あのラストライブを目指して   作:惟嗄

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戻ってきた6人
なにやら画策している様


ラストライブのその後

1 おかえりそして始まり

 

 

穂乃美の消えた布団を抱き締めて眠る穂乃果と雪穂、その二人を守るように眠る両親。

 

朝日が差し、いつもなら朝練のために起き出す時間。

穂乃果と雪穂は、体の下に柔らかい物を感じていた。

 

 

うぅ、重い。苦しい。潰れる。息が。退いて。

 

 

聞き慣れた声がする。

 

{ミー(ちゃん)(姉)の声が聞こえる。なんでこんな声が聞こえるのよ。今更・・・}

 

潰れる。あぁ、こんなにもすぐに逝っちゃうなんて、こっちに戻らない方が良かったのかな?

 

ゆっくりと目を開ける二人、自分達の下にある、柔らかい物体を確認して固まった。

 

「あ、やっと起きた。重いから早く退いて。」

 

なんとそこには、消えたはずの穂乃美が、柔らかい微笑みを浮かべて見つめていた。

 

何も言わず、穂乃美を抱きしめる二人、伸し掛かられ更に抱き締められた穂乃美は

 

「ぐぇ、死ぬ。また逝っちゃう。」と言いながらも、二人の頭を撫で続けた。

 

その様子を、見ている両親は、微笑みながら涙を流していた。

 

 

 

「皆んな、おはよう」

 

「「「「おはよう」」」」

 

「あっ、今日は学校行かなきゃ不味いじゃん。」

 

「「ミー(ちゃん)(姉)なんで?」」

 

「昨日、学校に来なかったら、部室と機材処分してって言っちゃた。

だから、顔だけでも出しとかないとやばい。」

 

 

早速、何時ものペースで動き出す穂乃美だった。

 

 

 

アデス部室前

 

 

部室の前では、姉組・妹組・第二の16人が揃っていた。

 

「「「「「「ごめんなさい。こんな時どんな顔すればいいかわからないの。」」」」」」

 

「「「「「「笑えばいいと思うよ。」」」」」」

 

柔らかく微笑み、お約束を展開するアデスの6人だった。

 

「「「「「「それでどうして皆んなが居るの?」」」」」」

 

「「「「「「(お✕2)(こと)姉(ヒデ)(フミ)(ミカ)ね(雪・音・美智・淑美)が離してくれないから。」」」」」」

 

其々の姉妹に抱きつかれ拘束されながら、いきなり完璧なユニゾンを繰り出す妹組。

 

 

「片付けは終わってるし、中で今後の事、相談しようか?」

「ミーちゃん、相談って?」

「お姉、μ’sが解散しても、お姉達3人と真姫ちゃん達3人に雪達2人は、

スクールアイドル演るんでしょ?

一緒にやるの?

別々のユニット?

バックバンドは?

私達は居なくなるって思ってたから、今日以降の事、何にも考えてないの。

だから相談。

それに、私はやってみたい事あるのよね。」

 

前日に整理し、片隅に片付けられた楽器や機器の前で、思い思いに座るメンバー達だった。

 

「まずは、スクールアイドルをやるのか?

そこからね。

お姉、元リーダーとして決まってる?」

「うん、6人は新ユニットで演る事を決めたわ。

雪達はまだ聞いてないけど。」

「雪、どうするか亜里沙ちゃんと相談した?」

「ミー姉、亜里沙呼んでも良いかな?

ここで相談したいな。」

「良いわよ。ヒデね達は?」

「私達は変わらずサポートするし、音達第二もサポートやるって。」

「お姉達6人は新ユニットを組む。

ヒデね達は引き続きサポートする。

雪達はこれから相談なのね。

じゃぁ、取り敢えず其々で話し合ってほしいかな、それと真姫ちゃん達も呼んだ方が

良くない?

その間に私達も方針を相談するから。」

 

「「「判った。」」」

 

其々に集まって話し始める各メンバーだった。

 

 

アデス班

 

「私さ、アデスで演ってみたい事あるんだけど聞いてくれる?」

「ミー、何企んでる?

当ててあげようか。」

 

「「「「判ってしまったかも。」」」」

 

「えっ!同じ事考えてた?

やっぱりシンクロしてるのかな。」

「そうじゃないかな。

戻ってから、更に一層判る気がするわ。

さっきも完璧だったし。」

 

「「「「「だね!」」」」」

 

「一応、言ってみるよ。良い?」

 

「「「「「うん。」」」」」

 

「「「「「「私達アイドルも演る。」」」」」」

 

「「「「「「「「「「えっ!」」」」」」」」」」

 

「ミーちゃん待って、あなた達も演るってバンドは?

バックバンド前提なんだけど?」

「うん、バンドとアイドル両立出来たら面白いなって思ったの。

でも、皆んな同じ考えとは驚いたわ。

これ全く打ち合わせしてないし、前に話した事も無いわよね。」

「当たり前じゃん。

4月以降は無いって思ってたから。

昨日で終わりって覚悟してたんだもん。」

「「「「だよね。」」」」

「バックバンドは演る。

バンドとアイドルでのダブルエントリーで良いかな?」

 

「「「「「賛成」」」」」

 

「ふふ、両部門優勝で伝説作ってあげようよ。

そしたら、学校も安泰よ。

サンシャインの時って、どう見ても音ノ木坂は底辺アイドル校みたいだったわよね。」

「梨子が全く知らないって言うのは、殆ど活動実績が無いって事だろうけど、

なんでそこまで底辺校になっちゃったのかな?

μ’sがあそこまで伝説になってるのに、可怪しいわよね。」

「ヒデ、それって年間の日程にあると思うの。

1回目は、後半が結構タイトなスケジュールだったじゃない?

あのまま継続だったら、毎年参加するのはきついわよね。

2回目の大会なんか、もっと凄かったから変えちゃったけど、元はいろんな日程が

学校行事に被りまくってたじゃない。

変更しても、予選は大学の入試に被るし、決勝は期末テストに高校入試と発表があって、終業式に卒業式だったから、めちゃ忙しかったわ。

生徒ですらそうなんだから、先生達はもっと大変だったと思うの。

そうなると、学校として大会の参加を見送ってもおかしくないかなって。」

「そうね。全く同感よ。」

「フーもミサもそう思うんだ。

それなら、参加する学校自体を減らさない様にして、更に盛り上げるには、日程変更が

必要って事になるわね。

高校野球は年2回で、春の決勝は3月の休み中だけど、夏大会が終わったら3年生は

引退して、新2年生と新3年生だけの参加だわ。

吹奏楽は年1回で決勝は10月後半、それでも大学進学組には結構負担よね。

ラブライブって年2回開催の必要あるのかな?

年1回で10月は吹奏楽と被るし学校行事多いから、11月前半に決勝が良いのかな?

1回の開催で11月決勝だと、予選を9月、予備予選を7月後半から8月前半の夏休みに出来るから、4月にメンバーが入れ変わっても少しはゆとりあるでしょう。」

「ナギ、決勝は1月後半でも良くない?

新メンバーも練習時間たっぷり取れるわよ。」

「ヨー、それだと大学の入試に被りまくるし、試験勉強もやばくなるわよ。

インターハイは、夏休み中の開催よね?

やっぱり、どの大会も学業優先で日程決まってる感じ。

なら、吹奏楽と同じ様な日程が無難じゃないかな。」

「そうね。

事務局には、この案で日程を提案しましょう。

ただ、やるなら早い方が良いわよね。

今から連絡取ってみる?

賛成の人・・・・・全員ね。

では、ラブライブの大会日程を、吹奏楽と同じ様にして、年1回の開催とする様に

働きかけます。

これは、私ミーとヒデがメインで当たる事で良いですか?」

「「「「異議なし。」」」」

 

「ちょっと待って!あなた達何言ってるの?

ラブライブその物の年間計画よ。

そんな事、参加者が決めて良い事じゃないわよね?」

「え? 前回も前々回も日程変えたって言うか誘導したし、

バックバンドなんかの規約も変えたわ。

そもそも、バンド部門なんて原作に無かったものを作ったのよ。」

「はぁ~、そうか、あなた達にとっては、それが存在理由だったもんね。

だから、今回も同じ事やって、更に確実にしようって事なのね。

姉組の皆んな、それで良い?」

「「「「「(はい、ええ、良いです、良いよ、仕方ないよね)」」」」」

「妹組、やるなら協力するからなんでも言ってね。」

 

 

「妹組ってこんな事やってたのね。

まさに、あの夢の通りだったんだ。

夢で見た時は、何やってたのか判らなかったけど、こんな感じで対処してたのね。

納得出来たわ。」

「オトちゃん達は知らなかったのね。

私はミー姉に教えてもらって、全部じゃないけど知ったわ。

ただ、絶対に誰にも言うなって、念を押されたから話せなかったの。」

などと、第二は第二で話していた。

 

 

「ありがと、でもごめんね。

お姉や海未ちゃんやことりちゃんは、最後なのに参加する事しか出来なくなっちゃう。

はっきり言ってどっちの部門も、私達がエントリーすれば優勝間違いないの。」

「えぇ、それは自信過剰じゃない?

アイドル部門は私達が居るのよ。」

「じゃぁ、1回見せようか?

ここじゃ狭いから、そっちの部室に移動しようよ。」

 

穂乃美と淑詠は事務局に電話し、日程変更の触りを話した上で、詳しい話をする為、

翌日のアポを取り付けた。

 

 

 

アイドル研部室

 

 

全員で移動はしたが、真姫達残りのメンバーが来るまで雑談をして時間を潰していた。

 

 

ガチャ、「「「「おはようございます。」」」」

 

真姫、花陽、凛、亜里沙が入って来た。

 

「「「「「「「「「「「「「「「「おはよう。」」」」」」」」」」」」」」」」

 

「それじゃ皆んな揃ったし、もう一度話すね。

今回、アデスはアイドル部門にもエントリーするつもりなんだけど、それを踏まえて

いろいろ相談したいの。

それで、私達がどれだけ出来るか確認したいって事になったから、ここで見て貰う事になって、

真姫ちゃん達を待ってた。」

 

そう言って穂乃美達アデスメンバーは、6人で『START:DASH』を歌い踊った。

 

「凄い、手足の高さや角度に向き、指先まで完璧にシンクロしたダンス。

メロディーに対して、上のハモリと下のハモリでずっとハモってる。

しかも残りの3人が、其々にカバーし合うコーラス、こんなの太刀打ち出来ない。

しかもアカペラって。」

「そう言えば、前回の決勝戦めちゃくちゃ凄い演奏と、ありえないフルコーラスに

ハモリだったの思い出したわ。」

「遊びで数回やっただけだから、練習すればもっと高度になるし、私達の本気演奏を

バックにするから数段上がるわよ。」

「こんなグループが居たんじゃ、エントリーは経験する為って割り切らないと

辛いわね。」

「だろうね。ヒデ。」

「あいあい、あのさ、私達のパフォーマンスは今見てもらった通りだから、

まず間違いなく両部門とも、優勝しちゃうと思うの。

これが出来ればラブライブの宣伝になるし、音ノ木坂存続のダメ押しにもなるから

協力してほしいのね。

それに、ここまでLVの高いグループは絶対に居ないから、競争にもならないけど、

私達ラブライブへの参加は今年限りで来年は卒業じゃない。

居ないなら自分達こそ優勝って、発奮材料にならないかな。

穂乃果ちゃん達3年生と雪ちゃんは納得してくれたんだけど、真姫ちゃん達はどう?

今回は経験を積む為って、割り切った参加が出来るかな?」

「穂乃果ちゃん達が納得してるなら良いと思うわ。

でも、大会って年2回有るわよね?」

「それなんだけど、ドーム開催出来る様に頑張ったのに、今のままの日程だと

参加しない学校が増えて、ラブライブが廃れる可能性が高いと判断したの。

それで、年1回の開催にする様に、明日、事務局と話し合う事になったのよ。」

「そうなんだ。

それ、後で良いから説明してくれるのよね?

凛も花陽もそれで良い?」

「「(ええ、はい)」」

 

「亜里沙ちゃんはどう?」

「私は来年も再来年もありますから大丈夫です。」

 

「ありがと、では、決を取ります。

今回、私達 Peloiadesが、バンド部門とアイドル部門の両方にエントリーし、

ダブル優勝を狙います。

その為、新生μ’s(仮)は、経験を積む為の参加と割り切ったエントリーとします。

それに賛成の人は挙手して下さい。

・・・・・・・・

はい、全員の賛成を確認しました。

今年の音ノ木坂はこの方針で行きます。」

 

「話はガラッと変わるけど、新入生歓迎ライブやらないとダメよね?」

「そうね。私達って生徒会役員だから準備もしなきゃいけないし大丈夫かな?」

「まずは、Team Walküreの再結成からスタート?」

「だね。キュレとアデスはそのまま行ける。

ミュウは人数と名前の変更だけで良いんじゃないかな?

あと、形だけだけど私達のアイドルグループか。」

 

「ヒデね。キュレってメンバー変更あるの?」

「うん、雪ちゃん以外の第二が加入ね。

夏まではそのまま行けるけど、その後はわからないかな。

出来れば、新2年生の参加が欲しいわね。」

「私達の学年は受験だもんね。

受験じゃ仕方ないけど、新2年生か、真姫ちゃん達の学年ね。」

「そう、あの学年がぽっかり空いてて、引き継ぎなんかが問題なのよ。」

「真姫ちゃん達さ、同級生にキュレの勧誘出来ないかな?

可能ならお願いしたいけど、どう?」

「来てくれるか判らないけどやってみるわ。」

「お願いね。」

 

 

「お姉達さ、今年もバックバンド要るわよね?

バックバンド演るのは問題ないからね。

それと、生徒会の役員は第二と真姫ちゃん達を予定してるから、今から勉強するように。

だよね、お姉?」

「えっ?そうだっけ?ミーちゃん」

「そうなの!双子の姉より仲間の方が判り合えてるって、なんだか悲しいわよ。」

穂乃果に抱き付き、軽く頭を小突く穂乃美だった。

「うっ、がんばります。」

{こんな事、絶対やらなかったのに変わったわね。嬉しいな}

 

 

「「「「ねえねえ、ヒデね、妹組の皆んなってあんな感じだった?

前を知らないから判らないけど、変わった様に思うの。」」」」

「そうね。あなた達第二は家だけだもんね。

6人の関係がより一層親密になって、遠慮が無くなった感じかな。

お互いの呼び方『ちゃん』が無くなって愛称の呼び捨てにかわってる。

だけど、お互いを尊重しあってるわ。

私達家族に対しては、それより更にって感じじゃないのかな。

それと、ほんとにシンクロしてるみたい。

お互いの考えが自分の事みたいに判る様ね。

アイコンタクトと、少しのボディーランゲージで通じてる。

今の説明だって打ち合わせしてないでしょ?」

「そうよね。前って妹組の皆んな、家族にも一線引いてた感じだったし、

極端にスキンシップ嫌がってたわ。

でも今朝なんか、べったりくっついても嫌がらないし、むしろ嬉しそうだった。」

「あれを経験しちゃうとね。私達もそうでしょ?」

 

「「「「うん!強烈だったもん。」」」」

 

 

「それじゃ私達は、一旦部室に戻って機材のセッティングしちゃうから、また後でね。」

 

 

真姫は一人考えていた。

{あれを経験って、昨晩なにかあったのかな?

昨日より、仲間同士や姉妹間の距離がずっと近い感じするし、帰る間際に変な事を

言ったわ。

花陽も凛も亜里沙ちゃんも、あの話を知らないから、ここじゃ聞けないわ。

聞いたら教えてくれるのかしら。}

 

その後、穂乃果達は、雪穂と亜里沙を加えた8人でユニットを組み、翌年のラブライブに照準を合わせた活動を行う事を確認し、ユニット名を決めていった。

 

ユニット名は『Hyades(ヒュアデス)』、通称をヒュアとした。

ギリシア神話において、Peloiades姉妹とは異父、あるいは異母姉妹の関係にあると

されていた事に由来したが、姉妹の人数が7人である事は、Peloiadesも違うんだからと

不問にされた。

 

 

アデス部室

 

片付けてあった楽器や機材をセッティングし、軽く音合わせを行った6人は、今後の

相談を初めた。

 

「私達のアイドル部門のチーム名はどうするの?

単純に Peloiades’(プレアーデス ダッシュ)とか?」

「日本語呼びはどうかな?

昴(すばる)とか六連星(むつらぼし)で表記も、漢字かひらがな?」

「うん、ひらがなの『むつらぼし』が良い感じじゃない?

私達6人だし。」

「ひらがなの『むつらぼし』が良い人、挙手・・・・・全員ね。

私達のアイドルグループは『むつらぼし』に決定します。

これさ、明日話し合う時にバーター条件で出せないかしら?」

「どの程度食い付くか判んないけど、出してみる価値はあるわね。

去年は、私達の顔出しでインパクトあったじゃない。

今回も秘匿してから、Peloiades=むつらぼしを暴露して、話題が取れれば良いわね。」

 

 

翌日、穂乃美と淑詠はラブライブ事務局に赴き、学校行事優先でラブライブの日程を

相談した。

ほぼ予定通りに変更する事が出来、アイドル部門とバンド部門の同時エントリーも

了解された。

また、広告塔としてアイドル部門をむつらぼしが、バンド部門を Peloiadesが担当する事になり、むつらぼしが Peloiadesである事は秘匿し、むつらぼしはシルエットと

バーチャルキャラでのみ公開、音ノ木坂のオープンキャンパスで発表する事に決まった。

 

 




一段と女子になっていく6人
神域で女神力に触れた影響かお嬢に成って来たかもw
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