ある建物の中。
一般的なオフィスのような内装の中で一人男が死んだ目をしてデスクについてパソコンに何かを入力していた。
「......あ~...。うぅ......」
意味もないような唸りを上げながら液晶と向き合っている。
すると急に頬に冷たい何かを当てられる。
横を見やると同僚が気の良さそうな笑みを浮かべながらコーヒーを差し出していた。
「おつかれさん。少し休んだらどうだ?開発主任サマ?」
「葛木.....」
自分にコーヒーを差し出して休憩を推奨する同僚の名を口にする。
しかし目の前の書類がまだ終わっていない事を思い出して、液晶に視線を戻す。
「...悪いがあともうちょっとで終わるんだ」
「そっか。なら待っておくわ」
そう言うと葛木は隣に座って頬杖を突いて虚空を眺め出した。
書類仕事も終わったので葛木と共に休憩所へと行く。
正直あそこで休んでいてもよかったが、休憩所には飲料や食品を売っている自販機とポットがある。
まだ飯を食べていなかったし、正直腹が減っていた。
休憩所で何か腹に入れるのも良いだろう。
俺は食品自販機からインスタントの蕎麦を買って、ポットに水を入れて沸騰するまで待つ。
その間も葛木と話していた。
「いやそれにしても開発主任ってのはさ、色々やること多そうで大変だなぁ。.....俺が肩でも揉んでやろうか?」
葛木は冗談めかして両手を見せてワキワキと動かす。
確かに肩は凝っていたが、友人に揉んでもらおうと思うほど深刻なわけではない。
しかしそれにしてもどうしたのだろう?
目の前の男が俺を気遣うなんて。
明日には槍でも降るのではないだろうか?
「おいおいなんだよその目はぁ。友達として心配するのは当たり前だろ?初めて作った怪人があんなのなんだから。疲れてるんだろ?」
葛木は心外だと言わんばかりな調子で物申してくる。
同時に彼が心配しているのは開発主任という役職の職務の苛烈さだけではなく、俺が掲示板の安価に従って作った怪人のデザインを見たことが原因だということが分かる。
まぁ気持ちは分からなくもない。
俺だって身近な人があんなの作ったら心配する。
俺は軽く笑みを浮かべると首を横に振る。
「別に疲れてないし、なんともねぇよ。怪人もただなんとなく作っただけだしな」
そう言うと今度は葛木がジト目で見てくる。
「なんとなくであんなもの出来たらそれこそやべぇだろ.....。まっ、大丈夫なら別に俺はなんでもいいけど」
そう言って笑う葛木。
俺は彼に対して口を開いた。
「てか俺の方が心配だね。...どうせお前、今回も課金して金欠なんだろ?」
そう言うと葛木はビクンと体が跳ねた。
図星を突かれたからだろう。
「...よ、よく分かんない。ちょっとイベントが始まってな」
「.....ここ給料良いんだから課金最低限にしてお金貯めればそこそこ良い生活出来るぞ」
そう言うと葛木は鼻で笑う。
「ハッ!分かってねぇな。せっかく金が一杯出るからここに入ったってのに全部ぶち込まなければ嘘ってもんだぜ!」
「なんの嘘なんだよ.....。てことはてめぇまた飯食ってねぇな」
そう言うと葛木は目を逸らす。
どことなく顔色が悪い。
またもや図星だ。
なんでコイツはそういう金銭管理が緩いのか。
俺は溜息を吐きながらも立ち上がる。
少なくともコイツは戦闘員だ。
食べなきゃやってられないだろう。
そして自販機の前まで着く。
「お、おい!それは流石に悪いって!!」
「いいからこれでも食え。一番安いのだから別に痛くもねぇよ」
そう言って自販機からコンビニのパンコーナーで売っているようなホットドッグを買って葛木に放り投げる。
葛木はしっかりとそれをキャッチするとしばし逡巡してホットドッグの封を開いた。
「いやマジで悪いな。この埋め合わせはちゃんとする」
「おー、期待せずに待っておくわ」
再度席に着こうとしたその瞬間、携帯が鳴動する。
携帯を見るとボスの名前がある。
どうやら呼び出しのようだ。
「悪いな、ボスに呼ばれたからちょっと行ってくるわ」
そう言って席を立つと葛木は哀れみの目を向けてくる。
「可哀想に.....碌に休めないなんてな。頑張れよ!!」
そう言ってサムズアップしてくる。
そんな彼を流し目で見つつ、ボスの所まで向かった。
.....あっ、そう言えば蕎麦買ったけど食ってないな。
ただインスタント麺買って友達にパン奢っただけじゃねぇか。
まぁボスと話した後でも食べる機会はあるだろう。
......休日はケーキ屋巡りでもするかな。
◇
632:>>1
調達班から今日の材料が届いたので安価スレ始めますね。
今回はボスから簡単に一杯量産できる怪人作れって言われてるんだよね。
なのでそれを踏まえた安価を取りたいと思うんですが、どうやったら簡単に量産できるかな?
633:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
おっ、帰ってきたか。
634:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>632
量産頼まれてて草
635:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
量産系の怪人かぁ。
微妙だな。
636:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
簡単に作れるってことは単純に作ってるってことだから弱くなりがちなんだよなぁ。
637:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
簡単に作りたいなら出来る限り混ぜる物を少なくしたらええで。
638:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
試薬以外2個くらいやろうな。
639:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
原料も簡単に手に入る物ならなおさら良いな。
640:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
正直悪いことは言わないから量産怪人以外にもちゃんとした怪人作った方がええで。
641:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
量産するなら人型じゃない方が楽やで。
642:>>1
はえ~色々コツがあるみたいやね。
じゃあそれを踏まえて安価立てるわ。
643:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>642
てかそれ以前に届いた原料見せてくり~
644:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
またスーパーで買ってきただけじゃねぇのwww
645:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
スーパーで調達してくる悪の組織とは一体......
646:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
人でも拉致して来いよ。
あくしろよ。
647:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>646
ひえっ.....
648:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
いかれてんだろwww
649:>>1
なんか調達班の何人かが海釣りに行っていたらしくて海の幸が大半や。
『画像』
これが前の残り
『画像』
650:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>649
調達班仕事しろwww
651:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ええなぁそっちの調達班は。
俺の組織ではめっちゃ使い走りさせられてて可哀想やで。
652:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
調達班遊んでんじゃねーよwww
653:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ま、まぁちゃんと材料提供はしてるから.....
654:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
前のスーパーで買ってきた物よりかはマシで草
655:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
新鮮でおいしそう。
656:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
何個かもらいたいわなwww
657:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
結構デカいのも釣れてて草
658:>>1
>>656
正直一匹もらってごはんにしようかと思ってはいる。
メッチャ美味そうやし。ちょうど塩焼き食べたかったしね。
659:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>658
ちょろまかそうとしてて草
660:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ちゃんと言われた仕事ちゃんとしてたら何も言われないだろ。
661:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ワイも塩焼き食べたくなってきた。
662:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
今日は魚食べよ。
663:>>1
じゃあ安価するわ。
試薬:>>668
材料:>>673
作ってみるだけだから戦闘スタイルと武器は今回省いた。
664:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ戦闘スタイルとか武器まで決めると簡単には量産できなくなるしな。
665:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
逆に試薬はちゃんと決めてて草
666:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
量産型だからレシピ残して誰でも作れるようにするんやろ。
じゃないと簡単に量産できるようにしろとか言わんやろうし。
667:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
赤と青と緑の試薬
668:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
青と白の試薬
669:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
赤の試薬オンリー
670:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
正直試薬が何か戦闘員だから全然わからん。
671:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぐろ
672:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イワシ
673:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イカ
674:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
カレイ
675:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
スズキ
676:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イカは草
677:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんか宇宙人みたいな見た目になりそう。
678:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
触手プレイですか......大したものですね。
679:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>678
イカに対しての風評被害で草
680:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イカって別に触手プレイって感じしなくない?
681:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>680
どっちかって言ったらタコだよな。
682:>>1
わかった。
じゃあ作ってみるわ。
683:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
どんなのが出来るやろ.....
684:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
やっぱイカやから触手使うんじゃね?
685:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
やっぱイカ墨で攻撃だろ。
686:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ぬめぬめしているからケフィアと同じ効果ありそう。
687:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>686
おまけに磯臭いぞ
688:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんでイッチが作る怪人は大体ぬめってるの?
689:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
やっぱそういう安価だからだろ。
690:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
全部安価が悪いよー安価がー。
691:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イカだからだろ。
692:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
原料がぬめってそうな物ばっかりだからじゃない?
693:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
当たり前だよなぁ?
694:>>1
出来たわ。
墨とか吹ける。
ただなんか変な動きしてるんや。
『動画』
695:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>694
ただのデカいイカで草
696:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>694
まぁ人間くらいの大きさある時点で化け物だから。
697:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>694
シャゲダンしてて草
698:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
不思議なおどりwww
699:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
シャゲダンとかマナー悪くて草wwww
700:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
リアルでのシャゲダンってこんなにもシュールなんやなってwww
701:>>1
取り敢えずコイツの名前を決めてください。
オナシャス
>>706
702:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
スプラトゥーン
703:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
白いの
704:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
よっちゃんイカ
705:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
踊り食い
706:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
煽りイカ
707:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
真っ白白透け
708:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ホワイトグリント
709:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>706
煽りイカは草
710:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ええやん。
気にいったわ。
711:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
シャゲダンしてるから煽りかwww
712:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てかシャゲダンしてるってことは割と素早く動けるってことじゃね?
713:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ多少はね?
714:>>1
>>706
煽りイカか。
分かったわ。
じゃあ今からボスに見せに行ってくる。
715:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
いってら~
716:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
何て言われるやろ。
717:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
案外ケフィア見て面白い言ってたし、逆にデカいイカはそこまで反応が薄いんじゃね?
718:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
でもまぁ同僚は安心するやろうな。
719:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ただのイカやしな。
720:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
シャゲダンしているイカがただのイカ......?
721:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>719の世界ではイカがシャゲダンしてるのが普通なんだろ。
722:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>721
それってどこの魔境?
723:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>721
九州民か?
724:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>723
九州をなんだと思ってんだ。
725:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
呼子のイカってシャゲダンするんすねぇ...。
726:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>725
呼子に対するヘイトスピーチだな!法廷で会おう!!
727:>>1
ボスに見せに行ったらなんかボスの反応が薄かった。
なんか普通って。
ただ同僚は安心してましたね。
とりあえず5匹イカがあるので5体作ります。
728:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>727
予想通りで草
729:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ボスはどういう価値観してるんだろうなwww
730:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
よかったね同僚君
731:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ボスは一体怪人に何を求めているんだ。
732:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>731
独創性だろ。
733:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>732
悪く言うと面白さ。
734:>>1
5体作った。
取り敢えずノルマは終わったけど帰る前に>>640が言ってたちゃんとした怪人も作ってみるわ。
戦闘スタイル:>>739
材料:>>744->>747
武器:>>752
試薬:>>757
735:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
やるやんけ。
736:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ量産型だけだと頼りないからな。
737:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
近距離チンパン
738:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
中距離
739:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
遠距離攻撃
740:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
中距離遊撃
741:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
支援回復
742:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ええやん
743:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
タコ
744:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
蟹
745:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ヒラメ
746:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんか銃器
747:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ドリアン
748:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>746適当すぎwwww
749:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんか碌なのできそうになくて草
750:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>747はいかん。
751:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
遠距離狙撃
752:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
遠距離攻撃
753:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
銃器
754:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
挟み
755:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんか無秩序だなぁ
756:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
遠距離ってことは確定やな。
757:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
赤と青と黄色
758:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
全部まぜる。
759:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
赤と白
760:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
黄色と赤
761:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
はえ~何ができるんやろ。
762:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
これもうわかんねぇなぁ?
763:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんか無茶苦茶で草
764:>>1
よしっ、じゃあ作っていくわ。
それにしても材料多いなぁ。
銃器はないので近場で水鉄砲買ってきました。
765:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
爆発には気をつけろよ
766:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>765
水鉄砲www
767:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
設備によるけど大変やろうなぁ.....
768:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ安価は絶対だから。
769:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
銃器が近くにないのか.....
770:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ていうか混ぜすぎるとあんまり関係ない変なのが出来る可能性があるからな。
771:>>1
おっ、出来た。
これは.....蟹人間?
あと泡吹いてるけどくっさい!!ドリアン要素かよ。
鋏からくっさい水吹き出している。
水の威力は強い。
『画像』
772:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>771
二足歩行できる蟹やんけ
773:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
なんか色が茶色で汚いですね。
774:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>773
ヒラメ要素でしょ。
775:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ドリアンの臭いがする蟹とかwww
776:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
産廃やんけwww
777:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
でも女の子相手にするなら結構有効かもな。
778:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ケフィアみたいな感じか。
779:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てかイッチが作る怪人、なんか戦闘力以外の要素でメタるのやめーやwww
780:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
安価で作ってるから俺らが悪いんやで。
781:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>780
俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!
782:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
色々作れるのはいいよな。
俺の所とか魚人くらいしか使役してねーもん。
783:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>782
お前もしや教団か?
784:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
教団は壊れるなぁ
785:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
危ない奴らも居て草
786:>>1
今日作った怪人は明日の作戦に備えて冷暗室に寝かせておくわ。
帰る前にとりあえず名前を決めるわ。
>>791
787:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
シュバルゴ
788:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
キャンサー
789:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
肌の色が茶色だから蟹と化した先輩
790:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
クサイガニ
791:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
蟹うんこせ
792:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
臭蟹
793:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ボルキャンサー
794:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>791
なんこれ?
795:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>794
アナグラムだろ。
796:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
うんこせのところ並び変えてみろ。
小説が浮かび上がってくるぞ。
797:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>796
これ蟹工船のアナグラムか!大草原wwwww
798:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>796
お前、文学作品を......許さねぇからなぁ!
799:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
作者に謝って、どうぞ?
800:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てかうんこせって前の野獣先輩に引きづられすぎだろ。
801:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
汚いなぁ.....
802:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
こんなところでジュッセの名前を出した奴が悪い。
803:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
正直ボルキャンサーの方がセンスあるだろ。
804:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>803
安価は絶対
805:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>803
イッチ食いに来るだろ!いい加減にしろ!!
806:>>1
うわぁぁ....マジで酷い名前。
まぁ安価は絶対だしな。
明日はイカ6体に蟹うんこせ1体編成で行くか。
ボスに見せるのはまた今度にします。
家に帰って寝るので、また明日。
807:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>806
乙~
808:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
おつかれ
809:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
お疲れ様
810:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
相変わらず変なのばっか出来てたな。
811:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てかボスにドリアンの臭いする怪人なんか見せたら怒られるだろwww
812:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
いや案外臭いが独創的だと気に入られる可能性。
813:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>812
それただの変態じゃねぇかwwww
・
・
・
・
835:>>1
取り合えず作戦前になったので作った怪人たちを街に放ちます。
なお臭過ぎて蟹うんこせはボスの部屋に入れてもらえませんでした。
ただ写真撮って送ったら蟹おいしいよね、頑張ってってメールが来た。
がんばるぞい!
836:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>835
なんかボス緊張感ないよなwww
837:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イッチの組織のボス威厳なくね?
838:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
親しみやすそうではある。
839:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
良い上司やないか。
840:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
文面がほんわかしてる。
841:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てか臭すぎて部屋に入れないとか草だろwww
842:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ全身ドリアン臭してる海産物とか誰も部屋に入れたくないだろ......
843:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
今回はちゃんと分析出来たらいいね。
844:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てか邪魔が入らないように蟹にイッチの護衛をさせれば良いんじゃないか?
845:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>844
それは思ってた。
846:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
確かになwww
847:>>1
>>844
確かにな。
正直俺も結構腕が立つと自認しているから護衛なんざいらんやろ思ってたけど、分析出来ないと今度こそボスに怒られるかもしれないしな。
ちょっと作戦を変えて蟹は俺の傍に控えさせておくわ。
それに蟹は鋏から出す水で攻撃させるから離れていても問題ないしな。
848:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>847
結構な自信ですね.....
849:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ元々戦闘員から叩き上げだし、そこそこ強いんじゃね?
850:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ戦いと分析は同時にやるの難しいしな。
妥当やろ。
851:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
これで盤石やなwww
852:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
魔法少女をイカが囲む......良いですねぇ.....
853:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>852
異種間系同人誌でありがちなシチュ
854:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
いいなぁ...、俺も魔法少女とキャッキャッウフフと戦いたい。
855:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>854
キャッキャッウフフと戦うとかいうパワーワード
856:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
戦いが戯れなんでしょ。
857:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
倒したら拉致ろうぜ!エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!
858:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>857
犯罪ですよ。
通報しますたwww
859:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>858
悪の組織が警察に通報しても取り合わないだろwww
860:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
そうかぁ?俺の地域の警察は俺の居る組織とグルだったりするぞ。
861:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>860
腐敗警察やめろwww
862:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>860
怖いなぁ...、とづまりすとこwww
863:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
やるやん
864:>>1
イカ6体街で暴れさせてたらまた青いのと黄色いのが来た。
いつメスガキが来ても良いように注意しながらカメラで撮っている。
『画像』
865:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>864
いいぞ~
866:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
そんなに毎回来れるってことは学生かね?その二人。
867:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>866
どう見てもそうだろ。
目腐ってんのか。
868:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
その子たちの学校で暴れさせたら結構面白いことになるかもな。
869:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>868
学友を人質に取ってな
870:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>869
敗北フラグになるからやめとけwww
871:>>1
イカの触手を青いのが斬りまくってて、黄色が殴りまくってるの草
ま、蟹に悪臭水放出させたらすっげぇ効いてたんだけどねwwww
おーおー、臭かろう臭かろう!!
『画像』
872:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>871
鬼畜で草
873:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>871
最低やなwwww
874:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
涙目になってるやんwwww
875:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
カワイソスwwww
876:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てか臭い髪とかに染み付きそう。
だってドリアンだろ?
877:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>876
うわぁwww最悪やんけwwwww
878:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ま、まぁしっかり洗えば取れるし、なんなら魔法でどうにかするだろ?
879:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
魔法少女やしな。
880:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イッチからしてみれば因縁のメスガキにやりたかったやろうな。
881:>>1
>>880
まったくや。
イカは正直まぁ持っている方やと思うけどあんまり有効打は与えられてない。
まぁ所詮は量産型やな。
ただちょっと蟹が水を撃ったことで位置がバレたのか青いのが来た。
882:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>881
メスガキじゃない方の魔法少女来てて草
883:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
結局交戦する運命なのか.....
884:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
護衛で置いたのが災いしたな。
885:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
これなら一緒に戦わせた方がええな。
886:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
これ分析できないのでは?
887:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まずいですよ!!
888:>>1
正直それは避けたいので蟹に戦わせて俺は別のビルに移ろうと思う。
889:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>888
まぁそれが良いな。
890:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イッチは分析出来ればいいし、戦う必要ないしな。
891:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
戦え...、戦え......。
892:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>891
やめーやwww
893:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イッチに敵を押し付けられる蟹君
894:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>893
まぁ蟹やし、青い子の使う剣を通さないんちゃう?知らんけど。
895:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
もしかしてヒラメ成分入ってて殻が柔らかくなっているかも。
896:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>895
ヒラメ要素色だけだし大丈夫だろwwww
897:>>1
黄色い子がイカをみんな倒してた。
黄色い子粘液でデロデロなってて草
速さで結構翻弄してたし、魔法少女は疲弊しているみたいだからもっと数押し掛けたらよかったかも。
『画像』
898:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>897
ヌッ!
899:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
けしからん。
これはけしからんな。
900:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
嫌らしくて草
901:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ここら辺がセクシー、エロい!!
902:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
エロ同人やんwww
903:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
腕らへん残っている吸盤跡で抜いた。
904:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>897
なら量産型怪人として成功やな。
905:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イカとか市場でも買えるからいつでも作れるしな。
906:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
これからはデカいイカが大挙を成してやってくるなwwww
907:>>1
正直黄色い魔法少女のイカとの戦闘データを取れたので帰っても良いのだが、蟹がやられたみたいで青いのが襲ってきた。
ちょっと面倒くさい。
908:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>907
面倒くさいで済むのか.....
909:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁでも量産型の戦闘データは取れたならもう無視して帰ればええやん。
910:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
速いんだろう。
青だし、速そうやん。
911:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
逃げちゃダメだ!逃げちゃダメだ!
・
・
・
・
945:>>1
なんか黄色とも合流してきたからなんとかやり過ごした。
今アジトや。
取り敢えず取ってきた映像をコンピューターに掛けて分析しつつ、書類を作成中。
蟹についてのデータはあまり取れてない。
それだけが心残りや。
946:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>945
乙~
947:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
おつかれ
948:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
がっつり戦っても良いんですよ?
949:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ2対1やしなぁ
950:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
幾らなんでも分が悪いやろ。
951:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
生きて帰ったら丸儲けや!
952:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
生きてればいい事あるで。
953:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁデータを持ち帰れなかったら何の意味もないしな。
954:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
でもメスガキに会えんかったのは残念やったな?
955:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
逆じゃね?
956:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
イッチからしたらムカつくガキに会わずに済んだからよかったかも。
957:>>1
量産型が割と使えるって報告したらボスに褒められました。
蟹は残念やったね的な。
なんか冬らへんに慰安旅行企画してるらしいので今から楽しみや!
残業終わらせたら録画してたアニメ見るので今日はもうレスできんわ。
メスガキはいつか倒す。今回は巡り合わせが悪かった。
958:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>957
はえ~慰安旅行か。
959:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
いいなぁ...、ワイなんかそんなのまったく企画してくれん。
960:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ボスが行きたかったんやろうなぁ......
961:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ボスが優しいとそう言う事してくれるやろ?
ワイとか鬼畜あたおか仕事人間やからなぁ。
962:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
まぁ良い職場環境でよかったやんけ。
963:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>962
イッチだけ職務多いけどな。
964:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
ナチュラルに残業してるの草
965:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
最近アニメ面白いのやってる?
966:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>965
やってんじゃね?知らんけど。
967:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>966
知らんなら喋んなks
968:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
てかイッチ褒められててよかったやんけ。
969:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
これはまたボスの中での評価が上がるでしょうね。
970:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
割と使えるで草
971:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>970
まぁ所詮量産型やし......
972:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
>>957
てかメスガキに対して好戦的で草
973:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
そりゃ童貞煽られたら誰でもそうなるやろ。
974:戦闘員だから名無し@組織から現場へお送りします。
巡り合わせで草
◇
「なるほど.....腕力に加えて魔力を流し込んでイカを破裂させたのか。やはり魔力についてどのような物か分析する必要があるな」
黄色の魔法少女が自身の作った怪人を倒した姿を映像に収める。
そして彼方から近づいてくる殺気を感じてカメラを懐に戻すと、そちらを向く。
「.....ッ!」
飛んでくる剣。
その一本を首を動かして避ける。
すると目の前の地面に青い魔法少女が降り立つ。
彼女が居たであろうビルの屋上を見ると蟹人間が生気を失った状態で床に体液をまき散らして倒れていた。
倒されたのだろう。残念だ。
「...魔法少女って奴は人に何か飛ばすことが挨拶代わりとかいう風習でもあるのか?」
「貴様、...貴様がアレを率いている者か?」
青い魔法少女は鋭い眼光でこちらを睨み付ける。
彼は呆れた顔で溜息を吐く。
「あのさぁ...、こっちが質問してるのに質問で返すなよ。お家でお母さんに教わらなかったか?.....まぁ大人として折れてやるけどさぁ......そうだよ。アレらは俺が作った」
そう言うと青い魔法少女は目を細める。
「そうか...、なら貴様を倒せばもう柚月は戦う必要がなくなると言うわけだな!!」
そう言うと青い魔法少女はステッキを刀へと変形させる。
そして一歩踏み出した。
その構えは居合。
凄まじい速さで抜刀して男へ肉迫する。
「一閃!!」
(取った.....!)
少女は確信する。
目の前の男は棒立ちだ。
それにそこまで強そうにも見えなかった。
私の.....九条の剣戟を防げるはずがない。
しかし、刀は彼を前にして微動だにしなくなる。
なぜか?
それは男が刀身をまるで何かを摘まみ上げるかのように持っているからに他ならない。
刀は男に指で摘み上げられているだけにも関わらず、まるで岩肌に引っかかったかの如く固く、動かすことが出来ない。
(どこからこんな力が......、ッ!!)
すると男がまるで感情を伺わせない目で少女を見つめながら口を開いた。
「...のぼせ上んなよ。餓鬼が」
指を動かすことで刀身をへし折り、裏拳で少女の頬を殴り飛ばす。
少女は地面へと転がるも立ち上がる。
そして男は手に摘まんでいる刀身を眺めると興味なさげに後ろへと放り投げた。
「俺を倒した所で代わりを持って来ればいいわけだから、俺を倒してもその...ゆづき?って奴が戦わなくてよくなることはない。てかゆづきって誰だよ。黄色いの?それとも桃色の方?」
少女は刀身の折れた刀をステッキへと戻し、次は剣へと変形させる。
「...敵にそんなこと教えるわけないでしょ」
男の動向をつぶさに見つつ、目の前の敵について考える。
(認識を改める必要がある。あの男は.....強い。生半可な攻撃では通用しない)
目の前の男は顔色一つ変えていない。
自分という敵と対峙しているにも関わらずだ。
寧ろそれが不気味に思えて、心を圧迫する。
だが......。
(私は柚月を守る盾、騎士となると誓った!目の前の敵に.....恐れたりしない!!!)
心の中で置いてきた黄色の魔法少女、愛川柚月のことを思い浮かべる。
そして目の前の敵にも必ず勝つと自分を奮い立たせる。
一方男は何も変わらぬ様子だ。
「教えてくれないならいいや。別に興味ないし。...俺もさ、仕事終わったし見逃してやるからここらでお開きにしないか?ほら、君たちだってさっき戦って疲れただろ?」
少女の決意を他所に男は調停を申し出る。
冗談じゃない。
私は負けられない。
目の前の悪を討たなければ、あの子を守ると胸を張って言えないから!!
「私達への心配は無用.....ここで終わる貴様にはな!!!!」
そう言うと少女は剣を地面に突き刺す。
そして高らかに謳う。
「剣の丘、戦災をここに!顕現せよ!!」
<code.....KamRam>
機械音と共に彼女の背に巨大な魔法陣が展開される。
そしてそこから覗くのは剣の切っ先。
それは全て男の方を向いていた。
「...へー。メスガキの詠唱しかまともに見たことないしな。そんな方式もあるのか」
男はそんな彼女の魔法を眺めてボソッと小声で呟く。
すると数多もの剣が男目掛けて飛んでいく。
それは剣の弾幕。
隙間すらもない死の嵐。
しかしそれを目の前にしても男は依然として毅然としている。
ただ今までと違い、男は腰を低くする。
そして腕を蠢動させた。
砕け散っていく剣。
それらは全て男の拳によって為されている。
足元には剣が無残にも欠片となって転がっている。
剣の嵐ですら男は拳で切り開いたのだ。
防護服にすら裂傷がない。
彼は無傷で少女の猛攻を切り抜けたのだ。
「...どれだけ大仰な攻撃をしようと、当たらなきゃ意味がない」
男はつまらなさげな顔で足元の欠片となった剣を踏み潰す。
そして少女を向くと服のポケットから何かを取り出す。
それは注射器だった。
「何を......」
「ちょうどいいから君から採血して魔法少女のサンプルでも採集しようと思って」
ゾッとした。
この男は自分のとっておきすら手で簡単に捻りつぶして、それにも関わらず冷静に自分の目的を果たそうとしている。
底が見えない。
人間はこんなにも無感情に、無感傷的になれるものだろうか。
すると男が一歩踏み出す。
まるで地を滑るかのようにこちらへ肉迫する。
間に合わない。
剣を振りかざす。
剣に強化の魔法を掛けて。
しかし男は剣をいなすと拳を強く握りしめる。
固く握られた拳は風を斬りながらも、少女の腹目掛けて迫っていく。
風圧でどれほどの威力を持っているかが分かる。
もう駄目だ。
それが自分の腹にめり込む。
そう思った瞬間、男が横に吹っ飛んだ。
迫ってきた危機を思いも寄らず脱して、いつの間にか腰が抜けて地面に腰かけていた。
そして横を見ると。
「大丈夫!?晶ちゃん!!!」
「柚月......」
目の前が歪む。
来てくれた......。
私の、私の柚月。
「ごめん...私、貴方を守るって言ったのに.......」
なぜだか涙が出る。
何が騎士になるだ。
情けない......。
柚月はそんな少女を見て笑って手を差し伸べる。
「何言ってるの!?私達友達じゃん!私にも晶ちゃんを守らせて!!」
「柚月っ!!」
柚月は晶の手を取って立ち上がらせる。
そして目元を袖で拭う彼女を見て微笑むと男へ視線を戻す。
「あなたが.....敵なんですか。話したいこともあるけど...でも、ここで倒します!倒して、悪の組織なんてやめさせますから!!」
そう言い放つ少女。
しかし男はあからさまに嫌そうな顔をしていた。
「うわぁぁ...、二対一か。面倒臭いなぁ......。もういいや分析は終わってるし」
そう一言言った瞬間、後ろを向いて真っ先に端へと走っていく。
「まさか!...待って!!!!」
「逃がさないわ!!」
晶は剣を飛ばし、柚月は魔力弾を飛ばす。
しかし、つむじ風がそれらが男へ届くのを阻害した、
そしてつむじ風がなくなると男はすでにビルの端までたどり着いていて、飛び降りた。
「追いかけないと!!」
柚月が走ろうとしたその瞬間、地面に唐突に魔法陣が出現して、鎖が出てきて柚月の体を緊縛する。
「これは.....っ!」
「魔法......!?」
2人はそれを見て驚愕の声を上げる。
「どこから!?」
晶は周りを見回すも、辺りには二人以外誰もいない。
しかし、屋上の真ん中、足元から頭に掛けて一人の少女が現れた。
「ここですよ~。ただ透明化の魔法を使っていただけなのに分からないなんて間抜けですねぇ。まっ、そんなものでしょうね」
目元がバイザーのようなもので隠れた黒髪の少女。
まるで夜の闇かのように長い髪をツインテールにしている少女は目元を隠していても見目麗しいことが分かる。
そしてとげとげしいデザインの黒と深紅を基調とした衣装は魔力を帯びている。
自分たちと同じ魔法少女であることが分かる。
「な、なんで!同じ魔法少女なのにっ!!」
柚月が声を上げると黒髪の少女は笑う。
「はぁ?理由なんかあるわけないじゃ~ん。そこに居たから縛ったんだよ、お分かりぃ?」
馬鹿にしたような笑みを浮かべつつ、少女は手を翳す。
すると彼女の掌に魔法陣が広がっていく。
「ヴズルィーフ......」
<да взрыв>
機械音声がどこからともなく聞こえた瞬間、彼女の足元の魔法陣が赤に色を変えて熱量を上げる。
「っきゃあああああ!!」
そして爆発した。
「柚月ッ!!!貴様ぁッッ!!!」
爆炎が晴れると変身を解除した状態で柚月が倒れていた。
親友が傷つけられたことに激昂した晶は剣を構える。
背後に魔法陣が展開され、剣が数多顔を出す。
しかし少女は笑みを崩さず、
「イッリュージア」
<да иллюзия>
彼女がその言葉を口にした瞬間、彼女の実像がずれて何人も居るように見える。
「くっ、幻覚か......。どれが...どれが本物だ」
(明鏡止水.....足音や息遣い、音などはいくら幻覚でも誤魔化せまい......)
目を閉じて神経を一本の糸のように張り詰める。
視覚に頼れないなら他の感覚器を使えばいい。
音が聞こえる。
足音。呼吸音。
これなら捉えられ........
そう思った矢先、息が苦しくなる。
何かに首を絞められ......
目を開けると少女は嘲笑を浮かべながら、真っ赤な鎖を手にもっていた。
首元を触れば冷たく金属的な感触。見れば、首元に巻き付いて食い込んでいる鎖が彼女の手元に続いている。
(武器を持っていたとは.....しかし奴一人、アレが本物なら!!)
背後の剣を放とうとした瞬間、まるでお見通しだと言ったように少女は笑う。
「ヴズルィーフ......」
<да взрыв>
柚月に使った魔法が唱えられ、後ろの魔法陣ごと剣が爆裂する。
「そんな...がっ!」
唖然とすると更に鎖の絞まりが強くなる。
「目を閉じたらもし目の前の女の子がわざと大きな音を出して、隠し持っていた武器を取り出しても分からないでしょ?そんなこともわからないんでちゅかぁ~?それとも自分の展開した魔法陣でまぶちいまぶちいでちゅか?まぶちいまぶちいww」
完全に馬鹿にし腐った表情で晶を詰る。
「ぎっ...この、程度っ......なんてことはない!!うっ、う、あああああああああ!!!」
欠乏する酸素に苦しみつつ手元の剣で鎖を切り落とす。
首元の鎖は力なく地面に落ちる。
首元に出来た緊縛痕が痛々しい。
息も絶え絶えだ。
だが少女は膝を付くことなど一歩踏み出す。
「このっ.....いっせ......ッ、いつのまに!!」
足を踏み出した瞬間、足を鎖で縛られる。
少女は呆れた目で晶を見る。
「そりゃ目を閉じている間にだよ?あのお兄さんと戦っている貴方を見ていたからどんな行動をするか分かるんだ」
読まれていたのだ。
勝負は既についていた。
黒い魔法少女は晶が身動きが完全に取れなくなったのを確認すると歩み寄る。
「あの子がなんでって言ってたけど、あなたを見て一つ理由を思い出したよ」
そう言うと晶の長い髪を持って顔の近くまで持っていく。
そして顔を至近距離まで近づけた。
表情はさっきまでの軽薄な笑みとは打って変わって忌々し気な表情を浮かべている。
どこか狂気を湛えた瞳とお互い見合わせる。
「出しゃばんなってこと。どうせ弱いんだし雑魚だけ倒してろよ。目障りなんだよお前、端的に言って邪魔」
張り詰める空気。
背中を流れる汗がいつもより冷たく感じる。
間違いない。この女は今自分を殺すつもりで話をしている。
「分かったぁ?これからは余計なことしないで。もし聞けないなら......」
彼女は晶の耳元に口を寄せる。
「あの子...、どうなっちゃうかな?」
「ッッ!!」
肩が強ばる。
そんな晶の様子を眺めるとさっきとは打って変わって笑顔を浮かべる女。
「分かってくれたら嬉しいなぁ。じゃ、おやすみなさい」
そう言うと女は何かを呟いて手を額に翳してくる。
するとほんのりと頭の中が眠気に襲われて......。
この女は、雑魚だけ倒してろと言っていた。
それはつまり、さっきの男のような敵には手を出すなと言う事。
でもどうして...、あの男の仲間なのか...?
思考を続けようとするも、頭が回らない。
(ゆ...づき........)
思い浮かべるのは最愛の親友。
彼女は大丈夫だろうか。
その思考を最後に晶の意識は深い闇に呑まれていった。
ある家の一室。
一人の少女が真っ暗な部屋の中でベッドに寝そべっている。
「...あーあ、余計なことして。今日話せなかったじゃん。うざ......」
そう呟くと机に何かを放る。
それは黒いステッキ。
そして机には他にももう一本ピンク色のステッキが置いてあった。