狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
私なりのイメージなのでお見苦しいかとは思いますが……
では、57話をどうぞ。
濃密なゾンダーエネルギーのフィールドを突き破り、無効化した漆黒の物体……弾丸Xが戦場に到着する。
その案内役はマイク……ガオガイガーら勇者達は必ず勝つ、と心に誓い中へと入り始めた……グラヴィスコルードは彼等を見送ろうとするが、パスダーの攻撃を察知して地中に潜りやり過ごす。
『彼等が出てくるまで、ココを死守です!
攻撃をやり過ごした後、地面から頭だけ出したグラヴィスは主からのオーダーを達成すべく、他の主戦力らに指示を出す……
『そんじゃ、オレ達はボルフォッグと一緒に行くぜ!』
『例え力及ばなくても……少しでも役に立つ為に!』
『そうか……ならば我等が必ず守り抜く。送り狼など一匹も通さん』
防衛戦力としては戦力外とされたピスケガレオン達だが、それならばとボルフォッグと共に行く事を選んだ……
『……頼みます……!』
グラヴィスの声を最後に、弾丸Xのカバーが閉じられ……ビッグバンボルフォッグ、ゴルディマーグ、超竜神……そしてガオガイガーが内部で向かい合う。
「皆、分かってるな? この“弾丸X”は……!」
『覚悟の上です、隊長』(超竜神)
『勇者として望むところ!』(ボルフォッグ)
『さっさとおっ始めようぜ?!』(ゴルディ)
『ヘヘッ、腕がなるってばよォ!』
『……最後まで、御供しますッ!』
『『『『『「全ては、
パスダーが乗っ取って戦況を見せつけるカメラや、すぐそばで戦場を見つめる人々の耳に、一人の少女の声が電波に乗って響く……それは逆転のきっかけとなるべく、猿頭寺が現在進行系で情報収集している時に発見した結維の生演説の声だった。
「どうして彼女を信じてあげられないんですか?!」
声を上げた結維……彼女はプラントから救助された一般市民と共に、安全区域への搬送を待つ集団の中に居る。そして周囲の人々はパスダーの声に扇動され掛かっており、疑心暗鬼からシオンの事を敵対存在と同じく排除するべきだと声を上げようとしていた直前だった。
「だ、だってさ……あの人、アイツ等と同じ地球外の種族なんだろ? 俺たちと同じ地球人ならともかく、異星人が安易に俺たちを助けるか?」
これが最初期であれば最もな反論ではあるが、シオンは序盤の例外(護くんを助けようとした時)を除き、地球人を害する行為は一切やっていない……これは初期にあったGGGの監視下で証明されており、正式な情報開示が為されれば真偽も判明する……が、現状で一般市民が確かめる術はない。
「異星人だから人の心や優しさが無いなんて、勝手に決め付けないでよ! 話し合いする前から問答無用で撃たれるなら、敵対もするわ。でもちゃんとこんな風に話も通じるのに、分かり合えないなんて誰が思うのよ?! それは当事者が判断する事でしょ?! 蚊帳の外である私達じゃないわ!!」
《だぁぁぁッ!!》
結維が声を荒げるその向こう側で、クーゲルザウターが両手のボウガンを乱射し、パスダーの腕を穴だらけにしていく……その傷はものの数十秒で回復しきってしまうが、傷を負わされるという事は
……巡り巡って、ガオガイガー達が切り札を使うまでの時間稼ぎになるのだから、決して無駄ではない。
《……鬱陶しい。もはや何をしても無駄だと解らぬか?》
《分かりませんねぇ……いえ、アナタの何もかもがです》
《この世に無駄な事など無い! 己の所業は巡り巡って、我が身に帰る……貴様のその行いの先に待つのは、己が身の破滅だぞ!!》
《我々は不滅の存在……脆く弱く、老いに怯え、存続の短い肉の身体など、マイナス思念の元凶でしかない。永劫の時を生き、優れた機械の身体へ生まれ変わる……機界昇華こそ最適解である》
《そんな事無いッ!!》
《EI-01……いえ、パスダー。やはりアナタは短絡的過ぎますね……
乱戦模様のアーマロイド達と
その戦闘を背景に、結維は自分の思いの丈をぶつけ続ける。
「私は直接あの人に助けて貰った……あの人は誰にでも優しいわ。私は突然こんな目に遭って……正直言って、パニックになってた。でもあの人は優しく声を掛けて、助けてくれた……会って間もない相手なのにね。
違う状況とはいえ、誰かに命を救って貰った人なら分かるでしょう? その時に感じる安堵感を……!」
グラヴィスが全てのグラビコンブレードを展開しつつ、背部の重力衝撃砲へエネルギーチャージを開始する。無論パスダーも傍観せず阻止に動くが、向けた右腕を肘から寸断……ダイキャンサーの握る大太刀が翻った。
《貴様の思い通りには、させんと言ったッ!!》
《ガオォォォンッ!!》
怯まず左腕で攻撃を繰り出そうとするパスダーだが、その左腕へとストラトスライガーが噛み付く。直後に放たれたエネルギー波が弾丸Xのボディを捉えそうになるものの、ライガーが噛み付いたお陰で腕がブレ、直撃は避けられた。
噛み付かれた左腕から振り払おうと右腕を再生させつつ伸ばすパスダー。……だがライガーは飛び退いて右腕を避けつつ、パスダーの頭へとショックカノンを浴びせて視界を奪い、その隙にグラヴィスコルードはチャージ完了した最大攻撃を放つ。
《
グラヴィスの声を
《……ヌ……ゥ、小癪な……!》
バリアの出力を上げ、四方八方から襲う重力波を和らげながら、額のレーザーで以て一つ一つ重力球を破壊していくパスダー。
《……やはり、大した時間は稼げませんか……ですが、瞬間的なエネルギーの消耗は大きいはず》
予測はしていたが、こうもアッサリと凌がれると少しは落胆もする……だが冷静さは失わず、グラヴィスは相手の消耗を誘う事が出来たと分析する。
《ならば畳み掛けるまで……征くぞ!!》
《はいッ!!》
その結果を踏まえ、大技を叩き込み続ければ勝機も見える筈だとダイキャンサーは声を上げる。それに同意したクーゲルは漆黒の軍馬へと姿を変え、ダイキャンサーも
鎧武者を背負い、軍馬は地を蹴って飛翔……地上からの援護射撃を貰いながら上昇し、パスダーの頭上へと陣取る。
その光景を背に、結維は叫んだ。
「人間同士でも、そんな事ができる人は少ないわ……でも、あの人は“ソレ”を……何処の誰が相手でも、別け隔てなくやってるのよ?!
そんな事が出来る?! 同じ星の人間同士でも争い合う、私達に出来るの?!」
軍馬に跨る鎧武者は上空へと駆け上がる最中、乾坤一擲を為すべく一つの念を口に溢す……
《届け……ッ、雲耀の疾さまでッ!!》
結維は三段飛行甲板空母へ収容された後、あの時見てしまった光景の説明と状況の確認の為にシオンから簡易的に説明を受け、その後事態を察知したGGGメインオーダールームからも軽く尋問を受けた。その際にシオンの正体や能力……置かれた立場等を明かされ、衝撃を受けた。
命を助けてくれた恩人は
しかし人類に協力的であり、これまで何度も組織を窮地から救い、現在も数多くの技術提供で以て人類そのものへも多大な貢献を行っている。
そんな彼女の真意は『人類との共存』……
故に人類への害意は皆無であり、既に
……既に事は世に露見しており、非常に危うい立場でありながら、未だ人類に好意的な地球外生命であり続ける彼女を、何故人類は受け入れられないのか……結維は憤慨した。
「あの人は私達人類が好きなのよ! 滅ぼされるのを黙って見ていられない! だから自分の立場も顧みずに戦っているんですよ?! 見返りなんて考えずに!!」
《一刀、両断ッ!!》
結維の言葉の直後……中空を駆ける軍馬の背から更に飛び上がり、絶好のタイミングで振り下ろされる大太刀。雲耀の疾さで振り下ろされた鋒先は、最大出力のバリアと拮抗……バリアにヒビを入れるも、内側から放たれたパスダーの圧力に阻まれてダイキャンサーは身体ごと吹き飛ばされる。
《ヌッ、無念……ッ》
吹き飛んでいくダイキャンサーだったがクーゲルがその背で受け止め、落着は免れた……が、現状の最大攻撃を立て続けに防がれ、両者は再び睨み合う。
《……そんなに“それ”が大事か……ならば仕方あるまい》
唐突にパスダーはそう言い放ち、無造作に腕を振る……その先には、ゾンダーメタルプラントから救助され、搬送を待つ集団……勿論、その中には結維も居た。
《ッ!? イカン!! 避難民が?!》
麗雄が衝撃波の行き着く先に気付き、声を上げた。
《勇者達は?!》
《駄目です! 間に合いません!!》
大河はガオガイガー等の状況を確認させるが、牛山は無理だと悲痛な叫びを上げる。
《ちぃっ、この距離では……!?》
《ええぃ!?》
《駄目ぇぇぇッ!?》
グラヴィス、ダイキャンサー、クーゲルもそれぞれに反応……ストラトスライガーも急速反転して駆け出す……
しかし、避難民の集団へ向け放たれたエネルギー波は無情にも突き進んでいく……全員の位置的にもはや誰も間に合わない。
「う、うわぁぁぁ!?」
「きゃあぁぁぁっ!?」
気付いた者が口々に悲鳴を上げ、結維も“それ”に気付いて振り向き始める……衝撃波到達まで残り100m。
迫り来る命の危険……しかしそれが何か、結維はまだ理解しきれていない。
残り75m……避難民はこれまで安全圏とされていた囲いの中だ。周囲は残骸や瓦礫の山で覆われており、退路は衝撃波と同じ方向……その為既に退路は潰れており、もはや絶体絶命。
「……ッ!?」
結維が振り向き終え、迫り来る命の危険に気付く……残り50m。
その時、上空から1つの人影が高速で降りてくる。……それはシオンだった。
シオンは両手を前に突き出し、防御フィールドを形成しようとするが、その外に先程と同じ【獅子座】の召喚陣が現れ、機械の獅子が姿を表した……残り25m。
『ッ?! お願いっ、防いでライガーっ!!』
グオォォォンッ!!
一瞬だけ悩んだが
機械の獅子は咆哮と共に鬣を可動させて巨大なエネルギー防壁を作り、パスダーの放った衝撃波に備え踏ん張る……残り1m。
……0m。凄まじい衝撃波と暴風がその場を襲った。
パスダーの衝撃波が避難民の居たエリアを直撃し、盛大な爆発音が轟いた直後……アーマロイド達が死守していた“弾丸X”のカバーが動き始める。
隙間から光が漏れ始め、カバーが全開にされたと同時に天空へと緑色の光の柱が上がり……その発生源から4つの影が浮かび上がってくる。
『……始まったか……』
『……これで、良いんでしょうか……?』
『……ええ、良いんですよ……これで……』
アーマロイド達がゆっくりと道を空ける中、緑の極光から姿を表した4つの影……ゴルディーマーグ、ビッグバンボルフォッグ、超竜神……そしてガオガイガーが、忌々しい眼で此方を睨んで来る相手……
「……行くぞォォォッ!!」
家族がコロナ罹患してるので結構リアルが忙しい……ココでちょっと区切ります。
弾丸Xによるブーストは成功した……
後は……“彼等”の勇気を信じるだけ。
感想・評価よろしくお願い致します。
(あまり乞いたくは無いけど、無いのも寂しいので……)
オリキャラに声優(情報)は必要?
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可能な限り全員アテて!
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よくしゃべる子のみで良い
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普通にシオンちゃんだけ
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不要(自分でアテるから)