狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
ちゃんと書き足しといたから許して……ユルシテ……
さて、タイトル通り……ついに『
ガオガイガー本体への、ゴルディオンハンマーの反動ダメージ対策。
それを行い、かつ戦力を増強させる手段……それこそ、ハンマーへの変形機構を持つマルチロボの開発。
(つまりはゴルディーマーグの開発って事なのよねぇ~)
博士からの打診を受け取る少し前から、私は自発的にゴルディーマーグ開発に使えそうな素材開発や資料検索……そして技術開発にも手を伸ばしていた。
『……当初の想定の1.94倍の出力に対応するには、やはり新素材と装甲防御システムを見直さないと……それに、重力ゾンダーが本格活動してないのも気になるわね……』
過去にゾンダー化させられた人物を見ても、重力子爆弾なんて代物をイメージして造り上げられる様な人物は居なかった……それは則ち、重力研究の第一人者のゾンダー化は既に行われており、プラント構築よりも先にGGGへの対処を優先してきた証左である。
(恐らくはあの人のゾンダー化直後から、先に爆弾生成を指示された可能性……)
原作からの想定を大幅に逸脱した行動……パスダーが直接、ではない……それはパスダーが許さないから。恐らく四天王の誰か……プリマーダは直情的な思考が大半を占めるので、恐らくポロネズだろう。少なくともペンチノンとピッツァは、私よりも護くんに対して色々とアクションを起こしているから……多分護くんにアルマの面影を重ねて、無意識に追っているのだと思う。
(なら、彼女をゾンダー化したのはポロネズに変わった? ここも逸脱ルート……なら、今後も予測は付かないわね。……対処がいつもぶっつけ本番とか、勘弁して欲しいわ)
ゴルディーマーグ開発そのものは、原作よりも順調に行われていた……AIの思考パターンも原作通り参謀からサンプリングを行い、そこから調整しつつ、教本映像を利用して序盤から氷竜達と同等に仕上げる予定……なのだが。
「AIシステムに問題はなぁぁぁぁいッ!!」
参謀こそ何度もああ言ってはいるが、実は問題大有りだった……参謀の思考パターンって、ぶっちゃけ完全にいうこと聞かない駄々っ子なんだもん。
精神年齢が小学生? 更にガキ大将系って何かの罰ゲームですか? AI育成にも関わり……しかも氷竜達から先生と呼ばれる手前、ゴルディだけが違う認識を持つと統率にも影響が出る可能性がある。なので短期とはいえ早々に同等の認識を持たせたが……上記の性格故にかなり御し辛かった。
『……何でアンタは、そんなに俺に構って来るんだよ!?』
付き合い初めて4日ほど経った頃、ボソリとそう呟いたゴルディ……ようやく来た千載一遇のチャンスに、私は今後の彼の活躍に期待を掛けつつ例の教典映像集を準備するのだった。
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それからボディの製造も無事に終了し、先のグランドノヴァやその他諸々も含めて、開発開始から約2ヶ月とちょい……ガオガイガーのオーバーホール終了と同時にゴルディーマーグ開発計画も最終段階に入った。
AIシステムもあれから順調に進み、最初は利かん坊だったゴルディのAIも何だかんだで指示を聞く様になった……後はボディへの移植と最終調整、稼働テストを残すのみ。
(……でも、何でゴルディは私に対してだけ妙な態度を……)
あの時から、私に対してだけは何故か時々よそよそしかったり、微妙に優しかったり……まぁ、指示はちゃんと聞いてくれるし、以前からすればだいぶ素直にはなったと思う。氷竜達も、私を先生と呼び始めた頃から感情豊かになったし、態度も人間っぽくなったから同じ感じになったのかな?
そんな事を考えていた頃……事は既に東京の地下で起こっていた。
ゴルディのAI移植作業が完了した直後、都内の複数エリアで重力異常が発生と急報が入る……緊急事態の対処の為、システムの最終チェックを行う前に対処せざるを得なくなった。
(……出現のタイミングが神掛かってるわね、これも偶然なのかなっ?!)
万が一に備えて、重力コントロールも可能なグラヴィスコルードをすぐに動かせる様に待機させ、ピスケガレオンを召喚して跨がり最短で地上へと上がる。グラヴィスも快諾してくれたが、何処で待つのかと聞くと、
……何か、急に頭痛くなってきた。
地上での戦況はほぼ原作通り……重力を操るゾンダーロボ相手に、機動部隊は苦戦……最近、自らガオガイガーに加勢しているダイキャンサーも、触れずに相手を手玉に取るゾンダーロボ相手は苦手なので同じく苦戦を免れない。
(……やっぱり、グラヴィスを出す? でも、あの子火力が高過ぎるから、万が一コアごと撃ち抜くとヤバそうだし……)
そう、グラヴィスコルードの火力は、ぶっちゃけ素でキングジェイダー並か……それ以上の可能性が高い。
実は以前、GGGのシミュレータープログラムを借りて戦闘力のテストした時、地上からの砲撃で月の形まで変えている……この子が言うには
やっぱり頭痛くなってきたわ……
そんな事を考えていた直後、本部の通信が慌ただしくなる。
《護くんから緊急入電、航空自衛隊入間基地にゾンダーの反応が……!》(猿頭寺)
《クッ、この期に乗じての囮作戦か……?!》(大河)
《第7区画の隔壁が破壊されました!》(命)
《重力攻撃の影響か……?!》(麗雄)
《いえ、これは……内部から……?》(命)
《こちら……第……格納庫……ゴルデ……マー……勝手……動いて……》(牛山)
まさかの事態……自衛隊基地を襲撃するゾンダーの同時出現に、GGGは二面作戦を余儀なくされる……その上、原作通りのタイミングでゴルディが勝手に起動し、内部から隔壁をぶち破って出てきたのだ。
(……私、単独で基地に行った方が良いかな? でも、こっちも離れる訳には……)
足元に潜むグラヴィスの重力制御能力により、私は重力異常に晒されていないのだが……本当はグラヴィスに本部を守って欲しかった……が、グラヴィスは
『どおぉぉぉりゃぁぁぁあッ!!』
本部から海に出てしばらく……地上に立ったゴルディーマーグは、ゾンダーロボの起こすこの重力異常も何のその。
多少動きにくくなった程度しか感じてない様子でズンズンと前進を続ける。
ゾンダーロボは無数の触手を差し向け、先端にマイナス重力……斥力を発生させて吹き飛ばそうとするが、ゴルディはその太いボディに不釣り合いなほど軽やかに触手を回避していく。
『ケッ、見え見えなんだよ! テメェの攻撃はァ!!』
更に深く踏み込み、スラスターを含めパワー全開で重力ゾンダーに突撃するゴルディ……繰り出すは有り余るパワーを全て上乗せしたショルダータックル。
それは見事にゾンダーロボの胴体を捉え、ゴルディはそのまま、質量差十数倍はある相手を弾き飛ばしたのであった。
『……うぇっ!? ……えぇ……?!』
ちょっと待って……そんなの聞いてない! そりゃ各部の回路とか組み直して、効率やら出力やら改善はしたけど、いくらパワーアップしたからってあんだけ体格差ある相手を一撃で弾き飛ばすとかあり得なくない?! しかも相手の加重フィールド内でよ?! どんだけ筋肉バカなの?!
『……ヘヘッ、テメーの力はその程度かよォ?』
ゴルディのタックルを直撃され、ゾンダーロボは転倒したままジタバタともがく……今のタックルでゾンダーロボの胴体にある大型重力制御機構は見るも無惨に破壊されており、触手も自重を支えられず、下部の形状も転倒を防ぐ為箱形になっていた事も災いして、ゾンダーロボはろくな身動きが取れないでいる。
成長の最終段階間近とはいえ、能力を円滑に行使する事に傾倒し過ぎたのかな……? 重力制御能力に頼り、機動力を捨てたその巨体が見せた呆気ない光景に、私は自信満々だった筈のゾンダリアン達の顔が
『オイ、何すっとぼけてんだ? 早く俺を使え、ガオガイガー!』
さすがにこの光景は呆然とするしかないでしょ……凱さんが呆気に取られるのも分かる。だがゴルディーマーグは急かす様に俺を使えと檄を飛ばす。
確かに、早くこのゾンダーロボを倒して、自衛隊基地の方へ救援に行くのが望ましい。
『……あ、あぁ……よし、行くぞ!』
《ゴルディオンハンマーァァァ! 発動ぉ、承認ッ!!》
《了解! ゴルディオンハンマー……
『システムチェェェンジッ!』
異常重力攻撃から解放された本部から正規手順で封印が解除され、ゴルディーマーグが変形を開始……頭部と背部が一体化したパーツが外れ、接続部を収納。ボディ側も接続部中央が基部ごと回転し巨大な拳が展開される。
腕部と脚部が折り畳まれ胴体と一体化し、拳の反対側にもう1つの接続部が展開。この形態こそマーグハンド……ハンマーと対を為し、ゴルディオンハンマー使用時の反動ダメージを完全に相殺する為の専用アームユニットである。
『ハンマァァァ、コネクトォッ!!』
ダイキャンサーの時と同じ要領で右前腕を収納したガオガイガーはマーグハンドへと接近、接続部へ向けて右上腕を突き出して接続……巨大な拳を己の拳へと変え、更にタイミング良く降りてきたハンマーを握る。
『ゴルディオンッ、ハンマァァァッ!!』
凱さんの叫びに呼応し、ガオガイガーとゴルディオンハンマーに搭載されたGSライドの出力が跳ね上がり、その全身を黄金に染め上げた。
ゾォォォンダァァァッ?!
異様な気配に命の危機を悟ったのか、無駄な抵抗とはいえ無数の触手を繰り出して止めようとするゾンダーロボだったが……
『フンッ……うぉぉぉォォォッ!!』
黄金に輝くハンマーに触れた瞬間……いや、触れる直前に光と化して消えていく。
ハンマー部の両端には強力な重力活断フィールドが固定されており、効果範囲に入ってきた物質はあらゆる方向から毎秒数億回以上の重力振動波を間断なく受け、コンマ秒すら待たずに全ての物理的結合を無力化され……更に超重力で質量そのものが全てエネルギーに変換され、僅かな光を大量に溢れさせながらその全てを問答無用で消し去るのだ。
触手が届かない事に動揺したゾンダーロボ。ガオガイガーは、マーグハンドから引き抜いた白銀の光で象られた釘を手にゾンダーロボへと肉薄し……
『ハンマァァァ、ヘルッ!!』
釘を正確にゾンダーロボの中枢……コアが配された部分へと突き立て、一時的に重力活断ウェーブを止めたハンマーで一撃。
銀色の光釘はその一撃でコアに到達すると、コアの表面を強力な
『ハンマァァァ、ヘヴンッ!!』
続けて凱さんの声に応じたマーグハンドの袖部分……ゴルディーマーグ時の脛にあたる場所から、釘抜きの先端の様に四角い爪パーツが展開。それを使ってガオガイガーは釘を引っ掛け、まさに釘を抜くが如くコアを強引に引き抜く……
『うぉぉぉぉぉおッ!!』
強引に引き抜かれたコア……完全に引き抜かれ、ゾンダーロボのボディから切り離されると光の釘は役目を終えて消え失せ、抜かれたコアはガオガイガーの左掌へと収まる。コアをしっかりと左掌で掴んだ凱さんは、咆哮と共に再び右腕を振り上げ……
『光になぁれぇぇぇッ!!』
残されたゾンダーロボのボディは極度に不安定なエネルギーを溢れんばかりに溜め込んだ巨大な金属の塊と化しており、非常に危険極まりない。
安全かつ確実に解決する為にも、ガオガイガーはゴルディオンハンマーを残ったボディに振り下ろす……絶妙な力加減でコントロールされたハンマーは、ゾンダーロボのボディのみを光へ変えたのであった。
ゴルディーマーグ魔改造ポイント。
1、重力ゾンダーの加重フィールド内でもだいたい動ける。
2、脚部スラスターが強化され、ホバリング移動が可能に。
3、原作よりも機微に動ける為、回避能力もわりと高め。
4、教典映像とシオンにより、原作よりも少しだけ従順?
その他にもありますが、詳細は次回へ持ち越しです……
君達に最新情報を公開しよう!
自衛隊入間基地を襲ったゾンダーは一時的に姿を眩まし
突然現れては世界中の大都市を爆撃していく……
その神出鬼没さに後手に回らざるを得ないGGG……
事態解決の為、シオンは次なる大型アーマロイドの開発に着手するのだった。
次回、勇者王ガオガイガーif NEXT...
第37話『漆黒の魔弾』
次回もこの小説で、ファイナルフュージョン承認!!
コレが(次回の)勝利の鍵だ!!
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射手座
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ゴルディータンク