そこに飛び込んでくるラブライブ開催の知らせ。
ラブライブエントリーと、オープンキャンパスでの、学校の宣伝と志望生徒の確保に
向けて動き出す。
μ'sとPeloiadesは果たして結果を出せるのか?
Peloiadesは6月のオープンキャンパスに向け、準備を進めていた。
片やμ'sは、こっそりライブを見ていた1年生から星空凛・小泉花陽・西木野真姫達3人の加入が
あり、やっと部としての申請が出来たのだが、なんと〈アイドル研究会〉と言う部が存在して
いた為却下されてしまった。ただ1人の、部長兼部員である3年生の矢澤にこが、1年生の時に
設立し、スクールアイドルとして発足したが、考え方の違いにより、にこ以外が退部して
しまっていた。廃校の危機にあり生徒数の少ない音ノ木坂では、似たような部を並立出来る
余裕はなく、アイドル研究会をどうにかするしかなかった。
穂乃果は、昔、海未達と親しくなった経緯を思い出し、全員でアイドル研究会に入部、
にこをμ'sのメンバーにしてしまった。
(この件に関して妹さんのコメント:どんな人たらしだ)
部室に1年生部員の花陽が駆け込んで来た。
「た、た、た、助けて・・・」
「助けて?」
「じゃなくて、大変、大変です!ラブライブがラブライブが」
と大興奮であった。
穂乃果は訳が分からず
「ラブライブ?ってなに?」っと大ボケをかましていた。
花陽から説明を受け、出場を決めたμ'sは、学校から公認を貰うために理事長を訪ねたが、
理事長から一行に条件が付けられた。
「良いでしょう。ですが学業が疎かになってはいけません。
今度の中間テストで、1人でも赤点を取る事があったらエントリーは認めません。」
これを聞いて、喜ぶメンバー達のはずが、3人ほど崩れ落ちた。
穂乃果、凛、にこである。このままでは学力不足でラブライブに出られない。
回避するためには特訓しかないと、穂乃果は海未とことり、凜は真姫と花陽、にこは希が
指導する事に決まった。
因みに、Peloiadesの6人全員、中学時代から10番以下になった者は居なかった。
なんとか赤点を回避し、学校公認を取り付けたμ'sであったが、海未の様子が
おかしくなっていた。
園田家
コンコンコン
「渚、居ますか?入って良いですか?」
「海未?良いよ。」
「あのですね。私達にダンスを教えてくれる人を知りませんか?」
「ダンス?なんで教えてほしいの?」
「動画を見てステップなんかを勉強しているんですが、それだけじゃ足りないんです。
もっと、LVをあげたいんです。
それで、だれかに指導してほしくて・・・」
「そうなんだ。」
そう言って渚はスマホを操作し、海未に動画を見せた。
「どう?
この人なら指導者に十分だと思うけど?
でも、交渉は自分でやってね。
どこで知ったのか聞かれたら、私だって言って良いからね。」
「凄い、早速明日お願いしてみます。
ありがとうね。
でも、なんでこんな事知ってたの?」
「えへへ、秘密!」
生徒会室
コンコンコン
「失礼します。園田です。」
「はい?どうしましたか?」
「生徒会長、いいぇ、絵里先輩お願いがあります。
私達にダンスを教えて下さい。
先輩、あの時こう言いましたよね。
プロとしての気概と、プライドと、気迫を持って活動している人達が居る。
そんな人達と肩を並べてステージに立てるの?
今は無理でも、いつかはって思いは有るの?って、私達はその思いを持ってやって来ました。
でも、駄目なんです。
今のままじゃ、どうやっても満足なダンスが出来ない。
だから、先輩に指導をお願いしたんです。」
「そう、あなた達も本気なのね。
あの時の思いは生きてるのね。
でも、なんで私に?」
「この動画を見たからです。」
それは、絵里が舞台でバレエを踊っている動画で、素人が見ても素晴らしいと思えるほど
完成されたものだった。
「この動画をどこで?
いえ、妹さんね。{あの子達は私の事を知っていた。この動画を持っていても不思議じゃない。}
判りました。
引き受けましょう。」
ダンスの指導を頼んだ事から、絵里がメンバーに加わり、続いて希が加入しメンバーが9人に
なった。
そこで、『μ's』が希の命名であり、其々が持つ思いや希望、そしてそれを繋ぐものとしての
『μ's』であり、9人揃って初めて『μ's』たりえる事が語られた。
オープンキャンパスまで、2週間
新曲も完成し、オープンキャンパスのライブ演奏を頼もうと軽音部室を訪れた穂乃果達に、思わぬ
言葉が投げかけられた。
軽音部室
「お邪魔しま~す。」
「穂乃果達かどうした?」
「ミーちゃん、今度のオープンキャンパスでライブやるんだけど、演奏お願いね。」
「あーその話か、絵里ちゃんから何も聞いてない?」
「聞いてないよ。」
「チッ あのポンコツ会長何やってんだよ。
仕方ない、穂乃果一緒に来い。ヒデちゃんもお願いね。」
「じゃぁ行きますか?」
「ちょっと生徒会室行って来るから作業よろしく。」
「「「「いってらっしゃい」」」」
生徒会室
コンコンコン
「高坂です。ポンコツ会長に文句言いに来ました。」
「ポンコツって何よ!」
「えらい挨拶やな、どないしたん?」
「穂乃果達に、と言うよりμ'sに言ってないんですか?」
「えっ何を?」
その瞬間、希がまずいと顔を顰めたが絵里は判ってないようだった。
「2人してポンコツかよ。この生徒会は、ヒデちゃんよろしく。」
「良いですか?ラブライブ、アイドル部門はμ'sが、バンド部門はPeloiadesが
エントリーですよね?」
「ヒデちゃん、待って、バンド部門て何?」
「こいつ、ポンコツの上行ってるわ。もうやだ、引きこもって良いですか?」
「ミー、今ヒッキーになったら負けだぞ。」
「えっ、なんに負けるの?穂乃果に?」
「ごめんな~うちもμ'sに入れて舞い上がっとってん、そいで話すのすっかり忘れてもうて、
ほんまごめんな。」
「アイドルオタのにこちゃんか、花陽あたり気付きそうなもんだが、誰も気が付かなかった
のかな?」
「うん、うちらはオープンキャンパスの準備で忙しかったし、メンバーはライブに向けての
作曲や作詞に、衣装やダンスの準備でばたばたしとったから、パソコンは自分らの順位位しか
見てなかったんや。」
「ここのPCでラブライブのサイト開けてもらえますか?
ミーよろ。」
「ちょっと待ってな はいどうぞ。」
希と交代してPCを操作する穂乃美、お目当てのサイトが開いたのか、穂乃果達に画面を見せる。
「穂乃果、海未ちゃん、ことりちゃん、これ見てご覧?」
「あれ?Peloiadesってトップにあるよ。
同じ名前のアイドルグループが居るんだね。」
「ここをよく見て。」
「えっ バンド部門?何?どう言う事?」
「今後、ラブライブは、アイドル部門とバンド部門の2部構成で開催される。
現在、アイドル部門の広告塔はA-RISEが、バンド部門の広告塔はPeloiadesが務めてる。
因みに、今度のオープンキャンパスでは、講堂か体育館でライブを行い、顔出し身バレを行う事に
なってる。
これから先、Peloiadesは、ラブライブ優勝を目指して活動する。
これは1月の段階で決定し、生徒会と理事長に報告及び了解を貰っている事。
つまりPeloiadesがμ'sのバックバンドを行うのは、こっちが暇な時だけって事なの。」
「えぇ~知らなかったよ~そんな事になってたなんて、ミーちゃんなんで教えてくれなかったの?
姉妹なのに。」
「いくら姉妹でも業務上の秘密を話せる訳無いじゃん。
それより、話さなかった責任はそこのポンコツ会長と副会長、文句はそっちに言って。」
「またポンコツって言った。酷いです。」
「続き良いかな?
私達もオープンキャンパスでライブ予定してるんだよ。
10曲位を1時間から1時間半のつもりだから、そっちのサポートは無理なのね。
ついでに言っとくと、ラブライブの本戦は、一緒だとバンド部門になるから絶対無理だよ。」
「なんで?一緒にできないの?」
「一緒にやると、μ'sはPeloiadesのボーカルって事になって、バンド部門に分けられるんだよ。」
「そうなんだ。」
「あ、そうだ。
穂乃果知らないだろうから教えてあげるね。
優勝と準優勝のグループは、3日目にエキシビションでライブする事になってるの。
それぞれ単独とアイドルとバンドの優勝同士でコラボ、準優勝同士でコラボ、最後に
4グループでコラボの予定ね。
一緒にやりたかったら優勝してみろ!
優勝を狙うなら最低5曲は用意しとかないとね。
まあ優勝コラボはA-RISEとPeloiadesだろうけど、せめて準優勝位は入ってよ。」
「じゃ、用意で忙しいからこれで失礼するね。」
穂乃美は、そっと絵里と希に目配せをして、淑詠と退室して行った。
軽音部室
「「ただいま~」」
「「「「おかえり」」」」
「オープンキャンパスどうすんの?」
「内容決めないとね。」
「講堂でやる?体育館でやる?」
「講堂は照明や音響は良いけど人数が入らない。
体育館は音響や照明は無いけど人数は入るよね。」
「それで場所なんだよね?
どっちか希望ある人挙手 居ないか、皆どっちでも良い?」
「「「「「うん」」」」」
「なら、ヨーちゃん、雛さんにどっちが良いか聞いてみて、それで決めよう。
うちらはどっちでも良いよって言っといて。」
「あいよ~ 明日返事するわ。」
「ん」
「ミー、オープンキャンパスいつよ?」
「ヒデちゃん知らないの?渉外担当のあんたが?」
「ヒデちゃんも知らないのか、私も知らない、来月のいつかだとしか。」
「ナギちゃん知ってる?」
「来週末」
「おぉ物知りナギちゃん、偉い。」
「とすると準備期間は2週間無いんだ。
まあ曲も衣装も練習量も大丈夫だと思うけどステージの設営は?」
「ヒデちゃんどう?」
「凝った演出しないなら、舞台に機材並べてOKじゃない?」
「ヨーちゃん衣装は?」
「作り置き有るけど今回は制服が良くない?ここの生徒がPeloiadesだって宣伝するのに」
「そっか、全部公表するんだもんね。」
「フーちゃん曲どうしよう?」
「それこそストックで良いんじゃないかな?振り付けも練習も十分だし、
お客さんがPeloiadesだって判りやすいでしょ?」
「ミサちゃんはどう?」
「うん、それで良いと思うよ。」
「まとめると、曲はストックを使うから振り付けもそのまま、衣装は制服、
ステージは必要機材のみ、こんなところ?」
「だね。で何やる?何曲やる?」
「曲数はお母さんに聞いた時、使える時間も確認しとくわ」
「じゃ何やるかもそれからかな」
「全ては明日だね。今日は終わろっか?」
「おーし、帰ろ帰ろ」
「あ、先に行ってて、鍵返しがてら会長にライブの事話しとく。
あ~やっぱりヒデちゃん来てくれる?」
「良いよ。」
「「「「私らは先に行ってるね。」」」」
生徒会室
コンコンコン
「絵里ちゃん~居る~?」
「ミーちゃん、最近軽くない?私の扱い、生徒会長だよ。」
「ポンコツなんだから仕方ないじゃん。そっちも勝手にミーって呼んでるし。
で、なんで来たかって言うと、オープンキャンパスでライブやる予定。
今日ヨーちゃんが雛さんじゃない、理事長に聞いて、場所と時間決めるつもり。
会長もなにか希望ある?
今決まってるのは、衣装は制服、顔出し身バレ有り、場所は講堂か体育館、時間と曲数と
曲目は明日決めるって感じ、ヒデちゃん後よろしく」
「任された。」
「そうね、出来れば体育館で二日間、制服ならPeloiadesを全面に出してほしいかな。
欲を言えば二日間とも午前と午後の4公演!」
「あんたは鬼か!やっと学校に慣れた2年生に何やらすんじゃー で見返りは?」
「今後、卒業するまで講堂と体育館の優先使用権!」
「それ、貰わなくても、言えばどこの部も譲ってくれそうだしって、去年言ったよね。」
「あう」
「じゃ、考えといて、それによっては考慮するよ! じゃぁね~」
「ねぇミー」
「なに?」
「私、要らないんじゃない?」
「ソンナコトナイヨ、ショウガイタントーダシ」
翌日軽音部室
「「おはよう」」「おはようさん」「おっす」「おは~」「おはようございます」
「ヨーちゃん、どうだった?」
「どこでも何時でも何時間でも好きにして良いって」
「うげ~、一番面倒な答えじゃん。会長は2日間4公演とか言うし」
「こうなった1時間ずつ午前と午後に2日間やっちゃおうか?」
「別に出来るし良いけどミサちゃん、喉大丈夫?
この他に今月は定期公演やるんだよ?」
「しばらく定期しかやってなかったから平気、全然大丈夫よ!」
「他の人はどう?
賛成の人挙手 全員ね。
では、オープンキャンパスは午前1時間、午後1時間、予備を各30分で2日間行います。
演奏曲と構成は放課後に決定し、決まり次第練習に入ります。
良いですか?」
「「「「「はい!」」」」」
昼休み生徒会室
コンコンコン
「絵里ちゃ~ん 希ちゃ~ん いる~?」「いる~?」
「ミーちゃん、ヒデちゃんなにかな?」
「ご褒美決まった?」
「学食の食券1万円分でどう?」
「おお太っ腹、1人1万円だよね?それ乗った。
って事で午前1時間、午後1時間を2日間やりますよ。
どうだ妾を敬え~エッヘン」
「ハハ~よろしくお願い致しまする。
じゃなくて皆で1万円よ。
それでどこでするの?」
「えぇ皆で1万円?
一回2500円のギャラって有りえん。
Peloiades舐めてんのか?」
「生徒数が少なくて予算が無いの。我慢して」
「仕方ない、1回貸しね。
入りやすくて見やすいって事で体育館かなって思ってる。」
「チョット待った!
ヒデちゃんそこで納得しちゃ駄目でしょ。
ガッツリ貰おうよ。」
「いや、生徒いないから予算無いって言われるとね。
無い袖は振れないよ。」
「うぅ、それはそうだけど」
「で、場所なんだけど体育館で良いのかな?」
「そうね、説明は講堂だからその方が良いかな」
「あっ食券1万2千円にしてくれない?
ケンカになりそう。」
「判りました。
1万2千円にしましょう。
これでチャラね!」
「うわ、ポンコツのくせに生意気な、チャラにしたよ?」
「まあまあ、ミーちゃんここは引とこうよ。
じゃそんな事で。」
「ミー」
「ん?」
「一人で」
「やだ」
放課後軽音部室
「場所は体育館に決定しました。
報酬は学食の食券1人2000円分です。
音響は自前のアンプのみ、照明は無し、1時間だと8曲か9曲にMC、アンコール2曲で
トータル1時間と予備に30分、これを踏まえて曲を決めます。よろしく!」
あーだこーだ、すったもんだの末に決まった曲目、ライブまでみっちり練習とは行かず、告知用の
パンフとチラシ作成、今回は学校説明会の為、近くの中学校をメインに、ポスターの掲示と
校門前でのチラシ配りの許可申請、そしてポスターの掲示にチラシ配布の実施、翼が作成、淑詠は
交渉、他のメンバーは配布と、サポートがあっても大忙しだった。
ただ、どこに行っても『Peloiades』の記載を見た教師や生徒が大騒ぎをしていた。
そして迎えたオープンキャンパス。
説明会は講堂で9時から1時間、その後校内を自由観覧。
『Peloiades』は土・日共に午前10時30分から11時30分と午後2時30分から3時30分の4回公演を
体育館で、μ'sは土・日に午後1時からと2時からの4回を、各2曲ずつグラウンドで行った。
生徒会長と副会長は説明会の参加もあるため、これが目一杯となっていた。
μ'sは9人になって初めてのライブ、新生μ'sであり、物語を知っている6人にとっては最終形態の
完成形μ'sだった。
Peloiades、μ'sのライブは大成功、しかもPeloiadesが音ノ木坂学院の2年生である事が暴露され、
マスコミを巻き込んでの大騒ぎになった。
今まで、ラブライブのエントリー紹介にあるPeloiadesと、広告塔であるPeloiadesの関係が
噂されていたが、実態は伏せられていた。
それがここに来て、同一バンドである事が発表されたのである。
その為、話題性が高く、ラブライブの告知と人気度アップに大きく貢献した。
今回、サポートチームはμ'sの衣装とバックステージの作成、Peloiadesとμ'sの宣伝ポスターと
チラシの作成、配布にと大活躍だった。
また、Peloiadesの公演に関わる、細々した雑用を一手に引き受けたため、穂乃美達は演奏に
専念でき、1日2回2日間の公演であったが非常にスムースに終わった。
アイドル検部室
情報通の花陽が
「オープンキャンプのアンケートの結果から、廃校の決定はもう少し様子を見てからとなった
そうです。」と言ってきた。
それを聞いた穂乃果は、浮かれ上がって居たが、絵里は
「安心してる場合じゃないわよ。生徒が沢山入ってこない限り、廃校の可能性はまだ有るんだ
から、がんばらないと。」と発破を掛けていた。
廃校の流れを変えつつ有るPeloiadesとμ'sは、さらなる人気獲得と廃校撤回決定のために
動き出していた。
そんなある日、
「ごめんね、今日用事があるから練習出来ないの」
と言い走って帰ることり。
「最近ことりちゃんあんまり練習に出て来ないけど何かあるのかな?」
と心配している穂乃果達であった。
絵里達の加入により50位まで順位を上げたμ'sであったが、決勝進出の20位以上を目指すため、
秋葉原へ調査に行き、アイドルショップで自分達のグッズが売られている事に驚きと喜びを
感じていた。
穂乃果がふと目を上げると、そこにはメイド姿のことりの写真がサイン付きで飾ってある。
「すみません。
あの、ここに写真が、私の生写真があるって聞いて、あれはダメなんです。
今すぐ無くして下さい。」とことりの声が聞こえてきた。
店から外を覗いてみると、メイド服を着たことりが立っている。
「ことりちゃん・・・」思わず穂乃果が声を掛けると驚いたことりは悲鳴を上げ固まって
しまった。
「ことり、何してるんですか・・・」と言う海未の問い掛けに、ポケットから出したガチャ
カプセルを目に当て、変な外人を演じ逃走を図った。
結局、希に確保されたことりは、自分が勤めるメイド喫茶にメンバーを連れて行くのであった。
ことりは、ここでは自分が自分で居られる気がする事、他のメンバー、特に、穂乃果や海未に
比べて何も出来なくて、申し訳なく思っている事などを話した。
そんな事はないと言っても納得できず、落ち込んでいくことり。
「アキバでライブよ。」急に絵里が提案した。
「アキバはアイドルファンの聖地、だからこそあそこで認められれば、大きなアピールになると
思う。」
「それって路上ライブ?」「面白そう。」「良いと思う。」「楽しそう。」など反対意見は
出なかったが、「あそこは A-RISEのお膝元だけど大丈夫かな?」とにこが不安を零した。
「今回の作詞は、アキバの事をよく知っている人に書いて貰うべきだと思うの、ことりさん
どう?」と言う事でことりが作詞する事に決まった。
今までと違う役割を任せてみればと言う事で、新曲の作詞を振ってみたものの全く出来ず、
困る果てたことりをサポートする為、穂乃華と海未は同じメイド喫茶で働く事にした。
「ことりちゃん、ここに居るとやっぱり違うね。
別人みたい。いつも以上に生き生きしてるよ。」
と穂乃果が雑談を初めた。
「うん、なんかね、この服着てると出来るって言うか、この街に来ると不思議と勇気が湧くの。
もし思い切って自分を変えようとしても、この街ならきっと受け入れてくれる気がする。
そんな気持ちにさせてくれるんだ!だから好き!」
「おっ ことりちゃん、今のだよ。
今ことりちゃんが言った事、そのまま歌にすれば良いんだよ。
この街を見て、友だちを見て、いろんな物を見て、ことりちゃんが感じた事、思った事、
それを、そのまま歌に載せるだけで良いんだよ。」
穂乃果の助言もあって新曲が完成し、アキバでの路上ライブは成功した。
同じ頃、穂乃美達Peloiadesも、アキバのライブハウスでの定期公演の準備を行ってた。
今回の公演は定期であるものの、顔出し身バレを行って初めての公演。
とんでもないプレミアが付いて、超高倍率の抽選であった。
そんな事は露とも知らない穂乃果は、
「ミーちゃん、ライブ演るんでしょう?
招待券とか無いの?
見に行きたいんだけどダメ?」
と言ってきた。
今までは正体がバレる恐れがあった為、家族の観覧を止めていたがもう良いだろう言う事の様。
「絶対無理、ライブはいつも抽選なんだけど、今回は倍率が凄い事になってるのよ?
今までのライブだと10倍位だったんだけど、今回は軽く100倍超えてるってさ。いつもは私達に
回ってくる招待枠、各人5席位あるんだけど、今回は頑張って1席だって言われてるし」
「次からは客席の多い所に変更しないとダメかもって、皆んなで話てるところだし」
ガールズバンドで、ライブハウス(席数150)とは言え倍率10倍も凄いが、100倍は有りない
数字であった。
「そんなに凄いんだ。
やっぱり私達とは格が違うんだね。」
「そんな私達でも油断出来ないのがこの東京地区なんだよ。」
「えっ、嘘でしょ?
ミー達でさえ油断出来ないってなんなの?」
「穂乃果は知らないからそんなもんだけど、ガールズバンドの世界はスクールアイドル以上に
厳しいよ。
東京だけでも有力な優勝候補が他に4グループ居るんだよ?
全国だとどれだけになるか想像もできないよ。」
「・・・・・」
言葉もない穂乃果だった。
「だからあの時、バンド部門にエントリーしたらサポート出来ないって言ったの。
穂乃果達の手助け出来るほど余裕無いんだ。」
「私達も、がんがんライブやって人気を稼いで順位を維持しないと、あっという間に圏外に
脱落しちゃう厳しい世界なの」
「そんなに厳しいんだ。
私達大丈夫かな、ラブライブ出れるのかな。」
「落ち込んでも何もならないよ。
『やらない後悔より、やって後悔』『やってみなくちゃ判らない』だ!」
「うんそうだね。
今はラブライブに向けて全力トライだよね。
ありがとミーちゃん、やる気が出てきたよ。
それに、どれだけ厳しいかも判った。お互いに頑張ろうね!」
「ねえ穂乃果、今度皆んなに危機感持って貰えるようにしようか?」
何やら相談する二人だった。
殆どPeloiadesの力で集客してしまった模様。頑張れμ's。君達の明日はどっちだ?