狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
見なきゃ!!(使命感)
でもコッチも期待してる人が居るから書かないと……
さぁ、ここからが大一番。
ついに、風龍と雷龍が……!!
原種が生み出すゾンダーロボに、コアとして囚われた観光客らを救出するため奮闘する氷竜と炎竜。ストラトスパンツァーの援護もあり、順調にゾンダーロボの数を減らしていた。
勿論、風龍と雷龍も奮戦しているが、氷竜達とは違って連携も上手く取れず、時折ヒヤッとする場面も見られていた……
《何をやっていル?! 無様な姿を見せるナ!!》
通信から響く劉の悪態を半ば無視し、風龍は背後の敵の動きに合わせてミキサーユニットを跳ね上げる事で敵の攻撃を潰し、更に振り向きざまのキックを浴びせて距離を取る。
ガオォォォンッ!!
するとそこへストラトスパンツァーが突撃して来て問題の敵を張り倒すと、そのまま前脚のストライクレーザークローで装甲をメッタメタに引き剥がし、ついでとばかりに強靭な顎と牙を器用に使ってコアを抉り出す。
『コレで148……観光客は推定でも5万人以上いた筈です。まだまだ遠いですね……!』
パンツァーが抉り取ったコアは、すぐさまボルフォッグに渡されると護の下に運ばれ浄解……まさに“阿吽の呼吸”と呼べる連携プレーが眼の前で繰り広げられる。
風龍はその光景に一瞬だけ羨望の眼差しを向けた。
………………。
ストラトスパンツァーも、風龍の視線に気付き彼を一瞥……その瞳が何を語っているのかこそ分からなかったが、風龍には「お前も勇者なら、為すべき事をやれ」……と、激励している様に思えたのだった。
(……何と不甲斐ない……我々は国の期待を一身に受ける、勇者だというのに……!)
《風龍! 雷龍! 何をしていル!! サッサと奴諸共ゾンダーを破壊してしまエ!!》
『……し、しかし……』
《……楊達の命運は、お前達の働き次第だという事を忘れるなヨ?》
『……!?』
上官の命令と、勇者としての矜持……風龍と雷龍は、ロボットであると同時に軍人としてこれまでを過ごして来た。それは確かに厳しく過酷な事だったであろう……
しかし、彼らが今の心を持てたのは……確実に楊達研究者の皆が、誠意を以て2人をサポートしてくれていたからである。
(軍人としての、命令は絶対……だが、喩え命令だとしても、踏み越えてはならない事があると、私達は彼らに教えられた。……もしそれが、仲間を失う事に繋がるならば……我々は……)
『……出来ません……!』
ついに、我慢の限界を超えた風龍……短いながらも、彼はハッキリと拒否の言葉を口にした。
《……何だト……っ?!》
ドス黒い感情を含んだ劉の聞き返しに、堪忍袋の緒が切れた雷龍はこう言い放った……
『で・き・な・い、と言ったんだよ……! 俺達は確かに国の防衛を担う軍人で、形式上はアンタの部下だ。だけどな……たとえどんな事があろうとも、踏み越えちゃいけない線がある!! それに俺達を含め、航空星際部はアンタの私物じゃねぇんだ!! いつまでも他人を良い様にできると思うなよ、腐れ外道がッ!!』
雷龍の言葉は通信だけでなく、作戦に従事していた全ての人間に聞こえている……当然、GGGやアーマロイド達にもである。
《……はて、一体何事ですかな劉所長? 彼らが声を荒げるなど、余程の事態と見ますが……》
『雷龍……? どうしてそんな声を……』
臨時の現場責任者としての麗雄、さらに連絡中継役であるシオンも、風龍と雷龍の態度が急変した事に気付き当事者へと疑問を問う。
《ム、それは……》
劉はGGGの連中に聞かれては不味いと話を変えようとするが、そこへもう1人が通信に割って入る。
《風龍、雷龍……よく言ってくれた。2人がそこまで私達を気に掛けてくれていたとは……だが、もうお前達は好きな様に動け! 私達の事も心配するな!》
『楊主任……』
『俺達は……』
風龍、雷龍に掛けられた楊の言葉……シオンは言葉の節々から何かを察し、納得した表情へと変わる。
《楊?! 何を訳の分からない事を……》
『やはりそう来ますか……裏を取っておいて正解でしたね』
『不当人事、裏金、セクハラにモラハラ……国益を生む為の組織を此処まで私物化するとは。人の上に立つ者として、貴様は最低最悪だ、これがな!』
『国益損害も追加ですの……(虐げられた人々が)可愛そうですの……』
楊の言葉を、劉は世迷い言として切り捨てようとするが、そこへ天秤座達が揃って現れ、劉の悪事を簡潔に並べ立て糾弾し始めたのである。
《えぇい、楊!! 貴様ら全員解雇ダ! もう航空星際部に貴様らの居場所は無イ!! 何処ぞで野垂れ死ぬが良イっ!!》
ついに劉は激昂すると同時に「全員解雇」を言い渡し、手元の端末で人事処理まで完了させてしまう……さすがにコレには楊や天秤座も驚いた。
『コレだから、腐った輩は質が悪い……!』
《劉所長?! 何を……!?》
《劉所長、これはどういう事ですか?!》
さらに大河長官も、通信で見せられた雷龍の激昂やアーマロイド達の糾弾内容……そして今し方劉が叫んだ解雇の言葉に驚き、事の次第を問い質そうと会話に割り込む。
《……ッ……?!》
『……?! 危ない!?』
しかし、運悪くゾンダーロボが劉の乗ったヘリに狙いを定めてビームを乱射し始めた。慌ててパイロットは回避行動を取るが、テールローターを撃ち抜かれ、ヘリはバランスを失いグルグルとその場で回転し始める……このままでは墜落してしまう。
シオンはヘリの危機に飛翔し、何とか相対速度を合わせてヘリに取り付くと、半ば強引ではあるがパイロットをコクピットから引き摺り出して救出……
『……手を! 話は脱出してからです!!』
命までは失わせまいと劉にも手を伸ばし、掴まれと催促するシオン……
「黙れッ! 貴様さえ……貴様さえ居なけれバ! 私の未来は安泰だったのダ!! それを……うわァァァ?!」
しかし、劉は頑として拒否……その直後にゾンダーロボがメインローターまで破壊した事でヘリは完全にバランスと揚力を失い、劉はまだ生きていたが、そのままゾンダーロボの群れの中へと落ちていくのだった。
『……っく……?!』
『全く……お前の無茶は安易が過ぎるぞ』
ヘリのメインローターが破壊された際の爆発で弾き飛ばされたシオンとヘリのパイロット、しかし2人は牡羊座が受け止めて事無きを得た……呆れた物言いをする牡羊座だが、主を心配している事はその表情が語っていた。
《稀星くん、劉所長は……》
『……救出の手すら、拒絶されました……あの人は、私を心底憎んで……』
《稀星くん……彼は立場上、君の貢献に対して不利益を被る側だった……それを世の流れとして受け入れ、腐らず職務を邁進していれば些細な出来事で済んだじゃろう。だが、他所様である我々が何を言おうとも、当人の問題は当人でしか解決できんのじゃよ》
シオンの返答に物悲しい感情を感じた麗雄……悔しいだろうが、アレは当人でしか解決できないものだ、と諭すのだった……
ゾンダーロボの数は確実に減っているが、さすがに多勢に無勢……パンツァーが如何に強力でも、この数が相手では氷竜達との連携を取りづらくなっていた。
グゥルルル……!
未だ大量のゾンダーロボに取り囲まれ、連携もままならなくなった氷竜と炎竜……パンツァーも前後左右を全包囲されてしまい、さすがにピンチである。
《風龍、雷龍……もう私達を縛る鎖は無い、これからはお前達の思う通りに行動しろ。我が国の防衛を担う者として、恥じない行動を取れ》
劉は生死不明となり、部下であった楊達は全員が解雇済み……航空星際部という組織には、もう誰一人存在しない。
その事を若干皮肉る形で“縛る鎖はない”と言い換え、楊は風龍と雷龍に全てを託した。
『……風龍』
『……ああ』
『『楊主任、行ってきます!』』
最後の激励を受け……風龍と雷龍は頷き合い、決意を新たに戦場へと舞い戻る。
「……頼んだぞ、我が最高の
楊は己の人生最高の友の勇姿を、心に焼き付ける様に見続けるのだった。
『ぬっ……ぐぅ……!!』
『くぁ……あぁ……ッ!』
グゥルルル……!
四方から攻撃を浴びせられ、ジリジリとダメージを与えられている氷竜と炎竜……パンツァーも同じく全包囲からの乱れ打ちにジリジリと追い詰められている。
『『
『風龍!』
『雷龍!』
『ハァァァッ!!』
『でぃやぁぁぁ!!』
そこへビークル形態から変形しつつ乱入した風龍と雷龍……
ゾンダーロボの集団に飛び蹴りを喰らわせて攻撃を中断させ、兄達とパンツァーを救い出した。
『氷竜先輩、いや……兄弟という事ですから兄さん、ですかね……此処は我々に任せて下さい』
『炎竜兄貴、今度は俺達の番だぜ!』
『兄さん……?』
『兄貴……?』
前回の戦闘では言葉1つすら交わさないままだったのが、ここに来て突然の兄弟発言をその扱いに困惑を隠せない氷竜と炎竜。
しかし、眼の前に迫るゾンダーロボ軍団は待ってはくれない……
『雷龍、分かってるな?』
『おうよ、ようやく本領発揮できるぜ!』
示し合う風龍と雷龍……頷き合い、2人はその場から高く飛び上がり、決められたあのキーワードを叫ぶ。
『『シンメトリカル・ドッキングッ!!』』
緑と黄……2つのマシンが横に並び、各自に変形を開始……左右鏡合わせの様に姿が変わり、超竜神の時と同じ様に背中合わせの形で1つに合わさる……
超竜神と違うのは、両腕に巨大な武装ユニットが最初からあるのと、左右の色分け……超竜神は青い右半身と赤い左半身だが、彼らの合体は緑の右半身に黄色い左半身だ。
最後に胸へと銀のプレートを付け、黄金に輝く雄々しき頭……その額に
『
《おお……!! コレが、風龍と雷龍の合体した最強の姿か!?》
「うわっは〜♪ 凄い、凄くカッコイイよ!!」
歓喜に湧く通信を聞き流し、撃龍神はそのまま突撃を開始……群れるゾンダーロボを蹴散らし始める。
『フゥゥゥ……アタッ! ホァタッ、アッタァッ!!』
洗練された流れる動作から、たった一撃の拳打……ただそれだけを次々にゾンダーロボへと叩き込んでいく撃龍神。
ただそれだけだというのに、喰らったゾンダーロボはコアだけを残してバラバラに吹き飛んでいく……
(撃龍神の両腕に、物凄いレベルのGパワーが集中している……それをインパクトの瞬間に、適切な量のエネルギーと衝撃を叩き込んで、周囲のパーツだけを吹き飛ばす……まるで“発勁”だわ)
『まだまだァ! ヴァァァンレイッ!!』
左腕のシールドを兼ねる装備「
『貰ったァ!
更に動きの止まったゾンダーロボへ「
ストラトスパンツァーと同様、目を見張る程の大活躍だ。
しかし、さすがに敵の数はまだまだ多く……このままでは護の方も危険に晒されかねない。
『……さすがにチマチマじゃ埒が開かないか……ならば、一気に叩く!!』
そういうや否や撃龍神は高く飛び上がり、両腕に2つのエネルギーを集中させ始めた。
『
撃龍神の両腕から放たれた莫大なエネルギーが龍の形を模し、緑と黄色の双龍が所狭しと暴れ回る……それぞれ龍の頭は正確にゾンダーロボのコアがある場所を貫き通し、次から次へと突き崩していく……
《な、何というパワーだ!?》
この一撃で数十体のゾンダーロボを纏めて撃破せしめた撃龍神……
やがて双頭の龍が消え去り、技を放ち終え振り向いた撃龍神の両腕には、撃破した総数と同じ数のゾンダーコアが抱えられていた。
『戦術目標第1位……敵、ゾンダー核の救出成功。コレが、国のために私がやりたい事です、楊主任』
「あぁ、見事だ……撃龍神!!」
涙を堪え、楊は撃龍神の言葉に最高の賛辞を贈るのだった。
ついに、最強形態シンメトリカルドッキングを手にした撃龍神……彼らに相応しき心を与え育ててくれた楊達との“絆”が、原作以上の戦闘力を与えているのかもしません。
何で最初から2人が綺麗なのかって?
そりゃセットで送った例の“
最後の台詞は、原作名言を少し改変したものです。
原作では勇者に相応しい心に目覚めたのが直前だった為「コレで良いんだろう?」という疑問形でしたが、本作では最初から相応しい心になっている為「私のやりたい事です」と告げる形に……
暑さにノリと勢いで書き殴った、後悔はしてない。
とりあえず今回はここまで……でもまだだ、まだ終わらんよ?!
まだ原種自体は倒してないもんねー!
次回もお楽しみに!!
……とりあえずソーグレーダー見に行こ♪
本作の撃龍神の改変具合はどうでしたか?
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良き!
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まあまあ
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いまひとつ
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ダメダメです