狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif   作:睦月透火

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これまでゾンダーを生み出し、世界を危機に陥れていたゾンダリアン達との直接対決は滞りなく終了……後はゾンダーメタルプラントをどうにかするのみ!

原作では同時に“EI-01”この「パスダー」の動向を気にしていましたが……
今回はなんかパスダーはすぐ出て来ないっぽい……?

どうなるのよこの先さぁ……?!

今回は短めです。


第48話 全ての元凶たるもの(1)

『イェ──────────イ!』

 

 後方で何らかの作業を行われていたマイクがようやく発進……原作通りなら、変形に関するプロテクトが解除され、真の力を発揮できる様に調整が行われた筈だ。

 

『システムチェ──ンジッ!!』

 

 専用の飛行ユニット「バリバリーン」から飛び出し、機体の上下が反転……脚部だった部分は肩へ、背負っていたパーツが足となり、後頭部だった部分は腰、最後に新たな頭が胴体から迫り出し、マイクの変形は完了する。

 

『マイク・サウンダース、13世ッ!! ……最高、だッZE!』

 

《今こそ、マイク・サウンダーズの真の力が必要な時!!》

 

『Yeah! “ディスクX”……SET ON!』

 

 変形を終え、プロテクトが解除されたマイク……ゾンダーメタルプラントを完全破壊する為、使用そのものを制限されていた最高機密「ディスクX」を取り出し、胸部ディスクシステムへと装填。

 この「ディスクX」は、ソリタリーウェーブによる物質破壊……要は単一波長の振動波と対象の固有振動波を同調させて疲労破壊を導く攻撃手段であり、対象の分子構造を把握さえしていれば破壊できない物質はないとされている。

 

『ギラギラーン・VV(ダブルブイ)ッ!!』

 

 金色のギターを掻き鳴らし、マイクは最大音量でディスクXに書き込まれたデータを忠実に音楽として演奏する……その音楽に合わせ、超広域へと放たれるエネルギーソリトン……その固有波長が破壊をもたらす物は。

 

 ……ギギッ……ギッ……パァン! パリィン!

 

《超高密度のエネルギーソリトン発生!》

 

《首都圏全域において、ゾンダーメタルが次々に破壊されています……!》

 

 東京を覆い尽くしていたゾンダーメタルプラント全域において、後僅かで完成すると思われていたゾンダーメタルが、次々と自己破壊していく……マイクが発しているこの「ソリタリーウェーブライザー」と呼ばれる音波攻撃は、対象物とした固有振動波長の物質のみをピンポイントで破壊、その他には一切影響を与えないという画期的な攻撃手段であり、その驚愕の特殊性と回避不能の破壊能力から、使用には非常に厳しい制限が求められた。故に“それ”を攻撃手段として持つマイクにも、厳重なプロテクトが掛かっていたのである。

 

《この“ディスクX”の攻撃目標はゾンダーメタルのみ、他の物質は一切破壊せんのだ!》

 

 私の耳にも、その独特な音階を重ね合わせた不思議な音色が聞こえてくる……不快、ではないが、聞いててあまり気分が良いものでもない……

 

(なんかさ、こう……メッチャ聞き取りにくい歌詞が矢鱈滅多に詰め込まれた「デスメタ」を聞いてる感じみたい……)

 

 既に隔絶した物へと変質し、ゾンダーとは明らかに違う種として成立しているシオンにとって、この“ゾンダーメタルを目標としたソリタリーウェーブライザーの音楽”は「デスメタル」の様に聞こえるらしい。

 そしてシオンの音楽に関する知識は普通に一般的な教養レベルしかないので、デスメタルへの理解はそもそも高くなかった……

 

──────────

 

『……発信終了っ!』

 

 やがてマイクの演奏も終了し、プラント全域のゾンダーメタルの反応は全て消失したのであった。

 

(……やれやれ、この先を考えると……やっぱり不足分を先に採っといて良かったわ)

 

 地上から約500mも地盤ごとそのままに隆起し、陸の孤島と化していた市街地一帯から、ゾンダーメタルの反応は根刮ぎ消された……その光景に、シオンは改めてマイクの性能に驚く。

 

 物理防御さえ許さない、特殊なエネルギー振動波によるゾンダーメタルのピンポイント攻撃……空間的防御を施すか、物理的に距離を取らなければものの数秒で対象物を自壊させる……

 それが、マイクの持つ「ソリタリーウェーブ」の能力である。

 

『純粋地球科学でコレだけの結果が出せるんだから、もし超科学文明域で再現なんかしちゃったら目も当てられないわね……』

 

 当時視聴していた時のパリアッチョの言葉が、シオンの頭の中に浮かんでくる……あの時は単に“文明レベルを比べての発言”だけだと思っていたが……改めてあの発言を思い浮かべると、この後に待ち受ける後半戦が()()()()()()()()()()()()()、嫌に寒気がする……想像したくもない。

 

 ……この時シオンは、ココに来る前の事も思い出していた。

 

 

回想シーン

 

 暗く、儚い、意識が微睡む……

 

 私はその時、微かな声と悪魔の囁きを耳にしていた……

 

 

……貴女には、辛い道を歩ませてしまう

 

何故、躊躇う……

 

許しを請うても、許されないでしょうね……

 

……何故、お前は躊躇う

 

でも、そうしなければすべてが消える……

 

……欲望に身を委ねよ

 

 

 片方は僅かながらも、強く、眩しく、そして温かい光……

 

 もう一つは昏く、狂おしく、そして冷たい闇……

 

(……絆、さん……?)

 

 意識がぼんやりと浮かんでくる……暖かな光に薄目を開けると、そこには居るはずのない……生きている筈のない人の顔。

 獅子王麗雄博士の奥さんであり、凱さんの母親……獅子王絆さん、その少女時代の姿で……明らかに違う雰囲気をした人っぽいヒトが立っていた。

 

勘違いさせてゴメンナサイ……

 

(う~ん……絆さんの顔で神妙に謝られると、妙に居心地が悪いなぁ……)

 

 原作後半序盤で、凱さんにだけ見える謎の少女……原作では後に“ザ・パワー”の力の一端で、絆さんが警告や伝達を目的に飛ばしていた思念体だという事が分かるのだが、今私の目の前にいる彼女(?)はそうではないらしい。

 

こうでもしないと、上に勘付かれて怒られちゃうので

 

(あ、そうなんですか……って、上? このヒト、上司の目を盗んでココに介入してるって事?)

 

 上、という単語に妙な既視感を覚える……上下関係があるという事、そして怒られる……このヒトはどうやら他に見られると反則行為と取られる手段で私とコンタクトしているご様子。

 

……そういう事になります

 

(ふーん……で、何で短文で切ってるの?)

 

長文だと、データ量が多くなるので

 

(データ……もしかして、監視の眼を盗んでってそういう……)

 

 データ量……何らかの通信技術による介入って事かな、そしてそれは使われるデータ量の差異で誤魔化す事が出来る……と。

 

はい……通信量が多いと、検閲に引っ掛かるので

 

(じゃあ、私が言葉にしてないのに伝わるのは?)

 

言葉にされると、拾われた発言内容から勘付かれるので

 

 どうやら対象の思考を拾うのなら感知されず、この誤魔化しも勘付かれないらしい。

 

(なるほどねぇ……私の思考をピンポイントで拾うのなら、逆に都合が良いって訳か……)

 

理解が早くて助かります

 

(……まぁ、コッチは意図せず身体が半分機械なもので)

 

 なにせこの身体は、アニメ版最大の脅威と同等の存在と融合している訳だし。

 

それについては、私の一存です……申し訳ありません

 

(……? どゆこと? 一存って……というか、私のって……もしかして?)

 

はい……私は、この世界の暫定(仮免中の)管理者です

 

(……は? ……どゆこと……?)

 

 なんてこったい……世界崩壊級の爆弾投下されちゃったよ……

 




(大事な事なのでもう一度)
 なんてこったい……世界崩壊級の爆弾投下されちゃったよ……

Q. ……ってゆーか、いきなり世界の管理者(見習い)だぁ?
  もう原作崩壊じゃね?

A. かもしれませんが、世界は普通に回ります……
  むしろ回さなきゃダメな方です。

次回予告しないのかって?
ここでブチ切るとタイトル詐欺になるから続けます。

突然現れた世界の管理者(見習い)、彼女の語る理由とパスダーの動向は……?

パスダー戦にアーマロイド達は……

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