狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif   作:睦月透火

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最近は「祝福/YOASOBI」を聞きながら執筆してます。
歌詞から連想するイメージが近いのか、聞いてるとだんだんアーマロイド達がシオンちゃんに向けて歌ってる……そんな風に聞こえてくるので不思議です。

さて、今回もちょいちょいオリ展開が入ります。



第45話 激突!機界四天王(前編)

 都心部が数百メートルも隆起し、まるでギアナ高地のように天へと聳え立つ……何らかの作用なのか、はたまた誰かの力の影響なのか……環状線と首都高に2色の光が走る都心部は、辺り一面が紫色の機械的で植物の様なモノで覆われている。

 ソレはエネルギーを浴びて凄まじい速度で成長しており、1つ……また1つと、花を咲かせていた。

 

『……コレが……ゾンダーメタルプラント……!』

 

 コレまでもゾンダーメタルプラントそのものはあったし、その破壊も何度か行ってきた……しかし、コレ程の規模、そしてこうまじまじと見る機会は得られていなかった。

 

 だが、ずっと見ている暇など有りはしない……

 

『……何処だ……プラントを成長させているエネルギー源は……?! 彼処(あそこ)かッ!!』

 

 環状線と首都高が折り重なる地点……青と赤のエネルギーが集束し、交差する一点を狙い、ガオガイガーはその右腕を振り上げた。

 

「ッ?! ガオガイガー!? 何故コイツが此処に?!」

 

「あの防壁を突破するとは……やはり侮れない……っ?!」

 

『ゴルディオンッ、ハンマァァァッ!!』

 

 凄まじい速度で交差するポロネズとプリマーダのエネルギー目掛け、凱はゴルディオンハンマーを振り下ろす。全てを光に変える力は交差点に差し掛かった2人を襲うが、2人は咄嗟に路線から外れ、エネルギー生成を中断する事で難を逃れた。

 

「……ぐぅ……ッ?!」

「……うぅ……ッ?!」

 

 しかし無傷という訳にも行かず、余波を喰らって身に纏うエネルギーと身体の一部を持っていかれ、ガオガイガーから距離は取れたものの大ダメージを負わされて転倒してしまう。

 そしてエネルギー供給が断たれた事でコントラフォールも完全に消失し、影響で途切れていた外部との通信も回復したのであった。

 

《コントラフォール、完全消失しました。機動部隊の位置を確認!》

 

《な、何だコレは……?!》

 

《……ゾンダーメタルプラントじゃな……!》

 

 通信に、いつの間にやら雷牙の声が入る……彼は回収されたマイクに“ある事”をする為に再び来日していたのだ。

 

──────────

 

「……やってくれたな、ガオガイガーッ!!」

 

『隊長……!? ゾンダリアンめ、逃がすかッ!!』

 

 コントラフォールの消失により、ガオガイガーの健在を知ったピッツァと超竜神……それぞれ後を追うべく、高い崖を乗り越えてプラント内に突入する。

 

《“……我等も往くぞ、クーゲル”》

 

《“は、はいっ……行きますっ!”》

 

《“私と兄さんは、残る敵の撃破とボルフォッグの援護を”》

《“そっちも気を付けてな”》

 

《“私は随時、支援に回ろう……各自、健闘を祈る”》

 

 ダイキャンサーは超竜神と同じく崖をよじ登り、ピスケガレオン達はボルフォッグの元へ、クーゲルザウターは飛翔し……残るグラヴィスはワームホール内から味方のサポートをするべく、解放点の再選定と移動を開始した。

 

──────────

 

 機械の植物とも言えそうな、奇妙な生態をしているゾンダーメタルの生成プラント……その中を、1人の少女が逃げ場を求めて移動していた。

 

「はっ……はっ……はっ……」

 

 ある程度走っては、影に潜り込み……上空を飛ぶ巨大な“何か”から姿を隠し……

 

(……慧理那ちゃん……みんなは何処に……!?)

 

 気配が消えるのを待って再び走り出す……

 

 彼女の名は『長友(ながとも)結維(ゆい)』。特徴的な、腰まで届くツインテールという事を除けば、黒髪黒目の至って典型的な日本人……

 

 何故、彼女がココでこんな事になっているかを有り体に言えば……彼女は転生者である。

 

 何とも間の悪い……としか言い様がない。彼女が転生したのは、ほんの数十分ほど前……コントラフォールが発生する直前にこの次元へと飛ばされ、この世界の自分へと憑依し……記憶の混乱に加え戦闘に巻き込まれ、訳も分からず逃げるしかないのだから。

 

(何で怪人じゃなくてロボットが戦ってるの?! っていうかココ何処なのよぉ?!)

 

 上空を飛び交うのは、ガオガイガーとクーゲルザウター……そして高速旅客機と融合したピッツァであるが、彼女はこの世界の事をまだ何も知らない。

 

「何でこんな事になってるのよぉ~っ?!」

 

──────────

 

「ハハハッ、遅い遅いッ!!」

 

『チィッ?!』

 

《“狙いが、定まらない……!?”》

 

「空に生き、空で育った私の速さに、貴様達程度が敵う筈もなかろう!」

 

『ほざくなァッ!!』

 

 超高速飛行するピッツァの動きは、飛行機のソレではなく……急旋回からの降下・上昇から、急停止から間髪空けずに鋭角ターンして急加速……自由自在に飛び回る姿は最早鳥そのものだ。

 

「奴は私が抑える、さっさとゾンダーメタルプラントを完成させろ!」

 

「……言われなくとも!!」

「……そのつもりです!!」

 

 再生を終えたプリマーダとポロネズが再び疾走を始め、消え去っていたコントラフォールが再び展開されていく……だが長官の指示により、ゾンダーに関連する大半の機材は順次「Zセンサー」を利用した量子通信へと切り替えられていた為、本部との通信網は確保を継続出来ていた。

 

《超竜神、ダイキャンサーと共にエネルギー供給源に接近中》

 

 崖を登り終えた超竜神とダイキャンサーは、揃ってプラントのエネルギー源を破壊するべく接近……ポロネズとプリマーダが走る環状線と首都高のレールの存在に気付く。

 

『コレは……首都高を利用した、加速エネルギー発生機構か?!』

 

《“向こうもだ、此方は環状線を利用した物のようだな?”》

 

『ならば、そこを走るゾンダリアンを倒す!!』

 

《“……承知ッ!”》

 

 それぞれの立ち位置で構えを取る超竜神とダイキャンサー。しかし……

 

「あ~ら、不細工なロボット達……踏み潰してあげるわ!」

「その程度で我々を止められるとは……甘く見られたものですね!!」

 

『ぐうぅ……がぁぁぁっ?! ……ぐァッ?!』

《“ぐぬッ……ぬぉぉぉっ?! ……ぐふっ?!”》

 

 プリマーダとポロネズは、2人を嘲笑うかのように弾き飛ばして走り去る……加速エネルギーによる防壁に加え、自身のボディとしたメカは原作よりも高性能かつ使用数も多くなっており、直撃させれば即死同然のゴルディオンハンマー以外では最強に近い、ダイキャンサーの蟹の巨刃(タイタンカルキノス)でも歯が立たない程強くなっている。

 また、ダイキャンサーは戦闘開始から今までずっと巨刃形態(タイタンフォートラス)を維持し続けていた為、人型形態で戦闘を行う為のエネルギーは尽き掛けていた。

 

《“……ぐぅ……無念……っ”》

 

 心残りのような一言を告げ、蟹座形態(シザーフォートラス)へと戻るダイキャンサー……残り少ないエネルギーでやりくりするべく、会話機能すら満足に操れない蟹の姿へと戻ってしまうのは仕方の無い事だが、戦闘続行は可能……しかし先程のダメージが響いているのか、目に見えて動きが鈍い。

 

『……ダイキャンサー……いや、私が何とかせねば!』

 

 両腕の鋏もだが、多脚関節の足のうちの数本も機能不全で他の足と足並みが揃わず、移動にも支障を来している。仕方なく自己修復を待つ事にするダイキャンサー……超竜神は単独でプリマーダとポロネズを阻止すべく走り出すのだった。

 

──────────

 

 その頃、地下で戦闘を継続するボルフォッグ達……ガンマシン及びピスケガレオン達との連携はペンチノンに着実なダメージを与えてはいたが、そこはさすがにゾンダリアン。修復能力はゾンダーロボの比ではなく、喰らった傍から修復されるため決定打に欠ける状態……

 

『三位一体ッ! ビッグボルフォッグッ!!』

 

《“スパイラルランチャー、発射ッ!!”》

 

『必殺・大回転魔断ッ!!』

 

《“オラオラァ! 喰らいやがれェ!!”》

 

『超・分身殺法ッ!!』

 

 ならばと合体し、ビッグボルフォッグ達は更に苛烈な連携攻撃で立て続けに攻撃を重ねる……が。

 

「ウリィィィ! その程度の攻撃では、私に致命傷を与えるなど不可能!」

 

 ペンチノンの修復能力の方が数段上らしく、10秒もせずに完全回復……更に戦艦を模したボディにある、合計40門に及ぶ大小様々な砲塔から激しく砲撃を返され、一転して回避に手一杯となってしまう。

 

《“避けれはしますが、このままでは決定力に欠けますね……”》

《“何かこう……ドカーンと1発デカい攻撃は出来ないもんか……”》

 

『……このままでは、こちらが消耗する一方ですね……“アレ”を使うしか無いようです』

 

《“……もしかして、自爆でもするつもり? それは私と私達が許さないわよ?”》

《“そうだぜ? ココまで肩を並べて戦ったんだ……アンタを犠牲になんてさせねぇってばよ”》

 

『アナタ達は……!』

 

 そんな時だ、不意にピスケガレオン達へ簡易メールと共に制御プログラムの遠隔書き換えが始まり……ものの数秒で再起動されるピスケガレオン達。

 

《“?! これ……は……?!”》

《オイオイ……マジかよ?!》

 

 ブヴォォォゥゥゥ……ンッ

 

 突如、空間転移現象によって、ピスケガレオンの体内へと新型のZコア・ドライヴが移植され……その拍動がピスケガレオン達の身体を進化へと導いた。

 

『何が起きたのですか?』

 

《“嘘だろ……いや、マスターなら対策してて当たり前か……”》

 

《“……私たちは、新たな姿(カタチ)へと進化した様です……それに……”》

 

 装甲を分割して構成されていた尾部やヒレの一部は、滑らかに動く生体装甲へと変化……機械的な直線だった頭部も、より生物的な曲線へと変わる。

 何より、胴体下部両端の水中用推進システムが無くなり、ボディ構造はより生物的な動きを可能とする多重関節化……要は運動機能を司る内部機構が、完全に生物のソレと同様の構造へと変わったのだ。

(※今までは最低限の関節数しかなく、尾部だけで十分な推進力は得られなかった)

 

『コレが……ピスケガレオンの、進化……?!』

 

『あぁ、オレ達……けっこう強くなったみたいだぜ?』

 

『それに皆さんと同じく、声で会話も可能に!』

 

《ビッグボルフォッグ、朗報だ……ピスケガレオンとの連携手段がシオンから届いたぞ》

 

『猿頭寺オペレーター、それは本当ですか?!』

 

《ああ、ぶっつけ本番だが……試してみる価値は十分にある!》

 

『ヘヘッ、早速かよ! 気前が良いな?』

 

『しっかりしてよ兄さん? ぶっつけ本番なんだから』

 

『私はアナタ達を、稀星隊員を信頼しています……やりましょう!』

 

《ふふっ……了解した、今からコードを送る》

 

 その後、ビッグボルフォッグへ新たな連携コードが発信される。

 

『……認証コード「G-09=βUNISON」……コード送信、システム起動!』

 

『『トランスコード認証、システム起動!』』

 

 ビッグボルフォッグが輝き始め、凄まじいエネルギー反応が周囲を覆い尽くす。Gストーンの反応に混じり、今まで感じた事もないエネルギー反応……その未知の現象に猿頭寺は驚愕と共に感嘆し、ペンチノンは大いに困惑した。

 

「ウィィィ!? なんだ、このエネルギー反応は?!」

 

 一度分離したボルフォッグとガンマシン……そしてピスケガレオンの計5体が、赤・青・黃・白・黒……それぞれ5色の炎となって空間を駆け巡り、やがて緑に輝く1つの炎となる。

 

 集まり膨張し、荒れ狂う炎。やがてそれを切り裂いて現れたのは……ビッグボルフォッグより少しだけ大きく、黒い半透明のマントを羽織り……5つの光を身に纏う、新たなボルフォッグの姿だった。




ちょおっと強引すぎる気もするけど……
やっぱココしか無いかな? と思ったから混合系オリジナル合体ロボの登場イベントぶっ込んじゃうぞぉ!!

詳細はもちろん次回の後半戦!!

……こういう所で切るのは、お約束って感じかな?
感想よろしくお願いしまっす!

次回でピックアップして欲しい状況は?

  • ボルフォッグvs.ペンチノン
  • 超竜神vs.ポロネズ&プリマーダ
  • ガオガイガーvs.ピッツァ
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