狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif   作:睦月透火

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勇者王ガオガイガー、初回放送からもう25年も経ったんだね。

それはそうと
最近コメントが来なくて寂しい……

アクセス数カウントは投稿直後とかメッチャ多いし、それ以降も一日毎にもジワジワカウントされてるから継続して読んでくれてる方は多いと思うのよ?

でもまさかその大多数からノーリアクションのまま次話投稿を待機されるのは、さすがにクるものが……

モチベ維持の為の楽しみ(読者との感想やり取り、あとネタへのツッコミ待ち)が無いのはやっぱツラたん……
(⁠。⁠•́⁠︿⁠•̀⁠。⁠)



第63話 勇者の復活と新たなる目覚め(前編)

 アレから数日後……地球へ落下していった原種核の行方はまだ掴めてはいないものの、ガオガイガーの修復と改良は完了した。

 

 原作ならばステルスガオーに、大型ウルテクエンジンとリングジェネレーターを搭載した追加ユニットを取り付ける事でパワーアップ形態「スターガオガイガー」へと換装可能になるが、今回はステルスガオー自体を再設計し、ガオガイガーの腕部となるエンジンユニットを全領域型のオービタルエンジンユニットへと改良、ドリルガオーにも小型簡素化したグラビコンシステムを搭載し、全体的な機動力と空間適応能力を向上させた。

 その上で、ステルスガオーには原作よりも改良・小型化したリングジェネレーターや追加武装用のプラットホームを搭載……

 

 名付けて「スターガオガイガー(ver.H)」への強化も完了したのである。

 

「いやはや、さすがに頭が上がらんわい……リングジェネレーターの大型化は免れん筈じゃったんだがのぅ」

 

『いえ、私からすればウルテクエンジンの方が凄いですよ……理論上は無限出力、その稼働効率は脅威の99.999%。それを特別な条件も無しに実現するなんて』

 

 GSライドからのエネルギーを元に反重力を発生させるウルテクエンジン……無尽蔵かつ超高効率を誇るこの駆動機関は、修復完了したガオガイガーをはじめ、再起動を待つ各勇者達にも順次追加装備する予定だ。

 

「何を言っとる! 僕からすればリングジェネレーターの小型化と、リングの欠損に対する施策。難なくそれを成した君の方が……」

 

 本来ならば数年後……ギャレオン無き地球を守る為に新生するファイティングメカノイド「ガオファイガー」に搭載される筈だったエネルギー型のファントムリング生成機構。シオンはそれをこの短期間で創造し、スターガオガイガー(ver.H)に実装するという暴挙をやったのであった。

 

(……ぶっちゃけ、これくらいはやらないと後が怖いもん)

 

「……私の今があるのは、皆さんの……GGGのお陰なんですから……コレくらい、恩返しだとしてもまだまだ足りません」

 

 照れるシオンと煽てる麗雄……しかし平時ではない今の状況は、それを見事に切り上げさせてしまう。

 

「民間からの緊急通報です! 東京近郊に例の白い戦艦が出現。現在、日本上空を北上中!」

 

 白い戦艦……ジェイアークが東京に出現し、北上しているという急報。シオンは同時に原種の活動反応を感知し、通報によるジェイアークの出現もそれを裏付けていると確信した。

 

『……恐らく、彼等の行き先には原種が居ます。まだ本格活動はしていない様ですが……』

 

「成る程……彼等にも原種と敵対する都合、感知する何らかの術はあるという訳か」

 

「護くんの発信ビーコンも、白い戦艦と同じ軌跡・速度で移動しています。もしかしたら……」

 

「まさか、護はアイツ等に捕まってるのか?!」

 

 G-USBには、量子通信技術を用いた発信ビーコンが付いている。元々はシオンの監視目的で取り付けられた機能で、発信を切る事は出来ない様になっている……今回はそれが功を奏して護の居場所を特定し、通報と相まってジェイアークの追跡に役立ったのだ。

 

「……行ってみなければ分かるまい。長官!」

 

「うむ! イザナギ緊急発進! 護くんの救出と原種の撃破へ急行せよ!!」

 

 斯くして、新生GGG初の本格的な対原種戦が始まろうとしていた。

 

――――――――――

 

 北極海での原種戦……確か原作では、超強力な電磁波による分子振動を利用して氷を操るゾンダーだった筈だ。

 

『海中ならば俺も自由に動けるが……相手が海上では張り付く訳にもいかん。足場をクーゲルに頼る必要がある』

 

 ダイキャンサーは格闘戦前提の汎用機故に、大気圏内の空間機動戦闘は不得手だし、そもそも飛行能力を持ってない……というか、複雑極まる可変機構にあの防御力を持たせたのだから機能的な余裕などありはしないからねぇ……

 

『……でも空中が私達だけじゃ、手数が足りないよね?』

 

 初の空戦前提機体であるクーゲルだが、変形後にキャリーできるのは1機だけだ。頭数が1つ増えた程度じゃ戦況の改善は見込めない……

 

『私も、海中からの対空砲撃はまだデータ不足で……実戦中に修正は効くでしょうが、事態は一刻を争いますからね』

 

 グラヴィスも、今回の海中は初になる……それまで地上・対空戦が主だったのだから無理もない。

 

 やはり足りないのは、空戦戦力……相手は海上を自由に動ける上、氷壁や氷塊を自在に生み出し操るのだから、臨機応変に事を運ぶ都合、必要なのはクーゲルと同等かそれ以上の高火力が期待できる空戦戦力だ。

 

(アレが相手では、接近戦を仕掛ける前に不利すぎる……原作でも、ジェイアークのESミサイルとか、不意を突く事で倒せたようなもの。今回も同じ様にいくとは考えない方が良い……せめて、空戦機での援護がもう一機あれば……)

 

《ハァーイ♪ お困りみたいね、シオンちゃん?》

 

《……ようやく手札が回ってきた様だな》

 

 頭に響くのは、まだ身体を与えていないアーマロイド達の声……

 

『その口調……山羊座(カプリコーン)に、牡牛座(タウラス)ね。どうしたの?』

 

《私達のボディメイク……シオンちゃんがある程度進めてたのを拾って、自分達で組み上げてみたの。このコンセプトなら、現状の戦力不足解消と、空戦戦力の拡充もできるわん♪》

 

 山羊座の声と共に、私のG-USBにデータが送られてくる……確かに現状の私はGGGへの助力で他のアーマロイド達のコンセプトまで考えている余裕が無く、ある程度で止まっていた。どうやらそれを自分達で拾い上げ、それぞれの好みと現状を鑑みてカスタマイズしていたらしい……なんという事でしょう?!(劇的ビフォーアフター感)

 

《今回の相手に最も有効な手は……相手の手札を上回る火力と、手数だ。俺達なら手数と火力、その両方をカバーできる》

 

 自信満々の牡牛座……そして更に山羊座がダメ押しの一言。

 

《私とダーリンの愛が、シオンちゃんを助ける……最高のシチュエーションじゃない♪》

 

『『『………………』』』

 

 私は何とか笑顔で耐えたが、クーゲル達はさすがに呆れ顔であった……

 

 ……というか、そうまでして出番が欲しかったの?!

 

――――――――――

 

 山羊座から両機とも既に完成済みだと言われ、急いで量子格納庫を覗いてみたら……

 

(……ホントに完成してるし。……というか、どうやって資材とか集めたのよ……)

 

 そこに鎮座しているのは、赤い装甲が目を引く無骨な牡牛と、優美な白い装甲を纏う悪魔……山羊座なのに悪魔的な外見なのは、恐らくイメージとコンセプトを擦り合わせた結果だろう。

 その手には長く巨大な得物を担いでおり、見るからに射撃戦用の機体だと分かる……対する赤い牡牛は太い前後の脚部と盛り上がった肩から、突撃戦法をコンセプトにしていると理解できた。

 

『……2人共、良いのね?』

 

 シオンは改めて、山羊座が牡牛座に返答を求める。

 

『モチのロンよ? シオンちゃんの力になる事が、私達の生まれた意味ですもの』

 

『お前自身が彼等と共に歩む決意をしたんだ……その覚悟を、配下である俺達が支えなくてどうする?』

 

 ……何とも頼もしい言葉に、シオンの眼には光るものが溢れていた。

 

『……っし、コレでようやく私とダーリンの出番! 長かったわ〜』

 

 ……何やら呆れた言葉が漏れた様だが……?

 

――――――――――

 

 道中そんなやり取りもありながら、「高速転槽射出母艦 イザナギ」で地球へと降下するGGG……

 

 眼の前で繰り広げられていたのは、先行して降下していたガイガーとマイク。そして巨体ながら柔軟な対応をして洋上を滑るように移動する原種ロボだった。

 

「イザナギか?! シオン、奴の解析を頼む!」

 

『了解! クーゲル、ダイキャンサーは足止めを! 準備ができ次第、山羊座と牡牛座も出て!』

 

『『『『了解!!』』』』

 

 ダイキャンサーとクーゲルもイザナギから射出され、空中で騎乗し戦闘に加わる。アーマロイド達は初期段階でボルフォッグ並の電磁波対策を施工済みなので特に問題も無し。

 

 山羊座達にも準備を急がせ、私は敵である今回の原種ロボの詳細解析を開始する……解析情報はリアルタイムで麗雄博士にも共有され、行動指針の選定に活用されるので、原作よりもしっかりしたサポート体制になっているのだ。

 

『(原作通り……強電磁波による自由電子制御能力。改めて見ると恐ろしいわね)……博士、敵の解析データを送ります』

 

 私が送った詳細なデータから、原作通り麗雄博士によって敵の攻撃原理が周知される……

 詳しい内容は本編視聴推奨だけど、原理としては電磁波を介して対象から熱エネルギーを強制的に除去し、急速冷却する事で対象を摂氏-273.05℃(絶対零度)へ導いている。

 

 ……つまり、電子レンジ(電磁波による分子運動促進で加熱)とは真逆の能力を持ってる訳だこの敵さんは。

 

 その規模は凄まじくヤバ過ぎるけど……

 

 あと、前世の脳内情報だとコイツ「巨脚原種」って……え? 能力とぜんっぜん関係ないじゃん……

 

(とはいえ……今のままだとジリ貧もいい所ね。現状の戦力じゃ決定打が打てない)

 

 相手は全長数百メートルの怪物。……対する此方で最強の攻撃力のガオガイガーは、ガオーマシンがアマテラスで現在運搬中なのでまだ合体できず。

 同等の攻撃力だけならダイキャンサーでも出せるが、敵の攻撃が激しくて懐に飛び込めず。クーゲルも飛び込む為に加速しようとする所へ攻撃されて思うように動けない……

 当然、原作通り先行出撃していたガイガーとマイクも攻めあぐねており、辛うじて回避。の連続で疲弊し始めている。

 

「ッ?! しまっ……ぐぁぁぁッ!?」

 

 一瞬の隙を突かれ氷の柱で縫い止められるガイガー。マイクが救出に駆け寄ろうとするが、海面から生えてくる無数の氷柱に塞がれて近寄れない。

 

『おぉぉぉぉッ!!』

 

 ダイキャンサーも太刀を振るい、氷柱を斬り飛ばす……しかし、敵の氷柱の生成速度の方が圧倒的で助けには行けそうもない。

 

『……ッ……サイレンの音……?』

 

 さすがの私も戦況の悪化に焦る……打つ手が無くなり気持ちが沈みかけていた処に、何処からか懐かしい音が聞こえてきた。

 

(こんな時に幻聴とかマジで私、精神的にヤバイって事……? ……アレ? このシーンで幻聴とか、妙に覚えがあるんだけど……)

 

『システムチェーンジッ!!』

『ダブル・テールスライサー!』

 

 その時、3つの影が瞬く間にガイガーを拘束している氷柱を粉砕し、ガイガーを救出……しかし、退路を絶たんと氷柱はどんどん生成されていく。

 

『ッ! ガンドーベル! ガングルー!』

 

 その呼び声に呼応し、更に影が増える……5体の影が連携し、無数に生み出される氷柱を一気に薙ぎ払う。

 

(ッ!? 直接攻撃が……!!)

 

『うぉっとぉ?!』

 

 体勢を立て直していたガイガー目掛け、氷塊が飛んでくる……が、赤い物体が横槍を入れて氷塊を粉砕した。

 

「お、お前達は……!」

 

『いやぁ、ビークル形態ならイケるかなと思ったんだけどなぁ……』

 

「炎竜!!」

 

『お待たせして申し訳ありません、凱機動隊長』

 

「ボルフォッグ!!」

 

 という事は……と視線を変えると、氷柱の投射にバランスを崩され、海に落ちたマイクを氷竜がクレーンで救出していた所だった。

 

『助かったっゼ!』

 

「氷竜!!」

 

『私達も!!』

『一緒だってばよ!!』

 

 声と共に氷の隙間……海面から顔を覗かせる、2つの見慣れた顔。

 

『やっと起きたのね、ピスケガレオン!』

 

 対抗戦力考察の時に、ピスケガレオンが入っていなかったのは彼等が氷竜達と同じく“弾丸X”の影響でシステムがオーバーロードし破損、再起動が可能になるまで彼等と同じ様に休眠状態だった為……

 それだけ“弾丸X”の影響が大きかったという事と、Gストーンとのリンクが想定よりも強くなっていた証左だ。

 

『遅れた分はキッチリ仕事するわ!』

 

『オレ達が揃えば、もう敵は居ねぇってばよ!!』

 

『……彼等が帰ってきた。頼もしい援軍ね……!』

 

『……オイ! 俺様を忘れるんじゃねぇ!!』

 

 砲撃音と共に氷上を疾走してくる黄色い戦車……ゴルディーマーグも、原種へ向かってマーグキャノンを連射しながら接近してきた。

 

「ゴルディも目覚めたか!!」

 

『あたぼうよ! 地球がピンチだってのに、オチオチ寝てられるかってんだ!!』

 

 ズズズ……!!

 

『な、なんだ?!』

 

 原種ロボの直下、氷塊の浮かぶ海面から急速上昇する機影……原作とは若干タイミングが違うものの、ジェイアークもやはり健在の様だ。

 

「全砲門、一斉射!!」

 

 錐揉み回転しつつ上昇するジェイアークは、そのまま一斉砲撃で敵の懐にダメージを浴びせ、頭上へと位置取る……

 

『白い戦艦?! やはり原種を狙っていたのか!』

 

『凱さん! 今は原種の方を……!』

 

《アマテラス、現着しました! ガオーマシン各機、発進準備完了!!》

 

 氷竜達とガオーマシンを載せてきたアマテラスも現場空域に入り、ガオーマシンも全機発進体制が整う。

 

 状況の好転……大河長官も“気は熟した!”とばかりに声を張り上げた。

 

「よぉし! ファイナルフュージョン、承認ッ!!」

 

「了解! ファイナルフュージョン……プログラム、ドラァイブっ!!」

 

 そしてついに、待ちに待った瞬間……

 幾多の戦いをくぐり抜け、地球を守った黒き巨人が、今再び顕現する。




この後はご存知、いつもの合体ですが
中身は結構な魔改造をされているため、ソフト・ハードの両面が大幅にパワーアップしています。

そしてジェイアークも戦線に合流……
果たして彼等はどう動くのか……?

次回、後半戦もお楽しみに!!
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