狂わなかった「Z」の力 ~勇者王ガオガイガーif 作:睦月透火
先が待ち遠しい……
さて、前回からの続き……
クソ所長の蓋も無くなり、真の力を存分に発揮してゾンダーロボ軍団を撃滅した撃龍神。
しかし、原種がいる限り真の勝利は訪れない……
宇宙へと上がったガオガイガー達は、無事に原種を撃破できたのか……?
撃龍神らがゾンダーロボを何とかしている頃……宇宙では原種によるオービットベースへの攻撃を阻止すべく、ガオガイガー達も奮戦していた。
「ブロウクン・ファントムッ!!」
対原種戦を想定し、初めから非物質エネルギーで構成される“ファントムリング”を用いた強化型の「ブロウクン・ファントム」により、原種のバリアを物ともせず破砕するガオガイガー……
《破損箇所に高エネルギー反応ッ?!》
「……ッ?! 危なかったぜ……」
しかし、原種本体の再生能力は驚異的で、破損箇所を再生すると同時に新たな砲口まで生成し、逆にガオガイガーへと反撃する余裕すらあった。
ガオガイガーは咄嗟にファントムリングを再展開してプロテクトウォールを発動、攻撃を受け流して事無きを得たが……
『一太刀入れようとも、瞬く間に再生する……これでは手の打ちようも無い』
『一撃で完全に消し飛ばす位でないと、こんなんじゃジリ貧ですよぅ……』
ダイキャンサーとクーゲルザウターも、通常の攻撃では掠り傷にもならないと痛感している……相手が巨大過ぎるせいで、再生能力を上回るダメージにならないからだ。
《ゴルディーマーグの宇宙用調整は、もう少しで完了する……すまんが、それまで耐えてくれ!》
「ダイキャンサー……最悪、また“腕”を借りる事になるかもな」
『それは構わぬ……むしろお主等の助けになる事こそ、我等が存在意義故。今後も遠慮なく頼られよ』
『私もです! 世界を救う為に戦う貴方達への助力……それが私のやりたい事で、お母さまの願いでもあるんですから』
2人の言葉に、凱は頼もしさと同時に若干の申し訳無さも感じていた……
経緯はどうあれ、シオンは地球人であればまだ
しかし、シオンは自身を時折“異星文明の産物”と称している……
事実、彼女の身体機能は既に人間から大きく逸脱した数々の能力を保持……更には《アーマロイド》と呼ばれる眷属を従える、言わば“地球外文明の一勢力”として世界に認識されているのである。
(本来は護もシオンも、俺達大人に護られるべき普通の子供なんだ……でも今の俺達だけでは、原種に対抗する力が無い……酷い現実だぜ)
だが、その暗い雰囲気を打ち消さんというタイミングで朗報が2つ……ガオガイガー達の元に舞い込んでくる。
《地上部隊、ゾンダーロボ軍団の対処を完了! 並びに、ゴルディーマーグの宇宙用調整も終了しました! 発進準備、間もなく完了します!》
牛山オペレーターの報告に、希望の炎が再び燃え上がるのを感じる凱……
『待たせたな、ガオガイガー! 早速行くぜぇッ!!』
オービットベースから直接発進してきたゴルディーマーグ……後は必殺のゴルディオンハンマーを当てる為の隙を作るだけだ。
《遅くなった、此方も援護する》
《私達で隙を作るから、その隙にやっちゃって~!》
ゴルディーマーグと共にアイゼンナシュティアとシュトゥルムボルグも増援として参戦、自分達アーマロイドが先陣を切り隙を作る作戦を提案する……
「よし、頼むぜみんな!」
『了解! まずは私からねっ♪』
決まると早速、シュトゥルムボルグは高速分身からの砲撃乱れ打ちを開始。その間にナシュティアも切り札を切るべく位置取りをスタート……クーゲルザウターは戦刃騎馬形態へと変形し、ダイキャンサーを背に乗せて上方へ移動し体勢を整え始めた。
『“Eモード”のEは……
シュトゥルムボルグの超高速分身……マッハからの急停止、そして再加速を連続で行うという実に脳筋な方法で実現している分身からの連続攻撃は、本当に複数体居るんじゃないか? と言えるレベルでレーダーやセンサーにも反応する。
しかもその機動パターンは絶えず変化し続ける為、確率計算上、シュトゥルムボルグに攻撃を当てる事自体が至難の業であり……
『……って、コレ。“Xモード”だったわ……』(;^ω^)
というアレな言動はさておき……分身撹乱からの本命を避けれる術はなく、極太の収束ビームが原種の頭部に直撃。アーマロイド達は独自に原種に対抗すべく、必殺技レベルの攻撃には原種の再生能力を低下させる追加効果を持たせる事に成功していた。
しかし、苦し紛れに原種は溜め込んでいたマグマエネルギーを放射しオービットベースを狙う。
『やらせんと言ったッ!!』
しかし、それにダイキャンサーが超反応してクーゲルの背から離脱し、“雲耀の太刀・空凪”を放って完全に相殺……仲間内の信頼を反映するようにフォーメーションの急遽変更にも動じず、クーゲルは人型へ戻りつつ必殺攻撃の発動を開始する。
『再生する暇など与えん! 全弾持っていけッ!!』
シュトゥルムボルグの攻撃で大ダメージを追っている原種は再生を早めようとするが、それを阻害する様に間髪入れずナシュティアがクラッシャーホーンによる突撃からクレイモアを全弾空になるまで撃ち尽くし、更に流れる様にバンカーを突き立てて6連発……此方も弾倉を空にする。
離れ際に脚部のミサイルポッドからダメ押しを追加しつつ射線をクーゲルザウターに譲り……
『この一矢で、全てを射貫く……!』
自身の主武装であるヴンダーワーフェの銃床同士を結合し、変形させた最強攻撃形態“サジットアポロ”モード……その黄金色に変化した巨大な弓につがえられた黄金の矢は、中性子と反中間子を特殊な方法で空間的に閉じ込めたエネルギー物質の塊で、物体が中性子に直接触れると様々な核反応を引き起こし、更に反中間子によってバラバラに分解され、喰らった相手は自身の構成物質によって“ガンマ線を放出する“光崩壊”の連鎖によって全てエネルギー化し消え去る”か、または“反応の末に発生した重元素を核にマイクロブラックホールを自ら生み出し飲まれて消滅する”という二択しかない……文字通り、
『“
狙い、放つ……光の速度で以て放たれた黄金の矢は、再生阻害に苦しみながらも復元されてきた原種の頭部を再び破砕し、構成物質を再び消し飛ばす。今回は威力を加減する為、矢に含む反応物質を調整してある様で、原種の超速再生と反応崩壊の連鎖が釣り合い、攻撃を喰らった首から上が一向に再生されない状態に……
……つまり、最大のチャンスだ。
「ゴルディオンッ、ハンマァァァッ!!」
勿論その隙を逃さず、ゴルディオンハンマーを発動したガオガイガーは、原種の長い巨体をなぞる様にしながらハンマーを振るい……そのまま地上へと降下していく。
「うおぉぉぉッ!!」
……やがて接地面ギリギリまで原種の身体を光に変え、地上へと着地したガオガイガー。だがしかし……
《ッ?! 敵のコアは健在!! 地下部を移動中です!!》
《なんだと?!》
《またしても逃す事になるか……》
猿頭寺の報告に大河は驚愕、麗雄と牛山も、さすがに手が出せない領域だと諦めムードである。
《地球の科学力では、到達不可能な領域ですから……》
原種のコアが逃げ遂せたマントル層は、言わば地球そのものの莫大なエネルギーが眠る高温高圧の極限環境……そんな環境で活動する技術など、地球には存在しない。
『……おやおや、私をお忘れではありませんか?』
途方に暮れそうになった全員の意識が、その声にハッとなった。
『その声……お前がグラヴィスか……』
事態を見守っていた撃龍神……初めて聞く会話可能なアーマロイドの声に多少の違和感を感じたが、資料やデータでは完全に味方として扱われているので納得できた。
《そうか?! グラヴィスコルードの身体は、ブラックホールの超重獄にも耐えていた……!》
麗雄の言葉に、メインオーダールーム全員が“当時”を思い出す……
それは当時、神出鬼没の砲台ゾンダーロボが散り際に発射した重力子爆弾の排除にシオンは何故か失敗してしまい、ブラックホールに消える筈だった彼女をグラヴィスが救って現れるという“常識と理解を超えた”あの時……*1
『クラヴィスお願い、逃げた原種のコアを……あっ』
『……そうです、彼らも居ますよ』
シオンは早速グラヴィスにコアの確保を命じようとした……が、ある事を思い出してハッとなり、グラヴィスもそれを肯定した。
《こ、これは……?!》
《キングジェイダー……か、何という性能だ……!》
その直後にグラヴィスから送られてきた映像には、マントル層で行われる原種とキングジェイダーの戦闘が映し出されていた……
超高温のマグマの中という、人智を超えた極限環境で繰り広げられる戦闘……
その一部始終を撮影しているグラヴィスもそうだが、その中で原種と戦闘を繰り広げ勝利したキングジェイダーの驚異的な性能は、異星文明の超科学という驚異的な技術力を改めて実感させるのに十分過ぎる光景であった……
原作では視聴者しか知らないマントル層での戦闘シーン……
本作ではグラヴィスのお陰もあり、皆で一部始終を目撃しました。
ホント、トンデモねぇ性能してるわ……
君達に最新情報を公開しよう!
直接襲撃を乗り切ったGGGは、護の不思議な力の解明の為
1つの実験を実施する……
それは、ギャレオンの持つブラックボックスに護からアクセスしてもらい、新たな情報が得られないかというものだった。
実験後、シオンと護はそれぞれに不思議な声を聴く……
それこそが、この先の未来を決定づける“始まり”の合図でもあった。
次回、勇者王ガオガイガーif NEXT...
第73話『運命の声』
次回もこの小説で、ファイナルフュージョン承認!!
シオンが聴く事になったのは、“誰”の声だと思う?
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緑の星の指導者“カイン”
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もう一人の“自分”
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前に出た“管理者見習い”
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全てが謎の“諸悪の根源”
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その他の“誰かさん”