掃除を始めただけ……ちな、もちろん最強の自宅警備員。
場所は変わって、GGG本部内にあるガオーマシン格納庫……
先日のグランドノヴァ騒動により、予てからのダメージチェックと大規模修復の為オーバーホールが必要となってしまったガオガイガーは、損害状況の調査のために
(ギガンティックアームズによる緩衝効果があって尚、ゴルディオンハンマーによる反動でこれ程深刻なダメージを受けるとは……)
現在、ゴルディオンハンマーによる反動でガオガイガーが受けたダメージレベルはイエローのレベル8……無事に見えるのは、ギガンティック・アームズが壁代わりになった右上腕のフレームのみ、という状態である。しかしそれはあくまで外見のダメージであり、内部の状態は更に深刻。
ちなみに原作でガオガイガーが受けていたダメージを同じ尺度で測るとイエローのレベル5……内部機構まで深く損傷はしたが、各部関節の連結そのものは何とか大丈夫、という具合だ。
(各部……特に右半身の関節モーターがほとんどダメになっておるし、ギャレオン側のコネクター部にも少しばかり歪みが生じておった……まさか、想定の倍近い出力を得られるとはのぅ)
ガオーマシンにある各部関節を稼働させるモーター、つまり駆動系のダメージが最も酷く、直接繋がっていたライナーガオーの右肘関節はギリギリ何とか繋がっている状態……あと一撃でも喰らえば肘から先がポロリといきそうな程。外見とは正反対に、最もダメージが酷い箇所である。
《……博士、稀星研究員が到着されました》
「そうか、済まないが此方へ呼んでおいてくれ……」
《了解しました》
(性能の向上は目覚ましいが、逆にそれが原因で対処法に頭を痛める事になるとはのぅ……)
何とか自分で問題を解決できれば良かったが、想定外に次ぐ想定外。やはり彼女の力を借りなければ解決は出来ない……そう思い、麗雄は詳細データとにらめっこしながら彼女の到着を待つのだった。
専らGGGまでの通勤路を、私は徒歩で移動している。
しかし、誰も居ない道をトボトボ歩くのはどうも味気無いし、好奇心に負けて少し前から……私は自分の姿をある者に変え、色々なシチュエーションを想定して通勤している。
『はちみー はちみー はちみー♪ はちみーをなめると あしが~ あしが~ あしが~ はやく~なる~♪』
今日は鹿毛とも呼ばれる茶色い髪の毛に、白メッシュを一房前に追加し、身長も少し弄る……史実には無い学園の制服を着込み、独特なフレーズの歌を口ずさみながらの通勤だ。
ちなみにこの変身通勤は既にご近所さんや周辺地域に認知されており、一部からは『名物』扱いを浮けている……そりゃ、アニメやゲームのキャラクターがナチュラルに現実化しているのだからそう扱われるのは自然だろう。
「……あっ、テイオーだ!」
「なん……だと……!?」(オレンジ髪の高校生)
「ヴェッ?! マズィネ?!」(黒髪バイク青年)
「……ウソでしょ……」(茶髪ロングの女子高生)
『おっはよー♪』( *・ω・)ノシ
登校中の小学生の声で周りの人が私に気付き、私は手を振って応える……数秒後、待っていた歩行者用信号が変わったので、私は横断歩道を
曲がり角で私の姿が見えなくなると、見ていた近くの高校の制服を着ている男子数人が話し出す……
「相変わらずの高クオリティ……マジで本物かと思うよなぁアレ」
「だよなぁ……先週はFateの◯シュちゃんだったろ?」
「その前は禰◯子ちゃんだった……マジでヤベーよなあの再現度」
「そういえばあの人、この前宇宙開発公団のビルに入っていったの見たぜ?」
「マジかよ?! ってーと、公団……もしくはGGGの関係者って事か?」
「知り合いがプロレス観戦してた時、例の怪物騒ぎがあっただろ? そん時もGGGの関係者が近くに居たって誰かが噂してたぜ?」
「……意外と身近な人が多いんだな、GGGって」
はてさて、出勤直後に麗雄博士からの呼び出し……時間軸的にも、多分ハンマーの反動対策かな? 確か出力が想定の1.94倍に跳ね上がってたからねぇ……
《GGG技術開発部・特別研究員、稀星シオン……確認しました》
連動したセキュリティシステムに認証され、自動扉が開かれる……研究室は高度なセキュリティによる厳重な管理体制が敷かれており、私はG-USBを介した固有ナンバーと490桁の
「おぉ、待っておったぞ……!」
『博士、おはようございます』
出迎えてくれた麗雄博士の顔には、少し疲れが見える……安心材料と休息が必要だね。と私は考えながら、挨拶を返し博士の隣に立ってモニターのデータを頭に入れていくのだった。
博士とハンマーの反動対策で正味2時間弱を費やし、今度は公団側の施設へと移動……今日は週2回やっている定期面談の日だ。
公団関係者とGGGスタッフは相当数居るが、私を含め12人の専門カウンセラーやケア専門の一般スタッフも居るので、私の受け持ちはそれほど多くない……私は主にGGGスタッフのケア担当だしね。
公団関係者にも面談とケアは行うけど、基本私がやるのは例のストレス解消マシンでスタッフのメンタル回復をサポートする程度……元々このマシン自体が優秀なため稼働のモニタリングやアクシデントに対処するくらいであまりやる事が無かったりする。
全く無い訳でもないけど……
それが終われば昼食を済ませ、午後イチはまず勇者ロボ達との交流……と決めている。
今回はボルフォッグも一緒に、例の教本映像典の感想を語る事になっていた……
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『私はやはり、ジェイデッカーですね』(氷竜)
『僕はマイトガインだな』(炎竜)
『私はファイバードを推します』(ボルフォッグ)
『へぇ……意外と分かれたのね、推し作品』
私の「個人的なイチオシ作品はどれ?」という質問に……氷竜はジェイデッカー、炎竜はマイトガイン、ボルフォッグはファイバードと回答……無論、各作品に対する琴線シーンも一緒に教えてくれた。
氷竜のイチオシは、やはり第一話のデッカード再起動シーンだ……理論上あり得ない状況で主人公、勇太の危機に再起動を果たし、さらには消去されたはずの記憶を思い出し……カッコいい名乗りを上げるあの一幕。理詰め的な思考が目立つ氷竜だが……明らかに非理論的とはいえ、それまで劇中で彼等が培った友情が生んだ奇跡に大きな感動を覚えたのだろう。
炎竜のイチオシはマイトガイン……しかも最高のシーンは複数あり、
ボルフォッグも意外(?)に、名シーンを複数推してきた……正義の心を持った精神生命体が、とある発明家の造ったアンドロイドの身体に憑依し誕生した青年、火鳥勇太郎。発明家の孫である少年や周囲の人々とのふれあいを経て人類を学び、宇宙支配を企む悪の勢力ドライアスから、人類や自らの第2の故郷となった彼等の住む惑星を守る為、仲間と力を合わせて戦うその姿勢に……自分たちと通ずるものを感じたのだろう。
『皆のイチオシ、私も同じなんだ……私は嬉しいよ! こんなに皆が感情を、心を学んでいる事が……!』
『……なら、僕達にも先生のイチオシ……教えてくださいよ?』(炎)
『……っ……』
アレ? 何かこれ……逃げられない雰囲気……?
『そうですね、先生の琴線に触れた物語……是非とも知りたいです』(ボ)
『稀星先生の一番推し……どんな名場面でしょうか』(氷)
言える訳無いでしょうが!! 私のイチオシは今この世界……ガオガイガーだし、これから迫る危機と、それを乗り越えて未来を掴んだ数々の奇跡だとか……
(さすがに誤魔化せない……でも、言える訳がない……)
ひきつった笑みのまま、私はつい最近覚えた「量子化」を利用して姿を眩ます……3人には、紫色の光の粒子が光ったと思ったら私の姿が消え去っていた様に見えただろう。
『『『……ッ?!』』』
まるで煙のように消え去った私の姿を、センサー類をフル稼働させて探し出そうとする3人……
『ズルいぜ先生! 教えてくれたって良いでしょう?!』
『誤魔化しはお勧めしませんよ?!』
『……電波、動体、熱感知、いずれも反応無し……正に完璧な隠業、しかし……必ず何処かに居る筈です……!』
量子状態なら通常センサーには掛からないが、いずれボルフォッグならこの隠れ方の対処法も見つけそうだなぁ……とぼやきながら、交流は時間制限付き鬼ごっこへと移行したのである。
なお、氷竜と炎竜は戦闘訓練がこの後控えており、ボルフォッグも外部からの情報整理があったので、この鬼ごっこは1時間後に強制終了となった。
ダメージレベルのチェック、指標を示すと……
グリーン(装甲表面、または装甲そのものが破損する)
イエロー(内部機構、関節部に不具合または損傷を受けた)
レッド(機能中枢に重大な障害が出る程の深刻なダメージ)
となります。
数値レベルは1~9まで。
レッドのダメージ描写は原作FINALで、ガオファイガーがパルパレーパにボコられた時みたいな状態と考えてください。(レッド・レベル8)
あの状態、普通なら動かないよね……エヴォリュダー能力で無理矢理動かしたんだよ……
なお、原作2話で描かれたヘル・アンド・ヘヴンによる反動ダメージ換算はイエローのレベル3程です。
次回予告
君達に最新情報を公開しよう!
突如、東京を異常な重力が襲う。
同時に自衛隊の基地から大型輸送機が盗まれ
ゾンダー化して世界中の大都市を爆撃し始めた。
神出鬼没な敵が2体同時、機動部隊は補給線を断たれ
更にやむを得ず二面作戦を余儀なくされる……
その時、突如現れた謎のロボットとは?
次回、勇者王ガオガイガーif NEXT...
第36話『金色の破壊神』
次回もこの小説でファイナルフュージョン承認!!
こういうヤツは今後も必要?
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是非とも
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おまかせ
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いらない