あのラストライブを目指して   作:惟嗄

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短編です。

あまりの暑さに、少しでも涼しくなればと書いてみました。

入学して直ぐ、部の顧問は決まったけど部室が決まらない時期の話です。









外-2 思い出

年中さんになった穂乃美は、基礎練習として、ジョギングに階段登りと筋トレを初めた。

 

早朝、洗面を済ませ、店の前でストレッチを行って体をほぐし、音ノ木坂までランニング。

付いたら校門前の階段でダッシュを繰り返す。

その後、神田明神まで移動し境内で筋トレと体幹トレーニングを行なうのが日課であった。

 

そして、そのトレーニングには、他のメンバーも参加しだした。

 

 

 

音ノ木坂学院、とある教室

 

「ねえ、あの噂知ってる?」

「なに?」

「早朝、校門前の階段で、子供の幽霊が走り回るって奴。」

「えっ、なにそれ。

知らないよ。」

「聞きたい?」

「うんうん、お知えて?」

「あのね。

朝早い時間に、あの階段で小さな女の子が上がったり下がったりしてるんだって。

人が動き出す時間になると、何処へともなく消えて行って、日によって人数が違うんだって。」

「えぇ、それってなんなの?」

「噂だと、戦争中に死んだ子供達が遊んでるんじゃないかって、この辺って空襲?でいっぱい人が

亡くなってるんだって。

後、関東大震災だっけ?

あれでもいっぱい亡くなってるって聞いたよ。

だから、そんな子達の霊があそこで遊んでるんだろうって。」

「嘘!ここってそんな場所だっけ?怖すぎるよ。」

 

 

 

「いや、先生、唐突にそんな昔語りされても・・ん?

その話って何年生の時ですか?」

「3年の時だぞ。」

「先生が3年って事は、私達は?」

「お前達は、幼稚園か小1位じゃないか?」

「おぉぉぉ」

「なんだ?どうした?」

「その幽霊少女、多分私達です。」

「はぁ?」

「その頃って、皆んなでバンド演ろうって決めたんですけど、体が小さかったから楽器

持てなくて。

じゃあ基礎体力だけでも付けようって、ランニングと階段ダッシュでここの

階段使ってたんですよ。

終わったら、明神さまに移動して筋トレとかやってました。」

「何だと!

あの幽霊はお前達だっただと!

あの話を聞いてから朝練の時、階段が使えなくて、大回りしてたんだぞ。

どうしてくれるんだ!」

「いや~、今更どうしてくれるって言われてもですね・・・ん?

先生話し逸らさないで下さい。

昔語りで誤魔化そうとしたでしょ。」

「何の事だ?

さぁ、話は済んだ。

早く戻れ。」

「先生、部室どうなってるんですか?

数日で用意するってもう10日ですよ。

空き教室だって幾らでもあるんだから早く決めて下さいよ。

幼い少女の霊を召喚してほしいですか?」

「止めろ!

そう言う話をするんじゃない。

話すとほんとに来るんだぞ。

直ぐ決めるから待ってろ。」

「判りました。

最初からそう言えば良いのに。

失礼します。」

 

 

実際に目撃されていたのは、トレーニングウェアー姿の穂乃美達であったが、

中にモンペ姿の女の子が居たと言う噂もあった。

 

 

1組、教室

 

「行ってきたよ。

ねえねえ、先生から面白い話聞いて来た。

私ら最初の頃って、校門前の階段でダッシュしてたじゃない?

あれね、子供の幽霊だって言われてたんだって。

それでさぁ、島田先生当時3年生で、朝練の時怖くて、大回りして階段使わなかったんだってさ。

弄るネタ貰っちゃったよ。」

「おかえり、ミーちゃん、あの練習がそんなふうに見られてたんだ。

それで肝心の部室の件は?」

「うん、早くしないと、幼い少女の霊を召喚しちゃうぞって言ったら、めちゃ焦って、

すぐに決めてくれるってさ。

召喚も何も私達なのにね。」

「ねえ皆んな、あの時、私達6人だけだったっけ?

なんだか、もう一人居たような記憶があるんだけど・・・」

「えっ、ヨーちゃんも?」

「ヒデちゃんもなんだ。」

「「「「う~~~~~ん」」」」

「そう言えば、なんだかもう一人居たような。」

「そうだね。

一緒に走ってた子が居たような気がしてきた。」

「「そう言われれば・・・」」

「今思えばあの子が着てたのってモンペじゃ無かった?」

「東京大空襲って言うと3月10日だけど、それ以外にも4月13日、15日、5月24日、25日、26日は

大規模だったんだよね。

その時の犠牲者だったのかな。

明日お花とお菓子お供えして上げようよ。」

「そうだね。

私達はあのトレーニングから始まって、またここに来ましたよって教えて上げたいね。」

私達自身が超常の存在だから、全然怖いって感じ無いね。

今度はお話ししてみたいかな。」

「「「だね。」」」

 

 

翌日、生徒達が登校してくると校門前の階段下に、花束とスナック菓子と和菓子とお茶の

ペットボトルが供えられていた。

 

 

1組、教室

 

「ミーちゃん居る?」

「何?穂乃果」

「あのさぁ、階段下にお供え物があるじゃない?

あの和菓子ってうちのだよね?

何で在るのかなって思って、何か知らない?」

「知ってるよ。

あれお供えしたの私達だもん。」

「えっ、なんでそんな事を?」

「私達さ、幼稚園の年中さんになってから基礎トレーニング初めたじゃない。

毎朝あの階段までジョギングして、階段ダッシュしてたのね。

その時たまに、モンペ着た女の子が一緒に走ってたの、とっても楽しそうに。

だから私達も友達みたいに思ってたんだ。

だけどすっかり忘れてて、昨日、島田先生から話聞いて思い出したの。

だから、またここに通うよ。

良かったら、一緒に遊ぼってお供えしたんだ。」

 

「「「「「「「「「「「きゃーーーーーーーーーーー」」」」」」」」」」」」

 

「はぁ~~~、あんたら幽霊さんだよ?

平気なの?

怖くないの?」

「何度も一緒に走った仲じゃん。

何今更怖がる必要があるの???

だよね、皆んな?」

「「「「「うん」」」」」

 

「「「「「「「「「「「幽霊さえお友達だと?恐るべし、妹組。」」」」」」」」」」」

 

「穂乃果ちゃん、この話、島田先生にしてあげたら喜ぶよ。ぜひ話してあげてね。」

「「「「「ミサちゃん、ナイス!」」」」」

 

 

朝から様子のおかしい2組の担任は、昼休みに穂乃果達の訪問を受けてから、更に挙動不審になったらしい。

 

 

その後校内で、 Peloiadesメンバーの側に、嬉しそうなモンペ姿の女の子が目撃される事が

あり、メンバー達も相手をしている様だった。

 

 

 

 

 

 




思い付いたまま書いてみました。深く考えないで下さい。




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