ドーム球場でのラブライブ決勝の開催予定が発表された。開催実現に向け協力要請が来たμ'sとPeloiades。一度決めたμ'sの解散。それを覆し継続を望む周囲。再び悩むメンバー達。辿り着く先には何があるのか?
ミュウ部室
部室に戻った花陽は早速PCを立ち上げサイトを確認した。
「第三回ラブライブの決勝はアキバドームを計画しているんです。これは凄い事ですよ。」
などと、PCを見ながら騒いでいると、理事長が部室を訪れた。
「やっぱりここね。
その顔は聞いたみたいね。
次のラブライブの事」
「はい、本当に演るんですか?
ドームで?」
「まだ確定では無いけどね。
だからその実現に向けて、前回の大会優勝者であるあなた達に協力してほしいって、
今知らせが来たわ。」
と言って手紙を渡した。
アデス部室
「さて、いよいよラスト、劇場版が始まったね。
今頃エアメール受け取ってる頃だけど、
なんでエアメール?
ラブライブは国内だけじゃないの?
なんでアメリカ?
訳判んないよ。」
「まあ、それ言っても始まらないから、事務局行って聞いてみない?」
「だね。お姉連れて行った方が良いかな?って言うか、私達には招待状来てないよね。」
「ヨーちゃん、確認よろしく」
「あいよ。 もしもし、お母さん?
うん、私、あのさぁ私達には招待状来てないよね?
えっ、ドア開けろ?
なんで?
判った。」
言われるままにドアを開けたそこに立っていた理事長。
「はい、これ、ついでに持ってきたわ。」
「ねぇ、お母さん、これなんで、エアメール?
なんでアメリカなの?」
「えっ、読んでないのになんでアメリカって、ああそうよね。
それはね、UTXの資本がアメリカ企業だからよ。」
「あれ?UTXって学校法人だよね。
なんで資本?
大口の寄付してる?」
「そうね。
運営資金の殆どを、ある企業が出してるわね。
だからラブライブもね。」
「そうなんだ。
じゃぁ今回もそのスポンサーからの招待って事なんだ。」
「そうね。そう言う理解で良いと思うわよ。」
「この話は断れないって事なのかな?
招待って言うより招集じゃん。」
「さぁ?
自分達で交渉するしか無いんじゃないかしら、もっとも、あなた達なら心配要らないけどね。」
そう言って出て行った。
「皆んな、そう言う事だけど、判った?」
「「「「「理解した。」」」」」
「ミーちゃん、ヒデちゃんに折衝一任で良いと思うんだけどどう?」
「良いと思うよ。ヨーちゃん。
ヒデちゃん頼める?
ただ、基本方針は決めとこうよ。」
「基本方針?」
「うん、アメリカ行くのか?って言うか、出来れば行きたくないな。」
「なんで?理由あるんでしょ?聞かせて。」
「あのさ、ミュウのラストライブを31日に設定するじゃん。
曲の『僕たちはひとつの光』は出来てるはずだから先に貰うとして、
準備に2日で、アキバライブが28日、アキバの準備、設備関係は前日でも、
曲と振り付けは1週間で21日までに練習スタート、今日が15日だから中5日。
アメリカ行ってる時間無いでしょ。」
「そうか、リミット今月いっぱいだもんね。
判った。
その方向で話を纏めるわ。
ミュウの方も一緒にやっちゃう?」
「それも任せるから、向こうと打ち合わせして。」
「なら、早速行って来るわ。」
「ただいま、近場でライブ演る方向で話進める。
事務局と交渉するけど、同行はミーと穂乃果ちゃんの3人でよろしく。
日時はミー打ち合わせて」
「判った。」
「明日、10時に事務局ね。ヒデちゃんよろしく」
翌日、交渉の結果、19日に晴海埠頭特設ステージでミュウとアデス、それぞれ単独と合同ライブの
生配信及び動画サイトへのアップと、全国展開での宣伝が決まり、準備は全て事務局が行う事に
なった。
決勝戦用に準備したが、次点でボツにしていた曲を使用する事にした。
ライブ終了から、一気に人気沸騰したμ'sの評価は、スクールアイドルでは無く、
普通のアイドルであった為に、今後の活動を期待する物ばかりだった。
真姫は作曲を、海未は歌詞を、ことりは衣装を、其々準備してあり、それを持ってμ'sの終わりを
告げるライブを演ろうと決めた瞬間、理事長からアイドルとして、μ'sの存続を求める依頼が
来た事を告げられた。
それは、スクールアイドルではなく、卒業した絵里、希、にこを含む9人での存続であった。
悩み、9人で話し合うメンバー達。
「私は反対よ。
ラブライブのお陰でここまで来られたのは確かだけど、μ'sがそこまでする必要があるの?」
と真姫
絵里は
「でも、大会を成功に導く事が出来れば、スクールアイドルがもっと大きく羽ばたける。」
希も
「あのライブをやったのもその為やしね。」と続いた。
真姫は
「待ってよ。ちゃんと終わりにしようって、μ'sは3年生の卒業と同時に終わりにしようって、
決めたんじゃ無いの?」
にこも
「真姫の言う通りよ。ちゃんと終われせるって決めたんなら終われせないと、違う?」
「にこっち、良いの?続ければドームのステージに」
「もちろん出たいわよ。けど、私達は決めたんじゃない、9人皆んなで話し合って、あの時の
決心を簡単には変えられない。判るでしょう。」
「にこ」
「もし、μ'sを終わりにしちゃったら、ドームは無くなっちゃうかも知れないよね。」と花陽
「凛達が続けなかったせいでそうなるのは・・・」
「それはそうだけど・・・」
リーダーの意見を求めるメンバーだが、答える事が出来ない穂乃果だった。
自宅、穂乃果の部屋
自分達のライブ映像見て悩む穂乃果
「お姉、入るよ。」
「ミーちゃん?なに?」
「悩んでるね。」
「うん、皆んな喜んでくれるのかな?μ'sが続いた方が」
「お姉、いつも言ってるでしょ?
お姉は何がしたい?
どうあったら嬉しい?
どうあってほしい?
自分の気持、自分の思い、自分の希望を、心の底からの思いを考えて?
そしたらどうすれば良いか見えてくるよって。
今の気持ちは?」
「うん、ほんとに判らないの、終わりにするべきって言う自分と、皆んなの為に続けるべきって
言う自分が居るの。」
「それ、答え出てるじゃん。」
「え?なんで?」
「判らない?
ならこう聞くよ?
お姉はアイドルやりたいの?
スクールアイドルやりたいの?」
そう言って出て行った穂乃美と、入れ替わるように入って来た雪穂と亜里沙
「カー姉、ちょっと良い?
学校での練習場所相談したいんだ。
どこにしたら良いのか、
判んなくて、どこかお勧めの場所ってある?」
「うーん、やっぱり屋上かな、広いし、でも雨が降ったら練習出来ないけど」
「えっ、屋上ってカー姉達が」
「そうだけど、少し離れれば音は気ならないよ。
そしたら、頑張ってる二人を毎日そおっと」
「ダメダメ、まだ初めたばっかりなんだから」
ふと顔を曇らす穂乃果、それを見た亜里沙が
「楽しくないの?」
「あ、え、楽しい?」
「そうだよ。
亜里沙と二人で話してたんだ。
私達はμ'sに負けない位楽しいスクールアイドルを目指そうって」
「だから、だからμ'sはいつも楽しく居てほしいです。」
「たのしい」
今だ答えの出ない穂乃果、翌朝起きると絵里からメールが入っていた。
『3年生で、もう一度話し合ったけど変わらなかった。スクールアイドルに拘りたい。
スクールアイドが好き、学校のために、皆んなのために、同じ学生が、この9人が集まり、
競い合って、そして手を取り合っていく、そんなスクールアイドルが好き。』
その時穂乃果は、昨夜の穂乃美の言葉を思い出した。
(お姉はアイドルやりたいの?スクールアイドルやりたいの?)
「そうか!限られた時間の中で、精一杯輝こうとするスクールアイドルが好き。
私はアイドルじゃない。
スクールアイドルなんだ。
うん、見つかったよ。答え」
何時もの屋上に向かった穂乃果、そこにはμ's全員が集まっていた。
そこで、全員の思いは同じで有る事を確認した。
「でもドーム大会は?」と言い出した花陽に向かって
「それも絶対実現させる。」と言い切る穂乃果であった。
穂乃果の提案に否定的なメンバーであったが、円陣を組んで説明する穂乃果に、次第に
乗り気になり最後は全員賛成した。
「チョットイイデスカ?」
変な外人っぽい発音で話しかけて来た、穂乃美
「何、面白そうな相談してるのかな?
μ'sだけで演ろうなんて100年早いぞ!我々もまぜろよな!」
見ると、Peloiadesと kureが勢揃いしていた。
穂乃果の案は、スクールアイドルを集め協力し、ライブを行い、その素晴らしさをアピールすると
言う物だった。
そこで、ガールズバンドも協働する事になり、μ'sがスクールアイドルを、Peloiadesがガールズ
バンドを勧誘し、kureがステージ作成を牽引する事になった 。
またプロとしての活動が決まっていたA-RISEも、今月いっぱいはスクールアイドルだと言って
参加した。
開催場所は、アキバの歩行者天国を使った特設ステージと決まり、関係機関への許可申請に、
直接話を聞きたいと言うグループの勧誘にと、大忙しで準備を進めた。
A-RISEの提案により演じる曲は優勝チームであるμ'sとPeloiadesが作成する事に決まり、作業の
合間に、大急ぎで曲を作り参加を表明したグループに配布し、合同練習も開催した。
前日は、朝から、歩行者天国を通行止めにしてステージを作成、周辺の飾り付けを行い、チラシの
配布や屋台での盛り上げを行う者など分かれて作業していた。参加しているのは、全て高校生
(少しだが入学予定の中学3年生もいた)でスクールアイドルかガールズバンドであった。
夕方になり完成したステージを見て、練習したくなったμ'sのメンバーが声を掛けると、
「演るぞ。A-RISE・μ'sやPeloiadesについて行くぞ!」と口々に言っている声が聞こえた。
それを聞いた穂乃果は、思わず話初めてしまった。
「ねえ皆んな、私達、皆んなに伝えないといけない事があるの。」
不審がる集まった者達
「あの!」海未とことりが左右に並ぶ。
「私達、私達μ'sはこのライブを持って、活動を終了する事にしました。」
静寂が支配するライブ会場、じっと佇むμ'sメンバー
「私達は、スクールアイドルが好き、学校の為に歌い、皆んなの為に歌い、お互いが競い合い、
そして手を取り合って行く、そんな限られた時間の中で精一杯輝こうとする、
スクールアイドルが大好き、μ'sはその気持を大切にしたい。
皆んなと話してそう決めました。
でも、ラブライブは大きく広がって行きます。
皆んなの、スクールアイドルのガールズバンドの素晴らしさを、これからも続いていく輝きを、
多くの人に届けたい。
私達の力を合わせれば、きっとこれからも、ラブライブは大きく広がって行く。」
あちこちで、泣き声が聞こえた。
泣きながら「そんなぁ」と言う声もあった。
「だから、明日は終わりの歌は、歌いません。
私達と一緒にスクールアイドルとガールズバンド、スクールアイドルとガールズバンドを
応援してくれる皆んなの為に歌いましょう。
想いを一緒にした皆んなと一緒に」
ライブ開催の朝は快晴だった。
学年ごとに纏まって会場に向かμ'sメンバー達、途中で合流し一番早く到着していたにこと共に
会場に向かった。
「良し、UTXまで競争、負けた人はジュース奢り~」と言いながら絵里が走り出し、穂乃果以外の
メンバーも走って行った。
一人遅れて追い掛ける穂乃果の目に、立ち竦むメンバーが見えた。
「穂乃果!」掛けられた声に顔を上げると、そこには、自分達と同じ衣装を着た、数え切れない
数の、スクールアイドルと楽器を持ったガールズバンドが集まっていた。
スクールアイドルを囲むように立つ、ガールズバンド
「見ての通りよ。」とツバサ
「あなた達の言葉を聞いて」とあんじゅ
「これだけの人数が集まった。」と絵里奈、呆気にとられるμ'sのメンバー達
整列し花道を開けるスクールアイドル達
「さあ、時は来たわ。」
「大会と違って、今はライバル同士でもない。」
「我々は1つ」
全員が声を揃える。
「私達はスクールアイドル!」「ガールズバンド!」
それを受け、穂乃果は
「皆んな、今日は集まってくれてありがとう。いよいよ本番です。
今の私達なら、きっと何処までだって行ける。どんな夢だって叶えられる。
伝えよう。スクールアイドルのガールズバンドの素晴らしさを」
ライブは、大成功を収め終了した。
学校に戻ったミュウとアデスは、次なる本当のラストライブの打ち合わせを初めていた。
「3日後は本当のラストライブ、時間はあまり無いけど、泣いても笑ってもこれで終わり、
後悔の無い様に完璧な用意をしよう。」
「曲、衣装、ステージの準備は終わっています。
後は音合わせとリハーサルだけなので、明日と明後日の2日間で完成させます。
今日はゆっくり休み明日からの練習に備えて下さい。」
其々のリーダーから発言があり、それを切っ掛けに解散となった。
久しぶりに、姉妹で帰宅する6組の双子、そこにはそれとなく漂う悲壮感が在った。
ラストライブは学校の講堂ステージ。
今日のライブはTeam Walküre全家族の観賞が許可されていた。
また、第二妹組と亜里沙は、音ノ木坂への入学が決定しており、雪穂と亜里沙がスクール
アイドルになり、淑美・文音・美智がサポートする事を決めていた為、今回は特別にキュレへの
参加を認められ、キュレと共に最終準備を行っていた。
そして、開始。
ライブのラスト曲
『僕たちはひとつの光』
μ'sのラストライブは終わった。
これで完全にμ'sがステージ立つ事は無くなった。
何時までも鳴り止まない拍手を聞きながら舞台袖で抱き合い泣き濡れる9人。
それを優しい眼差差しで見つめる6人。
片付けの為に集まったキュレ、着替え、手伝うミュウとアデス、撤収作業を完了し、
最後に全員が集合した時、穂乃美が
「本日を持ってWalküreは解散します。
今日までいろんな事がありました。
なんとか乗り越え最高の結果を残す事ができました。
これも全て皆さんの努力の賜物です。
ありがとうございました。
そしてお疲れさまでした。」
全員が其々に対し拍手を贈り、今までの全てに対し口々に感謝を述べていた。
その時、Peloiadesの6人がそっと離れて行き、一列に並んで皆に正対した。
「明日、私達が現れなかったら、そして私達を覚えていたなら、部室を機材を処分して下さい。
私達の痕跡を消して下さい。お願いします。」
とだけ告げ去って行った。
それを聞いて顔面蒼白になったキュレの姉組3人と第二妹組の4人。
慌てて走り寄ろうとする雪穂達を静止した淑子達、
「ダメ!ここじゃ知られちゃう。我慢して。」
泣きながら手を広げる淑子、文香、美華の3人、そして呟く
「やっぱり、そう言う事だったんだね。」
自分達の事でそれに気が付かないμ'sの姉組3人。
残されたミュウとキュレは呆然としていたが三々五々帰って行った。
親達は、子供達の時間を尊重する様に、先に帰宅していた。
ラストライブも終わり、帰宅する面々。日付が変わり、4月になったら何が起こるのか?
次回からは、オリジナルストーリーになります。